Fate/Happylife~刃の下に心あり~   作:ブラックサレナ

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第参話“理論正論”

結局、凛と忍は元の鞘に戻ったような形だ。現在は談話室で暖を囲いながらこれまでのことを二人で話していた。それこそ他愛もないことばかり、魔術協会関係もあるがそれよりもただの思い出のほうが多い。

 

「それで、忍。学校には行くのかしら?」

 

「学校?スクールってことか、だけど俺もうそんなのはとっくに」

 

「義務教育期間よまだ。まったくもしかして私から完全に追われてでもここに居座る気だったの?」

 

「あはは」

 

忍の考えはやはりどこか魔術師から離れている。凛も呆れながらもそんな彼が大好きな彼女は嬉しくもあったようで

 

「すぐに手続きしましょうか。私と同じ学校でいいでしょう?イギリスに居たって言うぐらいだから英語は大丈夫でしょ」

 

「ああ、それは大丈夫だが。いいのか、そんなことまでしてもらって?」

 

「あら、未来の旦那様にそれぐらいするのが未来の妻ではないのかしら」

 

忍はここで初めて凛が変わっていたことに気付いた。変わらないところもあったが、彼女は少し意地悪をするのが好きになっていたようだ。そんな微笑を忍が後日、紅い悪魔の微笑みと言うのはまた、別の話。

 

「それで、俺のすむ場所は「ここに決まっているわよ」……決まっているのかよ。まあ俺としてはありがたい限りなのだが、けどそれって結構怪しまれないか、あの神父に」

 

「もう忍も嫌悪感を抱いているのねあのエセ神父に。まあ大丈夫でしょう、監視って名目にしておけば。それに…………もう離れたくないから、私。覚悟しなさい//////」

 

忍はそのまま真っ赤、凛も真っ赤であった。しかし凛はもう一つ気付いていないことがある。それは世間体だが、まあ関係ないのかもしれないこの二人の間には。

 

「それじゃあちょっと待ってくれないか、知り合いのところに今後の荷物を置いてきてしまったから。電話、どこにあるんだ」

 

遠坂邸の電話は黒電話である。と、言うよりもこの遠坂邸は少し古いのだ、なにがといえば何もかもだ。談話室には暖炉、そして電気もあるがランプなど、色々とそうだが確固たる象徴はテレビがないことだ。忍は、少しここを現代までも戻さないとと思いながら電話をかけた、そして出てきたのはメイドだった

 

「久しぶりですね、ええそちらにはもう?」

 

忍の電話を盗み見ているのはここの当主でないと信じたい。凛にとってはすでに忍を疑ってはいなかった、ならばなぜ見ているのか。理由はただ単に知りたいからだろう、自分以外の日本の知り合いを

 

「お久しぶりですね、遠野家の当主様。ええその件についてはすでに、はい、それは先代のことですので。そして荷物なのですが、はい。ありがとうございます……ええ、ええ。それでは申し訳ありませんが」

 

と、受話器をわきに置き、そして忍はそのまま凛に聞く。もちろん凛は受話器を置いた瞬間に戻っていた。

 

「すまん、凛。ここの住所を教えてくれないか」

 

忍の声に凛は答え、そしてまた、さっきのように忍を観察する

 

「はい、そう言う事ですので。え、今ですか、アハハ。それでは、はい。分かりました、それでは失礼します」

 

忍はそして受話器を置いた。凛もソファーに座りなおした。

 

「これで俺の荷物自体は日曜日にでも届くだろうし。そうなると、当分の間はこれでなんとかなるだろう。それよりも、凛ちょっとコートを持ってきてくれるかい」

 

「え、あの」

 

凛の赤いコート、忍が銃弾をあてて穴が空いてしまったものなのだが。それを忍はてにするとそのまま瞬間的に治したのだ。

 

「忍、それって」

 

「俺の魔術さ。まあこんなことに使うのはどうかと思うけどね、けどさすがにこれを他の人にやらせるわけに行かないからさ。この弾丸で傷ついたんじゃね」

 

忍はそう言いながら徐に弾丸を一つだす。形はそれこそ普通の弾丸の大きさ、しかしこれにも秘密がある。

 

「そう思えば私、ビックリしたわよ。私の宝石を掴むなんて、一体どういう荒業よ」

 

「え、そんなの凛の手から発せられた瞬間に俺の魔術で宝石を覆ったんだよ。こっちもびっくりしたけど、凛ってもしかして属性を二つ持っているの?最初のガンドは水だったけどさっきは火だったし」

 

凛は忍の発言に、すぐに答えた

 

「だって私、五大元素属性所持(アベレージ・ワン)だもの。それに遠坂の家の魔術は宝石、転換がおもな魔術なのよってはぁ~本当に忍の前だと平気で魔術のことも話しちゃうわ。これじゃあダメなのにね」

 

「まあ俺らだけならいいんじゃない?けどすごいな凛は、俺なんて風だけだよ」

 

「風?それって結構貴重なのよ。だけどそれだけじゃないみたいね、あなたの魔術って。まあいいわ、それは後にして。それよりも私の工房に案内するわ」

 

「いいのか?」

 

「これから、一緒にやっていくんだから当然でしょ。それに根源に至るまで、さらに聖杯の真実を知るまでに色々と出来る事もしちゃうから、よろしくね」

 

凛はそういい、今度は自分の部屋に案内したのだ。魔術工房、言葉としてもそして意味としても適している、この言葉。魔術はある種学問であり、そしてそして魔術師は教授でもあるのだ。そしてその工房を自ら見せると言うことはより信頼されていることが大原則の下、そして忍はこう言った。

 

「まあ、宝石魔術はできるが「できるの、忍」うん、一応ね。魔力をそっちに溜めておく貯蔵庫みたいに使っているのが主だし、それに俺の場合は戦闘となればこっちを使うし。」

 

と、凛に見せるのは先ほど使用した拳銃だ。魔術礼装銃(ジャッカル)の弾丸はすべて特別製である。なんせただの弾丸ではなく、中心の芯には忍自身の魔術で磨き作られた宝石が入っているのだから。

 

「なるほどね。ようは、忍は戦闘にもなれているわけだ……あれ、もしかして私ってすごい上玉捕まえちゃったみたいね」

 

「ああ、その分俺もお前を手に入れられたからいいかな?」

 

忍の素の言葉に凛が真っ赤になったのは言うまでもなく、凛はそれを隠すように工房の扉を開けた。そこには少し香水とは違う匂いがするが、しかしこれは魔術のにおいであろう。そしてビーカーの中にあるのは、なんだろうか?まったくもって未知の領域だ、だがもう一つ未知なのが

 

「凛、片付けられないのかもしかして。この本のカズは少しは減らしたらどうだろうか?」

 

「えっと、一応これでもね……ごめんなさい、すぐに。だけどこの文書、すべて聖杯戦争にかかわるものなのよね」

 

その本とは、この工房の床から天上に着くまでもあるものだが

 

「まて凛。そんなにあるものじゃないだろうが、ってこの本の表紙に書いてあるのは宝石じゃないか!」

 

忍は英語、日本語はもちろん、そしてドイツ語も会得していたのだ。だからこそこの本も理解できたのだが。忍は凛を睨みながら凛の話を聞いた。

 

「ゴホン。えっと今、私は転換の宝石関係でしょ。それに八極拳でしょ、それとそれと魔術理論の解析かな」

 

凛の魔術とは正しく学者の研究と同じだ。魔術理論の解析、それは物理の研究に近い。その分ちょっと命が関わる可能性が高いだけで。

 

「そうなんだ。俺は本当に戦闘続きだったかな~死徒狩りとかね」

 

「え、それって普通に依頼じゃないの。けど魔術協会からは」

 

「まあそれはそれだよ。こっちもお金は必要だからね、それに俺の弾丸には宝石が入っているからね、その分お金がかかるんだよ。まあそれに普通に宝石は必要だろう、それは凛だってそうだろう」

 

「そうね……最近それを本当に思ったわ」

 

凛は自嘲な笑いをしている。理由は最近まで雇っていた家政婦さんを金銭面的な理由で解雇したばっかだからである。もちろん理由は宝石だ、彼女の魔法には大体の宝石を使う。そのせいでもあり、また新しい魔術工具などを買っていたりするとお金がなくなるのだ。

 

「それで、ここに案内されたのは分かったけど。ここでどうしたの?しかもトランクを持った状態で」

 

「まあ、簡単なことよ銃を少し貸してくれないかしら?」

 

「うん?構わないけど、撃つなよ」

 

「なんで?」

 

凛のうっかりスキルが発動した。忍はこの魔術礼装銃(ジャッカル)に説明をすることにした。

 

「えっと、これは俺のいや神崎家の魔術刻印あって始めて使える銃なんだよ。俺の魔術刻印って特殊な強化の魔術なんだけど、それで銃を強化したないと弾丸も出せないし、それに俺の腕が吹き飛ぶ。この銃の威力や、反動を考えると人類では扱い不可だ」

 

「そ、そうなのね。それじゃあこれは無理かしらね」

 

と、凛は奥から変な箱を出してきた。鍵穴は存在するのだがこれは一体なんだろうか?形はマルであり、まるで意味がない。だが、忍は何かに気付いたのか、メガネを外した……確認するように見る。それを凛は不審に見ていた

 

「忍、一体どうしたの。メガネなんて離して、それって伊達なの?」

 

「あ、ああそうか。この眼について説明していなかったな。俺、魔眼持ちなんだよね「うそ!?」……本当だよ、あ、だけどあれだ、普通のとはちょっと違うんだよな、こいつ」

 

「それってどういうこと?魔眼って普通私たちの魔術の一小節を行使するっていうのじゃなくて?」

 

「うん、あれだ。えっと……天性的な奴のほう」

 

「それってもしかして」

 

凛の言うとおり、俺の魔眼、いやこの場合は直死の魔眼についてなのだが、普通ならばさきの凛の説明どおりだが……視て判断する、正しく魔眼なのだ。しかもこの魔眼は例によって奇跡の存在近い。写る線が死そのものだ、それをなぞればその対象が死となる、そんな代物。

 

「と、言うわけなんだけどね。もちろん、それと同じぐらい脳にも許容(スペック)が「…めなさい」……あ、あのう凛?「や……さい」……凛さ~ん」

 

忍の声に反応なく、凛はそのまま忍に抱きつき、こう言った

 

「使うのを即刻に辞めなさい!「だけどこれなら、もしかしたら」もし、それで忍の脳が危険になったらどうするの!いい、やめなさい!脳が理解しないといけないのなら私が教えるから、これが何かを。だからやめなさい!いい、それとその魔眼は使うのを極力避けなさい。いいわね、便利とか思ったらダメよ。だから早くメガネをかけなさい」

 

まるで子供だだっこだが、凛は忍のことを心配してのことだ。

 

「大丈夫だよ。この魔眼殺しのメガネは保険みたいなもので、一応俺自身でスイッチがあるからそれを切らない限り魔眼の機能はないから。だから大丈夫だよ、凛。ごめんねやっぱり先にこういうことを言うべきだったね、一応俺の魔術は教えていたけど、これはね」

 

「まったく。心配させないで、それじゃあ今日はこれぐらいにしましょう。どの道今日は忍にこの部屋の紹介がしたかっただけだから。それにその銃を改良して私にって考えたんだけど。それもいいわ、もうまずは忍の体の方が心配だから。それに夜も深いし」

 

そう言うと忍はメガネをかけなおし苦笑する。凛は今度は、忍の手を引きながら二階に連れてきた。そして部屋は奥から六つ、その中で真ん中の部屋の左。

 

「はい、今日からはここに住んでね忍」

 

案内されたのは、客間なのだが。凛の言うことは、今日からここがあなたの部屋と言うことだ。

 

「ちなみに向かい側が私の部屋だから。大丈夫よ、部屋は片付いているから」

 

さっきのあの状態ではないようで忍は少し安心していた。忍はすでにコートを脱いでおり、それをかける。トランクに入ってるものを広げる、入っているものはパスポート、それとお金。さらにさっき調べていた魔力計、数日の着替えだ。

 

「本当に何も持ってきていなかったのね」

 

「まあホテルってことになるとね。逆に荷物が多いと邪魔だし。それよりも凛は明日から学校でしょ。そろそろ寝ないと不味いんじゃ」

 

「なに、それは忍が襲いたいのかしら?」

 

「凛」

 

「はいはい、ごめんなさい。だけど、覚えていて忍。この“本当の遠坂凛”はあなたにしか引き出せないんだからね♪」

 

そう言うと、凛は投げキッスをして。そして

 

「それじゃあ今日はシャワーを浴びて寝るわ。忍も長旅なんだから寝なさいな、それじゃあお休み」

 

二人が、元鞘に戻り。そして一日が終わりを告げた、しかし忍はこの家に来てやはり思ったのだ。凛を絶対に俺は守ると。それは彼の中で大きくなるのであった。

 

――――――――――

 

凛はバスルームに入ると、今日のことを思い返す。正しく魔術師としては酷いものだ、他人な魔術師をあそこまで信じて部屋に招き、あまつさえ同じ屋根で暮らすのだ。しかも父のいや家の夢を壊すかもしれないのに。

 

「♪~♪」

 

だが、それでも凛はもう忍を離すことを脳から削除してしまった。自分がここまで一人に夢中になっていたとは気付いていなかった。だが、すでに遅いほどに気付いてた、いや気付いてしまったのだ。

 

「このまま、今日は寝て。明日には忍の申請ね、そうすればあとはこっちでクラスを」

 

一人考えながらこのあとの生活を計画している、凛であった。もちろん四葉のクローバーのペンダントを外さず、鏡に映るその姿に。凛はいつのまにか当たり前になっていたこの体の一部。そしてそれを持ってキスをする、今度はくれた人にするぞっと言っているかのように。

 

――――――――――

 

知らない天上とは、いつも同じでなれない天井のことだ。忍の視界にはその見慣れないものが一杯眼に映った、今日朝だったのだ。

 

「そうか、とうとう俺は」

 

冬木。遠坂邸である、この家に暮らしているのだと実感した。本当ならばもっと時間がかかると思っていた。もしかしたら彼女が自分のことを忘れていることも考えていたからだ、しかし凛も覚えており、そして凛からの告白。

 

「結局男らしくないな、俺」

 

情けない笑いをする忍。なので恩を返すことと、そして色々と考えるとき、忍がいつもしていることを、するためにしたに下りたのであった。

 

――――――――――

 

凛は朝が弱い。理由は二つある、まずは魔術の鍛錬は夜の方が快適なので寝不足と言うこと、そしてもう一つは低血圧であることだ。しかしそんな凛でも朝のこの光景は一回で眼を覚ましてしまったのであった。

 

「ふわぁ~、ニュウユウ、ニュウユウ」

 

凛が呪文のように唱えているのは一応牛乳と言う単語のはずなのだが。凛はそんな感じにキッチンを目指し、いつものように冷蔵庫から牛乳を取り出すはずだった。

 

「うん?どうかしたか?」

 

「うん、ニュウユウ」

 

「ああ、牛乳な。ちょっと待ってろコップに入れてやるから」

 

「うん」

 

凛はさも当たり前のように差し出された牛乳を飲み干す。そして凛は気付く、一体誰がこのコップをようして、そして私に渡したのだろうか。そして、もう一度凛はその人物に目線を向ける

 

「おはよう、凛。少し待っていろ、もう少しで朝食ができるから。ああ、それと勝手に冷蔵庫のものは使わせてもらったぞ。それとこのエプロンもな」

 

凛は未だに微動だにしない。と、言うよもりも未だに状況が分かっていないのが現状だ。そして凛の第一声はこうなった。

 

「忍?料理できるのね」

 

こんなことだ。現在凛の目の前には完璧までの英国式朝食が準備されている。紅茶すらそれこそ非常にうまいであろう色と匂い。さらに食欲をそそるような、匂い。そんなものが並んでいる中凛はそれしかいえなかったのだ。忍は凛の言葉に苦笑いをしながらも料理をすすめていた。

 

「凛、さきに座っていてくれないか。それか着替えてきてくれないか、学校だろう?」

 

忍の言葉に、従い凛は部屋に行き制服に着替えると、そのまま下に戻り椅子に座った。そして朝食の完成だ、しかし凛はてをつけていない、というか動いていない。忍はその動作に焦った

 

「もしかして、不味そうか?」

 

忍の一言にもちろん全力で首をふる凛。そんなはずがない、一言言えば今すぐに食べたいぐらいだ、しかし

 

「なんというか、女としてのプライドがね。それよりも忍、あんた料理も出来たのね」

 

「まあこれでも野宿もしたことあるから。できる限り料理ができるときはしておかないと、常識な味覚を失いそうでね。まあそれよりも食べて、食べて」

 

忍の勧めで口にする凛、そして一言

 

「……おいしい……」

 

忍はそれだけでも聞けば十分だと思い、自分もご飯を食べる。そして食事が中盤に入りやっとしゃべり出した凛

 

「私って朝は食べない人だったのにな。これじゃあ毎日食べそうよ、そして太りそう……それはいいとして、私は学校に行くから。忍はまずはそうね、この町に慣れなさい。日曜日には、一緒にでかけましょう」

 

「ああ、そうだな。それよりも凛、ほっぺに」

 

と、忍は苦笑してそのまま凛の頬についていたソースをとる。凛は顔を真っ赤にしながら、いつものように愛用の紅いコートをして

 

「それじゃあ行ってきます忍。今日はちゃんとあなたの魔術の説明してもらうからね、それじゃあ帰りは四時ぐらいになるから、一応お金はそのカード使ってくれた構わないから。それじゃあ行ってきます」

 

「いってらっしゃい」

 

忍はそういい、見送る。ちなみにカードを使っていいといわれているが、自分もカードを持っているのでこれは持っていくだけにしよう。どの道きょうの夕食の買い物をしないといけないし。さて、それでは

 

「まずは会いに行かないとな。正義のおっちゃんに」

 

忍は、遠坂邸を出て、そしてある目的地を定めた。それは凛の次に会っておきたかった人。その人のやっと思い出した名前は衛宮切嗣。彼の恩人だ。




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