AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger   作:ボルメテウスさん

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その力の使い方

「以前から思っていたけど、あんたの武器って、結構変だよね」

 

 その日、白野と一緒にいたみずきが話しかけた。

 

「武器って、サークルアームズ?」

 

「そう、あの円みたいな奴」

 

 それと共に話題に出たサークルアームズの事についてを思い出す。

 

 丸い輪に鋭い刃が生えた形状をしており、刀身を動かすことで、後述の3つの形態に変形可能な武器である。

 

「けど、あんた、あんまり使いこなせていないように思うけど」

 

 その言葉に白野もまた納得するように頷く。

 

 白野も何度か使ってみたことがあるのだが、どうも上手く扱うことが出来ないのだ。

 

「ああいうのはね、慣れよ。何回も使っていくうちに段々と扱い方が分かってくるものなんだから」

 

「そういうもんかなぁ……」

 

 白野は少し不安になった。そんな白野に対して、みずきは呆れたような顔をしながら言う。

 

「まあ、あんたがどうしてもって言うなら、私が使い方を教えてあげても──―」

 

 そこまで言いかけた時だった。

 

「拘りすぎるんだ、お前は」

 

「んっ?」

 

 そんな話をしていると、人目を惹く程度には麗しい女性的な細面と丁寧で物静かな態度と柔らかい物腰の中学生くらいの外見の青年がいた。

 

「拘るって、何のことかしら、ねぇ白野」

 

「お前の事は既に知っているぞ、トリガー。

 

 それに伊達さんの娘」

 

「あぁ、もしかして、アビスのメンバー?」

 

「まぁな。

 

 一応は石上神道流という流派の皆伝であり所謂殺人剣の使い手だ」

 

「ふぅーん……まあいいわ。

 

 それで? さっきの言葉、どういう意味?」

 

「そのままの意味だ。

 

 サークルアームズという武器は距離を関係なく戦う事ができる万能な武器だ。

 

 だが、君はその力に最も発揮できる形に拘りすぎている」

 

「拘り過ぎているかな」

 

 それと共に白野はそのままみずきに向けて疑問を問う。

 

「そんなの、私が分かる訳ないでしょ」

 

 みずきは、そう呆れるように言った。

 

 そして白野は思う。

 

 そんな白野達の困惑を余所に、街に大きな騒ぎ始める。

 

 見ると、そこには額に一本の角と三つ口を持っており、肉食の獰猛な怪獣であるプラズマと、そんなプラズマとよく似た容姿をしており、大口を開けた間抜けそうな顔をしてはいる怪獣マイナズマ。

 

 その二体の怪獣が街に降り立っていた。

 

「どうやら、さっそく実践のチャンスらしいな」

 

「たく、行って来なさいよ、白野」

 

「うん」

 

 その言葉と共に白野もまた、走りながら、その手にあるガッツスパークレンスを構える。

 

「未来を築く、希望の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」

 

【Ultraman Trigger Multi Type!】

 

 トリガーへと変身した白野もまたその手に持つサークルアームズをマルチソードにしながら、構える。

 

 プラズマとマイナズマはその身体から雷を放ちながら、白野に構えながら、真っ直ぐと襲い掛かる。

 

 白野もまた、サークルアームズを迫りくるプラズマとマイナズマに対して、横薙ぎの一閃を放った。

 

 ──―ガキィィン!! 激しい金属音が鳴り響きながら、プラズマとマイナズマの二体は同時に後ろへ跳躍すると、空中で一回転してから着地する。

 

 同時に2体はそのまま白野を囲みながら、襲い掛かる。

 

 サークルアームズで、その攻撃をいなしていくが、2対1では分が悪いのか、少しずつ押され始めていた。

 

 プラズマとマイナズマの攻撃によって、白野は段々と後退させられていく。

 

 そしてついに壁際まで追い詰められると、白野は咄嵯の判断で空高く飛び上がる。

 

 それを見たプラズマとマイナズマは同時にその角からレーザー光線を白野に向けて放つ。

 

 放たれたレーザーが当たり、爆発が起きると同時に煙が立ち込める中、マイナズマもまた襲い掛かる。

 

 しかしその時だった。

 

 立ち込めていた煙の中から、白い閃光が飛び出した。

 

 それは瞬く間にマイナズマに接近し、サークルアームズを振りかざす。

 

 だが、マイナズマはその大きな口でサークルアームズを受け止める。

 

 それと共にプラズマはすぐに白野に襲い掛かる。

 

 プラズマは鋭い爪を伸ばし、白野の腹部を狙う。

 

 それを察知した白野はすぐさま身を捻って回避するが、体勢が崩れてしまう。

 

 そこに追い打ちをかけるかのように、プラズマは尻尾を叩きつける。

 

 白野は何とかして受け流すも、吹き飛ばされてしまった。

 

「このままじゃっ」

 

 2体の怪獣の連携に対して、苦戦を強いられ、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべている白野。

 

「どうすれば」

 

 その時、手に持つサークルアームズと共に

 

「そうか、俺は形に拘りすぎた」

 

 その言葉と共に、再び襲い掛かるマイナズマ。

 

 巨大な口を開く。

 

 だが、瞬時にサークルアームズの形が変形する。

 

 サークルアームズは剣の形をしていたマルチソードから刃を爪のように展開し二本の爪であるパワークローに変わり、そのまま襲い掛かるマイナズマの口を受け止める。

 

「ガグッゥ!?」

 

 あまりの力に苦しげな声を上げるが、それでも押し返そうとしてくる。

 

 白野も負けじと力を入れると共に、マイナズマを押し返す。

 

「っ!」

 

 それに驚きを隠せないプラズマはすぐに襲い掛かろうとする。

 

 だが、サークルアームズの形を刃を180度に展開し、弓を思わせる形態、スカイアローに変形すると共にプラズマの一本の角に向けて光の矢を射る。

 

 プラズマは咄嵯に身を捩るが、避けきれずにそのまま一本の角に命中。

 

 その瞬間、プラズマの角は砕け散った。

 

 更に続けてもう一発、マイナズマのもう一本の角に直撃させると、その角も砕ける。

 

 それと共に2体の怪獣はその攻撃に耐えきれず、互いに支えるように倒れる。

 

 それを見ると共にサークルアームズをマルチソードに再び戻す。

 

【Maximum Boot Up! Multi!】

 

 鳴り響く音声と共に、サークルアームズに巨大な光の刀身が伸びる。

 

 サークルアームズを両手で持ち、構える。

 

 そして走り出す。

 

 プラズマとマイナズマは起き上がろうと必死にもがく。

 

 だが、そんな2体に構わず、サークルアームズを振り下ろす。

 

 その一撃により2体は真っ二つになり、地面に倒れ、爆散する。

 

 無事に勝利を納めた白野。

 

 それを迎えるように、みずきは肩を叩く。

 

「やったじゃない。

 

 まさか、サークルアームズにあんな事ができるなんて」

 

「俺もびっくりした。

 

 そう言えば、さっきの人は」

 

「さぁね、どっか消えていったわ」

 

「そうなのか」

 

 そう、少し残念そうに言いながら、白野はそのままみずきと向き合う。

 

「それじゃ、帰ろうか、白野」

 

「うん」

 

 そう言いながら、白野はそのままみずきと共に家に帰る事にした。

 

「凄いな、さっきのヒーロー」

 

 そんな帰り道、聞こえた声にふと白野は見つめる。

 

 そこにはみずきと似た水色の髪をした眼鏡の少女がいた。

 

 一瞬、その声が気になったが、そのまま白野はそのまま家に帰る事にした。

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