AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger 作:ボルメテウスさん
突然、連れてこられた場所。
白野はそう言いながら、周りの光景を見る。
そこは、白野はゆっくりと見渡す。
現代で生活をしていた白野にとっては驚きを隠せない光景だった。
だが、自然と思ったのは、懐かしいという気持ちだった。
「お前は一体何者だ」
そうしながら、フードで顔を隠していた人物の顔を見る。
その人物は、白野にとっては一番大切だと思っているみずきによく似ていた。
「君は」
「ユザレ。
それで、君は一体何者なの?」
「それが、自分でも」
そう言いながら、周りを見る。
未だに何が起きているのか分からない。
「さっきのは、カルミラ達だよね。
それに、あのトリガーは」
「トリガー。
確かにあいつは闇の巨人の中でも最強の存在だ」
「最強の?」
そう言われ、困惑する。
自分自身の事とは言え。
「あの、闇の巨人の目的は?」
「……この先にあるエタニティコアよ」
「エタニティコア?」
それまで、聞いた事のない単語に、首を傾げる。
「このビッグバンを起こし、宇宙を意のままに創りかえる事ができる力の事。
とにかく、奴らを止めないと」
「止めるって、どうやって?」
「とにかく、今すぐに行かないと」
そう言いながら、ユザレは向かった。
それに合わせるように、白野も走り出す。
人間が通るのに難しい道でも、白野もユザレも特に苦戦する事なく進む。
そして、辿り着いた先は。
そこは、巨大な空間。
その中心には光る球体があり、そこから黄金の光が漏れている。
「あれが、エタニティコア」
そうしながら、ユザレは言う。
だが、それを見た白野はその力に、思わず喉を鳴らす。
ユザレの言う通り、確かに宇宙を意のままに作り替える事ができる程の力が、そこから感じる。
「どうするの?」
「闇の巨人達が来る前に対処する。
えっと、あんたは」
「白野です」
「白野か、悪いけど、少し離れていて。
巻き込まれたら危険だから」
「分かった」
白野は言われた通りにその場から少し離れる。
「ユザレは、その。
なんで自分から戦いに?」
「……そうね、正直に言えば、戦いは面倒だよ。
けどね」
そう言いながら、ユザレはエタニティコアを見つめる。
「これで私の、家族や、仲間がいなくなるのが嫌。
だから、やっているの」
そう呟いた、ユザレの姿に、白野は自然と目が離せなかった。
それは、とても美しく感じてしまったからだ。
それから、エタニティコアへと近づくユザレ。
「人間を守りたいから」
「まぁ、私も人だけどね」
そう言いながら、苦笑いを浮かべる。
その姿に、白野は何故か惹かれてしまう。
「ねぇ、貴方はどうして戦うの? 人間を守る為に」
「それは、分からない。
けど」
そう言いながら、ユザレとみずきの姿が重なる。
「私は目の前で守れるんだったら守りたいかな」
その時の笑顔に白野は目を奪われる。
そして、無意識に手を伸ばす。
だが、そこで手を止める。
自分自身の行動に戸惑いを覚える。
「そっか、僕はもしかしたら」
そうしている間にも、巨大な地震が襲う。
その揺れに足を取られながらも、何とか倒れないように踏ん張る。
すると、空に亀裂が入り、そこから降り立ったのは、4体の闇の巨人だった。
「もぅここまで!」
「ユザレ、それになんだ、その餓鬼は!!」
同時にカルミラが白野達に襲い掛かる。
反射的に、白野達は避ける。
「くっ! カルミラ達か」
そう言いながら、カルミラ達を見る。
そこにはカルミラ達が立っている。
そして、白野とユザレを睨みつける。
「まぁ良いか。
さぁ、トリガー。
エタニティコアを」
そう、カルミラに促されるように、トリガーは無言でエタニティコアに近づく。
そして、その光の球体に触れる。
それと同時に、エタニティコアが輝き始める。
「まずいぞ。
このままでは」
そう言いながら、トリガーを止めようとするが、その瞬間にカルミラによって妨害を受ける。
「このままじゃ」
それと共に白野は見つめた先にあったのは。
「ガッツスパークレンス?
いや、少し違う」
そこには、白野がトリガーに変身する時に使うガッツスパークレンスによく似たアイテムだった。
なぜ、そこにあるのか白野は疑問に思った。
だが
「使うしかない」
それと共に、青い石を思わせるスパークレンスを手に取る。
「やるしかない」
それと共に、構えた。
「白野!!」
「あいつ、一体何を」
そう、その場にいる全員が思っている間にも、白野はスパークレンスを構える。
同時にスパークレンスから光が照らし出す。
それと共に白野は、そのまま光に包まれると共にトリガーへと吸い込まれる。
トリガーの中へと吸い込まれた白野。
そう、白野はゆっくりと闇の中を歩く。
そこに現れたのは、黒き巨人だった。
その姿を見た時、白野は確信した。
「この時代の、僕」
そう、白野の言葉に応えるように振り返る。
それと共にトリガーは白野に襲い掛かる。白野はそれを避け、反撃する。
しかし、トリガーには効かない。
そして、そのまま吹き飛ばされてしまう。
だが、吹き飛ばされながらも、白野はトリガーに向かって、叫ぶ。
「僕は、人を守りたい!」
そう言いながら、トリガーを見つめる。
「みずきや、ユザレや、伊達が。
色々な人を見てきた。
守るべき価値がある人を!」
そう叫びながら、立ち上がる。
再びトリガーに向かう。
それと共にトリガーも動く。
トリガーは、そう白野は、必死に叫ぶ。
「人が醜い事も知っている。
それでも」
それと共にトリガーは再び攻撃をする。
白野は、避ける。
それ共に白野は、トリガーを見る。
トリガーの姿は、記憶にない自分だ。
「僕は、僕達は!
人を守りたいはずだ!!」
それと共にトリガーを殴る。
その、拳に答えるように、クロスカウンターを決める。
そう、互いに倒れそうになるが、踏ん張った。
互いに互いを見つめ合う。
それは、まるで鏡のように。
そして、白野はトリガーの手を掴む。
「もう一人の僕」
そう、言った。
その時、白野を通してトリガーに思いが伝わる。
それが、トリガーの中に思いが伝わる。
それに連動するように、現実のトリガーの外側にも変化が起きる。
トリガーがエタニティコアに触れようとした。
だが、それに触れる直前だった。
その前に、白野がトリガーへと触れた。
ガイコツの鎧を身に纏っていたトリガーに徐々に変化していく。
「白野には、一体」
みずきは、白野とトリガーに何が起きているのか疑問に思う。
それは、闇の三巨人も警戒するように見つめる。
だが、それはすぐに終わる。
「未来を築く、希望の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」
トリガーの内側から響き渡るのは白野の声。
やがて、トリガーの姿も大きく変化する。
ガイコツを思わせる鎧が弾け飛ぶと共に、その姿は変わっていく。
銀を基調に赤と紫の2色を配したものとなっている。
その姿は闇の巨人ではない。
まさしく、光の巨人に相応しい姿だった。
「白野と、トリガーが一つになった姿」
それに、ユザレは驚きを隠せなかった。
「なんだいっ、その醜い姿はぁぁ!!」
それを見たカルミラは叫ぶ。
カルミラはその手には光の鞭で、真っ直ぐと襲う。
しかし、その攻撃を、トリガーは素早く避ける。
そのまま飛び上がると同時に、空中で身体を回転させながら蹴りを放つ。
その攻撃により、カルミラは大きく吹き飛ばされる。
さらに、着地すると同時に走り出す。
そして、両手を広げると光線を放った。
光線を受けたカルミラは膝をつく。
そんなカルミラに対して、トリガーはさらに攻撃を仕掛けていく。
だが、左右から瞬時にダーゴンが拳で、ヒュドラムはダガーで攻撃を仕掛けてきた。
その攻撃に対して、トリガーは両手に武器を召喚する。
サークルアームズとウルトラデュアルソード。
その二つの剣で、襲い掛かる二人の攻撃を受け止める。
さらに、そこから反撃に出る。
トリガーは右手に持つサークルアームズを振るう。
その一撃によって、ダーゴンの腕が斬り裂かれる。
次に左手のウルトラデュアルソードを振り下ろす。
それにより、ヒュドラムの首元が斬られた。
だが、二人とも致命傷には至らずに、後ろに下がる。
その間にも、トリガーに向かってカルミラが光の鞭での攻撃を行う。
それに対して、トリガーは腕を大きく振るって薙ぎ払う。
それによって、カルミラの放った鞭による攻撃は全て弾き返される。
さらには、トリガーは両手の武器を構えて走り出した。
まずは、ダーゴンに向けて振り下ろした。
ダーゴンは両腕を使って受け止めようとする。
しかし、トリガーの攻撃力は凄まじく、その防御を打ち砕いた。
続いて、ヒュドラムに向けてトリガーは横なぎの一撃を放つ。
それをヒュドラムは避けようとしたが間に合わずに直撃を受ける。
そこに追撃として、トリガーは蹴りを叩き込む。それで、ヒュドラムを吹き飛ばす。
だが、そこでカルミラによる光の鞭が飛んできた。
それを避けきれずに受けるものの、ダメージを受けたのは一瞬だけ。
すぐに体勢を整えて、トリガーは再び駆けだして行った。
「どうなっている!
確かにトリガーは強いけど、これ程の強さなど」
「まさか、エタニティコアの影響がっ」
そう疑問に思っている間にも、トリガーの身体に変化していく。
それはエタニティコアの黄金の光が、トリガーと共鳴していく。
その輝きを受けて、トリガーの姿が変化していく。
全身が黄金に輝く。
それと共に、光は、闇の三巨人に襲いかかっていく。
その姿はまさしく光の勇者だった。
「ぐぉぉぉぉっ!!」
その強烈な一撃を受けて、ダーゴンとヒュドラは苦しみの声を上げる。
それでも、何とか踏み止まろうとするが、トリガーの圧倒的な強さの前に打ち破られる。
「馬鹿なっ!! こんなことがぁ」
そう叫びながら、彼らは徐々にその身体を石化していく。それと同時に、トリガーもまた光に包まれていった。
やがてトリガーは姿を消していき、その場に残されたのはエタニティコアだけだった。
エタニティコアの力を使い果たしたことで、トリガーは元に戻った。
変身を解除して、白野の姿に戻る。
そして、トリガーと分離した白野は、また時空の渦に巻き込まれる。
「そうだったのか」
未だに分からない事は多い。
卵が先か、鶏が先か。
どちらか分からない。
それでも
「俺が、光の巨人になれたのは、みずきの。
ユザレのおかげなんだな」
そう、しながら、白野の意識は未来へと戻っていく。