Fate/Happylife~刃の下に心あり~   作:ブラックサレナ

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第拾参話“死屍累々”

 

忍と凛は帰っていった、調査は今日の夜からと言うことで夜の八時から集合場所は駅前で一番高いビルの屋上となった。理由は人目につかないし、それに外がよく見えるためだ。しかし今現在、忍と凛の間には会話がない。忍が不機嫌だからだ、もちろん手は繋いでいるのだが。

 

「……忍……」

 

沈黙、忍はずっとこんな感じで凛の声に一度も答えないのだ。忍が何に対して不機嫌かと言うと、凛の魔術や体術に対しての不安があるからだ。凛は間違いなく魔術は一級品なことができるだろうが、しかしそれが戦闘に向いているかどうかも問題、さらに相手は化け物、それを人間の体術ではどれだけ無力かは忍は良く知っていた。

 

「……しのぶ……」

 

しかし、凛は凛でプライドもある。それに忍の態度も気になるものがあったのも事実。現在凛はと隣で絶賛無視をしている忍を涙目で見ている。凛の精神は忍に無視されることに100%中30%持っていかれる。現在、二回。あと一回のみだ。

 

「し、しの、しのぶ」

 

すでに半泣きだ。そして家についた、どうにか凛は泣かずに家までつけたが忍はそれでも凛のことを一度も見ようとせずそのまま部屋に入ってしまった。

 

「そんな」

 

凛はそういうと崩れた。リビングにそれも盛大に……しかしそれは一瞬で回復した

 

「凛、来い」

 

忍の言葉、それを聞いた瞬間に凛はさっきのテンションとは打って変わりすぐに立ち上がり太陽よりも光っているであろう笑顔で、忍の部屋に向かうのであった。その速さは、魔術を使った忍と同じぐらいだろう。

忍は部屋に入った凛に対していきなりこんなことを言った。

 

「凛、さっきはすまなかったとは言わない。それだけの判断をお前は下したからな」

 

「忍……そ、そのえ、えっと」

 

「魔術師として、そして管理者としては確かにさっきの教会とのコネも出来るからいいことだろう。ああ、それは俺も認めよう」

 

忍は少し強い言い方をしている。凛でさえ黙るほどだ

 

「だが……あまり危険に自分から入ろうとするな、頼むから」

 

凛はそのときの忍の顔を見た。それはまるで慈愛のような目だった、凛は忍の目を見て悟った。忍だってそういった経験をしているのだ、戦場での過酷さ、そして醜さを。凛はそれを知らないのにいきなり埋葬機関が相手をしなければならないような化け物と打って出るのだ。

 

「俺はさ、確かに戦闘には長けている魔術をしている。だけどそれは戦闘である攻撃だけなんだ。自分を守るには最大は攻撃だ、だけどなそれは自分でしかない。他人を守る術はそれほど素人。だから怖いんだ、お前がもしものことがあれば」

 

忍は今にも泣きそうな顔だった。凛はそんな忍に抱きしめながら

 

「ごめんなさい。私、少し焦っていたのかもしれない……忍と同じステージに立とうと。けどこの冬木の管理者としての行動もあるのよ…けど、ごめんなさい私少し軽率だったのかもしれないわ。そ、その忍がそんなに私を心配してくれているなんて」

 

「当たり前だろう、俺はお前が好きなんだからさ」

 

「うん」

 

凛は忍よりもまだ自分が子供だと思い知る。しかし無理をしても忍に負担をかけてしまうのも今回でよく分かった、だから来たる聖杯戦争のために少しずつ、頑張ろうと思うのであった。

 

―――――――――――

 

現在、午後7時55分。駅前にはまだ騒がしい、人が歩いていたり、座っていたりいろんな人が居た。そんな人をまるで模型のように見ることの出来る場所に一人のシスターは背中に荷物を背負って町を見ていた。何も知らないと言うのは本当に幸せのことだと言う事を、したの人を見ながらそう感じていた。

 

「果て無き欲望の向こうに、人は何を見るのでしょうか」

 

独り言のようにシエルは言う。しかしそれに答えるように人の声が聞こえてきた

 

「人はそんなものを見る前に死ぬ。もしそれを視てしまったらそれは人ではない、何かに変わるかな」

 

「時間は丁度ですよね、シスターシエル」

 

忍と凛だ。二人の格好は午前中とあまり変わっていない、凛は赤いコートに身を包んでいるが、下の服装はちょっとした対魔力のある服だ。そして忍の服装は黒いコートにさらに中は魔術礼装を済ませてある服。そして銃を所持している状態で、肩には使い魔であるカラスをすでに出ていた。

 

「お二人とも、改めて今回の協力していただける事を感謝します。これは聖堂教会からの言葉を思ってくださって構いません。それでは、移動を始めましょうか?」

 

シエルの言葉に二人は頷く。そして全員空中をまるで飛んでいるかのような移動をしている。凛は忍にお姫様抱っこされながらだが

 

「して、シスターシエル。どうやって探す、こんな風に飛んでいてもしょうがないだろう?あの時みたいに町を炎に包むわけにはいかないぞ」

 

「そうですね、使い魔からはなにもありませんし」

 

「こっちもだ。凛、お前の方は?」

 

「ダメね、こっちのほうも。だけど相手は魔力に反応するんじゃないの、忍。なら私たちがなにかを行使すれば」

 

「凛……死屍者(リビングデット)と言われても知性があるんだぞ。まあ理性がないから大丈夫なのだろうが。いいか、これは危険かどうか分からないから触る、それは本能だけだ。だけど知性があると言うことはある意味危険なものが少しは分かっているんだ、もちろん自分がやられたときの事もな。そう考えると同じ手がすでに危険と言うことが相手は本能で分かっていることになる。これじゃあ無理だ」

 

「む~」

 

「ですが、遠坂さんの言うとおり、それ以外にあれのあぶり出しは出来ませんよ「もう一つあるさ」……どういったものですか」

 

「簡単だ、エサを用意すればいいだけの話だろう?」

 

「えさ?Mr,神崎、先ほども説明したとおりそんなものには引っかかるわけがないのですよ、しかもエサとはどんなものを」

 

「相手は死者だ、肉を用意しようじゃないか……前のように魔力をただばら撒いても寄ってこないのはすでに確認済み、さらに相手は随分と暗闇が好きのようだ。ならばここならば必ずあそこに集中するさ。相手は本能で動く、これを逆手に取ればいい」

 

「言っている意味をもう少し分かりやすく教えてくれますか?」

 

「はぁ~、凛。このバカに説明してやれ。この冬木の霊脈をな」

 

俺の言葉に凛は理解した。そう、相手は肉とそして魔力を求めいるのだ、ならばこの地には霊脈と言う普通ではありえないほどの魔力の流れが存在する。そしてその総本山は

 

「柳洞寺のあそこね」

 

忍が一番最初に訪れてそして行った調査の一つだ。そう、あの柳洞寺は霊脈が渦を巻いているように少しおかしなつくりになっていた、それを逆に利用しようとしているのが今の忍の考えだ。しかしそこにはもちろん人がいるのだ、それも柳洞寺は

 

「柳洞さんか……ちっ。シスターシエル、向かいますよ」

 

「分かりました、ですがそこは山の中腹ですよね……寺と言うのですから人も居ますね。どうしたものでしょうか」

 

「そうよ忍。それにその対象がそこに来るかも分からないし。確かに埒が明かないのはわかるけど」

 

凛とシエルは忍の判断に反対のようだ。忍はその反応にしょうがないだろうといった感じで、現在五里霧中でもあったのだった。しかしそれは転機が訪れるまいぶれでしかなかったのだ。

 

『きゃぁぁぁぁぁぁ!』

 

街に響く悲鳴。駅から少し離れている場所からだった。忍、凛、シエルが全員その方向に魔力で強化した目で見た。ビジョンのように街を探る忍の目、そしてそこを突き止めた

 

「行くぞ」

 

「え、もう?」

 

「相変わらずですね、鳥目のはずなのにカラスは」

 

そして忍はそのまま先行する様にビルから飛び降りた。普通の人間ならば先に恐怖が浮かぶだろうが彼、そして彼女には存在しないのだ。それが魔術師、神秘を手に入れた者たちの行動だ。

 

「さすがにこの時間は目立つか。視覚操作……ニ、サン、ロク、発動(トリガー)

 

忍はすかさず、落ちてくるところだけをピンポイントに魔術を行使して視界を魔術で捻じ曲げたのだ。凛もシエルもその空間内に着地しそのまま普通に歩いてるように見える。そして三人は走り出した。その悲鳴の方向に、場所は路地の裏。そして見つけたのは

 

「……そ、そんな」

 

怯えたように言う凛。忍の影に少し隠れているようにも見える

 

「不味いな、シスターシエル」

 

忍はそんな凛を守るように手を握り締めながら銃を構えている。そして前にいるシエルはこう言った

 

「ええ、これではすでにもうあれは完全に復活しているに近いですね。この現象はすでにあの時と同じです」

 

三人の目の前にあるものは、女性であったであろう死体が完全に焼けている肉の塊とかしたものだったのだ。しかも魔術の形跡も今回は完全にある、死屍者(リビングデット)が完全に魔術を使えるまでに肉の再編が終わった証拠だった。これは時間を争うほどの問題となった。

 

「こっちです、こっちに」

 

近くから聞こえてくるのは人のこえ。さらに周りからも人の気配がしていた。忍たちはすぐに人避けの結界を放ち、自分たちの存在を消した。

 

「ここからは逃げましょうか」

 

「そうですね、忍。行くわよ」

 

「分かった……」

 

そして三人は場所を離れた。

 

「これではもう一刻もありませんね、Mr,神崎。あの村のようにはしたくありませんよ」

 

シエルは焦っていた。そして凛もその言葉からこの現象が非常に不味いことぐらいは把握出来ているようだった。しかし忍はずっと逃げてから黙ったままだった。そして

 

「……優秀(エクセレント)!!すぐに向かうぞ」

 

忍はそう言うとそのまま動き出そうとする。二人は意味が分からず、驚いていた

 

「Mr,神崎?どこに?」

 

「あいつのところに行くと言っているのだ。場所は簡単な場所だ、やはり俺の読みは当たりのようだったぞ。柳洞寺ではなかったが、その上の山だ。あの山の上に居やがるぞあいつは」

 

「そんなどうやって?」

 

「話は移動しながらでも出来る。凛、俺の肩に」

 

そして移動しながら忍はさっきからしていた事を説明した。

 

「俺の魔眼については知っているなシスターシエル」

 

「もちろんです」

 

「俺の魔眼は元々は淨眼だったんだよ。だから見えないもの視ることの方が長けているんだよ。あんな反転方法でなければ良い眼だと師匠も言っていたけど。まさかこんな使い方のほうがあるとは。まずは霊脈で辿る本来あるべきオドを、しかしあいつは魔力行使した際のオドの変化を俺に見せた。それを追えばあいつにたどり着ける。今現在、あのやろうさっきの犠牲者の生命力を完全に自分とどうかしやがった」

 

「……Mr,神崎。私にそこまで言っていいのですか、私が埋葬機関の物ですよ?」

 

「気にするか、もし敵となるならそのときはお前を殺さず、生かさず、そして教会を壊してやるだけだ」

 

「そうね、なら私も共犯かも。シスターシエル、そういうことで」

 

「まったくあなた方は。まずはこちらを先決にします「来るぞ」んっ!」

 

忍の声と同時に何かが放たれた。間違いないこれは凛と同じフィン、ガンドだ魔術であることに変わりない。そしてその方向から導き出される場所は

 

「すでに相手にはこちらが見えているとはね。ふざけてやがるな、おいシスター黒鍵投げろ」

 

「この位置に移動方法では」

 

「ちっ、凛。少し俺にしがみ付いていろ!投影(プロジェクト)

 

忍は凛を支えるのを辞めて一瞬で手に持っている銃にマガジンを装てんする。その速さからどれだけ使いなれているかは一目瞭然だ。

 

「正確さは命取りだ」

 

忍の構えた銃から一瞬にして閃光が七つ、そしてその周りは明るくなった。そしてとうとう対象の完全な姿が出てきた。

 

「ふ、さすがにあれは人間とはいえないな。だから山か、分かりやすい「ウガァァァァァ!」バカみたいに咆哮しやがって。こちらの位置はまだ相手には気付かれていないから安心しろ」

 

「もちろんです。しかし今の弾丸は?」

 

「閃光追尾弾だ、効果は6分が限界だがな。凛、大丈夫か」

 

「え、ええ大丈夫よ……忍」

 

「相変わらずですね、そんなマイナーなものを」

 

皮肉のように言うシエルだが、彼女は賞賛しているのだ。戦闘においてこんなに使い勝手のいい魔術はほかにはないだろう。して、忍はなぜこんな投影魔術が出来るかと言うと、まずは実際に作り、そしてそれを一度でも同調し、解析をする。それをすることで自分の脳のある一部に保管することが出来るように師匠から習ったのだ。これにより一度解析まで出来たものは簡単に投影することが出来るようになったのだ。

 

「あいては山の中でしかも早い。気をつけるとかじゃないな、これは一瞬が命取りだ。凛はすぐに魔術で体を強化してくれ」

 

「わ、わかった、忍!!」

 

凛の声があがる。理由は相手の咆哮からの魔術攻撃だ。間違いなく相手は大気に存在するオドを絞り、そして密集させて放っている。どこからともなくではなく、確実に忍たちを狙っている。

 

「そろそろ、空中はダメだな。重力調整……発動(トリガー)

 

忍は凛を抱きかかえたまま、柳洞寺のほぼ30m先の山の中に落ちていった。シエルもその隣ぐらいに落下した。そして完全に相手は動き出した、その動き出しは非常に早い音だけでも凛は少し身震いするぐらいだ。

 

「く、来ます」

 

シエルの言葉どおり、やつは現れた。しかも……その形は人のそっくりにまで回復をしていたのだ。

 

「オ前ラ?視タ事……アル?」

 

忍とシエルは驚いていた。この化け物は肉片だったもの、しかしそれが生前の破壊される前の記憶を保持していたのだ。よく人は体が覚えていたと言う言葉を使うがそれと同じで実体験による記憶の構築とは……魔術よりその上の神秘に近い存在でもあった。

 

「ふん!」

 

最初にしかけたのはシエルからだ。シエルは一瞬で相手の間合いに入り黒鍵で相手の足を切り裂く、しかしすぐに回復する。それこそ斬ったところからだ

 

「どけ、そんなものでこれがやられるかよ」

 

忍はすぐにマガジンを入れ替える。今度は閃光弾ではなく鉄の弾丸だ、殺傷能力で言えば人間を殺すには十分なほど。しかし死屍者(リビングデット)にはそれすらも意味がない、体を貫通するが、すぐに穴は塞がれ傷すら残らない。

 

「痛イ?痛イ?……痛イ、イタイイタイイタイイタイイタイ!」

 

シエルと忍の攻撃を“痛覚”と判断した化け物は攻撃に移り変わる。凛は瞬間的にガンドで相手を攻撃し援護をしようとしたが、しかしガンドは当たるどことかかき消されていた。

 

「なんですって」

 

凛は驚いている。シエルと忍がなぜすべて実体兵器を使うか、まずシエルは魔術を使う事を拒むからでもあるが忍の場合は違う。死屍者(リビングデット)と一度対峙しているからこそ分かるのだ。あれは魔術師にとってドク……あの周りには対魔術の、いや神秘が纏われている、死者からの復活という。キリストと同じ

 

「凛、属性を使え。魔術の呪いの類や形が明確でないものは消されるぞ、同調(チューニング)」

 

忍は自分の持っている銃に対して魔術をかける。今から撃つ弾丸はただのものではない、そうこれが忍の対魔術師として絶対の弾丸。

 

装填完了(セットアップ)、魔術回路、魔術刻印、平常……砕けろ」

 

忍は一発の弾丸を弾倉にいれ、放った。その弾丸は収束の光に包まれそして相手を撃ち抜く。その瞬間、初めてあの化け物は苦しみもだえた。

 




師匠「今日は普通にできるわね……よし、弟子始めなさい!」

弟子「はい、それでは」

師匠・弟子「「タイガー登場スタート!」」

師匠「オォォオォッス!」

弟子「オースっ!」

師匠「なんか、今回の主人公。すごく強くなってない?前回より」

弟子「そうですね師匠。これは作者さんのテンションと同じなのす~」

師匠「それってあれ?もしかして設定は無い感じ?」

弟子「師匠……下から無いようです」

師匠「シャラァァッァァァァプ!それじゃあ主人公が最強系に変わるの、変わったちゃうの、うちの士郎はどうなるの!?」

弟子「まずはサクラがどうなっているのかの方じゃ」




???「相変わらず雑談に興じてしまっているお二人に代わりまして

魔との対戦に始めてのことばかりの凛。忍の本当の魔術師としての実力、そしてカレーのお人よし加減。
刃の下に心あり、世界より逸脱した存在の活躍を

それでは、次回会いましょう」


師匠「ホロウやれば私のお姉さんぶりがわかるのよ、このロリ!」

弟子「ゼロを見れば私がお姉さんだもん、シロウの!」







???「いつになったらこの?ははずせるのでしょうか、作者さん」





作者「まだまだ、第五次まで待ってね」

???「御衣」



師匠・弟子「「作者まで登場!?」」
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