AI: ソムニウム ファイル THE futurity Decker 作:ガンダムラザーニャ
「喰らえええええええ!!!!」
デッカーになった俺は、腕からのビームで怪獣を倒した。
「はぁ…はぁ…!
とぅ!」
そのまま空を飛ぶ形で変身を解除し、シャルモンに帰ってきた。
「はぁ、はぁ…!」
「坊や大丈夫!?」
「鳳蓮さん…、はい大丈夫ですよ…。
でもこの怪獣の頻度が」
「どうやら、スフィアの動きが活発化してるのが影響して、怪獣も活発化してるようだね」
鳳蓮さんが俺を介抱し、その隣でクロトさんがパソコンを弄りながら原因を調べていた。
そう、ここ数日、あのスフィアが頻繁に出現して、街に襲い掛かってきている。
それに、怪獣も出てくるし、戦えば高い確率でスフィアが怪獣を取り込んでスフィア合成獣となる。
「でも、何でスフィアの動きが」
「それについてはまだ調査中だ。
それよりも、今の状態では君の負担も大きいだろう」
「確かにそうですが」
クロトさんの言う通り、今はデッカーに変身できる俺しか、怪獣と戦えない。
いくらクロトさんからの情報があるからとはいえ、一人で何とかするしかないから負担が大きい。
「…そこで今、私はあるものを開発したんだ。
そうすれば君の負担も軽くなるだろう」
「ある、もの?」
「今はまだ見せる訳にはいかないさ。
こういうものは、タイミングが大事だからね」
「何よ勿体ぶっちゃって」
「ふっ……」
なんか不敵な笑みを浮かべているけど、まあ何か考えでもあるんだろうか?
「とにかく、まずは休んでおきたまえ。
今の君は、疲労困ぱいの状態だからね」
「はい……分かりました」
それから俺は、今日の店の手伝いも休むことにした。
その間でも俺は考え事をしていた。
「…」
この間、ブラフマンで会った龍木という男、あの人は一体何者なんだ?
何で俺は、あの人の顔を見た瞬間に頭が痛くなったんだろう。
やはり、あの人は俺の記憶の手がかりなのか?
駄目だ、はっきりとわからない。
それにあの人は今精神的に病んでるみたいだし、お酒に溺れてるような感じだ、とてもまともに話ができる状態じゃない。
「とりあえず、今日はもう寝るか」
考えるのをやめ、明日に備えて眠ることにしよう。
そして翌日になり、俺はいつも通りに店を手伝っていた。
「よし! これで終わりっと!」
今日の分の仕込みが終わり、後は客が来るまで待つだけだ。
「ふう……」
にしても、クロトさんが言ってたあるものって何だろうと、そう考えていると地面が激しく揺れた。
「うわっ!?」
「地震か!?」
まさかまたスフィアが出現したのかと思ったが、すぐにそれは否定された。
「いや違う! これは……」
もしかしてと店の外に出ると、空の方から爆発音が聞こえてきた。
「な、何事!?」
「空からだぞ!」
みんな動揺していると、何かが飛んできた。
それは頬に袋が垂れ下がった巨大な鳥だ。
しかも空を飛びながら嘴から炎を吐いてる。
「あれは、怪獣!?
…だったら!
輝け、フラッシュ!デッカー!!」
『ウルトラマンデッカー フラッシュタイプ!!』
俺はデッカーに変身して、空を飛行しながら怪獣を追いかける。
怪獣も俺に気付き、炎を吐いてくるがそれを避け、光線で反撃し、誰もいない広い所に撃墜させた。
「よし、このまま決める!」
両腕をクロスして、十字を組んで発射した光線が、怪獣の火炎放射によって防がれてしまう。
「なっ!?」
『気をつけろ、やつは火炎怪鳥バードンだ。
火炎放射もさることながら、やつの嘴には猛毒がある!』
「くそ、厄介ですね」
『だがやつを倒す方法はある』
「本当ですか!?」
『ああ、やつの頬の毒袋を破壊するんだ。
そうすれば体内の毒が逆流して、急速に弱体化するはずだ』
「分かりました」
クロトさんが言うなら間違いない。
「となると、速攻で片付けるしかない!
飛び出せ、ミラクル!デッカー!!」
『ウルトラマンデッカー ミラクルタイプ!!』
ミラクルにタイプチェンジすると、凄まじい速度で突進してくるバードン。
このままでは嘴で攻撃されて毒をくらうことになるが、俺は瞬間移動して避ける。
そして分身を作って、左右から光線を発射して、やつの毒袋を破壊する。
その瞬間にやつは苦しみ悶え、動きが鈍くなってきた。
「よし、このまま…うっ!?」
トドメを刺そうとした時に、空中から攻撃が来た。
空を見ると、スフィアたちが飛んできていた。
「スフィア!?
こんな時に…!」
するとスフィアたちがバードンに纏わりつき始めたのだ。
徐々に禍々しい姿になるバードン。
破壊した毒袋は再生し、より禍々しい色になり、嘴もより鋭くなっていた。
それが終わると、バードンがけたたましい咆哮を上げるので、俺は思わず耳を塞いでしまう。
そして再び火炎攻撃をしてきたが、今度は避けずにバリアで防御をする。
「ぐ、ぐうぅ……」
バリア越しでも、かなり熱い。
「このぉ!」
そのまま腕からビームを放って、バードンを攻撃しようとするが、それを察知したのか、バードンはすぐに離れて距離を取った。
そしてそのまま空を旋回するがそのスピードがあまりにも恐ろしい。
やつが嘴を突きつけて突進してきたので、俺は間一髪の所で瞬間移動することで避ける。
激突して崩れた建物には禍々しい毒がこびりついて、グズグズに溶けていた。
「こいつはまずいな…」
俺は思わず呟いた。
もし、俺が生身の人間なら、最早冷や汗をかいていたと思う。
それくらいこいつにはぞっとしていた。
だがどうする?
こいつは凶暴で何より素早い。
こんな間合いじゃ、サイバーゴモラを出す余裕もない、どうする!
と、バードンが翼を広げて突進しようとしてきた、その時だった。
ズドンッ!
と、空中からの攻撃にやつが怯んだ。
「一体何なんだ!?」
『待たせたわねぇ、坊や!!』
上空から、赤い戦闘機が飛んできた。
けどこの声…、まさか!
「鳳蓮さん!?
それにその戦闘機は?」
『ようやく間に合ったようだな。
あれが私の傑作、ガッツホークだぁ!!』
『そしてワテクシがそのパイロットを務めさせてもらってるって訳よぉ!!ホーッホホホホホホホ!!』
「ガッツ、ホーク…?
よくわかりませんけど、助かります!」
思わない援護に驚きながらも、俺はウルトラデュアルソードを起動させ、ディメンションカードをスライドする。
【トリガースカイ!デュアル!デュアルランバルトカウンター!!】
「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「トドメなら、ワテクシも行かせてもらうわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
鳳蓮さんの乗るガッツホークから赤い極太ビームが発射され、それがやつの胴体を貫き、俺が目に見えない高速斬りをしたことで、やつは爆発四散した。
「ふう、なんとかなったか」
俺は変身を解除して、シャルモンに戻るとすでに鳳蓮さんも帰ってきていた。
「あら、おかえり坊や」
「ただいまです鳳蓮さん!
けど、何であの機体に?」
「彼が自ら希望したのだよ」
と、クロトさんが説明してくれた。
「君ばかり戦わせるのが酷だからと、ガッツホークのパイロットを希望したんだ。
まっあれ自体は他の宇宙のウルトラマンの世界でも見たから、作ってみたのだがね」
「そうだったんですか。
でも、じゃああの機体は今どこに?」
「それについては心配ない。
あれはデータを実体化させたからね。
戦闘が終わった瞬間にここにテレポートさせて、データに戻ったのさ」
「そ、そうでしたか。
というか鳳蓮さん、よくあんなの動かせましたね?」
「ホーッホホホホホホ!!
ワテクシは常に最高のパフォーマンス熟す本物のパティシエよ?
こんなの造作もないわ!」
「は、はぁ…」
改めて鳳蓮さんが何者なのかが気になってしまう出来事だった。