かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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後日談その5  閻魔の1日

 

 

~冥界~

 

閻魔である四季映姫・ヤマザナドゥの朝は早い。

 

起床してからすぐに顔を洗ってから朝食を作る。

その後いつも大事にしている『浄玻璃の鏡』を丁寧に磨き上げる。

『浄玻璃の鏡』は大事な仕事道具でもあるが、自身の行動を反省し、己の閻魔としての自覚を持つという私的な事にも使っていたりする。

 

仕事道具を私的に使うのはダメなのでは?という疑問を持つ者が居ないわけではないが、そもそも『浄玻璃の鏡』自体が映姫の私物でもあるために実は問題なかったりする。

 

そして身支度を終えてから自分の職場である裁判所へと向かうのだった。

 

 

裁判所へと到着した際に獄卒の一人に声をかけられる。

彼は古龍達の様子を定期的に見ておくよう指示しておいた者の一人だ。

 

「おはようございます四季様。」

「おはようございます。

古龍達の様子はどうでしょうか?」

 

すると彼はかなり苦い顔をして言う。

 

「あー、なんというか………いつも通りなんですよねぇ。」

「やはり彼らは私以外の指示を聞こうとしませんか。」

「えぇ、本来自分以外の者の言うことなど聞くはずもない種族とかのお方から聞いておりますので仕方ないとは思ってるのですが………流石に業務に少々支障が出始めてます。」

「そうですか………それぞれどのような様子か報告をお願いしても?」

「構いません。

テオ・テスカトル殿は………その……なんと申しますか…良くも悪くも猫のようなもの性格をしていらっしゃるのですよ。

四季様に言われた事はちゃんとやっているのですが、終わったらすぐに彼岸に向かって……その……常に小町殿と昼寝を始めております。」

 

…………小町ィィィイイイイ

 

「……………一応業務はこなしているのですね?」

「はい………最低限ですが。」

「はぁ………いえ、まぁ最低限とはいえこなしているならば小町よりはマシでしょう………ですが業務が終わって時間が余るようなら出来るだけ他の手伝いをして欲しいと伝えていたのですがね。

あと小町は減給させてもらいます。」

 

すると彼は呆れた様子で答える。

 

「伝えておきましょう………

それで次はクシャルダオラの事を報告してもらっても?」

「分かりました。

クシャルダオラ殿なのですが……やはりまだ我々を警戒してるようでして………一応業務についてはかなり真面目に取り組んでくださっているのですが、我々が近付く旅に風を纏って威嚇しています。

ただ少々気になることが。」

「気になることですか?なんでしょうか?」

「どうもクシャルダオラ殿の身体に錆びた金属が軋むような音と共にひび割れが生じているんですよ。

それが起きる度にクシャルダオラ殿が顔をしかめているようで。」

「………金属………確かクシャルダオラの外殼や鱗は金属質でしたね。

確か生態としてどんどん錆びるのでしたか………もしかしたら警戒心が強いのは脱皮の時期が近いのかもしれません。」

「脱皮ですか?というか古龍って脱皮するんですか?」

「いえ、クシャルダオラのみが生態が特殊なようですよ。

その外殼が限界まで錆びると脱皮を行って酸化した外殼を捨てて新しくするようですね。」

「つまり顔をしかめていたのは………」

「ええ、外殼の内側に新しい外殼が形成されてきてそれで痛みを伴っているのでしょう。

彼への接触は脱皮するまでの間最低限に止めて下さい。

出来るだけストレスを与えるのは避けるべきでしょう。」

「了解しました、皆に通達しておきます。」

 

出来るだけ彼が安心して脱皮出来る環境を作っておいた方が良さそうですね。

なんなら脱皮の方を優先するように伝えておくとしましょうか。

 

「次にオオナズチの報告をお願いします。」

「はい………その………」

 

彼はかなり青い顔をして報告する。

 

「正直……オオナズチ殿は殆ど業務を行っていないのですよ……亡者が逃げ出していたりすると捕まえてはくれるのですがそれ以外ですと………ずっと姿を消してしまって私達に対してちょっとしたイタズラをしているのですよ。

まぁ我々としても小町殿のサボりよりはマシなので大目に見ていますしイタズラの後は少し遊んでやると満足してちょっとだけこちらの仕事も手伝ってくださるので皆も受け入れているようです。」

「とはいえ本来の業務を行って居ないのは問題ですね。

少々オオナズチの業務内容の見直しを行う必要がありますね。

幸いにしてオオナズチは皆の業務を手伝ってくれているようですから正式に私から皆の業務の手伝いをするように伝えておきましょう。」

「ふぅ、ありがとうございます、皆も喜ぶでしょう。

同僚も皆オオナズチの事を気に入ってはいるのですけど本来の業務を全く行っていないので心配していたので。

まぁそういう私もその一人なのですが。」

 

どうやらオオナズチはいろんな同僚に愛されているのですね。

三体とも結構問題を起こしていたので心配していましたがどうやら私の心配しすぎだったようですね。

 

しかしオオナズチのイタズラはたまに怪我人を出しているので度が過ぎるようならヘカーティア様から預けて頂いたバルファルク殿の力をお借りするとしましょう。

 

 

はぁ…………とりあえず説教はしておきましょうか。

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