AI: ソムニウム ファイル the previous Trigger   作:ボルメテウスさん

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第8話

「それで、白野、今日の晩飯はどうするつもりなの?」

 

 その日の学校帰り、白野とみずきは何時ものように近くにあるスーパーに立ち寄っていた。

 

 白野がみずきの家に居候するようになってから、ほとんどの家事は白野が行うようになっていた。

 

 その事もあってか、みずきと白野が打ち解けるのに、それ程時間は掛からなかった。

 

 小学生ながら、同棲している事もあってか、学校の生徒達はその事で噂する事は多かった。

 

 ただし、白野はそれがどのような事が理解しておらず、みずきはからかわれたらすぐに制裁を行う事もあって、この事は学校では本人達の前には話さないようにしていた。

 

「えーっと……今日はお肉を買おうかな」

 

 白野は買い物かごを手に取り、店内を見渡す。

 

 白野は、買い物かごの中に野菜類を入れる。

 

 だが、その時、白野は一瞬、背後から何か視線を感じて、振り返る。

 

「どうしたの、白野?」

 

 そんな白野の様子を見て、みずきは一瞬、首を傾げる。「ううん、何でも無いよ」

 

 白野はそう言って、笑みを浮かべる。

 

(何だろう? 今、誰かに見られているような気がしたけど……)

 

 しかし、周囲を見る限り、特に変わった様子は無かった。

 

 その為、白野は気にせず、再び買い物に戻る。

 

 だが、しかし。

 

「ふむ、記憶はなくても、本能で理解していたようですね」

 

 そんな白野を遠くから、観察する怪しい視線は確かにあった。

 

「しかし、あれがトリガーですか。

 

 気になる事は多くありますが、ふむ、とりあえずは実力を見ておきたいですねぇ」

 

 そう言いながら、男はその場から姿を消した。

 

 その後、二人は買い物を終えて、帰路についていた。

 

「ねえ、白野、今日は何を作るつもりなの?」

 

「ん~、そうだね……」

 

 白野は腕を組み、考え込む。

 

「やっぱり、カレーとかハンバーグかなぁ」

 

 白野の言葉を聞きながら、ゆっくりと帰路へと歩いていく。

 

 すると突然、空の方から爆音が響いてきた。

 

 見ると、そこにはまるで閻魔大王を思わせる怪獣エンマーゴが街を破壊していた。

 

 その姿を見た瞬間、白野とみずきはすぐに駆け出した。

 

 二人が現場に到着すると、そこでは人々が逃げ惑っていた。

 

「もぅ、こんなお腹が空いているのに!! 

 

 白野、さっさと倒してきて頂戴!!」

 

「うんっ、分かった」

 

 みずきの言葉を聞くと共に白野はすぐにGUTSスパークレンスを取り出す。

 

 そのままGUTSスパークレンスにガッツハイパーキーを挿入する。

 

「未来を築く、希望の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」

 

 その叫び声と共に、白野はすぐにウルトラマントリガーへと変身する。

 

 

 

 同時に白野はウルトラマントリガーに変わると共に、その手にはサークルアームズをエンマーゴに振り下ろす。

 

 エンマーゴは、ウルトラマントリガーの存在に気づくと共に、その手に持った剣でサークルアームズを受け止める。

 

 互いの刃がぶつかり合い、激しい火花が散る。

 

 そのまま互いに力比べとなり、一歩も譲らない。

 

 しかし、次の瞬間、エンマーゴは口から火炎を放つ。

 

 それを食らい、ウルトラマントリガーは大きく後退する。

 

 その隙を逃さず、エンマーゴは一気にウルトラマントリガーに迫るエンマーゴはそのまま手に持った剣を何度も振り下ろす。

 

 ウルトラマントリガーはすぐにその手に持つサークルアームズで、その攻撃を受け止める。

 

 激しく、そして重い一撃がサークルアームズを通して、ウルトラマントリガーの腕に伝わる。

 

 このままでは不利と判断したのか、白野は一旦、距離を取る。

 

「勝利を掴む、剛力の光!! ウルトラマン……トリガーッ!!!」

 

【Ultraman Trigger Power type!】

 

 鳴り響く音声と共に、ウルトラマントリガーの姿は赤く変化し、迫り来るエンマーゴの攻撃を受け止める。

 

 パワータイプへと変わった事によって、先程以上の力が溢れてくる。

 

 そのまま、サークルアームズでエンマーゴの身体を押し返し、さらに連続で攻撃を加えていく。

 

 攻撃を受けたエンマーゴは怯んだように、後ろに下がる。

 

 そこにすかさず、ウルトラマントリガーは追撃を加えるべく、距離を詰める。

 

 だが、その時、上空から何かが降り注ぐ。

 

「っ!!」

 

 同時に上を見上げると、そこにいたのはこれまで見た事のない存在だった。

 

 見た目は闇の巨人と特徴が似ており、青、白、黒の三色を基調としたカラーリングで、右上腕部から右肩にかけて風を象った意匠が突出している。

 

「久し振りですね、トリガー」

 

「誰だ、お前は」

 

 その姿を見て、白野は疑問に思う。

 

「まったく、記憶喪失というのは本当のようですね。

 

 ですが、関係ありません。

 

 あなたをここで倒して見せましょう、このヒュドラムがね」

 

 そうヒュドラムは、右腕の短剣を構えた。

 

 ヒュドラムとエンマーゴの2体を相手に、ウルトラマントリガーは苦戦を強いられていた。

 

 まず、ヒュドラムの持つダガーヒュドラムと呼ばれる武器は、非常に切れ味が良く、その一閃だけでかなりのダメージを負う事になる。

 

 パワータイプへと変わった事によって、スピードが落ちている事もあって、ヒュドラムのスピードに翻弄される事になり、反撃の機会すら与えられない状況になっていた。

 

 また、エンマーゴの繰り出す剣技も厄介であり、ヒュドラムの素早い動きで回避されながらも、着実にダメージを与える事が出来ていた。

 

 しかし、それでもウルトラマントリガーは諦めなかった。

 

 負けじとエンマーゴに攻撃を仕掛けるが、その攻撃を軽々と避けられてしまう。

 

 それどころか、エンマーゴの攻撃が徐々に命中するようになり、ウルトラマントリガーは徐々に追い詰められていった。

 

 その様子を見て、ヒュドラムは嘲笑うかのように言う。

 

「トリガー、どうやらすぐに終わりそうですねぇ!!」

 

 その言葉と共に、ダガーヒュドラムでウルトラマントリガーを攻撃する。

 

 一方、エンマーゴは今度は剣で連続斬りを仕掛ける。

 

 その二つの猛攻の前に、ウルトラマントリガーは膝をつく。

 

 もはや、これ以上の戦いは不可能かと思われた時だった。

 

「があぁぁ!! 

 

 なんだぁ!!」

 

 ヒュドラムの身体に火花が散る。

 

 後ろを見れば、それは戦闘機だった。

 

 音もなく迫ってきた事もあり、その接近を直前まで気づく事ができなかった。

 

「まったく、人間如きが「ジュワァ!!」なっ!!」

 

 一瞬、後ろを見ていたヒュドラム。

 

 しかし、それが決定的な隙となった。

 

 ウルトラマントリガーはすぐにその場で力を込めて、ヒュドラムを蹴り上げる。

 

 それによって、ヒュドラムは遠くに吹き飛ばされた。

 

 しかし、そんなウルトラマントリガーに向かって、エンマーゴは襲い掛かろうとしたが

 

【ブーストアップ! チャージドパーティカル!】

 

 そんな音声と共にエンマーゴに向かって、巨大な光線がエンマーゴを襲い掛かる。

 

「白野! 

 

 さっさと決めなさいよ!!」

 

 その光線を撃ったのは、みずきだった。

 

 みずきの言葉を聞くと共に、頷くと、そのまま手に持ったサークルアームズを構える。

 

【Maximum Boot Up! Power!】

 

 音声が鳴り響くと同時に、サークルアームズの刀身に赤い光を纏わせる。

 

 そして、それを頭上で回転させながら構えると、一気に駆け出した。

 

 ウルトラマントリガーは、その勢いのままに高く飛び上がる。

 

 すると、サークルアームズは巨大で真紅に輝く光の刃を、真っ直ぐとエンマーゴに向けて振り下ろした。

 

 その一撃を受けたエンマーゴは完全に倒された。

 

「ぐっぐうううぅ人間如きがぁ!!」

 

 それを見た、ヒュドラムは怒りの声を上げる。

 

【Ultraman Trigger Sky Type!】

 

 だが、ヒュドラムの周囲にはいつの間にか、トリガーの姿があった。

 

 先程の攻撃を行った後、瞬時にスカイタイプへと変わると共に、ヒュドラムの背後に回り込んだのだ。

 

 それに気づいたヒュドラムは慌てて振り返ろうとするが、それよりも早くトリガーはヒュドラムの背中に、サークルアームズを叩きつける。

 

 それにより、ヒュドラムは大きく吹っ飛んだ。

 

「てめぇ、この野郎!!」

 

 その言葉と共にヒュドラムがそのまま襲い掛かろうとしたが、その後ろに闇のゲートが広がる。

 

「ヒュドラム、もう帰るぞ」

 

「離せ! 

 

 あの野郎は俺が始末する!!」

 

 闇のゲートから現れたダーゴンがそのまま闇のゲートの中へと連れて行く。

 

 暴れるヒュドラムをそのまま無理矢理、闇のゲートへと連れて行く。

 

 それと共に、ゲートの中にいたカルミラが見つめた先には

 

「やっぱり邪魔だね、あの小娘は」

 

 そう、視線の先にはみずきがいた。

 

 それだけ呟くと、そのまま闇のゲートの中へと消えていった。

 

 そうして、戦いが終わると共に白野もまた変身を解除した。

 

「白野、お疲れ」

 

「うん、ただいま」

 

 白野は笑顔を浮かべたまま、水樹の方を見る。

 

 しかし、すぐに表情を変えると、心配そうな顔で話しかける。

 

「大丈夫? 怪我とかしていない?」

 

「えっ!? あっ……うん、平気だよ!」

 

 いきなり白野に問いかけられた事に驚きながらも、笑みを見せる。

 

 白野はその言葉を聞いて安心したのか、ほっとした様子を見せた。

 

「そっか、良かった。じゃあ帰ろう」

 

 そんなみずきに連れられながら、ゆっくりと帰って行く。

 

 




「まったく、少しは落ち着いたか?」
「えぇ、申し訳ございません。
それにしても、やはり厄介ですね、トリガーは」
「さすがは我が友だな」
「けど、邪魔なのは変わりないね」
「でしたら、これを使うのはどうでしょうか?」
そう言いながら、ヒュドラムが取り出したのは一本のGUTSハイパーキーだった。
「こいつを?」
「えぇ、上手く行けば、我々が動いている間、トリガーの動きを封じられます」
「ふぅん、面白いじゃない」
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