かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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今回はヌシ・アオアシラと勇儀のシーンになります。
どちらもパワータイプなのもあり相性は良さそうですがはてさてどうなるやら。

それではお楽しみください。


黒き青熊と地底の星熊

 

 

 

~地底~『旧都の外側』

 

地底、旧地獄とも呼ばれるこの地には地上を厭い移住してきた地上の妖怪と、忌み嫌われて封印された妖怪、そして地底にて生まれ育った妖怪と動物等、さらには地霊やこの地に蔓延る亡者や怨霊が住み着いている。

 

そんな地底を住み処とする鬼のリーダー格の一人、『星熊 勇儀』。

そんな彼女は数日前、かなり大型のモンスターを新しく地底に連れてきて自宅に住み着かせている。

 

そのモンスターは全身を黒い甲殻に黒い毛皮、全身に負った嵐に飲まれたような無数の傷跡からは赤い光を放っている。

さらに腕は異常に発達しており、その怪力で腕を振るうだけで小規模な風圧を引き起こし、鬼ですらその風圧には怯む程だ。

 

名を『ヌシ・アオアシラ』。

百竜夜行を引き起された際に出現し、モンスターの群れを統率する個体としてとある里に逃げ込むように襲撃してきた。

その危険度は元々アオアシラという危険度が比較的低いモンスターでありながら古龍に匹敵する程の力を秘めている。

 

そしてそんなヌシ・アオアシラと勇儀なのだが………

今は地底の旧都にある岩場にて喧嘩を行っていた。

 

 

 

 

 

「オラオラァ!どうしたぁ!?そんなもんじゃないだろう!?」

「グォォォォォオオオオオオ!!!!!」

 

アオアシラが一歩踏み出す度に地響きを引き起こし、腕を振るう度に風圧による風が吹き荒れる。

そしてそんなアオアシラが凄まじい速度でラッシュを繰り返しており、勇儀が距離を取ろうと後ろに飛ぶとジャンプをしてすぐに距離を詰めると同時に地震を引き起こす。

そんな猛攻を受け続けている勇儀だが、すべての攻撃を受け止めており、カウンターを行っている。

しかしヌシ・アオアシラの分厚い毛皮や硬い甲殻に阻まれ、まともなダメージを与えられずにいたがヌシ・アオアシラの攻撃も防がれてしまい、ダメージを与えられずにいた。

 

この圧倒的な身体能力と硬い肉体によりヌシ・アオアシラは地底の最強格になってはいたが、勇儀相手には互角の戦いを繰り広げていた。

 

勇儀の全力による一撃であればヌシ・アオアシラにも致命傷を与える事が可能なのだがヌシ・アオアシラはこの図体で素早く動く事が出来、攻撃時以外にまともな隙はなく、その攻撃も勇儀は防がなければかなりの痛手になるため、有効打が出せずにいるのだ。

 

 

そしてヌシ・アオアシラも同様に大技を出せずにいた。

『ヌシの大技』と呼ばれるそれは、とてつもない威力を誇ると共に大きな隙を生んでしまうのだ。

しかしこれまでの喧嘩の経験からそんな隙を見せたらこちらがやられるのを本能的に理解しているのか隙の少ない小技を実戦により訓練していたのだ。

 

そして本来ヌシ・アオアシラは無数の傷跡の痛みにより怒りと恐怖に支配されて冷静な判断など出来ないのだが、この個体は百竜夜行が終わった後も生き残り、傷跡が古傷となる程癒えた個体の為かアオアシラ本来の性質を取り戻していたのだ。

さらに大暴れしていた反動からかなり大人しい性格になっていたのだが、イブシマキヒコの恐怖を思いだし、屈しかけていた所を勇儀によって発破をかけられ、もう負けないために訓練をしているのだ。

 

そして勇儀は良い喧嘩友達が出来た事に喜んでいたが、同時にかなり強力な強敵であることに軽く焦っていた。

 

『いってえぇ………動きは比較的遅いからなんとか防げてはいるが衝撃が骨まで来やがる。

なんつうバカ力してるんだいこいつは………

力だけで見ればアタシと同等だが力の入れ方が違うねこれは………一撃一撃がアタシより重いじゃねぇか………

これが道楽で喧嘩をしてきた鬼と過酷な生存競争を生き残るモンスターの違いって訳かい………。』

 

そう、鬼は喧嘩=趣味や道楽の一つという考えもあり、本気で殺しにかかることはまずないのだ。

しかしモンスターは違う。

生き残る為には相手を殺すかにげるしか無く、判断を間違えればそれが死に繋がってしまうのだ。

そんなモンスターの力は己と同じ大型のモンスターを殺すためにとてつもない力を得るのだ。

さらに自分より大きなモンスターを怯ませる為にはより強力な一撃を入れる必要があり、どんな攻撃ですら人間相手なら必殺の一撃になるほどだ………

それを狩るハンターはやはりモンスター(な)ハンターと呼ばれるのも理解できる。

そしてそんな二人が喧嘩をしていたのだがお昼頃になると………

 

 

「おーい、勇儀~、アオアシラ~、ご飯の時間だよ~!!」

 

「グォッ♪」

「おやなんだい?もう終わりかい?」

「終わりかい?じゃないよ勇儀~、毎回毎回どれだけの規模の喧嘩をしてるんだい。

いつもいつも地形が変わってるじゃないかまったく!」

 

そう軽く起こりながらご飯の時間の為呼びに来たのは、地底に住む土蜘蛛の一人である黒谷ヤマメであった。

 

「はい、アオアシラ。いつもいつもお疲れ様。

地上から仕入れてきたハチミツと鮭だよ。」

「グォォォォォオオオオオオ♪」

「相変わらずそれが好きだねぇ。

ほい、勇儀はおにぎりね。酒に合う味にしといたから感謝しなよ?あんたはいつもご飯変わりに酒のみかおつまみくらいしか食べないんだから。」

「あっははははは!いつもすまないねぇ。」

「まったく!」

 

アオアシラは勇儀との喧嘩を負えた後はいつも地底ので建築等を手伝っており、給料の代わりに地上から仕入れるハチミツと鮭を貰っていた。

この2つはアオアシラの大好物であり主食な為、アオアシラも真面目に働いており、地底の皆からは愛されていた。

 

ただ以前勇儀が酒を飲ませた時には大惨事になった為、酒を飲ますのだけは絶対にダメという暗黙の了解も出来た。

 

そう………ヌシ・アオアシラは地底での暮らしにすっかり馴染んでいたのであった。

 

 

 

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