かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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今回は新たなモンスターが幻想入りします。
実は時系列的にはバサルモスと同時に入っており、今回はあえてモンスターの名前は伏せてみるので予想してみてくださいw
まぁ多分皆分かりそうだけどw


入り込んでいたもう一体

 

 

~無名の丘~『鈴蘭畑』

 

 

無名の丘、妖怪の山とは反対方向にあるある低い山に存在する草原。

そこには名前の由来となる広大な鈴蘭畑があり、かつてそこは赤子を間引き、鈴蘭の毒により安楽死させる場所として用いられていた。

 

そんな鈴蘭畑にはそこを管理する一人の幼い妖怪がいるのだが、今回はこの畑に新たに住み着こうとしておる一匹の竜に手を焼いていた。

 

 

「もー!!起きてー!!起きてってばー!!

そこに居座られたらスーさんが育ちにくいじゃない!!」

 

妖怪の少女は叫ぶ、花の成長の妨げになるその存在を退けるために。

 

「………zzzZZZ」

 

しかし竜は眠る、耳元で叫んでいる声には気が付かず。

 

「おーーきーーなーーさーーいーー!!!!」

 

少女はさらに叫ぶ、自分に竜の巨体を動かす程の力が無いからだ。

少女は竜が持つ毒を暴れさせようかと考える、しかし毒を持つ竜が毒にやられるとは到底思えなかった。

 

「……………zzzzZZZZZ」

 

竜は気持ちよさそうにすやすやと眠る、どうやら寝ることが趣味のようだ。

 

「どーーいーーてーー!!」

 

少女は竜の体をポカポカと叩く、しかし竜の鱗や甲殻は硬く、竜は煩わしそうに首を振るだけ。

 

「うううーーー!!幽香ぁぁぁあああ!!!」

 

少女は自分ではどうにもならないと悟り、力を持つ自分の友を呼ぶ。

 

「はーい、メディスンったらどうしたのかしら?」

 

花畑から一人の女性が現れる、その容姿は癖のある緑の髪に赤い瞳、白のカッターシャツとチェック入りの赤のロングスカート、そして同じ柄のベストを着用し、ピンク色の日傘を手に持った女性だ。

 

彼女の名前は『風見 幽香』、幻想郷最強の一角である。

通称USC(アルティメットサディスティッククリーチャー)と呼ばれ、その凶暴性から幻想郷緑起には『人間友好度:最悪』『危険度:極高』となる程である。

 

しかし本人からすれば自分のテリトリーである太陽の畑に勝手に侵入したり、花を粗末にする人間に恐怖(再起不能のトラウマレベル)を刻み込んでるだけであり、わざわざ自分から敵対する程凶暴という訳でもない。

 

しかし彼女はその力故に理解者は割と少ないため、その優しさが見られる事がそうそう無いのだ。

 

そんな彼女は鈴蘭畑に捨てられた人形が妖怪となった少女、『メディスン・メランコリー』に呼ばれて現れたのだ。

 

 

「それで私を呼んだ理由は………聞くまでもなさそうね。あのドラゴンが邪魔なのでしょう?」

「うん、スーさんが太陽の光を浴びにくくなっちゃってて」

「それにしても気持ち良さそうに寝ているわね。」

「この子物凄く強い毒を持ってるみたいなんだけど幽香は大丈夫?」

 

メディスンは心配するように幽香に忠告する。

 

「私は大丈夫よ、でもこの子は体にかなり濃く色んな花の匂いと気配が染み付いてるわね。

多分元々違う花畑に住んでて幻想入りした時に環境の似ているここを気に入っちゃったのかも。」

「そうなの?悪い子じゃ無さそうね!」

 

幽香は四季のフラワーマスターとも呼ばれ、植物を操る事が出来る。

その能力もあって花の気配には敏感だった。

 

「そうね、この子もお花に囲まれて寝るのが好きなのかもね。花の声を聞いてみたら落ち着く気配らしいわよ?」

「そうなの?」

「えぇ、元々の生態なのかもね?」

「じゃあ動かさない方がいい?」

「そうね、すぐに必要という訳でも無いからこの子が起きるまで待っていましょうか。」

「…………zzzZZZZZ」

 

竜は眠る、安心しきったように、そして心地良さそうに。

 

 

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竜が起きるまで待つことに決めた二人は気持ちよさそうにすやすやと眠る竜を見ながらお茶会をしており、すでに夕方になろうとしていた。

しかし竜はそのお茶会の甘い菓子による嗅ぎ慣れない甘い匂いに思わず目を覚ました。

 

 

「……………zzZZZZ…………zzZZ……………グァ?ぐわぁぁぁぁあああああ…………むにゃむにゃ」

 

竜は大きなあくびと共に眠そうに目を覚ます。そして甘い匂いに釣られて二人を見る。

 

「あら、大きなあくびね。おはよう、お昼寝好きのドラゴンさん?」

「ぐあう?」

「よく見ると可愛いわね、幽香!」

「ふふ、そうね。あら?お菓子を見ているわね、でもこれが何なのかよく分かってないって感じかしら?」

「コクリッ…………?」

 

竜は言葉を理解しているように頷き、少しして首を傾げる。

なぜこの者達の言葉が理解出来るのか竜にも分からないようだ。

 

「食べてみる?あーん。」

「ぐぁぁあむ、むぐむぐ………………ぐぁおう!」

 

竜は幽香に菓子を口に入れてもらい咀嚼し、喜んでいるのか小さく吠える。

「ふふ、口にあったみたいね、よかったわ。

これはスコーンっていうお菓子なの、どう?もう一個いるかしら?」

「ぐぁぁあ。」

 

幽香はその様子に癒されたのかもう一個食べさせようとする。

 

所が竜が口を開けた瞬間目の前の空間が裂ける。

そしてそこから一人のスキマ妖怪が慌てて現れる。

 

「もう一体の反応追ってみれば何て存在が幻想入りしてるのよ!?しかも貴女達となにやってるのよ!?」

 

「あら?スキマ妖怪じゃない。」

「ぐあう?」

 

そして彼女は何故か胃の辺りを押さえているのだった……………

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