AI: ソムニウム ファイル THE futurity Decker 作:ガンダムラザーニャ
「ふむ」
「どうしたんですかクロトさん」
「いや、ここの所スフィアの動きを観測していたのだが、やはり活発化している。
これは何かの予兆じゃないのかと、そう思っただけだ」
「…確かに、最近のスフィアは怪獣が出てくるなり、怪獣を取り込んでスフィア合成獣になりますからね」
パソコンにあるスフィアのデータを見ながら、俺とクロトさんが話をしていると。
「…っ、この反応は!?」
パソコンから警告音が鳴り響き、モニターが移される。
この地下の近くの外だ。
その上空が映し出されたかと思ったら、突然空が割れた。
その先から出てきたものは、巨大な影だった。
体中に突起物が生えた怪獣が、割れた空から降り立ち、咆哮をあげた。
「な、何なんですか、あの怪獣は!?」
「あれは怪獣なんてレベルじゃない、超獣だ!
しかもミサイル超獣・ベロクロン!
やつの突起物からは無数のミサイルが放たれる!
…まずいな、スフィアが動き始めてる、取り込まれる前に倒すんだ!」
「…っ、わかりました!
輝け、フラッシュ!デッカー!!」
『ウルトラマンデッカー フラッシュタイプ!!』
デッカーに変身した俺はベロクロンと対峙する。
やつは咆哮を上げて突進してくるので、俺はそれを受け止め、胴体をぶん殴る。
よろめいたところで蹴りを入れ、更に拳を叩き込む。
後ろに下がった瞬間に、全身の突起物から無数のミサイルを出してきた。
『ウルトラマンデッカー ミラクルタイプ!!』
ミラクルタイプにチェンジした俺はミサイルから街を守るために広範囲にミサイルを張る。
ミサイルは全て相殺できたが、今度は口から火炎放射を放ってきた。
『ウルトラマンデッカー ストロングタイプ!!』
ストロングタイプの防御力で耐えきってから、腕にエネルギーを込めて胴体を殴りつける。
勢いよく吹き飛びはするものの、体が頑丈だからなのか、倒すには至らなかった。
「くっ、何て硬さなんだ、これが超獣なのな…!?
…っ、あれは!」
空から勢いよくスフィアの集団が飛来してきた。
「まずい!」
ベロクロンがスフィア合成獣にされる前に倒さないとと、フラッシュタイプにタイプチェンジしようとすると、その隙にベロクロンからのミサイル攻撃を浴びてしまう。
「がはぁ!?」
あまりの痛みにすぐに立ち上がれない。
だがその隙にもスフィアがベロクロンに纏わりつき始める。
ベロクロンは禍々しい姿に変わり果てた。
「うわああああああっ!!?」
ベロクロンから放たれた大量のミサイルによって、俺は地上へと叩きつけられる。
「ぐぅ……っ!」
何とか立ち上がり構えるが、今の一撃だけでカラータイマーが点滅してしまっている。
『彼方、デュアルソードを使え!』
「えっ」
『君には様々なディメンションカードがある、それを組み合わせれば勝てるはずだ!』
「了解です!」
ベロクロンからの大量のミサイルを前に再びミラクルタイプにチェンジし、手を翳し集中する。
今まさに俺に向けられるであろうミサイルは空中でピタリと止まると、そのままベロクロンの方に向きを変える。
「…っ、行けっ!!」
向きを変えたミサイルはそのままベロクロンに向かっていく。
ミサイルを受けたベロクロンは再び倒れ伏す。
「これで終わりだ!!」
デュアルソードを展開し、3枚のカードをスライドする。
『ジャック!ゼロ!デュアル!
ハリケーンスクラム!!』
ベロクロンの懐に入り、凄まじい速度で切り刻む。
そして全身に無数の切り傷が入り、そのまま後ろに倒れ、爆発した。
「よし、やったぞ……」
ベロクロンを倒したことで安心していたその時だった。
突如上空に無数のスフィアが出現・合体し、大型のスフィアへと変わった。
すると、はるか上空に向けて光線を放ったのかと思ったらそれが波打つように拡散した。
「こ、これは…!」
『彼方、大変だ!
大型のスフィアが放った光線により、地球がバリアで覆われてしまった!
これによって今地球の近くにある人工衛星が妨害されて、ロケットすら打ち上げられないようにされてるようだ!』
「そんな、まさか!
だったら!」
『よせっ、変身が解けるぞ!』
クロトさんの制止を振り切りフラッシュタイプに切り替えながら空を飛び、上空にいる大型スフィアに向けて光線を放った。
「なっ!?」
しかし、光線が大型スフィアには通用せず、気がつけば周りのスフィアに囲まれていた。
「しまっ、がはぁぁぁ!!」
無数のスフィアからの攻撃に成すすべもなく撃ち落とされ、そのまま地面に落下した。