Fate/Happylife~刃の下に心あり~   作:ブラックサレナ

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さて、始まりました!!


第壱話“襲来衝突”

 

忍が空港を下りるとすぐに手続きに入る。それは移住の申請だ、すでにイギリスで彼は国籍を持っているのだが日本の国籍も取得しており、まあもちろん教会と協会の協力の上だが、そして彼はパスポートを出して淡々とこなす。

 

「それではこちらで手続きは終了となります。今後パスポートの更新などは、パスポートセンターでお願いします。それでは」

 

受付の人が淡々と話す

 

「わかりました、ありがとうございます」

 

彼女は忍の日本語を聴いて驚いた。てっきり日系の人だとおもっていた。なんせパスポートには完全にイギリスのものだったわけで、さらに彼のパスポートには一度しかこっちの日本に訪れている形跡がないのだから。

 

「あら、日本語じょうずなのね」

 

「え、ええ。父も母もこっちの生まれなので」

 

忍の父、神崎(カンザキ)審(シン)。彼は6年前にある仕事をしているときに死んでいる、そう聞いている。忍自身、父の死体を確認するまで信じていなかった。そしてそこに初めて魔術のセカイに触れた。そしてそのとき助けてくれたおじさんもまたこの日本にいるようだ。確か、忍は自分の記憶を探るように名前を思い出そうとする、そして文字が出てきた、衛宮……確かこうである。忍の父、審は魔術の血統の生まれではない、ならばなぜ彼は魔術刻印を持っているのか、それは母に原因があると思われているが忍自身母のことを知らないのだ。父、審の遺品の中にあった写真は自分の赤ん坊のころの写真に三人が写っている写真が唯一の家族写真であるのだから、しょうがないのかもしれない。審は魔術師であると同時に魔術師殺しと言う事も聞かされた、当時の忍には酷な話でもあったが、彼の師匠は止めなかった。それが真実である、彼の父の審判でもあるのだから。

 

「さて、これで大体終わったかな。あとは冬木に行くだけか……まずは管理者に挨拶をしないとな」

 

そして忍は、ある目的地を目指して歩き出した。その目的地は……言峰教会。

 

――――――――――

 

「な、綺礼!?そんなこと一言も聞いてないわよ?」

 

凛は家に帰ると、電話の呼び鈴が鳴っているのでそれをとる、相手は彼女の後見人にして師でもあった人物。言峰綺礼だ、この男非常にネが悪いのか何かが可笑しくこの凛も自分の保護者でもある人間だが苦手である。

 

「わかったわよ、いけばいいんでしょ!なによ、そっちで待ってもらえばいいでしょう?はっ?信用性がない、棺おけにでも入れとけバカ!!」

 

凛は非常に焦っていた。急な来客なのだから、しかも相手は魔術師。一言言えば魔術師が人の領地に入るのは二種類しかいない、それは相手の情報を盗もうとする奴、または殺して自分のものにするやつだ。だから凛は少し焦りながらもすぐに仕度をする、彼女は宝石をポケットに入れて準備を完了とする。さて、ここからが波乱万丈だと誰もしらないのである。

 

――――――――――

 

「と、言うことでね。申し訳ないがしばし待っていてほしい、ここの管理者も君と同じぐらいの年なのでね」

 

綺礼は電話の返事を聞き、そして今回の来客にお茶をだしていた。こんな教会の中でお茶を飲むと言うもの不思議な絵ではあるが、しかし誰もいないのだから少しはいいのだろう。忍自身は無信心なので、気にしてはいないがこの神父もまた同じようにお茶を飲んでいた。

 

「君はなぜ、冬木に?一応報告では、“調査”となっていたが教会にも、協会にも非常に嫌われているようだね、君は」

 

「ええ、十二分に嫌われていますよ。あなただって私のようなものは嫌いでしょう?」

 

「いや、実に君は面白いと思っているだけだよ私は。さて、そろそろ来るであろう」

 

綺礼はお茶を飲みほすと同時に席を立つ。

 

「そうだ、一言言うのを忘れていたが、どれ位この地に居るつもりだね?」

 

「管理者の返答次第ですが……そうですね、ざっと5年はこっちに居たいですね」

 

「……そうか」

 

「…………そう言うことです」

 

忍と綺礼の間に何かが走ったような気配があるがしかしそれは二人だけの、感覚なのだろう。そして綺礼は退場し、それと同時に教会の大きな扉は開く。そこには完全に警戒をしているこの冬木の管理者が立っていた。

 

「初めまして、私この冬木の管理者であります……遠坂家当主、遠坂凛と申します」

 

彼女の声は昔と変わらず、張りがありそしていてどこか優雅。忍は彼女が変わっていない事を声で感じ取れた。そして忍は向き直り、凛を正面から見る。今度は凛が驚いてしまった、それもそうだろう、今までの時間この男性を忘れたことが無かった凛にとっては。

 

「“初めまして”私、魔術協会より、いえこの場合は神崎家当主として、この地に訪れました。神崎忍です」

 

「あ、え、う、嘘」

 

彼女の反応に忍は嬉しさのあまり、それこそ口元が上がりそうになったが押し黙った。彼女もまた自分と同じで覚えていたことに。

 

「ゴホン、それでは神崎さんとでも呼べばよろしいでしょうか?」

 

「はい」

 

彼女はまるで仕切りなおすように咳払いをして、そして後ろで聞き耳を立てているだろう神父のほうに目を向ける。そして彼女は何かを決めたように

 

「それではこのような場所では、我が家でお話を聞きます」

 

「……よろしいのですか?このような得体の知れないものを家に入れても?」

 

「ええ、大丈夫ですわ。それに、もしそのようなことがあれば…あなたの首が飛ぶだけの話ですもの」

 

小悪魔の笑い顔をみながら忍は、口癖をつい、言ってしまった

 

「………そう言うことです…か」

 

――――――――――

 

綺礼は先ほどの少年について少し不思議な感覚に見舞われた。やはり彼もまたこの地に来た理由はてっきり聖杯だと思っていたが、違う。そうあのものの眼は私が見てきた中で一人だけ該当する目だった。そのナは

 

「衛宮切嗣か」

 

懐かしい響きと共に、自分の中で消えかかっていたものが浮かんできた。それは何か、知るものはこの神父のみであった。

 

――――――――――

 

遠坂邸。それは冬木の奥にある古い洋館である。この冬木では第二位の霊脈があり、そして人避けの結界が解かされており、お隣さんに、セールスマン、泥棒。さらには野良猫一匹さえ近づけない場所。正面から魔術師が攻めても一年かけても無理だろうが、しかしこれを破ったことがあるのが一人いた、それは魔術師殺しであった。

 

「Abzug Bedienung Mittelstand―――」

 

凛はそう言うと、何かが解放される。これは結界の解除呪文だ、彼女の魔術は全てドイツ語行われる。そして

 

「Anfung Mittelstand」

 

これで結界は元通りだ。忍はさっきまでも何か重たい空気がなくなり、少し楽になったのは事実だ。そして

 

「それではこちらに」

 

凛の誘導の元大きな談話室に通された。そして

 

「それでは少々お待ちください、現在使用人が居ないので」

 

使用人が居ない、ようはお客がきても持て成すのは自分自身であり、紅茶を入れるもの自分なのだと言っているのと同義だ。

 

「お構いなく」

 

忍はそういうと凛はあらそう、と言う顔でソファーに座る。二人とも無言で見詰め合っていた。二人して本当に彼女であり、彼なのか分からないのだ。そして

 

「久しぶりだね、凛ちゃん?ってまだ呼んでもいいのかな」

 

その沈黙を断ち切ったのは忍だった。しかし凛はその言葉を待っていたかのように、いや実際はそう言うのがわかっていてこう言った。

 

「あら、あなたは誰かしらね?私は…このペンダントの少年とお話がしたのだけど」

 

そのペンダント、それは遠坂凛、並びに神崎忍が肌みな離さず持っていた四葉のクローバーのペンダント。忍はその言葉、そして凛の首から出てきたペンダントを見ながら自分も首からかけていたペンダントを机に置く。そして二人して笑いあった

 

「久しぶりね忍。ずいぶんと男らしくなったじゃない?」

 

「そうだね凛ちゃん。そっちはますますかわいく、いや綺麗になったよ」

 

握手をして、そして二人ともどこか懐かしく、だけど新しいそんな感覚だった。しかし凛にはまだ警戒が解けることはできなかった、理由はそう彼もまた魔術師なのだ。神崎、凛は忍がこの日本からはなれ、そしていろんなことがあった中で神崎について調べていたのだ。そして出てきたのが魔術師殺しの新たなる家系、こうだったのだ。魔術師殺し、魔術師において恐ろしいもの、それは魔法使いかそれか他の魔術師とされており、そのせいか近代の文化をそこまで危機としていない。だからこそ、凛はまだ警戒を解いていないのだ。なぜ、この時期に忍が帰ってきたのか、そして目的は、なんなのかを。

 

「それで、忍。ここからは魔術師として会話をしましょうか?」

 

凛の声が少し低くなる。忍はそれを察知したのか、さっきとは違い真剣な顔に変わる。そのときに凛は思ってしまった、彼は変わっていたと。昔ならば彼の真剣さには少し熱のあるものは眼に宿っていたが、だけど現在凛の前に立っているのは魔術師なのだ。

 

「そうだね、それでは……遠坂家当主、遠坂凛。なぜ、私がここに来たと問いたいのだろうが、私も魔術師。そう簡単に手の内を明かさないさ」

 

「あら、それはこちらの城にいるにもかかわらずなのかしら?」

 

「トロイの木馬を知らないのかな?」

 

二人はさっきの和やかな雰囲気をそれこそ一瞬で消し飛ばした。そして忍はこう言った

 

「なぜ、私があなたのところに来たのか?それは簡単だ、この冬木の管理者であるあなたに挨拶にいくのは礼儀である。それはそうだろう?相手の敷地内を土足ではいるほど私は野蛮ではない」

 

「ならばなぜ、ここに入ったかも言えるわよね………どうなの忍」

 

最後は凛の本音だ。ただ知りたいのだ、彼も変わっている、だけどまだ凛は信じているのだ初恋の相手が、あの時私を助けてくれた少年(シノブ)がこの魔術師(シノブ)と同じであることを。そしてそれは、ある意味残酷にも引き裂かれたのだった

 

「…………俺は、この地で行われている聖杯戦争を……いや聖杯を完全に破壊するために来た」

 

「……え……」

 

凛にとっては絶望でしかなかった。遠坂の父、時臣そして母、葵はすでに他界している。その理由のもっともは聖杯戦争であった。父はこの戦いで死に、母はその二次災害のようなもので、一昨年なくなった。そして父の願いはこうだった、聖杯を手にし根源に至る。根源、これは魔術師であれば誰もが目指す一つのゴールであり、それを超えたものが魔法使いと言われているものだ。しかし、彼は今なんといった、破壊するだ。父の夢、そして家族が崩壊してでも父が欲しかった物、現在の自分の野望…それを目の前の魔術師は破壊するといったのだ。無言で凛の腕は、上がり目の前にいる忍に魔術行使をした。

 

「ガンド!!」

 

凛の得意魔術の一つガンド、飛び道具としての利用は非常によく、ある意味弾丸よりも厄介だ。そして忍は、それをまるで効いていないかのように座っていた。

 

「凛ちゃん」

 

「忍……神崎忍。それが目的だと言うのなら、私は貴方を、排除します。もしそれがいやなのでしたら、即刻この冬木から出て行きなさい!」

 

「凛ちゃん、話を」

 

「うるさい、うるさい!私がどんな気持ちで、この六年間過ごしてきたか知らないくせに!私の家族がどうなったか、知らないくせに。なによ、折角、折角また会えたのに…………忍のバカ!」

 

凛はそのままガンドの乱れうちの如く乱射する。忍は今の凛では話ができないと思い、そのまま退散することにした。しかし、実際はそんな冷静な判断をしている忍でさえ、この遠坂邸を出る瞬間に眼から水が流れていたのだ。

 

――――――――――

 

結局、忍を追い出して、そして部屋をメチャクチャにして凛は自分の部屋に戻ると号泣していた。何もかもわからなくなってしまったのかもしれない、凛も忍も一年しか一緒にいなかったがだけどそれでもこれから一緒にいけると信じていたのだ、それが遠坂凛の唯一に残っている親愛だったのだ。父も死に母も死に、妹は“行方しらず”、そして残るのは、それはたった一つのペンダント。彼が言ったのだ「凛ちゃんが一人になったら、僕が貰ってあげるよ、お嫁さんに」バカみたいなプロポーズだけど、それでもよかった。魔術師として生まれた二人、それを知っていても、それでも。親にそれは魔術師の行き方ではないといわれても、それでも。だが現実は違った、忍は自分の夢を壊しにここに戻ってきたのだ。だが、凛にはそれでもそんな最低な忍から貰ったペンダントを捨てることはできなかった、それは彼女は見ていたのだ。ガントを連射する中で、凛が拒絶したさいに、いや何かいようとしていたのに凛が一方的にいい、そして遠坂邸を出る瞬間に、忍は涙がでていたこと、泣いていたことに

 

「……なんでなの、忍」

 

凛は腑に落ちていないのだ。彼の戻った理由、そしてあの涙。全て謎なのだ、そこで凛は気付いたのだ、なにが優雅だ。今思えば六年もあっていないのに、それでも安心した自分はどこへ行ったのだと。夢を壊すといわれ、恐れをなして攻撃して、まるで私は子供だ。

 

「忍」

 

凛は呟く。まるで捨て猫がご主人様を求めるように。そして凛は電話をかけた。

 

――――――――――

 

拒絶、それはあまりにも大きい事柄から大衆から理解されない事を示唆するなんてことを昔の忍は思っていただろう。だがしかし彼はまさに今さっき拒絶されたのだ、しかも六年間忘れていなかった女の子にだ。

 

「分かっていたつもりだったんだけどな」

 

彼は公園のベンチに座りながら、さっきかったミルクティーを口にする。忍はここに来る前それこそイギリスにいる間に聖杯戦争について色々と情報摂取(アクション)をしてきていたのだ。そしてだからこそこの冬木に戻った事も確かでもあった、だがそれよりも大きな理由があった。忍の父が死んだ頃と聖杯戦争の終わりは同時期だ、ならば何かしらの関係があることは見え見えだ。そして凛のことについてもだ「どんな思いで」彼女の言葉が頭に響いていた。忍もまた親のいない、兄弟もいない孤独であった。だからこそ凛には冬木に行ったらすぐに会おうとも思っていたのだ、だが考えればそうだろう

 

「親父さんもこれで、か」

 

凛の言葉を正しく捕らえるのならば、凛の家は間違いなく聖杯戦争によって変わったのだろう。父とそして母、両方ともだろうか?もしかしたら兄弟だって、忍は自分が彼女の夢を壊したのだろうと、思っていた。だが、それでも

 

「それでもね、凛ちゃん。俺は、壊すよ絶対」

 

そう、もし凛が聖杯を獲得するために聖杯戦争に赴くと言うのならば忍は絶対に破壊することを諦めない。いやそのために戻ってきたのだから……聖杯戦争、これはある魔術師の三家、アインツベルン家、マキリ家、そして遠坂家が集まり始まったものである。一度目、二度目ともに失敗に終わったことで、アインツベルン家は少し焦り、そこであるものを投入した。そしてその結果、聖杯は『サルの手』のような願望機に変わってしまった、忍はそれを聞いた時、師であった彼女にすら掴み掛かったと言う。だってそうであろう?仮に自分の思い人が、またはその家族がそんなものを手に入れようと命をかけるのならばそれを止めたいと思うのは

 

“知っている忍?けどね、魔術師にとってそれはどうでもいいのよ、たとえ聖杯がそうであったしても、魔術師にとっては自分が一番なの、ま、これは可能性の話なんだけどね。けどこの場合は魔術師と言うよりも人間ね。もしそれがない人間なんていたら、それは人間の皮を被った化け物だけよ”

 

師匠の言葉。忍は今思えば納得できるところがある、だけど凛の顔をみるとそうではない。彼女はまだ乙女であり、そして忍の恋したあの時と変わらないのだ。だかこそ、止めたいのだ。どうあっても

 

「まあ、しょうがないか。さて、涙も引いたことだし次に行こう」

 

忍は次の目的地に向かった、それは教会や霊脈の方だ。

 

「あいつにまた会うかもしれないのか」

 

たった一度しか会っていない忍でさえあの神父は苦手の烙印をつけさせたのであった。




あれ?甘くないできだと……甘いはもう少し待ってください。と、言うか俺も書いていて悲しいので速く甘くしたいです
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