AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger   作:ボルメテウスさん

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第24話

 無事に、脱出する事ができた白野達。

 

 彼らはその基地にて、カルミラが変化した姿を解析する。

 

「カルミラはおそらくはエタニティコアの力を得て、暴走しています。

 

 このまま暴走を続ければ、おそらくは」

 

 そう、解析したピュータはそのまま暗い表情と共に呟く。

 

「どうにかする方法はないのか? 

 

 今だったら、俺と白野がウルトラマンになれる。

 

 それと共に」

 

「伊達さん。

 

 あなたは既に3度もトリガーダークに変身しています。

 

 既にあなた自身も限界なのは分かっているはずです」

 

『ピュータの言う通りだ

 

 伊達、お前の今の精神状態で再びトリガーダークになっても、戦力になる所が、さらに障害が増えるだけだ』

 

「だったら、どうすれば」

 

 そう、アイボゥの言葉と共に伊達は強く握り締める。

 

「カルミラは、光のエタニティコアと自分の闇を一つにした。

 

 だったら」

 

 同時に白野はそのまま、トリガーダークのGUTSハイパーキーを握る。

 

「白野?」

 

「トリガーダークは元々、僕自身。

 

 ならば、二つの力を一つにすれば、対抗できるはず」

 

「それは、確かに可能かもしれません。

 

 けど、それでも勝率は低い!」

 

 そうピュータは叫ぶ。

 

「それでも、僕は守りたい。

 

 だから」

 

 そう、白野は真っ直ぐと言う。

 

 それに対して、周りは黙る中で

 

「白野」

 

 みずきは、白野の手を重ねる。

 

「絶対に帰ってきて。

 

 それだけは、約束して」

 

「みずき」

 

 みずきの言葉。

 

 それに対して、白野もまた強く頷く。

 

 同時に白野は飛び出す。

 

 その先には既にカルミラがエタニティコアの力を得た姿であるメガロゾーアがいた。

 

 港の先に見える光景。

 

 海の先から迫り来るメガロゾーアはまさしく悪魔としか言えない存在だった。

 

 両腕は腕と同様にハサミ状に変化し、更に背中の貝殻のようなパーツからはタコのような触手が生えており、より冒涜的な外見をしたメガロゾーアはそのまま港へと迫る。

 

 そんな港に迫るメガロゾーアの目の前に1人の巨人が降り立つ。

 

 その姿は、これまでのトリガーとは違い、赤と紫の配色を逆に、プロテクターの一部が黒くなり、体の各部や顔にはトリガーダークを連想させる黒い模様がタトゥーのように入った事で、やや禍々しくなりながらもより光と闇の力の調和がとれている印象を受ける。

 

 その姿こそが、トリガーが光と闇の力の二つを受け入れた姿。

 

 トリガートゥルースである。

 

 トリガートゥルースは変身すると共に、着地する。

 

 巨人だからこそ、海は僅かに足に浸かる程度であり、着地した衝撃と共に巨大な波が起きる。

 

 同時にトリガートゥルースは真っ直ぐとメガロゾーアと向き合う。

 

 メガロゾーアはそのままトリガートゥルースの姿を確認すると共に、その貝殻から無数の触手を真っ直ぐと伸ばす。

 

 伸ばされた触手は、そのままトリガートゥルースに襲い掛かる。

 

 しかし、トリガートゥルースは手刀や蹴りと共に光と闇が混ざった衝撃波を放つ。

 

 衝撃波はそのまま無数の触手を切り裂き、更にメガロゾーア本体にもダメージを与える。

 

 メガロゾーアはダメージを受けると叫び声を上げながら、それでも怯む様子はなかった。

 

 トリガートゥルースもまた、そのまま真っ直ぐとメガロゾーアに向かって走り出す。

 

 トリガートゥルースに向けて、無数の触手が襲い掛かるが、それらに対してトリガートゥルースは拳で弾き飛ばす。

 

 そしてそのまま接近すると、まずは左腕に闇のエネルギーを込めて殴りかかる。

 

 しかし、それを察したのか、メガロゾーアは右腕を振るわれ、吹き飛ばされる。

 

 だが、それと同時にトリガートゥルースも右手を振りかぶっており、振りかぶられた右手には光が纏われていた。

 

 そのままトリガートゥルースは光の一撃を放ち、それは見事に命中して大爆発を起こす。

 

「……これで終わりか?」

 

 トリガートゥルースがそう呟くと同時に、煙の中から無傷のメガロゾーアが現れる。

 

 どうやら、あの程度のダメージでは倒せないようだ。

 

「ならば!」

 

 今度は両手に光のエネルギーを集めて放つ。

 

 それを見たメガロゾーアは、再び触手を伸ばして攻撃を防ごうとするが、触手は全て弾かれてしまう。

 

 そして放たれた光の攻撃はそのまま直撃し、爆発を引き起こす。

 

 しかし、やはりメガロゾーアは健在だった。

 

『グオオオォッ!!』

 

 怒りの声を上げると共に、今度は両腕に魔力を集中させて放つ。

 

 放たれたのは闇黒電撃であり、そのまま一直線にトリガートゥルースに向かっていく。

 

 これに対してトリガートゥルースは回避する事無く、そのまま正面から受け止める。

 

『ぐっ……!』

 

 正面から受け止め、後ろに大きく下がる。

 

 メガロゾーアは、その闇黒電撃でトリガートゥルースを倒す気でいた。

 

 そして、トリガートゥルースもまた負けるつもりはない。

 

『うおおぉっ!!』

 

 雄たけびを上げて突撃する。

 

 そのまま勢いよくパンチを放って、メガロゾーアを吹き飛ばす。

 

『ガァッ!?』

 

 思わぬ反撃を受けてしまい、思わず声を上げるメガロゾーア。

 

 だが、すぐに起き上がると触手を再び伸ばしてくる。

 

 それに対してトリガートゥルースの身体を拘束する。

 

『ぐぅっ……! こいつ、俺の動きを止める気か?』

 

『グルルルルゥッ……』

 

 トリガートゥルースの言葉通りであった。

 

 この触手によって動きを止めている間に、確実に仕留めようとしているのだ。

 

 このままトリガートゥルースが動けなければ、やがては触手によって絞め殺されてしまうだろう。

 

 まさに絶対絶命の時だった。

 

「白野っ」

 

 トリガートゥルースの耳に聞こえた声。

 

 それは彼にとっては大事な人であるみずきの声だった。

 

 だが、みずきだけではない。

 

 まるでトリガートゥルースを応援するように声が聞こえる。

 

 その声を聞いたトリガートゥルースは……。

 

『みんなっ!!』

 

 彼は叫ぶと同時に、闇黒電撃を放ちながら腕を大きく振るった。

 

 それによって触手を引きちぎると、さらにトリガートゥルースは拳を振るってメガロゾーアを殴り飛ばした。

 

 それにより、吹き飛ばされたメガロゾーアは海へと落ちる。

 

 しかし、すぐにメガロゾーアはそのまま立ち上がる。

 

 だが、同時にトリガートゥルースにも大きな変化が起きていた。

 

 先程までの子供達の声援。

 

 それがトリガートゥルースに力を与えた。

 

 それと共にトリガートゥルースは腕が完全に直線で、肩から広げる。

 

 同時に、彼の身体には黄金の光と夜のような闇。

 

 二つの力が集まる。

 

 それと共に、と体の各部にある装飾が虹色に発光する。

 

 そして、その腕をL字に組んで放つ光と闇が混ざった光線を放つ。その威力は凄まじく、一瞬にしてメガロゾーアを飲み込むほどだ。

 

 その一撃で、メガロゾーアを倒すことに成功した。

 

『光が』

 

 聞こえた声、それはカルミラだった。

 

 白野はそれに向けて、ゆっくりと手を伸ばす。

 

『もしも、また来た時でも、君を止めるよ。

 

 だけど、一緒に笑えたら、嬉しいな』

 

『私が欲しかったのは、あんたの愛だよ。

 

 けど、あんたの愛は、あいつの物のようだね』

 

 その言葉と共にカルミラは呆れたように、その姿を消していく。

 

「白野!」

 

 同時に港の近くに、みずきはいた。

 

 トリガートゥルースはそのままみずきに近づく。

 

「みずき」

 

 そう、手を伸ばす。

 

 巨人と少女。

 

 まるで神話を思わせる光景。

 

 しかし、それを遮るように巨大な地震が起きる。

 

「これは」

 

『これは地殻変動っ! 

 

 中心となっているのは、エタニティコアがあった場所っ!』

 

 それと共にピュータの通信が聞こえる。

 

『カルミラがエタニティコアを使った事で、エタニティコアの暴走は収まらず、地球ひいては宇宙そのものが消滅する危機があるっ』

 

 そう、アイボゥの言葉も聞こえる。

 

「だったら、どうすればっ」

 

「……エタニティコアをコントロールすれば、なんとかできるかもしれない」

 

「白野?」

 

「まさか、白野っ」

 

「エタニティコアの内部に入り込み自らその力を制御することでコアの暴走を防ぎ、地球の危機を救う」

 

 そう、白野は決意するように言う。

 

「駄目だよっ、そんな、白野」

 

 そう、すぐに止めようとするみずき。

 

 だが、トリガートゥルースは白野へと変わり、そのままみずきに近づく。

 

 同時にそのまま抱き締め、キスをする。

 

 みずきにとってはファーストキス。

 

 それに驚きを隠せない間にも。

 

「行ってきます」

 

 同時に白野は再び、トリガーへと変身する。

 

「白野!!」

 

 そう、みずきはそのまま手を伸ばす。

 

 だが、トリガーはそのまま姿を消した。

 

 そして、彼は、トリガーは世界を救った。

 

 それから、時はあまりにも早く過ぎていった。

 

 小学生だったみずきは、既に高校卒業間近となっていた。

 

 そこはトリガーが最後に戦った港において、みずきはそっとケーキを近くに置き、そのまま海を見る。

 

「まったく、あんたは何時まで寝ているの。

 

 私はもうすぐ大人のレディになるのに」

 

 そう言いながら、未だにエタニティコアの封印を続ける白野に向けて言う。

 

「成人を迎えて、熟女になって、お婆ちゃんになった頃に戻ってきたら、もう可愛いみずきちゃんは見られないんだぞ。

 

 だから、早く帰ってきてよね、白野」

 

 そう、寂しい笑顔と共に、見つめる。

 

 その時代、地球はスフィアによるNAIXによる侵略が始まろうとしていた。

 

 そして、新たなウルトラマンによる戦いも始まっていた。

 

 同時に、みずきも知るだろう。

 

 白野とみずきが出会う日は、既に近い事も。

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