AI: ソムニウム ファイル THE futurity Decker   作:ガンダムラザーニャ

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勇敢な戦士

時雨及びNAIXが宣戦布告してから数日間、まるで嵐の前の静けさのように平穏な日々が続いていた。

 

その間でも、俺はクロトさんたちにグランスフィアが来ることを説明し、尚且つ対策を取ってもらった。

 

それと簪ちゃんとのほほんちゃんには、万が一のことも想定して、地下に避難してもらった。

 

そして現在、俺は外に出て、グランスフィアが来るのを待っている。

 

クロトさんの話だと、グランスフィアは過去に別の地球に現れた存在で、現れる時は全てを闇に包み込む、とのことだ。

 

通信機から、クロトさんが連絡してきた。

 

『彼方、気をつけろ。

 

奴の反応が来るぞ』

 

直後、空が闇に包み込まれ、その闇の渦とも言うべき中心部から大量のスフィアが飛来した。

 

「やっぱり来たか」

 

俺の言葉に反応したのか分からないけど、スフィアたちが襲い掛かってきた。

 

だが、俺は焦ることなく、フラッシャーにディメンションカードを挿入する。

 

「輝け、フラッシュ!デッカー!!」

 

『ウルトラマンデッカー フラッシュタイプ!!』

 

デッカーに変身した俺は、スフィアたちに立ち向かう。

 

手裏剣の光線で次々とスフィアたちを撃破し、その直後に両手をクロスして強力なビームで大量のスフィアたちを撃破していく。

 

すると今度はスフィアザウルスが飛来した。

 

「やはり出てくるか!

 

…弾けろ、ストロング!デッカー!!」

 

『ウルトラマンデッカー ストロングタイプ!!』

 

パワー重視のストロングタイプにフォームチェンジして空を飛ぶと、スフィアザウルスが振り回す巨大な前足を受け止め、そのまま強い蹴りを胴体に放つと、その巨体は後ろに吹き飛ぶ。

 

「うぉおおおおおお!!!」

 

そのまま拳に力を込めて、スフィアザウルスを追跡し、その胴体を殴ると同時に貫通し、爆散させた。

 

『ウルトラマンデッカー ミラクルタイプ!!』

 

またスフィアたちが湧いてこない内に、ミラクルタイプにフォームチェンジし、闇の渦へとテレポートした。

 

思ったよりも遠く、そこは宇宙だった。

 

俺の目の前には、視界いっぱいの巨大な惑星の形をしたスフィアがいた。

 

「あれが、グランスフィア」

 

『気をつけるんだ彼方。

 

中に一人、誰かいる』

 

グランスフィアの表面が、蠢きながら変わる。

 

それは人の顔になり、目や鼻など細やかな部分へと変わっていく。

 

蠢きながら変わっていったそれは、時雨だ。

 

NAIX主宰の時雨の顔になった。

 

【流石はウルトラマンデッカー。

 

最早スフィアやスフィアザウルスでは太刀打ちできませんね】

 

「時雨…!

 

あんたまさか、グランスフィアと一体化したとでも言うのか!?」

 

【えぇ、まさにその通りです。

 

この数日間、我々はスフィアと通信を行い、こうしてグランスフィアの御下へと導かれたのです。

 

殆どがグランスフィアに導かれながらも、自我を失ってしまい、唯一私だけがこうして自我を保つことが出来ました】

 

『まさか、自ら融合したのか!

 

その上で自我を保ってるとは』

 

「…そうまでして、この地球をスフィアで覆い尽くしたいのか!」

 

【それが私たちの使命ですから。

 

スフィアによってこの星は覆い尽くされ、全人類は解脱へと導かれるのです】

 

「イカれてる」

 

【それは、あなたがスフィアの偉大さを理解していないからですよ。

 

ですがこれも慈悲です、宣戦布告した以上あなたを倒します、デッカー】

 

「悪いけど、負けられないんでな! 行くぞ!!」

 

俺は手から光線をグランスフィアに向けて発射する。

 

しかし、その光線は強力なバリアを張られて防がれてしまった。

 

「何!?」

 

【無駄ですよ。

 

そんな攻撃が届くことはありません】

 

「くっ!」

 

俺は続けざまに何度も光線を放つ。

 

だがどれもグランスフィアに当たることはなく、バリアによって防がれてしまった。

 

しかも今度は連続で光線を撃ってきて、俺はそれを避ける。

 

その避けた先で、目の前に怪獣が現れた。

 

「うわっ!?」

 

驚いて防ごうとするが怪獣の攻撃が擦り抜けた直後、グランスフィアの光線が俺に直撃した。

 

「がはっ!!」

 

そのまま地球へと落ちようとした時に、まるで持ち上げられるかのように、グランスフィアに近付いていた。

 

「なっぐあっ!!」

 

【あなたを逃がすなんてことはしませんよ?

 

あなたはこの宇宙で、その命を散らすのですから】

 

「ふざ、けんな…!」

 

必死に藻掻くが、どんどんグランスフィアに近付いてしまう。

 

これがクロトさんが言ってたグランスフィアの能力の一つの重力操作か!

 

このままじゃ本当に死ぬ!

 

何か策はないのか!

 

『彼方!』

 

その時、通信機越しにクロトさんの叫ぶ声が聞こえてきた。

 

『やつのバリアは一方向にしか張れない!

 

ミラクルタイプの分身で攻撃しながら撃ち込むんだ!』

 

「…っ!わかりました!」

 

ミラクルタイプの力で分身を作り、別々の方向から光線を撃ち込んだ。

 

するとクロトさんの言う通り、片方の光線はバリアを張って防いだが、もう片方の光線は防げず直撃してしまう。

 

【くっ、そんな、バカな】

 

「これでも、食らわせてやる!

 

…迸れ、ダイナミック!デッカー!!!」

 

『ウルトラマンデッカー ダイナミックタイプ!!』

 

ダイナミックタイプにフォームチェンジした俺は、デュアルソードとシールドモードのシールドモードカリバーを構える。

 

やつの破壊光線をシールドカリバーで受け止め吸収し、光輪に変えて跳ね返した。

 

当然やつもバリアを張って防いでるが光輪が強力なためすぐには消えない。

 

『デッカーフラッシュ!デッカーストロング!デッカーミラクル!

 

デュアル!デッカートリプルスクラム!!』

 

『カリバーモード!

 

ミラクル!ストロング!フラッシュ!』

 

デュアルソードとカリバーモードにしたシールドカリバーによる2つの攻撃が、そのままグランスフィアに直撃する。

 

強烈な攻撃を食らったことで、グランスフィアの巨体は次々と爆発し始める。

 

【まさか…、こんなことが…。

 

我々の、人類を解脱へと導く計画が】

 

時雨のその言葉を最後に、グランスフィアは跡形もなく爆散した。

 

しかしその直後に強力なブラックホールが発生しようとしていた。

 

『彼方!急いでその場から離れろ!

 

巻き込まれるぞ!!』

 

「…っ!了解です!」

 

すぐさまミラクルタイプへとフォームチェンジし、テレポートでその場から脱出し、地球へと帰還した。

 

変身を解除し、空を見上げると、闇が渦の中に飲み込まれていき、最終的に跡形もなく全てが消え去った。

 

周りを見渡すもスフィアもいない。

 

そう、勝ったんだ俺たちは。

 

「…ふぅ」

 

それによる安堵からか、俺はその場に倒れ込んだ。

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