AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger   作:ボルメテウスさん

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妖麗な戦士

「伊達めっ、エロ本を買いに行く為に私を置いていくとはっ」

 

 そう言いながら、白野は目の前にいる存在に疑問を思いながら首を傾げる。

 

 それは金色の目を中心に、白い透明な肉で覆われており、形としてはハムスターを思わせる存在だった。

 

「……誰?」

 

「んっ、お前は白野だったか」

 

 白野がそう疑問に思っていると、その存在は白野に会うとそのままトコトコと近づく。

 

 少し不気味な印象を持つが、外見がハムスターによく似ている事もあって可愛らしく歩くその存在に白野は興味津々だった。

 

「私はアイボゥ。

 

 普段は伊達の左目にいる存在だ」

 

「伊達の?」

 

 その言葉と共に白野は伊達の左目が色が違う事を思い出す。

 

 同時に、その時の瞳の色が丁度目の前にいるアイボゥとまさに同じだった事に気づく。

 

「それじゃ、なんで、そのアイボゥが外に?」

 

「伊達の奴がエロ本を買う為に私を充電したまま出て行きやがった。

 

 今日は大事な運用日だと言うのに」

 

 そう言いながら、アイボゥは怒りの声を上げる。

 

「運用日?」

 

「あぁ、以前回収したギャラクトロンのデータを元に開発された兵器だ。

 

 それの操作が今日だと言うのに。

 

 仕方ない、悪いが白野、私をそこまで連れて行ってくれないか」

 

 その言葉と共にアイボゥはそのまま白野の頭に乗る。

 

「それは良いけど、なんで頭の上に?」

 

「その方が私が可愛らしいだろ」

 

「そういうもんなの?」

 

「そういうもんだ」

 

「そうなんだ」

 

 アイボゥの行動に疑問と共に聞いていくが、そのまま丸め込まれるように言われ、納得する白野。

 

「それでは、出発だ」

 

「おぉ」

 

 アイボゥの言葉を聞くと共に、家を出て行く。

 

「それで、どこに行くの?」

 

「ギャラクトロンはアビスの基地で保管されている。

 

 そこまで向かえば良い」

 

 そう、頭の上にいるアイボゥに質問しながら、白野は歩いていた。

 

 その姿は周囲からすれば異様な光景だが、白野は特に気にする事なく歩き続ける。

 

「それにしても、お前も記憶喪失だとはな」

 

「記憶喪失?」

 

「あぁ、伊達も少し前までは記憶喪失だったからな」

 

「それは、本当なの」

 

 それは、これまで知らなかった情報という事で、アイボゥに思わず聞いていく。

 

「6年前は、その全ての記憶を失っている。

 

 まぁ、今はその記憶を取り戻しているがな。

 

 だからこそ、お前にはいつも心配そうに見ていた」

 

「分かるの?」

 

「私は伊達の左目だぞ。

 

 その視線の方向ぐらいは分かるぞ。

 

 同時にお前がみずきに好意があるのもな」

 

「好意?」

 

 その言葉を聞いて、疑問に思うように首を傾げる。

 

「俺、みずきの事は好きだけど、伊達や他の皆も好きだよ」

 

「そういう意味ではないぞ。

 

 まぁ、君にはまだ早いかもしれないな」

 

「早いのか、アイボゥは俺が知らない事をいっぱい知っていて、凄いな」

 

「当たり前だろ」

 

 その言葉を聞きながらも、アイボゥと話をしながら歩いていると、目の前に人影を見つける。

 

 その人物を見て、白野は思わず立ち止まる。

 

 そこに居たのは、白髪の女性だった。

 

 肩と右足は勿論、胸元が開いて胸の谷間が露わになっており、白い布の様な物を羽織っている女性だった。

 

「誰?」

 

「っ、白野っ警戒しろ!」

 

「警戒?」

 

「久し振りだね、トリガー」

 

 その言葉と共に女性はゆっくりと白野に優しく声をかける。

 

「俺の事を」

 

「勿論だよ、私とお前は愛し合ったのだから」

 

「愛し合っただと?」

 

 女性の言葉にアイボゥは疑問に思いながら、言葉を続ける。

 

「あぁ、そうだよ。

 

 お前が私達を裏切って、封印した超古代から私達は愛し合っていた。

 

 まぁ、今のトリガーは記憶がないから仕方ないけど」

 

 その言葉と共に女性はゆっくりと近づく。

 

「トリガー、私達の元へと帰ってきな。

 

 お前に光は似合わない。

 

 私達、闇の勢力こそ、お前の居場所だよ」

 

 そう、甘い誘いの言葉と共に、白野に近づく。

 

 それに対して、白野はどうすれば良いのか困惑していく中で

 

「白野、お前はみずきの事が好きだったよな」

 

「みずき」

 

 そう、アイボゥの言葉を聞き、白野は目を見開く。

 

「機械人形が、何を言っている」

 

「私は単純な質問をしただけだ。

 

 白野、お前はみずきを思うと自然とポカポカとしないか? 

 

 目の前にいるあいつから、それは感じるか?」

 

「しない」

 

「だったら、みずきと離れるとどう思う」

 

「嫌っ!!」

 

「トリガーっ!!」

 

 白野はアイボゥの言葉を聞き、すぐに構える。

 

 そんな白野の態度を見て、女性は眉をひそめる。

 

「また、人間の女に手を出すのかっ」

 

 女性はそう言いながら、睨み付ける。

 

「俺は、みずきと一緒にごはんを食べたい。

 

 一緒に遊びたい! 

 

 だから、お前の所には行けないっ、カルミラ!」

 

「カルミラ?」

 

 その言葉にアイボゥは疑問に思うように首を傾げる。

 

「んっ、カルミラ? 

 

 なんで、俺、あいつの名前知っているんだ?」

 

 それは白野もまた同じだった。

 

「……まぁ良いわ。

 

 だったら、無理矢理連れて行けば良い話」

 

 同時にカルミラは指をパッチンと慣らす。

 

 それと共に、どこからか地響きがすると共に現れたのは怪獣だった。

 

「怪獣だとっ」

 

「こいつはガマクジラ。

 

 色々と便利そうだから、使っているけど、今はトリガー。

 

 あんたを捕らえる為に使うわ、やれ!!」

 

 その名の通りガマガエルとクジラを合成したような姿をした怪獣、ガマクジラはそのまま白野を飲み込もうと舌を真っ直ぐと向けて伸ばしていた。

 

 だが、それよりも早く、白野は腰にあるガッツスパークレンスを構える。

 

「未来を築く、希望の光!!」

 

 右手で持ち、掲げる。

 

「ウルトラマン……トリガーッ!!!」

 

 その叫びと共に、人差し指で変身トリガーを引く。

 

【Ultraman Trigger Multi Type!】

 

 鳴り響く音声と共に、白野の姿は光に包まれ、巨大化し、ウルトラマントリガーへと変身する。

 

 ウルトラマントリガーへと変身した白野はそのまま自身を飲み込もうとしていた舌を掴みながら、そのまま構える。

 

 ガマクジラは振り払おうと暴れるが、白野はそれを無視して、舌を掴んだまま地面に叩きつけた。

 

「グォオオオオッ!?」

 

 痛みに叫ぶガマクジラ。しかし白野はその隙も与えずにそのまま地面から引き剥がして投げ飛ばす。

 

「ジュアァアッ!」

 

 空中に投げ飛ばしたが、ガマクジラはそのまま舌で体勢を整えて着地する。そしてすぐに口から泡を吹き出して白野に向けて放つ。

 

 放たれた大量の泡を避けようとしたが、途中で軌道を変えてきたため、咄嵯に腕で防ぐ。

 

 だがそれで視界を防ぐ事には成功したのか、ガマクジラは勢いよく走り出す。

 

「っ!!」

 

 勢い良く突進してくるガマクジラの攻撃に対して、白野は避ける事はできず、防御する事しかできなかった。

 

 その結果、吹き飛ばされてしまい、ビルに激突してしまう。

 

 さらに追撃を仕掛けようとガマクジラは再び接近してくる。

 

 白野はすぐに手の先から青白い光弾を連続で発射する。

 

 だが、ガマクジラのその全身は、吹き出ている油によってか、光線は弾き返されてしまう。

 

 逆に跳ね返された光弾が命中してしまい、怯んでしまう。

 

 その間にガマクジラは跳躍すると、そのまま落下と同時に、押し潰すように白野に向かってくる。

 

 それを見た白野は、咄嵯に回避しようとしたが、間に合わなかった。

 

「ぐっ」

 

 その一撃を受けると共に、白野の胸元にあるカラータイマーが青から赤へと変わり、鳴り響く。

 

 鳴り続ける音が聞こえながら、白野に襲い掛かるガマクジラは何度もジャンプを繰り返しながら攻撃を繰り出してくる。

 

 なんとか避けてはいるが、それでも徐々にダメージは蓄積されていく。

 

(このままじゃ……)

 

 そう思った瞬間だった。

 

「待たせたな、白野」

 

 聞こえる声と共に、ガマクジラは吹き飛ばされる。

 

 何が吹き飛ばした存在を見つめる。

 

 ボディーカラーは抹茶と黒の迷彩柄。

 

 欠損していたギャラクトロンシャフトの代わりに予備バッテリーと弾倉を兼ねたバックパックを背負っており両肩に装備された二門の大型機関砲をしており、その機械怪獣に。

 

「ギャラクトロン?」

 

「これこそ、アビスが開発した機械怪獣。

 

 ギャラクトロン・アサルトだ!」

 

 それと共にギャラクトロン・アサルトを操縦するアイボゥは白野に話しかける。

 

 白野に手を伸ばすアイボゥに対して、頷きながらそのまま手を握り、立ち上がる。

 

 同時にガマクジラもまた、襲い掛かるように動き出した。

 

 それに対してアイボゥはバックパックに搭載されたミサイルポッドを展開し、一斉射撃を行う。

 

 それによりガマクジラはダメージを受けるが、まだ致命傷には至らなかった。

 

 再び突撃しようとしたが

 

【Ultraman Trigger Power type!】

 

 同時に白野の姿はマルチタイプからパワータイプへと変わる。

 

 それと共に、その手にはサークルアームズがあり、その形は刃を爪のように展開し二本となり、切る事よりも突く、叩く、押さえつけるといった打撃に特化したパワークローになっていた。

 

 パワークローを手にした白野はそのままガマクジラを切り裂こうとするが、それを察知したのか、すぐにガマクジラは飛び退く。

 

 しかし逃さないと言わんばかりに白野も追いかけるように走る。

 

 そしてガマクジラに追いつくと、そのまま背中に乗り込む。

 

 ぬるりっと、ガマクジラの油で落ちそうになるが

 

【Maximum Boot Up! Power!】

 

 鳴り響く音声と共に、パワークローに赤いエネルギーが集まると共にそれをガマクジラに直接叩き込む。

 

 そのまま力任せに振り下ろすと、ガマクジラの巨体が地面に倒れ込み、爆発したかのように大きく揺れ動く。

 

 やがてガマクジラの身体は塵となって消えていく。

 

「やったな!!」

 

「うん」

 

 そう言いながら、ギャラクトロン・アサルトと共に握手しながら、光へと変わっていく。

 

 そうして、ガマクジラを倒したその日の夜。

 

「そう言えば、アイボゥは今も俺の中にいるんだよな」

 

 それは、丁度変身する時に巻き込まれるようにアイボゥもいた。

 

「あぁ、同時にその時のデータによって、ギャラクトロンを上手く操作する為のデータも手に入ったからな」

 

 そうしながら、アイボゥは返答した。

 

「それにしても、あれ、どうしたら良いの?」

 

 そうしながら、白野はその目線の先にいる2人を見る。

 

「あんな巨乳で美人が白野の彼女。

 

 マジでか!!」

 

 そうしながら、アイボゥが写したカルミラの写真を見て、驚きを隠せない伊達。

 

 そして

 

「なによ、こいつ。

 

 乳でかいからだって、調子に乗って。

 

 えっ、私が好き? 

 

 いやいや、そんな訳、でも、うぅ」

 

 カルミラとの会話を聞きながら、その容姿に嫉妬しながらも、白野の言葉を思い出して、顔を赤くしながら転がるみずき。

 

「どうしたら良い?」

 

「とりあえず、放っておこう!」

 

 そう明るい声で、アイボゥは呟いた。

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