かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
今までメル・ゼナのしばきは書いても戦闘は書いてませんでしたが今回の戦闘シーンを基準にしてその後の描写も考えるつもりなので何か疑問等あればお気軽にコメントください。
メル・ゼナは霧の湖の畔にて勇儀と向き合う。
メル・ゼナはこの幻想郷に来てからまともな狩りや戦闘は一度もやっていなかった事を思い出し、この戦いでいろいろと試すつもりのようだ。
そしてメル・ゼナが思考を巡らせていた時、勇儀は話しかけてくる。
「そういえばちゃんとした自己紹介をしてはいなかったね、アタシの名前は『星熊 勇儀』かつて妖怪の山にて天狗達を従えていた鬼達の四天王、山の四天王の一人『力の勇儀』とはアタシの事だ。」
「・・・・・グルルルゥ」
メル・ゼナはなぜか咲夜から礼儀作法と言ったものを叩き込まれており、人の体ではない自身の翼等を巧みに使い、礼をする………………
そして次の瞬間、勇儀の拳とメル・ゼナの翼の鉤爪がぶつかる………しかし力は拮抗しておりお互い驚いた様子でその場から一度離れる。
「こいつは驚いた、まさかアタシに力で対抗出来るやつがいるなんて。
こりゃおもしろくなってきたじゃないか!」
メル・ゼナも驚く、メル・ゼナ自身は能力は殆ど持っておらず、己の肉体を用いた近接格闘戦に特化した古龍というのもあり、自身の身体能力には自身があったがまさか"この状態"の姿とはいえ力で全くの互角なのだから。
そして今度はメル・ゼナが仕掛ける
自身の翼の鉤爪を地面に沿わせ、地面ごとえぐり取るような衝撃波を繰り出す。
そう、風圧"だけ"で地面を抉りながら攻撃しているのである。
「っ!?こりゃ能力無かったらアタシが確実に力負けする威力じゃないか!?」
勇儀はギリギリで横に避ける、しかしメル・ゼナにとっては今のはフェイントにすぎない。
そして本命の攻撃を入れるため体を捻り、螺旋状に突撃する。
「ぐっ!?アタシも人のこと言えないけどどれだけの力してんだ…………かっ!!!」
そしてメル・ゼナはキュリアを放出し始めた
そしてキュリアは龍の力を帯び始める。
どうやらいつも力を受けとるばかりだったメル・ゼナは逆に力を与えるという事を試したようだ。
これにより龍属性と劫血の両方の属性を持つキュリアが産み出される。
そしてキュリア達は空中で群がり深紅の雷を撒き散らしながら一つのエネルギー弾を産み出す。
そしてそれをメル・ゼナは発射し、途中で分裂を何度も繰り返しながらついには弾幕と呼べる程の密度の攻撃になる。
これにスペルカードとしての名前をつけるならば
傀異『劫血の龍弾』
といった所だろう。
そして勇儀は初見の弾幕というのもあり、避けきれずに右腕に被弾する。
しかしこれが致命的な被弾となる。
「っ!?」
その被弾した右腕には深紅の雷が纏われており、その部位だけがとてつもない脱力感に襲われる。
しかし他の部分は何も変わらず、『怪力乱神を持つ程度の能力』による身体強化は継続されている。
『ずいぶんと厄介な、あの赤黒い雷に打たれれば能力が消される………いや、封印されるって訳かい』
試しに右腕に能力での強化をしようとしても深紅の雷がより強く纏われるだけで発動が出来ない。
これが生態系の頂点に立つ生物がその食物連鎖により生命力を凝縮した『龍属性』、そしてその攻撃を受けることによって発生する『龍属性やられ』だ。
そして龍属性は他の属性や能力等といった物と相性が凄まじく悪く、例え古龍と言えどそれを受けすぎればその権能の一部を一時的に封じられる。
人間が産み出す武器に至っては一時的にすべての属性を消滅させられるのである。
「面白いじゃないかァ!鬼符『怪力乱心』!!!!」
勇儀の肉体に圧倒的な身体強化が施され、弾幕を纏った拳や、足によるラッシュが繰り出される。
そしてその威力は凄まじく、受けきれないメル・ゼナが一度怯まされる。
あのような威力の攻撃を何度も繰り返されてはメル・ゼナと言えど部位破壊は避けられないと判断する。
そしてメル・ゼナは力に余力を残した今のままでは危険と判断し、本気を出すことにした。
自らの龍の力を活性化させ、今までに吸血によって得た生命力を自らの強化へと使い続ける…………
そしてメル・ゼナの全身から黒い霧が放出され、その姿を変えていく。
腕、首に生えていた毛羽は朱色に発光し始め、全身の白い鱗や甲殻は黒く染まる。
目は紅い光を灯し三ツ又の槍のような形状をした尻尾の先端に深紅の光が灯る。
そして翼は黒が混じることでより深い深紅の色を出し、まるで本性を現したかのような黒と紅の龍が現れる。
「へぇ………そいつがお前さんの本気の姿って訳かい」
「ギュォォォォォオオオオオオオオオオ!!!!!」
メル・ゼナは咆哮する。
自身と拮抗する力を持つ存在に対して。
キュリアは力強く輝く。
自らの主が惜しげもなく与えるエネルギーに歓喜して。
鬼は狂喜する。
力だけでなんとか互角であり、能力を含めて戦えば勝ち目がとても低いその強敵に。
力を象徴するかのような存在が今、ぶつかり合う……………