かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
今、メル・ゼナはだいぶ困った状況になっていた。
目の前にいるのは救おうとして色々と龍属性の研究の理由になっているさとりの妹である『古明地こいし』。
そして最近知った事でレミリアに妹がいたらしく、その妹フランこと『フランドール・スカーレット』。
そして今このふたりが一緒になってメル・ゼナで遊んでいた…………
「ねえねぇ、なんで首になにか蛭みたいなの付いてるの?」
「面白~い!きゅっとしてもぜんぜん握りつぶせない!なにこれ~♪」
そう、実はこれ本来ならかなりヤバい状況なのだがメル・ゼナ
は古龍種なのもあるのかフランの能力でも握りつぶせない程肉体の結合が強いらしい。
とはいえ完全にという訳ではなく、全力で握られてしまうと鱗に軽く罅が入る。
一応自然に治り、生え変わるのだが痛いものは痛い。
だが巣を提供してくれている恩人の妹に酷いことは出来ないため、メル・ゼナとしてはなにも出来ない状態だった。
メル・ゼナは助けを求めるように周囲に顔を向けるが全員微笑ましい光景をみているかのように笑っており、とても助けてくれなさそうだった。
メル・ゼナはどうにもならなそうな状況に軽く溜め息を吐きそうになっていた。
「おはようメル・ゼナ、今日もご苦労様ね。」
そして今日も香霖堂に向かう時間となりパチュリーが庭に出てきた。
「さぁ妹さま、それにこいしもメル・ゼナから離れなさい。
これから私達は香霖堂に向かう時間だから遊ぶのは帰ってきてからね。」
「えー!もう行っちゃうのー?」
「そうだよパチェー!もっとアソびたいのにー!」
「はぁ、妹さま。また狂気が軽く漏れてますよ?」
「あ、ごめんなさーい。」
「こいしも、貴女の為に今メル・ゼナと貴女のお姉さんが動いてるのだから邪魔しちゃ駄目よ。」
「はーい………」
「さて、向かいましょうか。」
正直この時のメル・ゼナとしては助かったと思っていた。
しかしこの時誰も気付いていなかった…………
こいしがメル・ゼナの首に引っ付いてたキュリアを一匹手に持っていた事に
『宿主ーーーー!!!!!』
放置されたキュリアはしばらくすると元気が無くなっていたのだった。
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………なにか首に違和感を感じるがなんだろう?
「あら?どうしたのメル・ゼナ?」
「これは………なにか首に違和感を感じているようですね。なにかが足りてないようなそんな違和感が」
「首………足りない………まさか…………」
「あー、そのようです。
今キュリア達の心を覗いて私も気付きました。キュリアが一匹足りません………それもこいしに捕まってるようです。あの子がほんとすみません……………。」
「…………グルラァ」
「諦めないでください、一応共生関係にあるのでしょう?」
「…………グル」
「その微妙な反応は…………そういう事ですか、まぁ貴方が良いなら私もよかったです。」
「とりあえず話が済んだなら龍属性を注いで貰っても良いかしら?」
「貴女も一応話に混ざっていたはずですが………どうやら聞きながら準備していたようですね。ありがとうございます。」
そしてメル・ゼナはパチュリーがいつの間にか用意していた奇しき赫耀のバルファルクの翼の一部に龍属性を注ぐ。
そして翼の一部を深紅の光を強く放ち、柔らかくなっていた。
「ようやくか、まさか10日もかかるとは、バルファルクという龍の異常さがよく分かるよ。
とりあえずここまで柔らかくなればあとは僕にも加工が楽に出来る。
しばらく工房に籠って作業をするからまた明日様子を見に来て貰っても良いだろうか?」
「ええ、こればかりはかなり繊細な作業ですから貴方に任せます。霖之助さん」
あの日から毎日香霖堂に通い続けて10日、ようやく加工出来るようになったと聞き、メル・ゼナは軽く疲れた様子でぐったりしていた。
元々生成量が少なかったのもあり、毎日注ぎ続けて軽く疲れていたようだ。
「お疲れ様、メル・ゼナ」
「お疲れ様です、しばらくゆっくり休んでいてください。
どうやら少し無茶して注いでくれていましたから。」
メル・ゼナはさとりの言うとおり、実際注ぐ時に生成しながら注いでいたため、軽く体に負荷がかかっていた。
しかしメル・ゼナとしては古龍としての知識に他の古龍の存在もあった為に時間がかかるのを分かりきっており、さっさと終わらせる為に無理をしていた節があった。
しかし実際のところ短縮されたのは4日であり、苦労に見合うかと言われると割となんとも言えない為あまり考えないようにしたのだった。
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そして紅魔館に帰還した頃、かなり衰弱した様子のキュリアが首に戻っていたのでいつもの倍以上のエネルギーを注いでやった。
そして今夜もあのEX娘二人組みに遊ばれ続ける為眠れないメル・ゼナであったが、咲夜の説得によりしばらくは眠りにつけそうになった為、あとでなにか恩を返さなければと思うのだった。