起きたら金髪ケモ耳美少女だったんだが自分の記憶がとんとありません 作:裏白いきつね
日々感想を頂いております、ありがとうございます。
昨日の日間目次UA数がこの小説中では歴代2位に。おかげさまで日間総合に返り咲いたりとか嬉しいことはいろいろありました。今朝になったら二次総合でも圏外に転落してるのはいつもの景色ではあるんですけどね。
本当にアップダウンが激しい作品です。
今回はかなり短めです。
書いてたら長くなったので次の33話と分割したんですが、こっちが短くなってしまった。
声を掛けてくれた彼女は、コースを走る順番待ちで休憩している間に同じ2班のメンバー紹介をしてくれた。
「アタシの名前はレプリケーションね、この班の中じゃプリ子って呼ばれてる。
そんで隣にいる金髪の娘がテトラビブロス、テトラっていつも呼んでる。その隣の赤い髪の娘がシャープアトラクト、彼女はアトラって呼んでやって。それから……」
残る2人は端の方から、前髪ぱっつんで黒っぽい赤髪ツインお下げのサンガリアス、リアちゃん。それから灰色髪ポニーテールのアウトスタンドギグ、トスたん。と紹介された。俺を含めて全部で6人、それが第2班の陣容だった。
「この第2班の6人は主に中距離得意な子が集められてるんだ。大体2000メートル前後かな。逃げ得意な娘がいないから、併走すると先行のアタシか、今までだとトドちゃんがハナを取ってたね」
「……はなを取るっていうのは……?」
「あー、そこから説明しないとダメかあ。ハナを取るっていうのは先頭を走るって事ね。
だから大体の場合はアタシとトドちゃんが最初から先頭に立って走ってく。次が差しのトスたんとテトラ、一番後ろはリアちゃんとアトラがごちゃごちゃやってること多いね」
「ごちゃごちゃって、相変わらずなんか雑な理解で押し切ろうとしてない? プリ子は」
声を上げたのはアトラちゃんだ。それにリアちゃんが同調する。
「そうだそうだー。置いて行かれたら大変だし、抜け出せないと意味ないから位置取り難しいんだぞー、うちらはー」
「いやいや、分かってる、分かってるからーアトラたちが難しいのはー。でも前走ってるから後ろの様子とかあんまりわかんないからね。気がついたら隣にいるし、こっちはラストの緊張感半端ないんだから」
そんな感じで俺以外がわちゃわちゃやりとりを始めた。なんかすごく仲が良いなあとか微笑ましく見守っていたら、テトラと呼ばれた金髪の娘が俺に話しかけてきた。
「ねーねートドちゃーん、今日は普段通り前で走れる感じですかー?」
「うぇ? ええと、普段通りっていうのが分かりませんけど、走るのはできると思いますよ。
先ほどもリズちゃんと併走していましたけど、私が前に出る感じで走っていましたから」
「そうですかー。ならー、だいじょうぶかなー」
「なにか気になることでも?」
「んー普段ねー、トドちゃん基準にして追ってるからねー。動きが変わってたら困るなー、なんてー」
「はあ……、そうなんですね……、はは……」
なんとなく天然が入っている気配のするテトラちゃんのトークに巻き込まれつつ苦笑いを見せていたら、さらに横から割り込む声がする。
「こらテトラ、トドちゃん困ってるでしょうに」
「えー? でもこれ大事なことだよー?」
「そもそもそれアンタにとって、でしょうに。先行ウマ娘を差しウマ娘に合わさせてどうするつもりよ。
逃げと先行の展開に合わせつつ、隙を突いてゴール板を奪いに行くのが差しウマ娘の矜持ってもんでしょうに」
テトラちゃんを諫めるように話に加わってきたのは、灰色の髪が良く揺れるトスたんだった。
「トドちゃん、テトラの言うこととか真に受けちゃいけないよ? アンタはアンタの走りをすれば良いんだから」
「は、はい。心得ます」
「よっし、そろそろアタシたちの番が来るよ。みんな、準備はできてるかい? それじゃ次の枠順決めようか」
それまでなんとなく緩い雰囲気が漂っていた2班だったが、プリ子ちゃんの一声で様相が変わる。みんな一様に目から闘争心を沸き立たせていた。練習でもレースとなれば締まるもの。なんだかんだみんなウマ娘なのだ。
ここで言う枠順というのはスタートラインに並ぶ時の順番だった。今日の練習ではゲートは使わないので、内ラチからの立ち順を決めるだけだ。
始まったのは6人がかりのじゃんけん大会だった。ルールは勝ち抜けで、勝った順に好きな枠順を選べる。俺は2番目に勝ち抜けて1枠になった。以下、2枠アトラちゃん、3枠プリ子ちゃん、4枠テトラちゃん、5枠トスたん、6枠リアちゃんの順番。
最内からのスタート。最短距離でコーナーに向かうことのできるそのポジションは先行が有利。だがプリ子ちゃん辺りが被せて来たら前に出ることができず当然不利になる。スタートが最重要だと、俺のまだレース慣れしてない頭でもそれぐらいのことは分かった。
初めての多人数建てレース。練習とはいえ他の5人の気迫が
「さぁトドちゃん、いつもの脚、見せておくれよ」
プリ子ちゃんがボソリと声を掛けてすぐ、副教官の合図で練習レースは始まった。
次回、ウマ娘的アオハル。