Fate/Happylife~刃の下に心あり~   作:ブラックサレナ

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第捌話“学生復帰”

 

今日という、朝を記念日にしたいと心のそこから思った遠坂凛が、買ったばかりのテレビのニュースを見ながらにやけていた。理由は一つしかないであろう。

 

「確かにあの神父の見立てはよかったみたいだな。まさかここまでのピッタシとは、だけどそ、その凛。見るのは一向に構わないが、だがなぜそこまで凝視しているのだ」

 

「気にしないで、ただの鑑賞だから。まあ綺礼は私に嫌がらせで服をプレゼントしてくるから。しかも大体体にあっているしね「服?」ええ、そうよ。一応保護者だからとか言って必ず私に送り込んでくるのよ、しかも私に似合いそうも無い奴をね」

 

「ふ~ん、今度見せてくれよそういうの」

 

「し、忍が言うのならいいわ。だけど、分かっていると思うけど私、学校では別人に等しいからどうしようかしら?」

 

「猫でも被っているのか?」

 

「優雅たれ。これがうちの家訓と、私はその教え通りにしているだけよ。も、もちろん忍は別よ、あなたの前でそんなことしたくないしする必要もないと思っているから/////」

 

朝から随分と糖分のおおい会話だ。まったく、人様(どくしゃ)を糖尿病にしたいのだろうか。忍は笑いながら自分の姿になれていない、もとより学校など行ってなどいないがそこら辺の高校生よりも知識、英語などはあるので行く必要が無いと思っていたが、まさかこんなことで学校に通うとは忍は思っていなかった。

 

「それじゃあ、俺は転入初日だし早く行った方がいいな。一応確認するが凛、学校ではどう接すればいい?その言い方だと、さぞお姫様のようなのだろうから流石に気安くとはいかないだろう?」

 

凛はそこまで考えていなかった、忍との学生生活を楽しみにしていたのだから。しかし忍の指摘通り凛は現状完璧超人の部類である。告白など男女とわずだ、そんなのにいきなり彼氏とは問題だ。そして一瞬凛にはどこかの坊さんの息子の顔が出ていて怒られる想像をしていた。

 

「そうね……一応同じクラスには成れるからそこから序々にと言うのがいいかしらね。頑張ってみるわ。ちなみに私は副会長だから」

 

「部活は入っていないだろうしな。それじゃあ俺が夕飯を買えばいいか、それじゃあこれからが俺の新生活の始まりか。それじゃあそれに乾杯と」

 

そして朝のコーヒーとミルクで乾杯をした。今日の朝食は凛の手作りだ、ちなみにこのために三つの目覚ましが犠牲になったのは彼女の名誉のために伏せておこう。

 

「それじゃあ、私は今日は普通に行くから忍は先に行きなさい。ふふ、一緒の学校……あのとき以来ね」

 

「そうだな、俺らが初めての出会いか」

 

二人はそんなことを言いながら、準備にかかった。そして忍は先に鞄をもち、メガネをかけなおす。玄関に行こうとすると凛が一緒についてきた。

 

「あれ凛?お前はまだあとだろう?」

 

「ええ、そうね……そ、その忍、一緒に行けるまではちょっと寂しいから」

 

「寂しいから?」

 

「キスがほしいかな……なんて」

 

ここに小悪魔が光臨した。いや正確には紅い小悪魔だ、忍はそのかわいさに一瞬で破れそんまま玄関で抱きしめ、そしてキスをした。

 

「かわいすぎるぞ凛!よし、今日からずっとしような……////すまん、取り乱した」

 

「ふふ、忍もやっぱり男の子ってことよ。大丈夫、忍ならば私全然構わないから。それよりもさっき言った今日からずっと、お願いね////……それじゃあいってらっしゃい、あとで会いましょう」

 

「ああ、行って来ます」

 

そして忍は先に家を出て学校へと向かった。そして遠坂邸では、玄関口で悶絶しながらペンダントと唇をなんどもなぞっている凛が居た。

 

「し、忍がせ、積極的に来てくれた!これは嬉しいことよ……やっぱり、いいわ。これから学校なのよね、大丈夫普段どおりに、だけど忍には熱いまなざしを!うん、今日もペンダントは綺麗」

 

凛はキスのせいかテンションが可笑しくなっていた。この二人、今までの行動からは思えないほどのプラトニックな関係だ。なんせ新婚のような事を朝からしている二人なのだが、キス以上は未だにないのだから。年齢からすれば当然のはずなのだが、二人の行動はそれを脱している感が強い。

 

「忍はそう思えば一般人に対しての態度なんて見たこと無いわね……私ほどなくともすこしは隠していそうね。これはこれで楽しみね……けど、なんだろうさっき忍からのキスがこう、胸の奥から」

 

結局、このあと凛は遅刻ギリギリに学校につくことになるのはこのとき、脳内花畑(トオサカリン)は知るよしもない。

 

―――――――――――

 

忍は学校と言うものをそれこそ、凛と出会ったあの学校以来でもあったのですこし楽しみにしていた。歩きにもすこし浮かれてる様子がある。

 

「しかし、やはり最初だから軽装にしてしまったがまあいいか」

 

忍の言う軽装とは、宝石のことだ。さすがに銃を持ち出すわけにもいかないと思い、銃は置いてきたのだ。休日は持ち歩いているものを大体おいてきている忍だが、もちろんペンダントは持っている。宝石は二つ、これが現在の忍のフルの装備だ。

 

「まあ、もしものことがあればこいつを使えばいいか」

 

メガネをいじりながら学校を目指す忍。その際、同じ制服の生徒が前を歩いていた。こんな時間とは随分と真面目の生徒だ。忍の最初の感想だ、自分は今日転入してくるから朝がはやい、しかしそれと同じぐらい早い生徒もいないだろう。忍は何もないように歩いている。そしてそれに気付いたのか振りむいた少年、その少年は忍とはちょっとタイプの違うめがねをしていた。

 

「うん?見ない顔だが、すまない君は一年せいの子か?」

 

忍にとっては驚きだった。まさか話しかけてくるとは思わなかったからだ。して忍、ここは魔術師らしく猫を被る

 

「あ、いえ。そ、その今日からここに」

 

「そうか、転入生か。それは随分と失礼なことをしてしまったな、俺は柳洞一成と言う、学校では生徒会長をしているのだ。すまんな、見たことの顔だったので、それにこの時間ではな」

 

「あはは、そうなんですか。私は神崎忍と言います、今日から同じ学校に通うことになりました。ちなみに年はあなたと同じで中学二年生ですよ」

 

「ふむ、しかしこんな時期とは……あ、すまんなこんな個人な事を」

 

「いえ、家の関係でこっちに戻ってきたんですよ。それに久しぶりのこの街なのですこし歩いて行こうと思いましてね、転入早々遅刻なんて失礼ですしね」

 

「ふむ、その通りだ。して神崎、どうだろう一緒に登校でも、どの道職員室の道まではしらないだろうからな」

 

「そ、そんないいんですか?生徒会長なのでしょう?」

 

「なにをいうかと思えば。別に生徒会長とて普通の生徒だ、転入生には案内ぐらいは当然だ。それに生徒会の仕事などは朝はないのでな、皆は部活に勤しんでいるものをおおいのでな」

 

忍の率直な感想は、本当にこいつは中学生か?だったのだが、忍も十分にそれを言えるだろう。二人はそのまま一緒に登校することとなった。

 

「して、神崎はこの町にくるまでは?」

 

「外国ぐらしですよ、イギリスに居ましたので」

 

「ほう、英国に。それでは英語などは完璧なのでは」

 

「ええ、それはそうですよ。あっちの生活の方がこちらの生活よりも長いのですから、まあ日本の英語学習はどうなのだろうか知りませんが」

 

「ふむ、やはり本場とは違うものなのだろう。しかし英国のほうが長かったというには随分と日本語が上手だな」

 

「ええ、それはまあ親の影響が強いですね」

 

「親か」

 

「はい。そう思えば気になっていたのですか柳洞とは、もしかしてあの柳洞寺の柳洞ですか?」

 

「ふむ、知っているのか。あそこは俺の実家でな、将来はそこで坊主でもしようと思っている。む、そろそろ学校だな。この学校は校則はそこまで厳しくはないが、規律は守ってほしいものだ。生徒会としてはだがな」

 

「そんなものですか学校とは。ここですか?」

 

忍のついた学校はグラウンド一つに体育館が別館となっているようなオーソドックスなつくりの学校であった。ちなみに凛の説明だとご飯は給食制ではないので自前であり食堂ではパンなどが売られるらしいとのことだ。柳洞は場所の説明を大まかにしていた、それに忍はたまに質問する程度だった。

 

「と、言うわけだ。仕様特別室などは全て上になっている、次に三年生のクラスが立ち並び下になるに連れて低学年だ。まあ君は今日からだからすこしだろうがな、一階には職員室と校長室など、まあ諸先生の部屋もある。それでは職員室に行こう」

 

「はい、お願いします。ですが公立にしては随分と施設が整っていますね」

 

「冬木にある公立の中学校はここと、そしてもう二つだけなのだからそれもそれだろう。それにこちらはすこしだけ新都にも近いことだしな、新都の方には、もう行ったのかい?」

 

「はい、行かせていただきましたよ」

 

「そうか、さてついたな。私が先に入ろうか?」

 

「いえ、これだけでも十分以上にお世話になりましたから。ありがとうございます柳洞さん」

 

「なに、それでは同じクラスなったらよろしく頼むぞ」

 

「はい、こちらこそお願いします」

 

そして柳洞は職員室前できびすを返した。忍が入ると先生が何人かいたので一番近い人に忍は声をかけた

 

「すみません、今日から転入することになった神崎なのですが」

 

「あら、あなたが……それじゃあちょっと待っててね。学年主任と君の担任の先生を連れてきてあげるから」

 

忍の声をかけた先生はすぐに職員室の奥に行ってしまった。そして数分立つとさっきの先生と、後ろに女性の先生二人が続いた。片方は非常にご年配でありこの人がたぶん学年主任という人だろうと忍は思っていた。

 

「あら、随分とかわいらしい転入生ね、初めまして。私現在二年生の学年主任をしてる東島です。そしてこちらが」

 

「初めまして、私今日からあなたの担任になります。二年D組の知得留(シエル)……じゃなくて、白木杏といいます。よろしくね、まあと言ってももう二年生の終わりでもあるからあまりよろしくともいえないだろうけどね」

 

前から言うベテランさん。年齢から言えば40後半から50前半だろうか?しかし先の担任の先生と言われた忍の前に立っている女性は確実に20代前半といえるだろう。

 

「はい、よろしくお願いします。神崎忍です」

 

「あら、イギリスからの帰国子女と聞いていたけど。日本語上手なのですね」

 

「はい、こちらの生まれですから」

 

忍とそして担任の白木はそのまま雑談を交えながらも会話をしていた。そして職員室を覗いていた生徒が居た。

 

――――――――――

 

本日の二年D組はすこし慌しかった。理由は二つ存在する、まず一つは間違いなく転校生の話だ。

 

「なんでも今日、転入生が来るらしいよ」

「本当?けどなんでこんな時期に?」

「なんでもさっき、男子が言っていたのは帰国子女とからしいよ。しかも男だって」

「マジ、それ!それってイケメンかな?」

 

女子達のほうではこう色めき立っていた。そして男子では

 

「男か……だけどどんな奴かね?」

「ここは生徒会長にでも聞いてみようぜ、おい柳洞って…あれ?あいつは、今日はなにもない日だろう?」

「知らねぇよ。あんなお堅い奴のことなんて」

「けど、この時期とかどういう親だよ……子供もかわいそうだよな」

 

と、忍のことで持ちきりだった。やはり転校生と言うのは学校では噂の種でもあるらしいが、それと同じぐらいの噂がもう一つできた。それはこの二年だけではなく一年も含まれた完全に学校の噂となっていた。三年生はすでに受験などで自由登校のせいか居ない。しかしもし三年生がいたのなら三年生も騒ぎになっていただろう。なんせ、その噂はこの学校のアイドルである遠坂凛に彼氏ができたと言うものだ。

 

「けどよ、あれは本当になのか?」

「転校生の件は職員室からの覗きで確証しているけどよ」

「まさか…遠坂さんに」

「けどよ、なんでも女子の何人かも見ていたらしいぞ。あの新都でのデパートに男子としかも手を繋いだ場面(シーン)」

「く、本当なのかな?」

「くそっ、転校生もきになるけど、それと同じぐらい気になるぜ」

 

男子の反応、続いて女子の反応は

 

「それに遠坂さんね」

「ええ、私達は見たからね。あれは完全に恋人よね、彼氏さんは後姿しか見れなかったけど、男子が言うには適わないらしいよ……」

「そんなに!?だって遠坂さんってサッカー部の先輩もふった人よ、それが付き合うような男って」

「けど、そこまで背は高くなかったよね」

「何言っているのよあんた。普通今の男子は背が低い方が普通なのよ、大体は中学三年生とかで一気に伸びる人は伸びるらしいよ」

「だけどあのときの遠坂さん、幸せそうだったな」

 

「「「「うっ」」」」

 

女子の間で目撃した人が言っているのは、後姿でも分かるぐらいのお似合いらしい。これにより二年の凛のクラスではこの二つのことで持ちきりだった。一年でも数人たまにこの階に来る、理由はもちろん遠坂凛なのだが…今日は彼女はまだ来ていない。そして扉が開いたので一斉に全員が見たが、しかし居た人物は柳洞一成であった。

 

「何事だ?」

 

一斉に見られた一成にはよく分からなかった。ちなみに一成はさっきまで生徒会室に行き放課後の準備をしていたのだ。そして一成は自分の席につくと、男子が近づいてきた

 

「なあ、柳洞。お前さん、知っているか今日の転入生のこと」

 

「転入生?ああ、知っているぞ」

 

「まじかよ!?それで、どんな奴なんだ?」

 

「ふむ、どんな奴か……非常に礼儀正しそうだったな。どこかの女狐のように猫も被って無さそうだったしな「あら、朝から随分な言い方ね。柳洞君?」ふむ、すこしは自覚があったのか、遠坂君」

 

「あら、私は朝から随分とした言い方と言いたかったのだけど?それよりもおはよう」

 

「ふむ、おはよう」

 

「おはようございます遠坂さん」

「おはようございます」

 

噂の渦の片方が登場である。ちなみに彼女が今日このようなギリギリの登校の真相は、上の文章に書いている。そして数分すると、女子は真相を聞こうと凛の元に行こうとするがやはり、アイドル視されている凛。女子の間でもお姉さん的な凛に聞けるような人間はいなかった。

 

「♪~♪」

 

凛は凛で自分の席につくとそのまま笑顔で読書に勤しんでいた。ちなみにその笑顔は今まで見たことのないほどの笑顔だったのは言うまでもない。

 

「して、お前らはなぜ転入生のことを?」

 

「ああ、なんでもあいつらが職員室に行った時に見たらしいぜ。だけど男なんだろう?礼儀正しいねぇ~」

 

「ふむ、俺が思うにだ。しかし受け答えは間違いなく礼儀正しく“気に障らない”しゃべり方ではあったな」

 

一成が凛の方を横目で見ながら強調しながら言っていたのにも関わらず笑顔で凛は読書をしていた。そして周りからは、非常に聞きたい、といったそんなオーラが佇んでいた。

 

――――――――――

 

白木と忍は、自分のクラスに向かっていた。二階で一番端にあるのが二年D組、ここには生徒会長と副会長が居ると言う非常に人から注目されているクラスでもあった。

 

「まあもし、何か分からないことがあったら会長の柳洞君か副会長の遠坂さんに頼ってね。まあ男子だから柳洞君だと思うけどね。遠坂さんは高みの花のような存在なのよこの学校では」

 

「へぇ~そうなんですか」

 

すでに廊下はチャイムが鳴っているので生徒は出ていない。そして白木はここで忍に待つようにいい、さきに教室に入った。

 

「おはよう、みんな」

 

『おはようございます』

 

扉越しに聴こえてくる声、そして白木は合図を送った

 

「今日はみなさんに新しい仲間がこのクラスに増えます。それでは入ってきてください」

 

白木の言葉に忍は扉を開けて入る。瞬間クラスからはざわめきが入る

 

「うわっ、凄いイケメン!?」

「凄い、凄すぎるこれは」

「柳洞君の好きな私だけどこっちに写ろうかしら?」

 

女子の反応、そして男子の反応は

 

「か、勝てない」

「なんであんなのが」

「やっぱり神様はいない」

 

ないている連中がいて、一成はすこし挨拶をしていた。そして凛は完全に仮面を被って抑えていた、もし外れればそのまま抱きつきそうだったからだ

 

「初めまして、神崎忍と言います。こんな時期の転校ですが仲良くしてくれると嬉しいです」

 

拍手が起きて、そして白木はそのまま忍に席を指示出した。

 

「それじゃあちょうど、遠坂さんの隣が空いているわ」

 

昔と同じ席。忍は笑いそうになったがそれを抑えて

 

「はい」

 

静かに言う。そして歩き出し凛の隣につく

 

「神崎忍です」

 

「ええ、遠坂凛よ……神崎君」

 

「うん、よろしく遠坂さん」

 

あの時と同じ、いや正確にはすこし違う形。これが忍と凛の学生生活の再会だった。

 




きれいに纏めてみました……作者は決め顔で言った。

それでは次回会いましょう、作者は決め顔で言った
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