かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
~冥界~『裁判所』
パチッパチッパチッ
古龍達を拘束してなんとか事態を終息させた後ゆっくりと拍手をしながら最初に現れた白い少女が近付いてくる。
「いやぁ見事見事、いくら魂だけの存在への絶対優位があるとはいえ古龍、生態系の絶対強者を倒してしかも従えてしまうとはね。
いやぁー死者への絶対命令権とは恐ろしいものね。
弱っていたとはいえ古龍を隷属させられるのだから。」
「貴女は……貴女は何をやったかわかっているんですか!?
下手したらあの三体の魂が消滅してもおかしくはないのですよ!!」
「ふふっ、確かにその可能性はあったわね。
でも私は貴女を試したかったのもあるし別に消滅しても私の血が完全に消滅するわけではないもの。
そうしたら散った欠片を血に集めれば元通り。」
すると少女は私が回収しきれなかったあの三体の魂欠片を簡単に集めきってあっさりと修復してしまった。
彼女は一体…………
「貴女は一体何者なのですか!完全に霧散した魂の欠片を修復するなど魂を扱う我々ですら不可能です。
それに貴女の血を分けた古龍?
色々と聞きたいことはありますが貴女の目的は一体なんなのですか!」
「私の目的……ね、そうね。
貴女はこの試練の勝者だしね。
貴女には知るべき権利があるわ。
まず私の目的から話すべきかしらね。
そうね、まず一番の最重要の目的としてはそうね………まぁあの子、今は人間達からガイアデルムと呼ばれているあの子の邪魔をしないで欲しいのよ。
いまあの地に集っている程度の戦力ならまだ私としては問題無いのよ。
彼女達は大なり小なり我らとの関係をもってある程度の理解もある。
どちらが勝とうともあの子に取って良い結果になるでしょうからね。
でも貴女は我らとの接点も無い上に良くも悪くも公平。
だからこそあの子の戦いに参加出来ないように邪魔をさせて貰ったわ。」
「あくまであの幻想郷を今襲っている巨大龍の為………ですか。
ならば今貴女がけしかけた三体はどうなのです!消滅しかけるほどの無理をしていたのですよ!」
「さっき言ったでしょ。
消滅した所で修復が出来るって。
それにその子達はこの間やりすぎていたからそのお仕置き。
それに貴女なら………救うでしょ?
例え死んでなくても出来るだけ地獄に来ないように説教をする程のお人好しのようだし。」
「………貴女は誰から私の事を知ったのですか?
それに試練とは一体………。」
「ふふ、そうね………私達の世界で貴女と同じ立場の子から……と言った所ね。」
あの方が彼女に情報を渡した?
そうなると彼女は閻魔と同等以上の権限を持っていると言うのか………。
「次に第二の目的としてはさっき言ったあの子達のお仕置き。
それと貴女の試練の結果次第では預けようと思ってね。」
「どういう事なのです?
私へ課した試練というのはなんなのですか!」
「そう慌てない慌てない。
そうね、私の課した試練というのは古龍、生ける災害とも呼ばれるあの子達に対して貴女がどう対応するか、そして打ち勝つ力を見せれるのか。
更に言えば貴女が閻魔として魂に対してどのような思いやりがあるのかを試したかったと言った所ね。
結果としては合格。
貴女は見事生態系の絶対強者であるあの子達を支配下にして魂の修復をした。
あの子達には貴女の力が入り込んでるからもう私の指示はあまり聞かないでしょうね。
貴女を自分より上の立場と認識してるみたいだし。
それに私は見てみたいのよ。
数多の竜達と共に生き始めたこの世界、その色んな者の結末をね。」
「…………つまりは私が龍との共生を行えるかを見たかった訳ですか。」
「まぁ簡単に言えばそうね。
あの子達は力で上回っていなければ相手の言うことなんて聞きやしない。
あの子達に他の生き物との共生をさせようものなら誰かしらはあの子達を従えられる者が必要。
それにこの世界に来たメル・ゼナのように友好的に接せられる個体はほぼ居ないのよ。
だけど一方的に従わせるだけならあの子達の為にならない。
だからこそ貴女があの子達の魂をどうするかを見せて貰ったわ。」
「…………はぁ、私の所で預かるとなると獄卒達の手伝いをして貰う形になりますがよろしいのですね?」
「えぇ、存分にこき使ってやって構わないわ。
あの子達に人や妖魔の営みを教えて上げて頂戴。」
もしかしなくても彼女は私より上の立場の存在だ。
その彼女の決定に逆らうのは私の立場上少し難しい。
だが…………
「さしあたってはこの裁判所がしばらく使えなくなることについての補充と貴女がやらかしたことに対する説教を行わせて頂きますがよろしいですね?
あぁ答えは聞く気はありませんので悪しからず。」
「やば………あ、あはは、と、とりあえず修繕については私の方で資材とかそっちに渡しとくから後はあの子達に手伝わせておいて頂戴!
私は忙しいからこの辺で失礼させて貰うわね!
あはははは。」
「黒」
「あべし!?」
私は能力を使って彼女が動けなくなる程の付加をかけて強制的に説教を聞かせる体制にさせる。
ってか能力を限界までかけてるのにまだ動けるほど余裕があるのですかそうですか……………………
「今日は帰れると思わないでくださいね………」
「ちょっ!?」
私は24時間に渡って説教をしましたが途中で逃げられてしまいました。
次会ったら続きをするとしましょう。