かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
~命蓮寺~
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妖怪と人間との共存を目指す命蓮寺。
そこには第三の共存を目指す象徴として妖怪でもなく、人間でもない、『モンスター』が新しく住み着いていたのだった。
「すぅぅぅぅうううう!!」
少女は大きく息を吸い込む。
目の前の『モンスター』、大轟竜ティガレックスの咆哮を何度も喰らい続けてその動きをだんだん覚えたことにより山彦の妖怪である『幽谷 響子』は妖怪としての力を大きく増していた。
そして体に大きく取り込んだ空気を今解き放つ!
『お は よ う ご ざ い ま す ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! !』
『『『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?』』』
「グウォ!?」
その威力は凄まじくなり、ティガレックスに軽くダメージを与え、命蓮寺の中に居た者達を吹き飛ばして鼓膜に致命的なダメージを与えるほどだ。
そして響子によって叩き起こされたティガレックスは少々機嫌を悪そうにしており、響子の正面に立つと同様に大きく息を吸い込む。
「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥゥウウウウウウウウウウウウ!!!!!」
ティガレックスは響子に比べて体がとてつもなく大きく、その肺活量は比べ物にもならない。
その肺活量から放たれる咆哮は……………
「ギャォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「きゃー♪」
響子を大きく吹き飛ばす程の威力を持った大きく轟咆哮となる。
だが響子のように無差別に響かせるような事はせずに出来るだけ命蓮寺に被害が出ないように森に向かって吠えている辺りティガレックスの配慮が見てとれた。
すると命蓮寺から『ギュピッ!…………ギュピッ!…………』という幻聴が聞こえて来そうな威圧感を持った足音が聞こえてくる。
ティガレックスはその足音にとてつもなく恐怖を感じて縮こまる。
「き ょ う こ ?」
そして現れたのは…………とてつもなく筋肉質になっている幻覚を見るほど威圧感を持ったこの寺の住職、『ヒジリー…………『聖 白蓮』その人であった。
「ピィ!?ヒッ!?ヒヒヒヒ聖さん!?」
「い つ も そ の 大 声 を 無 差 別 に 響 か せ る の は や め な さ い と 言 っ て い ま す よ ね ?」
「え!?あ………その………よ……用事がまだ残っているので………ニゲルンダァ……」
響子はなんとか『ギュピッ!…………ギュピッ!…………』という幻聴の聞こえそうな足音から逃れようとする。
しかし目の前の逃げ道を軽く移動したティガレックスによって塞がれる。
「あ、ティガちゃん!?」
「何 処 へ い く ん で す か ?」
「ふ、ふぇ!?いや、その、ティガちゃんと一緒に掃除してたので………続きを………と……」
「一 人 分 の 掃 除 道 具 で で す か ?」
響事は額に滝のように汗をかき始めている。
「えーっと…………その…………許して下さい!」
すると綺麗なジャンピング土下座を決めて地面に軽くヒビを入れる響子。
なおティガレックスはとばっちりで被害を受けたくないので命蓮寺のちょっと外側に用意された食事場に移動していた。
ティガレックスは体が大きすぎて命蓮寺の中に入れられないので一緒にご飯を食べられない為にわざわざ外で皆一緒にご飯を食べられるように用意されていたのだった。
「南無三!!!!!!」
「ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁあいいいいいい!!!!」
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朝食の時間には皆が食事場に集まり、自分の席で朝食が出来上がるのを待っていた。
とはいえティガレックスはあの巨体なので料理はどうするのかと思う人も多くいる。
それの答えとしては………
「はい、ティガレックスが獲ってきたアプトノスね。」
ティガレックスの前には自分が獲ってきたアプトノスが解体されて肉だけの状態となって出されていた。
軽く味付けして焼いた肉と生の肉での刺身等で出されていた。
内蔵はしっかり臭みを抜いて火を通しており、骨と革以外を全部出した形となる。
ティガレックスはその巨体ゆえに精進料理を食べるとしてもとてつもない量が必要になってしまうが、用意出来たとしても栄養価がどうしても足りないらしい。
肉は全て焼いてしまうとこれも栄養不足の原因となるため、ある程度は生で出す必要があるのだ。
そこで自分が獲ってきたアプトノス等の草食モンスターを解体して貰って出して貰い、残った革や骨等は供養するということになったのである。
自然の摂理である弱肉強食、それだけでなく、自らが狩り、食べる生き物への感謝を忘れない。
そのような形でティガレックスは命蓮寺に住まうことになったのだった。
「それではいただきましょうか。」
「「「「はーい!」」」」
「ぐぉ!」
ティガレックスは思った以上に命蓮寺での生活を満喫していたのだった。