かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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後日談その7  白き神のアソビ  その1

 

 

~冥界~『裁判所』

 

「古龍達との戦闘で破壊された場所の再建はどうなっていますか?」

「古龍達の協力………といっても殆どがオオナズチのおかげなのですが………まぁかなり順調に進んでおります。

とはいえまだ再建の目処が経っていない施設もそれなりにあるので裁判が可能になるまではそれなりに時間がかかるかと。

ですがここの獄卒や死神だけならもっとかかったと思います。

皆があの子には感謝していますよ。」

「そのオオナズチも施設を壊した一匹なのですがね………」

「うぐっ………とはいえ多分状況的にオオナズチはあの謎の白い少女に逆らえなかったと見るべきでは?」

「そこは難しい所ですが………比較的優しい彼を見る限りそう見るのが妥当でしょうね………あの者は一体………」

 

 

私はオオナズチ達古龍と出会った………というか襲撃を受けた時の事を思い出した。

 

 

 

_________________________________________________

 

~襲撃事件当日~

 

 

あの日はいつも通り裁判を終えて裁判所の後片付けをして強力要請のあった幻想郷で今現在脅威となっている『ガイアデルム』の撃退への準備を進めていた時だった。

 

「へぇ~ここがあの世の裁判所ってやつね………

私は肉体が消滅しても魂だけで存在して冥界に連れてかれる事が無いから初めて見たなぁ………。」

 

白い髪、白い肌、白いワンピース、白い角、何もかもが白い…………そしてその白の中に紅く輝く瞳。

そして異様な威圧感を与える少女がこの裁判所に突如として現れました。

 

「ッ!?何者です!?」

 

入り口から来たとかそういう現れ方ではない。

突如として出現した………いえ、気がついた時にはもうそこに居た?

だがいずれにせよ侵入者であることに変わりはない。

私は仕事の都合上この冥界に来た死者は裁判をする前から全員一度書類で目を通して把握している。

だがこんな少女はこの冥界に死者として来ては居ない。

それに肉体が消滅しても魂だけでその場に存在し続ける………冥界に連れ去られる事すらない………そんなの普通はあり得ない………。

 

「私?そうだなぁ………別に名乗っても良いんだけど……

私の名前には言霊が宿ってるしなぁ………とりあえず白いし『シロ』とでも読んでくれたまえよ。」

「………『シロ』ですか………本名を名乗らない辺り知られたらあまり良い影響は無いと見て良いでしょうね。」

「うんうん、素直な子は好きだよ。

とはいえその鏡に私は写らないからやっても無駄だと思うよ?」

 

気付かれた!?

それに………本当に『浄玻璃の鏡』に彼女の姿が写らない………まさか!?

 

「貴女………龍世界の住人ですか?」

「へぇ………以外と勘も悪くないじゃん。

そうだね、アタリと言っておこうかな。」

 

私はすぐに向こうの世界の閻魔に値する者と連絡を取ろうとする。

私達の住む冥界は全ての世界に繋がっており、かなり強力な世界の壁を隔てて他の世界の冥界と地続きになっている。

閻魔である私は冥界の神等と同じ階級であるために定期的に私達と同じ冥界の裁判長が集まって会議をすることがある。

だからこそ連絡を取り合うことが可能になっている。

確か龍世界の裁判長は………

 

「無駄だよ?あの子には私を裁く権限はないもの。

それとね………私はあの子が望みを叶えようとしているのを邪魔してほしく無いんだ………。」

「あの子………邪魔してほしく無い?

…………『ガイアデルム』という龍の事ですか?」

「へぇ………こっちの世界でもその名前で呼ばれてるんだ。

こりゃ完全に定着しているかなぁ。

私達はそもそも自分で名乗るような生き物じゃないから呼び方なんて人間とかが考えるものだしなぁ。

まぁいいや、ちょうど良い魂が3つあるし………」

 

すると『シロ』という少女は己の指を噛みちぎって懐から取り出した3つの魂へとその血肉を与えました。

 

すると………

 

「ふふふ、この子達はこの間狩られちゃったばかりだったんだけどちょうどいいから連れてきたんだー♪

人間もほんと化物揃いだよねぇ………私達龍を例え単独だとしても簡単に狩ってしまうんだからさー。」

 

魂へと与えられた血肉が膨れ上がる。

魂は血肉へと受肉して完全な生き物として甦る。

だが………

 

「させません!

『判決』!!かの者達は『死者』!それを悪戯に甦らせる事は生命の理に反します!!」

 

するとかの者達は肉体が腐り果てて魂だけの状態で復活する。

しかし中途半端に蘇生されていた為に形を失っていた魂がその形を取り戻していく………。

 

「おや?完全な形に蘇生出来なかったなんて。

これが『程度の能力』ってやつか。

あいつも面倒な力を作るよねぇ、まぁいいけどね。

 

この地に集うは三匹の龍。

古の時代より存在し続け生命の頂点、『生きる災害』として恐れられし古龍なり!

 

『霞龍』オオナズチ

『鋼龍』または『風翔龍』クシャルダオラ

『炎王龍』テオ・テスカトル

 

君にこの子達を退ける力はあるかい?

私がこの世界の冥界を任された君の力を見極めてあげよう!」

 

 

「グォォォォォォォォオオオオオ!!!!!!」

「シャァァァァァァァアアアアア!!!!!!」

「キュォォォォォォォオオオオオ!!!!!!」

 

三匹の災厄が今この地に集う。

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