AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger 作:ボルメテウスさん
「それにしても、こうしてお前と一緒に暮らすようになって、結構経つな」
そう言いながら、伊達は白野が煎れてくれたコーヒーを飲みながら、話しかける。
「そうなのか?」
白野はそう言いながら、首を傾げながら、問いかける。
「お前をこうして引き取ってから、多くの戦いを乗り越えたからな。
そうして、ようやく闇の巨人の1人を倒したからな」
その伊達の言葉に白野は言う。
「ああ、そうだな」
そして、白野は言う。
「だけど、俺もまだまだ。
闇の巨人も、まだ2人残っている」
「あぁ、そうだな。
だけど、せっかくだ、これはご褒美だ」
そう言いながら、伊達が服の中にある物をゆっくりと渡す。
それは本だった。
その内容は、表紙を見るだけでも分かる。
「これは?」
「エロ本だ。
なかなかのレアものだぞ」
そうニヤッと笑みを浮かべる。
それに対して、白野はパラパラとエロ本を見始める。
しかし、すぐに白野の顔色が曇る。
エロ本をパタンと閉じて、ため息をつく。
「やっぱりダメか?」
伊達は残念そうな顔をする。
白野は無言のまま、こくんと静かにうなずいた。
この反応に対して、伊達は納得するように頷く。
「やはり、お前は拘りが強いようだな」
「あんたは、白野に何を見せているのよ!」
そう言いながら、伊達の背後からみずきは思いっきり殴った。
「おい! 何をする!」
痛む後頭部を押さえながらも、伊達は抗議の声を上げる。
だが、そんな事はお構いなしに、みずきは呆れたような表情で言う。
「アンタねぇー、子供相手にエロ本の読み聞かせなんて変態行為をするんじゃないわよ」
そして、白野の方を見て言った。
「白野も、こんな本を見ないの!」
「伊達に勧められたから。
けど、あんまり興味はない」
「だったら、なんで読んだの?」
「よく分からないけど、みずきを見ている時のようにポカポカになってきたんだ」
白野の言葉を聞いて、みずきは思わず赤面してしまう。
それを見た白野は不思議そうな顔をしながら聞く。
「どうした?」
「別になんでもないわよ!」
「んっ、みずき。
まさか、お前は「伊達は黙ってる!」ぐぇ!」
余計なことを言いかけた伊達の背中を踏みつけるようにして、無理やり黙らせた。
一方、白野はキョトンとした様子で伊達を見ていて、それを見ていたみずきは何とも言えない気持ちになっていた。
(やばい。
完全に私の方が悪役みたいじゃん)
そう思った時だった。
地面を大きく揺れる。
それには、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。
すぐに窓の外を見た。
そこには全身が鈍い光沢を帯びた灰色、全て貪らんとする大きな口、申し訳程度の小さな腕、腕と対照的に力強い脚と、ティラノサウルスやカルノタウルスを思わせる体型をしている怪獣がいた。
その怪獣は、近くの建物を喰らっていた。
「白野っ!」
「あぁ」
みずきの言葉を聞くと共に白野は懐からガッツスパークレンスを取り出す。
「未来を築く、希望の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」
『Ultraman Trigger Multi Type!』
その言葉と共に、白野は瞬く間に巨人であるウルトラマントリガーへと変わる。
同時に、ウルトラマントリガーへと姿が変わると共に、ビルを喰らっている怪獣に向かって、飛びかかる。
上空から勢いよく跳びかかり、そのまま首根っこを掴む。
だが、目の前にある建物を食べる邪魔した事に、怪獣は怒りの声を上げて暴れだす。
そして、自分の首を掴んで離さない相手の手を掴み、そのまま投げ飛ばす。
すると、壁にぶつかった衝撃によりウルトラマントリガーの手が離れてしまう。
一方、怪獣の方もまた着地すると同時に後ろに大きく転ぶ。
しかし、すぐさま立ち上がると、すぐに此方に走って向かってきた。
それに対して、白野は瞬時に構える。
それは、トリガーの必殺の光線であるゼペリオン光線だった。
L字に構えた光線は、真っ直ぐと怪獣へと放たれた。
光線を受け止めた怪獣だった。
しかし、その光景に白野は驚きを隠せなかった。
それは、戦闘を見ていたみずき達もだった。
「嘘でしょ」
それは、ゼペリオン光線を喰らっている光景だった。
その強力な光線を、口の中で受け止めているのだ。
いや、そもそも口から体内に吸収している様に見えた。
何より驚くべきなのは、それに耐えるどころか逆にエネルギーを吸収し始めている事だ。
その光景を見て驚く一同だったが、それはさらに変化する。
エネルギーを吸収しながら、それまでエネルギー不足だった身体に力がみなぎって来たのか姿が変わっていく。
翼のような形状の背中の巨大な突起物と、人間の金切り声を思わせる不気味な咆哮が特徴。腹部には6つの目玉のような模様。
それは、先程の怪獣と同じ姿とはまるで違った。
「姿がっ変わった」
みずきの言葉を皮切りに、その怪獣が白野に襲い掛かる。
その力は、先程とは比べものにならないほど強かった。
押し倒されてしまい、白野の首元を掴む。
それと同時に、首筋から血が流れた。
それは、あの時の傷跡だった。
今度は、噛みつくのではなく爪を立てて切り裂いたのだ。
「白野っ!」
「ぐっ」
本来だったら、すぐにでもグリッターになれば、対抗できる。
だが、その隙はない。
「まだ、来ないの!」
「ここまでは予想外だったからっ」
すぐにでも助けたかった。
しかし、未だにABISのメカが来ない。
それに苛立ちを隠せなかった時だった。
「伊達」
「なんだ、こんな時に」
「お前、何時の間にそんなGUTSハイパーキーを持っていた」
その言葉と共に、伊達は懐にあるGUTSハイパーキーを見る。
それに描かれていたのは、白野が変身するトリガーとよく似た姿。
だが、それは
「これって、闇の巨人のトリガーじゃ」
「なんで、これが」
そう、疑問に思う。
しかし。
「今はこれしかないのかっ」
「伊達っまさか!」
「止めろ、危険だ!」
アイボゥの言葉を聞きながらも、伊達はそのまま自身のガッツスパークレンスに、その闇のトリガーのGUTSハイパーキーをセットする。
『Trigger Dark……! Boot up……! Dark Zeperion……!』
「未来を染める漆黒の闇……! トリガーダーク!!」
『Trigger Dark……!』
それと共に伊達はそのまま引き金を引く。
同時に伊達はその姿をトリガーダークへと変わる。
トリガーダークとなった伊達は、そのまま怪獣を蹴り上げる。
「っ!!」
トリガーダークの出現。
それに驚きを隠せない白野は思わず構える。
「大丈夫かっ、白野」
「まさかっ伊達!」
伊達がトリガーダークに変身している。
その事に、白野は驚きを隠せなかった。
「ぐっ、これはっやばいっ」
しかし、伊達はそのまま頭を抱える。
「本来ならば、闇の制御は難しい。
やるんだったら、早くしろ、伊達!」
そう、伊達にアイボゥの言葉に頷く。
「この状況でっすぐになんとかするにはっ、白野っ」
「っあぁ」
伊達の言葉を聞くと共に、大きく頷く。
『Boot up! Glitter Zeperion!』
「宇宙を照らす、超古代の光!! ウルトラマン……トリガアァァーッ!!!」
『Glitter Trigger Eternity!』
その言葉と共に、白野はグリッタートリガーへと変わる。
同時に白野と伊達は同時に構える。
それは、先程白野が行ったゼペリオン光線。
だが、それは先程よりも遙かに威力の高い必殺の光線。
怪獣は、再びその光線を受け止めようとした。
だが、先程以上の光線に、それを受け止めるのは困難だった。
しかも、それは二つ同時に。
なんとか吸収したはずのゼペリオン光線を再び喰らい、その身体は大きく揺らぐ。
やがて吸収する限界が訪れ、怪獣の姿は完全に消滅した。
「ふぅふぅ」
それによって、白野も伊達も息切れを起こす。
同時に、そのまま変身を解除する。
「伊達、なんでトリガーダークが」
「俺も正直に言って、分からない。
さて、どうしたもんか」
そう言いながら、伊達はその手元にあるトリガーダークのGUTSハイパーキーを見る。