【完結】マヤさんは諦めた(ハーメルン移植版)   作:ブドウ冷やしんす

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徹夜明けの帰り道、意識朦朧のマヤは一人の少女と出会う。

何度繰り返したかわからない『いつも通りの日』に、ささやかな変化を求めたマヤは少女に声をかける。

その先に待ち受ける驚愕の事態を想像さえせずに。

番外編「夢の中のあなたに捧ぐ」

さぁ! 今回もサービス、サービスぅ♪



ifルート 夢の中のあなたに捧ぐ

 

……あ゛ー、眠い……

 

 

私は朧気(おぼろげ)な意識のまま、一人街を歩いていた。

 

 

……あれ、なんだったっけ。

 

 

私はどこ、ここは誰……

 

 

……私は伊吹マヤ、ここはいつもの通勤ルート。

 

 

あはは、重症ね……

 

 

時間は、昼の少し前くらいだろうか。

 

 

……私、なんでこの時間に、一人で街にいたんだっけ。

 

 

……あぁ、そうだ、昨日からの徹夜明けで、今帰りなんだった。

 

 

……仕方ないとはいえ、ブラックすぎよネルフ。

 

 

そんなフラフラな私の、少し先に、制服姿の女の子が一人。

 

 

……こんな時間に? 今日は平日よね?

 

 

あの制服は第壱中学で間違いないと思うけど、顔に見覚えはない。

 

 

欧米系の血筋なのか、その長い髪の色は明るい。

目鼻立ちのせいか利発そうに見えた。

……あんなに特徴的で可愛いんだから目立つだろうし、見覚えがあっても不思議はないんだけど。

 

 

まぁ別に全ての生徒を把握(はあく)してるわけじゃないし、そういう事もあるか。

 

 

……ただ、挙動不審(きょどうふしん)ではあるわね。

キョロキョロして、どうしたんだろ。

 

 

……ははぁ、こんな時間なんだし、きっとサボりね。

 

 

……徹夜明けの変なテンションで、ちょっとした悪戯心(いたずらごころ)が出てしまう。

 

 

別に、学校にチクるつもりも説教する気もないけど、こわーいお姉さん(?)に見咎(みとが)められる事もあるのだと教えてやろう。

 

 

学校には行った方がいいのよ?

学力や資格は学校じゃなくても身に付くけど、内申点や学歴は学校でなきゃもらえないんだから。

 

 

……というのも『正直どうなの?』とは思うけど、MAGIは第3新東京市だけ周りと違う制度にはしたくないし、日本国民は何も疑問に思ってないから現状『どーしようもない』

 

 

とはいえ、少しずつ意識が変わっていけばいいなぁと思うし、あの子にもそんなにキツく言うつもりはない。

 

 

精々『サボりなんてしてると注意される事もある』んだとビビっ……て く れ た ら い い な ぁ……いやいや、私だって一応『大人』なんだし……迫力なんてないけど……

 

 

と、ともかく!あの子の将来のために(?)まずは声をかけてみよう!

 

 

「ねぇキミ、こんな時間に何してるの?」

 

 

私が声をかけると、その子は少しビクッと反応した。

よかった、私にだって少しくらい大人の威厳(いげん)があるんだわ……たぶん。

 

 

「え、えっと……」

 

 

「さてはサボりでしょ。ダメよ? マジメに学校行かないと」

 

 

「……あ、あはは、そ、そうなんです!バレちゃいました?」

 

 

やっぱり。

 

 

「成績落ちても知らないわよ?」

 

 

「えへへ」

 

 

「……まぁ別にチクるつもりはないけど、ちょっと気になっただけよ。平日この時間にウロウロしてたから」

 

 

「……お姉さんは、仕事?」

 

 

「……徹夜明け。今帰りなの」

少しグッタリして見せる。

 

 

「……あー、そうなんですね。お疲れ様です」

 

 

……サボりなんてする割りに、いい子じゃない。(しか)る気なんて失せちゃったわ。

 

 

……あ、そうだ。

 

 

「……ところで、お昼まだでしょ。私これから朝ごはんなの。もしよかったら一緒にどう?」

 

 

「え!? どうして」

 

 

「私、一人暮らしだから、帰っても一人で食べるだけだし、徹夜明けで寂しく食事っていうのも味気ないじゃない? だったらどこかで一緒に……もちろん無理にとは言わないけど」

 

 

「あー……でも私、持ち合わせが……」

 

 

「だいじょーぶ! 私これでもネルフ職員だもの。お昼(おご)るくらい何て事ないわ!」

 

 

「……ネルフ……?」

 

 

「? どうかした?」

 

 

「い、いえ! す、すごいですね! それじゃお言葉に甘えちゃおうかな!」

 

 

「まっかせなさい! あ、そうだ。私マヤっていうの。あなたは?」

 

 

「私、フウカっていいます」

 

 

「フウカちゃんね。よろしく。それじゃ行きましょ? おすすめのお店紹介してあげる」

 

 

┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄

 

 

 

 

「対象に接触できたようです。これなら今回は大丈夫でしょう」

 

 

〈了解。刺激を送ってみて。……折角(せっかく)順調なんだから巻き込まれないよう頼むわよ? アネモネ〉

 

 

 

 

┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄

 

 

私はフウカちゃんを連れて行きつけの喫茶店を目指して歩いていた。レーベっていうお店なんだけど……

 

 

「……この時間だとモーニングは終わってるわよね。かといってランチかぁ……あんまりたくさんは食べる気分じゃないし、和風きのこパスタあたりかなぁ。あ、フウカちゃんは好きなの選んでね? ……フウカちゃん?」

 

 

「え!? なんですか?」

 

 

「上の空だったけど、どうしたの?」

 

 

「いえ! なんでもないです!」

 

 

「そう? もうすぐで着くわよ」

 

 

 

 

 

と、その時、遠くで(わず)かに爆発音が響いた。

 

 

 

 

 

「何!?」

 

 

「……ぇ、あれ何? 怪獣?」

 

 

 

 

 

そう(つぶや)いたフウカちゃんの見る先には、

サキエルがいた。

 

 

 

 

 

その姿に私も思わず呟く。

 

 

「……うそ……どういう事? だって、あれはもう倒したはず」

 

 

え? 『倒した』?

 

 

 

 

 

 

今って『いつ』!?

 

 

 

 

 

 

そう思った瞬間、これまでの記憶が頭に流れ込んできた。

 

 

零号機の起動実験、いくつもの対使徒戦、あの子たちとの日々……そして、

 

 

そうだ、『マインドダイブ』!

 

 

「まさか、これは夢!?」

 

 

そうよ!!

 

 

「……え? フウカ、ちゃん?」

 

 

「ここはあなたの夢の中なの! お願い、目を覚ましてマヤさん!!」

 

 

┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄

 

 

「ぅう……」

 

 

朦朧(もうろう)とした意識が、少しずつ鮮明になってくる。

 

 

ここ、病室?

 

 

だけど、見慣れたネルフ中央総合病院じゃ、ない。

 

 

どうなってるの?

私は確か、レリエルに

 

 

「お目覚めかしら」

 

 

声の主に目を向ける。

ロシア系かしら、白衣を着た女性……見覚えはない。

 

 

「あの、すみません、ここは……」

 

 

「ここは東京にある国連所管の病院よ」

 

 

よかった、国連の……東京?

 

 

「今、東京と言いましたか? 第3新東京でなく?」

 

 

「第3……そんな場所は聞いた事がないわ。ここは『東京都』よ」

 

 

「な、何を言ってるんですか!? だって、もう東京都は存在しないはずです!」

 

 

「存在しない!? ……どういう事?」

 

 

「ど、どうもこうも……セカンドインパクトですよ! 15年前、2000年9月に東京都は海に沈んだじゃないですか!」

 

 

「……あなたの言うセカンドインパクトには心当たりがないけど、お互いの認識に齟齬(そご)がある事は理解できたわ。15年前と言ったら2013年……今は2028年よ」

 

 

………………え?

 

 

「自己紹介がまだだったわね。私はミーシャ・ストラヴィンスカヤ。国連の戦略部隊アシッドの特殊潜入部隊、IAG303の隊長を務めているわ。……あなたの話、詳しく聞かせてくれるかしら」

 

 

…to be not continued.

 





はい、続きません。
というかクロス元の『ANEMONE』へのリスペクト強すぎてこれ以上書けません。

私にとっては『ANEMONE』は完璧なんでイジりようがないっていうか…

二次って『原作に自分なりの答えを見出だせない』みたいな部分がないと書きにくいんですよ私は。

そういう意味で『マヤさんは諦めた』は私にとっての答えなんで、改めて『別のエヴァンゲリオン』って書きにくいかな。自分の中で完結させちゃったんで。

で、元々『マヤさんは諦めた』を書き始めたのが『ANEMONEを観てからエヴァを思い出した時のモヤモヤ』が原因だったのと、マヤさんに使ってもらったシステムのネタ元だからっていう事で、今回のは『ANEMONE』をちょっと布教したかったというアレです(アレって何だ)

何なら誰か三次として続き書いてもいいですよ←
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