かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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後日談その16  風雷神の夫婦生活

 

 

~迷いの竹林~

 

 

古龍

 

それはただそこに存在するだけで災害を引き起こす程のエネルギーを持った存在である。

 

ただ番となる個体と出会う為に移動し、その副次的な災害で百竜夜行を引き起こし、ついにはボロボロにされて逃げるしかなかった『イブシマキヒコ』

 

番を待っていただけなのにとばっちりで攻撃されて地下深くに落とされた『ナルハタタヒメ』

 

対となる二頭の古龍はついに出会い、ハンターがそれに気付いて討伐に出向くタイミングで二頭は召喚によりある世界に飛ばされたのだった。

 

 

嫁にしばかれているタイミングで…………

 

 

パチュリーからの契約通りこの二頭の番はハンターの来ない上に周囲への被害が最小限で済む迷いの竹林の一角を自らの住まう地としており、この周辺の地域は暴風、雷、磁場ととんでもない空間になっているのもあり、迷いの竹林に住まう者達等からはちょっとした『禁足地』として扱われていた。

 

だが二頭の番はほぼ邪魔されることのない安住の地をついに手にしたのだった。

 

そして繁殖期へとなった二頭なのだが、実は『ナルハタタヒメ』が卵を腹部に産み出す方法は二種類あり、一つが夫である『イブシマキヒコ』の血肉を喰らい雄と雌、二頭の力を融合させることによって一度だけ有精卵を複数生成する方法。

 

もう一つが……………『イブシマキヒコ』から精をカラカラに枯れて死にかけるまで搾り取る方法だった。

 

 

「キュォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオ!?!?!?!?!?!?!?」

 

 

どちらにせよイブシマキヒコに救いは無かったのだった…………

 

 

_________________________________________________

 

~迷いの竹林~『永遠亭』

 

 

その頃永琳はモンスター達のカルテを整理していた。

 

「さて、時期的にそろそろあの風雷神夫妻の健康診断かしらね。」

 

永琳はモンスターの生態の中でも古龍は生物としてかなり歪な側面を持っている為にカルテを取りながら軽く調べたりしていた。

 

結果として古龍には呼吸がそこまで必要ではなく、食事による栄養摂取は殆どいらないという事だ。

 

しかしヤマクライ等の超大型古龍はその口で山の一角ごと生物を喰らい、エネルギーを摂取している。

しかしこれは体内で共生しているバクテリアにエネルギーを摂取させ、自分はそのバクテリアからエネルギーを貰うという共生によって生まれる行動らしい。

 

この通り古龍というのは分かっていない行動がかなり多かったりする。

 

最近だとナルハタタヒメやイブシマキヒコが食事をするようになり始めたので何が原因なのか少し調べたりしていた。

 

「とりあえず今日の診察で何か分かるかしらね?」

 

永琳は診察に向かうために弟子のうどんげに仕事を(無理矢理)押し付けて留守番をナルガクルガ希少種に任せて禁足地へと向かうのだった。

 

 

 

 

禁足地へとたどり着いた永琳は周囲を吹き荒れる暴風が以前に訪れた時に比べてかなり弱くなっており、逆に雷鳴がとてつもない強さで轟き、磁場が強く乱れている事に気付いていた。

 

「あの二頭になにかあったのかしら?」

 

この異常気象の原因は風神龍イブシマキヒコと雷神龍ナルハタタヒメがただそこに存在するだけで引き起こす物であり、二頭の体調によってその強さが若干異なるらしいのだが今日は特におかしい。

 

そして禁足地の奥にて二頭の番を見つけたのだが……………

 

 

雄の個体であるイブシマキヒコがカラッカラに枯れた状態で白目を剥いて死にかけており、軽くピクピクッと痙攣をしている。

 

ギリギリ生きてはいると分かるのだが誰がどうみても死にかけていた。

 

逆に雌の個体だとナルハタタヒメはなんだが艶々しており、機嫌がよさそうに周囲を飛んでおり、永琳は声をかけるために一緒に飛び始める。

 

そしてナルハタタヒメの近くまで飛んで気付いたのだが、ナルハタタヒメの腹部の雷電袋に違和感があることに気づいた。

腹部に小さい球体が複数透けて見えているのに気付き、イブシマキヒコに何があったのかを察したのだった。

 

「あぁ…………この時期が繁殖期だから二匹とも食事をするようになったのね………

イブシマキヒコもなんというか………お疲れ様。」

 

「…………(ピクピクッ)」

「キュォォォオオオオオ♪」

 

「とりあえず卵を無事産めたようね、腹部の雷電袋に産むのは外的から守る為って所かしら?」

 

それに殆ど食事を取らない古龍が食事を取るのは繁殖期になるから子供を身体を作るためのたんぱく質等が必要になるのだろう。

これにより子供の血肉を生成して自身の古龍としてのエネルギーを注ぐことでおそらく古龍というのは産まれるて見ている。

 

「とりあえず比較的精力がつく食べ物を後で貴方達に送っておくわね。」

「ギュオッ!?(ガクガクブルブル)」

「キュォォォォォォオオオオオオ♪」

 

イブシマキヒコは恐怖によって身体を震えさせており、軽く絶望した表情をしている。

ナルハタタヒメは獲物を見る目でイブシマキヒコを見つめながら喜ぶ。

 

「ごめんなさいね………私………こういうのを見ると余計なことしたくなっちゃうの…………まぁ貴方達の健康も考えたものを送るから安心なさい。」

 

翌日、さらにげっそりしたイブシマキヒコが発見されたらしい。

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