ドラゴンクエストFUTURE~王室護衛係セイラン班~ 作:岬 実
「おい、リリグ・ヴヴエ共よ! そして『
リリグ・ヴヴエ達に指示を下したのはリッヂであるが、ケージ的ドラゴンことタイプC達は粛々と従い、公民館の人々を重点的に
「待て!」
「ん?」
そこへタンを含む、光線銃を装備した警官隊が到着した。
リリグ・ヴヴエ達の方が数は多いが、レーザーの前には一射で数匹が焼かれて行く。しかしタイプCはおろかリッヂには、熱がりはするが目立った効果が無い。
「あっち。達人のベギラマ位の威力かな」
そんな中、タンはセイランに駆け寄ると、セイランの頬を叩きつつ拳銃をリリグ・ヴヴエ達に乱射する。
「大丈夫ですか、班長さん!」
「は……」
タンの声掛けとネツヤナヤのホイミの効果で失神から我に返ったセイランが見た物は、人々がリリグ・ヴヴエ達に噛み付かれ、その端からタイプCに運び込まれ、または投げ込まれて行く様子だった。その中にネツヤナヤとツタァグの姿も有った。
「おにいちゃん、たすけて!」
「騒ぐな、ラリホーマで寝てろ。邪魔するな、メダパニーマ……、は使うまでもないな」
抗議の声や悲鳴を上げる市民達と警官達を、リッヂは錠剤に似た魔力の弾を浴びせて昏睡状態にさせた。
難を逃れていたタンが言う。そこにトローリも加わる。
「おい、一般人より俺を連れてけ!」
「そーだ、あたしも連れてけー」
「ああ。顔見知りのお前も連れていこう。ドロルはキモいから要らん。やれ」
タンの背後から現れたリリグ・ヴヴエの一体が、拳銃を持った腕を噛み千切り、「うわああ!」と叫ぶタンをタイプCに運び入れた。リッヂがすかさずラリホーマでタンを沈静化させる。
「う、頭が……」
セイランは助けを求める声に応えるべく立ち上がろうとするが、頭を押さえて四つん這いになるのが精一杯で、直立出来ない。
「ベホイミ……、いや、マホトーンが効いてたっけ……! 魔力使用さえ出来ない強さの……」
ボックスをまさぐって取り出した薬草を食して気付けを行い、頭を振って正気を取り戻した事を確認するセイランに、リッヂが声を掛けた。
「何だ、もう起きたのか。良いんだよ起きなくて。お前にもラリホーマ!」
「おっと!」
リッヂのラリホーマの連打をかわし続けながら、セイランは通信を入れる。
「皆! 無事か!?」
『こちらドロップ! 俺は無事で、こっちのグループはまだ動けるが、グィネヴィア達は分からん。
「それで頼む! それと俺はマホトーンを食らった! 済まないが援護をくれ!」
『分かった!』
ドロップがフバーハで麻痺の効果が薄かったガーデン達に『
その様子を見ていたジヌバーンだが、魔人にも目を向ける。
「無駄な事程、頑張る奴らだ。……ついでに。倒しておくか」
ジヌバーンは瓦礫の一つを手に取ると、魔人に向かって投擲した。まばたきさえ出来ない程の速度で投げられたそれは、魔人やドラゴン達からすれば釘の様な大きさだが、魔人の胸元に突き刺さるや、魔人は少々ふらついた後に倒れ、消滅した。
「急所突きを使わなくても勝てたが、久し振りだからな」
述懐するジヌバーン。
ミョウコウと一緒にグィネヴィア達の治療をしていたドロップは、セイランにお伺いを立てた。
「班長、『バルブンテ』使って良いか?」
『待て! 何か都合の良い事しか起こらないとは言っても、街中じゃ危険過ぎる!』
「だったら、また雑魚の停止を──」
言い掛けたドロップを、影が覆った。
「させるかよ!」
ジヌバーンがドロップに飛び掛かり、文字通りに踏み潰したのだ。
胴体を平らにされたドロップは、悲鳴の代わりに
「雑魚はお前だったな……」
ゆっくりと飛び立つジヌバーン。数秒後、呆気に取られていたグィネヴィア達が事態を理解した。
「そんな! ドロップが!?」
「死ん……! ベホマ!」
「ベホイム! 元気になってよ!」
ルハルは崩れ落ち、ミョウコウはベホイム、グィネヴィアはベホマを掛けるがドロップに変化が無い。
セイランのウェアラブル端末に、『ドロップ死亡』との表示がされた。
「ドロップさんが……、死んだ!?」
セイランは呆然とした。
設定集
ドロップ=プレーンジャズ
種族:プクリポ
職業:遊び人
呪文:モシャス、パルプンテ、バルブンテ
特技:各種ナイフ技、各種格闘技
追記:非常に運が良い
好きなパルプンテの効果を発現出来る。但し効果中は次のパルプンテを使えない
バルブンテ
ドロップのオリジナル呪文。何らかの都合の良い事が起こる