AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger   作:ボルメテウスさん

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第14話

 白野が過去に飛ばされている間。

 

 現代で取り残されたトリガーの肉体。

 

 それは、何も動かずにいた。

 

 見守るように、アビスのメンバーの多くが警戒態勢を取っていた。

 

 その中で、アビスが所有するヘリのようなローターで飛行する戦闘機、コネリー008がトリガーの周りを警戒している。

 

「白野」

 

 そんな、未だに倒れている巨大なウルトラマントリガーの肉体を心配そうに見つめる。

 

「みずき、そんな所でいると、風邪を引くぞ」

 

「別に。

 

 あいつが目覚めるまで、ここにいるんだから」

 

 そうしながら、みずきに話しかける伊達に対して、そっけなく答える。

 

 そして、トリガーの方へと目を向ける。

 

 すると、その視線の先には、闇に覆われた。

 

 それを見た瞬間、みずきの背筋に悪寒が走る。

 

 あれが何を意味をするのか。

 

 同時にトリガーは無言で起き上がる。

 

 それと共にトリガーの身体は、まるで骸骨を思わせる鎧を身に纏っていた。

 

「しっ白野」

 

 それが白野だとは、思えなかった。

 

「あれは、白野、いやっ」

 

 そう考えている間に、そのトリガーはまるで獣を思わせる叫び声と共に手から放つ赤黒い光弾を周りの建物に放つ。

 

 破壊される建物を見て、みずきは慌ててその場から離れる。

 

 すると、その光弾は地面に当たり爆発を起こす。

 

 その威力は、先ほどまで見ていたトリガーの攻撃とは比べ物にならない威力だった。

 

 だが、それと同時に、周りにいるアビスのメンバーも慌てふためく。

 

 それと共に、コネリー008を始めとした戦闘機がトリガーに向けて、攻撃を始める。

 

「まっ待ってよ! 

 

 伊達、あいつは」

 

「だとしても、このまま放っておく訳にはいかない」

 

 そう言いながら、目の前で暴走しているトリガーに向けて、伊達は苦い顔をしながら言う。

 

 これまで、多くの人々を救ってきた光の巨人であるトリガー。

 

 だが、そのトリガーは、今は人々を殺戮するためだけに動いているようにしか見えない。

 

 それは、あの時と同じ光景のように見えていた。

 

 初めてトリガーと出会った時に、トリガーの正体を知った。

 

 その時と同じように、トリガーの瞳は何も映さず。

 

 ただ、破壊を繰り返すだけの怪物になっていた。

 

 そして、トリガーの拳はコネリー008を殴り飛ばす。

 

 その一撃だけで、コネリー008は破壊されてしまう。

 

「白野っ! 馬鹿な事をしないで、早く目を覚ましなさいよ!!」

 

 みずきは必死にトリガーに向けて叫ぶ。

 

 だけど、今のトリガーはその言葉を聞いていないかのように暴れ続ける。

 

 そんな中で、みずきはふと、トリガーの顔を見る。

 

 トリガーの目は、全てが闇で染まっていた。

 

 同時にトリガーは、その手から再び赤黒い雷を、みずき達に向けていた。

 

「みずきっ!」

 

 伊達はすぐに、その雷を身を挺して守ろうとした。

 

 降り注がれようとした雷。

 

 だが、その一撃は、目の前にある光の壁によって、防がれる。

 

「えっ」

 

 その光の壁から現れた存在。

 

 それは、目の前にいるトリガーに変身しているはずの白野だった。

 

「白野?」

 

「ただいま、みずき」

 

 そう、みずきに対して、白野は笑みを向けてくる。

 

 それは、いつもと変わらない様子の白野だった。

 

「白野っ! 

 

 まったく、心配をかけるんじゃないわよ!」

 

 そうみずきは、そのまま白野に向けて言う。

 

「ごめん。

 

 だけど、今は、あいつを。

 

 トリガーダークを倒すよ」

 

 そうしながら、今は骸骨の鎧を身に纏っているトリガーこと、トリガーダークを見つめる。

 

「トリガーダーク?」

 

 そう疑問を答えるよりも早く、白野はすぐに構える。

 

「おい、白野! 

 

 お前のガッツスパークレンスだ」

 

 そう言い、伊達はそのままガッツスパークレンスを投げる。

 

 それを受け止めると共に、ガッツスパークレンスにGUTSハイパーキーを挿入する。

 

「未来を築く、希望の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」

 

 その叫び声と共に、白野はそのまま再びウルトラマントリガーへと変身する。

 

 そうする事によって、光のトリガーと闇のトリガー。

 

 2人の巨人が対峙している。

 

「この戦い、どうなるんだ」

 

 そうしながら、伊達が見つめる中で、2人のトリガーの戦いが始まる。

 

 最初に動いたのは、トリガーだった。

 

 すぐさま走り出し、拳を振り上げる。

 

 対するトリガーダークもすぐに動き出す。

 

 拳を突き上げながら、互いにぶつかり合う。

 

 その衝撃により、周囲は大きく揺れ動く。

 

 だが、それでも、お互いに引く事無く戦い続ける。

 

 トリガーダークは腕を伸ばして攻撃しようとするが、それに対して、トリガーは回し蹴りを放つ事で反撃をする。

 

 それにより、両者ともに吹き飛ばされるが、すぐに体勢を整え直す。

 

 今度はトリガーダークの方から仕掛けてきた。

 

 先ほどと同じように、その手から赤黒い光線をトリガーに向けて放つ。

 

 それに対して、トリガーは、それに対抗するように青いエネルギー弾を放って相殺させる。

 

 それによって発生した爆発の中へ、トリガーダークが突っ込んでくる。

 

 そして、拳を叩きつけるが、それをトリガーは受け流す。

 

 同時に、そのまま相手の腹に膝蹴りを打ち込む。

 

 だが、それと同時に、相手もまたトリガーの顔面に向かって殴りかかる。

 

 互いの顔を狙った攻撃をどうにか回避し合いながらも、両者は激しい攻防を繰り広げていく。

 

 それはまるで互角の戦いであり、お互い一歩も引かない状況である。

 

「白野っ、そんな奴に負けるなぁ!!」

 

 みずきは、その雄叫びが街中に響き渡る。

 

 同時に、トリガーの胸元のカラータイマーが黄金に輝き始める。

 

「それは一体」

 

 それは、何なのかみずきにも分からなかった。

 

 だが、みずきは、それによってトリガーは、白野の目の前に黄金のGUTSハイパーキーが現れる。

 

 白野は、それをしっかりと掴む。

 

『Glitter Trigger Eternity! Boot up! Glitter Zeperion!』

 

「宇宙を照らす、超古代の光!! ウルトラマン……トリガアァァーッ!!!」

 

『Glitter Trigger Eternity!』

 

 

 

 カラーリングは銀・金・オレンジで構成。

 

 トリガーの特徴であるモールドの複雑な紋様や眉間のクリスタルが無くなり、より一体化したデザインになっている。

 

 

 

 胸の菱形カラータイマーは三つに増え、一つの逆三角形を作り出す様に配置された「トライアングルクリスタル」へと変化している。

 

 

 

 それは、まさしく黄金のトリガーだった。

 

「黄金のトリガー」

 

 その姿に、伊達も、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。

 

 同時にとトリガーダークは、トリガーに向けて、必殺の光線を放つ為に構える。

 

 それに対して、トリガーもまた、同じように構える。

 

 互いに腕をL字に組んで放つ、必殺光線。

 

 そのゼペリオン光線の決着は一瞬でつく。

 

「きゃぁ!」

 

 その勝者は、トリガーだった。

 

 黄金の姿になった事で、トリガーのパワーは、トリガーダークの力を圧倒する程になっていたのだ。

 

 トリガーの一撃によって、トリガーダークは、瞬く間に闇の粒子となって飛び去る。

 

「白野!」

 

 同時にトリガーもまた、光となった。

 

 その事にみずきは驚きを隠せなかった。

 

「白野っ、まさか」

 

「うぅ」

 

 だが、その不安は当たらなかった。

 

 トリガーから元の姿に戻った白野はそのままみずき達の近くで戻っていた。

 

 それを見ると共に

 

「この馬鹿!!」

 

 そうしながら、みずきはそのまま白野に向かって、飛びつく。

 

「うぅ、みずき。

 

 そんなに勢い良く抱きつかないでよ」

 

「バカバカ! 

 

 こっちは、どんだけ心配していたと思っているのよ!」

 

 そう言いながら、白野を強く抱きしめる。

 

 それと同時に、他の仲間達も駆け寄る。

 

 白野達が無事な事を確認できたと同時に、周りには人が集まり始めていた。

 

 その中で、トリガーダークの闇はゆっくりととある場所に集まっていた。

 

 それは、伊達の持つGUTSハイパーキーに

 

 その事は、その場にいた全員は未だに知らない。

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