Fate/Happylife~刃の下に心あり~   作:ブラックサレナ

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第弐話“衝撃和解”

 

忍は結局、そのあと公園のベンチで座っていたのだ、理由は主に今の心情であの神父と話すのはどこか本能として拒否した。時間がどれだけ経ったかなどは忍にはどうでもよかった。現在もっているのはトランク一個、実際は他にもあるのだがそれは全部ある場所に預けていたのだが。

 

「さて、そろそろ行くかな」

 

神父に会わずに次に向かった場所、それは円蔵山の山腹にある寺。霊脈でみれば間違いなくここに最後はつうずるであろう場所。それの名は柳洞寺、彼は歩きながら、いやこのっ場合はこの冬木の地を確認しながらだ。橋に差し掛かったあたりでふと気付いたことがある、それはさっきまでいた公園だ。なぜだろうか、公園を遠目から見れば見るほど、違和感がある風景と忍はそのとき橋を渡りきるまで、思っていた。

 

「さてここからが本番かな」

 

彼は夜にも差し掛かるこの時刻。そろそろ動き出してくると思っている人物、それは遠坂凛だ。午前には日本につき、そして昼にはこの冬木に来ていた忍だが思うの他凛に拒絶されたことが響き公園でボーっとしてしまっていたようだ。しかしもうすぐ昼は終わり夜となる。これは魔術師としては魔術の行使するのに適した時間だ、理由は簡単だ古来より魔術、神秘を世に漏洩しないこと、これが魔術師にとっては暗黙の了解でありルールである。だからこそ人目の付きにくい夜は行動がある。何せ、凛は忍に即刻退場を命じている。管理者である彼女はここ冬木ではある意味魔術師とっては警察だ。しかし彼は出ることをしない、どうせどこかで使い魔を放ち、忍を監視しているであろう。しかしそれでも彼は止まる事をしない、いや出来ない。

 

「さて、この階段を上れば、本殿だな。だが、これは凄いな」

 

周りはすでに暗闇であり忍は柳洞時の下にある階段まですでに足を運んでいた。そして彼はメガネを外した。

 

「くっ……これはきついな、やはり」

 

忍のメガネにはドが入っていない。しかしそれならばなぜ彼はメガネをしていたのか、それは彼は魔眼を持っているからだ。魔眼それは本来情報を会得することを目的としている眼球を相手に魔術をかけることに使うのが魔眼である。しかし彼のは違う、彼の魔眼それは『直死の魔眼』だ。これは死を理解することができる脳があって初めて成立する魔眼なのだが、この中学二年生の終りの忍がなぜ、これを使うことができるのかは……説明する時があるのかもしれない。それはさておき、彼は魔眼を使いこの霊脈をみるがしかし、彼の脳が理解しなかったようで視ようとした瞬間に脳が拒否をしたようだ。

 

「やはり、ここは行ってみるのが一番か」

 

メガネを掛けなおし忍は階段の一歩を踏み出した、しかしすぐに向き直る。そこには紅いコート来た魔術師がこちらを見ていたからだ。忍はトランクを置く、やはり来たか、忍の簡単な感想だ。自分がもし同じ立場ならば同じ事をするだろう、しかしこんな短時間とは思っていなかったのは事実。

 

「お久しぶりね、神崎君?さっきのこともう忘れてしまったのかしら?」

 

凛の声には棘しかない、まあそうだろう。自分の敷地でやりたい放題、観察したい放題。

 

「いや、覚えているさ。だが管理者よ、私も言ったぞそれは無理だと。やることがあるとな」

 

「ええ、確かに協会に調べてもらった結果確かにあなたにはそのような申請があったそうよ。だけどなぜかしらね?あちらさんもあなたとは関わりたくないようで」

 

忍は笑うように口元を上げる。そして二人はにらみ合う、凛は教会の人間でありそして協会とかかわりがあった、綺礼にすぐ連絡を入れ、そして忍の事を本格的に聞いた。しかし彼とて何か知っているわけではない、しかしそれでも彼は、神崎という家は魔術師に嫌われていることは教えてくれた。そう凛はカマをかけたに過ぎない、しかし聞いている限りは忍は協会に追い出された、または命令ではないようだ。二人は動かない、そして次の瞬間凛は自分の指から宝石を出して攻撃を繰り出した、そして忍は燃えた

 

「宝石か。まあ同じようなものか」

 

しかしこの声を聞いて凛はすぐに構えを変えて距離をとる。そして凛は驚く光景を見た、それは先ほど魔術として使用した宝石を掴んでいる忍の姿だった。掴んだ宝石は砂のように消えた。忍は懐から拳銃を取り出した、魔術礼装を施された拳銃、名はジャッカル。口径や弾などから考えれば人類が扱うには許容範囲を超えている代物、しかし次の瞬間忍は引金を引くと同時に右腕が光り出した。魔術刻印、それは代々魔術の家系で引き継がれる一種の魔術。忍の魔術刻印は、それは“特殊な強化”だ。それから繰り出される弾丸はそのまま凛のコートのポケットを射抜く。そして落ちる宝石……勝敗はすでに決していた、凛は覚悟を決めた。そうだろう、自分の攻撃方法は残りはガンドのみ。だが彼にはそれが通じるかも微妙であり、そして魔術を使役するに必要とする宝石は道路に落ちている。拾い上げればそれが最後。しかし忍はそのまま拳銃をしまう、そしてトランクを拾いそのまま階段をあがった。

 

「え……なんで」

 

凛はそう呟いた。彼は一体なにがしたいのか?凛の頭の中にはそれだけが残った、自分を攻撃した相手に情けをかけた。なぜ?忍にとって凛はさっき拒絶した相手、それをなぜ助ける。貸しでも作ったつもりなか、だがそれも今はわからない、だから彼女も追った、彼、忍の本当の目的を。

 

――――――――――

 

忍は階段を上りきるとあるものを手から離した、それは凛と同じ宝石だ。彼はこの階段を足を強化してわたったのだ。そしてトランクを開けた、そこにはあるものがあった……それは魔力計とでも言えばいいのだろうか、包囲磁石のようなもので。忍はそれを設置する。そして

 

「セット、硬直(フリーズ)

 

忍が指を鳴らすと、そのまま一定の地域は一瞬白くなり、そして元に戻る。忍は結界を張ったのだ、防音であり人避けの効果もある。

 

「ここ?だけど、まて、ここまでが渦?」

 

柳洞時の境内の真ん中にいる忍。そして異変に気付く、それは不自然にもこの境内の真ん中がまるで渦の中心のように霊脈を集めていたのだ。確かにそういった造りであるのなら別だ、しかしこれは間違いなく人為的に動かされていた。

 

「それで一体これはどういうことか、説明くれるわよね、忍」

 

忍は声のほうなど見ないで、現在の作業に集中する。忍にとってはやはりということだ。凛がここに来ることはわかっていた、だからこそさっき、あれぐらいのことしかしなかったのだ。

 

「いいよ、凛ちゃん。だけどそれなら僕の質問にも答えてほしいな、それならいいかな?」

 

「いいわ、だけどこっちを向かないでね?」

 

その言葉の意味は、もし何かすればそのまま首を吹き飛ばすと言うことだろう。先の戦闘で忍のほうが戦闘なれしているのは雲泥の差だ。

 

「それじゃあ、凛ちゃんに質問です。聖杯戦争については知っているかな?」

 

「もちろんよ。聖杯戦争は七人の魔術師、そして七人のサーヴァントによる、聖杯争奪戦のことよ。そしてその聖杯こそが何でも願いをかなえる奇跡のようは、いえ魔法のようはものよ」

 

「その通りだね、凛ちゃん。それじゃあ次の質問ね、創めたのは魔術協会の遠坂、マキリ、アインツベルン。そして聖杯は現れたのかな、四回もした中で?」

 

「一回もないわ。忍とであってそしてあの“殺人鬼”と戦ったときが唯一、一番近かったとあとで聞いたわ」

 

「そう。凛ちゃん、俺はさ……あのあと、この神崎家の当主になったんだ」

 

凛は言葉を失った。当主と言うことはそれは先代が死んだ事を意味する。それは自分のお父さんと言うことだ。凛はさっき言った言葉を思い出す「何も知らないくせに」違う、彼もまたその苦しみを知っていたのだ。忍は続ける

 

「それで、この神崎家についても教えてもらったんだ。まあ教えてくれた人ってのがその第四次聖杯戦争の生き残りのひとなんだけどね。俺はその人を正義のおっちゃんって呼んでいたんだけど、そのおっちゃんからこう言われたんだ。君は、どうしたい?ってさ、だから俺は父さんのようになりたいって言ったんだ。まあ父さんは魔術師としての生活を嫌っていたのか、結構普通の一般人の生活と変わらなかった。けどね、それと同時に魔術も磨いたんだ。あの頃とは比較にならなほどにね」

 

あの頃とは、父が死ぬ前とは言う意味だ。凛とそっくりなのだ、彼女もまた父をなくし母をなくしたことを糧に魔術を磨き、そして聖杯戦争の準備をしていた。

 

「そして、父さんの仕事にも……それは、殺しだったけどね」

 

魔術師殺し、同属殺しとして魔術師の中でも嫌悪される存在。

 

「そんなことでね、まあ結局魔術師の師みたいな人にはある依頼で出会えたからよかったけど、けどさ。そのときに面白いこと聞いたんだよ。ねえ、覚えている?俺がさこの街から居なくなってさ、このペンダントあげたとき。『凛ちゃんが一人になったら、僕が貰ってあげるよ、お嫁さんに』、今思えば魔術師らしくない言葉だけど、俺は好きだった。だからこそ調べたんだ、聖杯について」

 

「聖杯について?」

 

「凛ちゃんの家のことは知っているよ。だからたぶん凛ちゃんが次の聖杯戦争に出る事もね」

 

そこで凛はハッとする。そうだ、忍ならば、いや魔術協会の本部があるイギリスにいて私の情報を掴んでいないはずがない。今思えば考えられた、だったらなぜあのようなことを。聖杯について?それがなんだと言うのだ

 

「それで、続けて」

 

「それじゃあ、質問。聖杯ってどんな形なのかな?」

 

「え」

 

「第三次聖杯戦争。それは初めて聖堂教会が仲介として入った初めての聖杯戦争、そのときの記述にね、面白いものが入っているんだ」

 

「面白いもの」

 

「そう…………それは、反英霊の存在」

 

「反英霊の存在」

 

「聖杯はサーヴァントと呼ばれる英霊を呼び、そして戦うのは知っているよね凛ちゃんも」

 

「もちろんよ」

 

「なら、なんで“反”英霊なんて存在が生まれたのかな?考えてみれば聖杯は聖なる杯なのにね。根源にいたるはずの奇跡、魔法。なのに変だと思わない凛ちゃん」

 

「忍、あなた」

 

「まあこれは全部、師匠の受け入りなんだけどね……聖杯がもし穢れていたとしたら、そしてそれが第四次聖杯戦争の結末に結びついていたら?」

 

凛はそこで一つ心当たりがあった。それは冬木中央公園だ、今は公園となっている、しかし聖杯戦争が終わった場所である。しかもあの範囲全てが焼け野原、生き延びたのも数名と聞いている。もし、そうだとしたら、だけど確証はどこにない。

 

「だからこそ、戻ってきたなんて言ったら、どうする凛ちゃん」

 

「……え」

 

振り向くなといわれた忍がこちらを振り向き、そして真剣の眼で私を見ていた。先ほどのメガネをかけた顔でもない、魔術師の顔でもない、ここに居るのは神崎忍だ。

 

「好きな人が、ほしいと思ってるものが、もしかしたらそれこそ大惨事に繋がるかもしれないもの、だったからそれを壊しにきた。それじゃあ理由にならないかな?」

 

そこで凛は気付いた。こんなにも魔術師として心構えができていないのに、だけど魔術行使は私よりもうまい。それも私のため、だけど改めて考えてみる、忍もそうだが凛だってそうだ、たった一年同じ学校で学びそして秘密を明かしあい、そして命を救ってくれた恩人。たったそれけだ、何年も昔に、けど凛は忘れることなくこのペンダントを大事に持ち、そして忍のことを思った。彼も変わらない、自分だってそうだと。

 

「あなたにはなにもないのに、確証すらないのに?」

 

「ペンダント、持っていてくれただろう?」

 

ああ、そうか。凛は思ったのだ、そんなもしかして可能性とこのペンダントの可能性は同じぐらい。だからこんなにも好かれていたそれだけこんなにも嬉しいのは、自分だって同じくらいそうなのだと思った。だってそうだろう?彼がこの地に戻ってきてそして自分を支えてくれると思って魔術を練習した。聖杯、父、母、それと同じぐらいに目の前の少年はあったのだ。

 

「……バカ」

 

忍はそれを聞くと、指を鳴らす。それと共鳴してかトランクの中にいっせいに入っていく魔力計。そして凛は思わぬ行動にでた

 

「ねえ忍。答えてほしいわ、もしあなたは魔術師である現在を悔いたことあるかしら?」

 

「ないよ、だってそうじゃなきゃ凛ちゃんを「バカ」……凛ちゃん」

 

忍の言葉の前にすでに凛は抱きついていた。彼女の唯一の親愛、これが完全に心の半分を占めた瞬間でもあった。

 

「ごめんね、遅くなって。けどここまでこれたよ、聖杯戦争がいつ起こるかわからないからこそ、早めにね。聖杯は聖杯戦争が始まらないと現れないって聞いたし」

 

忍はそういうと凛を抱きしめた。凛はそのまま忍に委ねた、父の夢、魔術師としての目標、根源に至る。だけどそれと同じ、いやそれ以上に自分に必要なものができてしまった。これは一種の魅了の魔眼にも匹敵するだろう。

 

「ねえ、忍。私ね、決めた」

 

「なにを?」

 

「ついてきて、お願い」

 

凛の言葉を聞くと、忍はそれに従いついていった。

 

――――――――――

 

「ふむ、こんな夜にまさか君から来るとは思わなかったぞ凛。一体どうしたというのだ?」

 

「綺礼、質問するわ」

 

「ふむ、私でよければ」

 

「聖杯についてよ」

 

「聖杯?ああ、聖杯戦争のか。それがどうしたというのだ、まさか令呪でも出たのか?」

 

「いいえ、まだよ。けど質問に答えて聖杯は、聖杯戦争が始まらないと現界しないのよね、古い記述でそう書いてあったわ」

 

「いかにも、その通りだ。聖杯戦争は始まれば“おのず”と現れる、それが聖杯だ。それがどうしたというのだ?」

 

「わかったわ、いいえ再確認よ、再確認。それよりも」

 

そして凛は教会から出て行った。そして神父は笑うように、こういう

 

「そう、60年に一度とされてきたこの聖杯戦争。しかし、あのような結果で終わっているのなら、来るのは早いかもしれんな」

 

この笑みは、まるで道芸師(ピエロ)のような笑いだった。そして綺礼の手には、ホントならば凛の家にあるはずの古い聖杯に関する古文書の一ページが、握りつぶされていたのだから。

 

――――――――――

 

凛の待機の元、忍は教会の外で待っていた。そして凛が走ってこっちにきた、そして有無も言わさずにそのまま又もや遠坂邸に入れられた。その間、凛は忍になにも言わなかったが家に入ると

 

「忍、私きめたわ!」

 

「なにを?」

 

「聖杯についてだけど、もう少し調べてみるわ。それで不審だと思った瞬間に壊します」

 

「え、だ、だって」

 

忍の混乱は当たり前だろう。さっきまで自分の夢を、それこそ自分で壊すなんていいだすのだ、しかし凛はこう続いた

 

「だって私はここの管理者でもあるのよ、だからあんな大惨事を未然に防げるのならね、それに……私の好きな人が言って言ることだもの、信じてみる価値はあるのよ」

 

凛は真っ赤になりながらいう。そう魔術師としての彼女は忍だけが例外だった、それと同じく忍もそうだろう。魔術師と相対するのならば間違いなく忍は変わる、だが凛の前は違う。それはこれまでの態度でわかるとおりだ。

 

「だけど」

 

「だけど?」

 

「根源に至ると言う魔術師の大本の目標は掴むわよ……覚悟しなさい、忍。聖杯を壊すかもしれないんだから、それぐらいお願いね」

 

「ああ、もちろんだ」

 

魔術師としての二人は、今、バカップルの二人の第一歩を踏み出し始めたのだ。凛はそのまま忍にここに住むように勧めた。凛は少しでも一緒に居たいからということらしい。

 

「けど、本当にいいの?」

 

忍は聞く。それもそうだ、これではまるで今までのことが全部変わってしまうことになる。忍にとってはすばらしくいいことだが、しかし凛、いやこの場合は遠坂という魔術師がこれでいいのだろうか?だが、意外にもこんな回答が帰ってきた

 

「どの道、聖杯戦争に参加するわけでしょ?それに、サーヴァントを倒さないと聖杯は出ない、ならばそこで私が活躍すればいいだけどの話よ。それにまだ読み終わっていない文献もあるんだから、それで聖杯についてわかればいいの」

 

「そう?」

 

忍も食い下がらない

 

「ああ、もうわかったは忍、こっち向きなさい」

 

凛の言葉に忍は凛のほうを向いた、その瞬間に自分の口の中に、人の舌がはいる、初めての体験をした。忍はなにがなんだか、わからず、また凛はそれこそ押し倒すように

 

「り、凛ちゃん!?」

 

「もうね、私遠坂凛はあなたに夢中なの、わかる!?それとね、凛ちゃんは辞めて。今度からは凛、いいわね?」

 

「え、え?凛ちゃ「ちゃ?」……凛」

 

「……うん/////」

 

凛は自分の名前を呼ばれてここまで嬉しくなることはないだろうと思い、そして

 

「それじゃあ、神崎忍。私と付き合ってくれますか?」

 

「ああ、こちらこそ、よろしく。好きだよ凛」

 

「私も、大好きなんだからね忍」

 

こうして、新しい魔術師のスタイルがここに誕生した。

 

※二人ともまだ中学二年生です。

 

 




よし、これでいちゃいちゃに出来るぞ!

え、次はまじめな聖杯戦争のことだって……

それでは皆さん次回会いましょう!


















なにかやってほしいことがあれば、感想でもメッセージでもどうぞ、よろしくお願いします
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