かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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今回はラージャンとロリのラージャン(萃香)の喧嘩のシーンになります。

前回は説明やらが長くなって尺にあまり戦闘描写を細かくしにくかったのでガッツリと戦わせます。

それではお楽しみください。




鬼と金獅子の喧嘩

 

 

~紅魔館~『中庭』

 

 

 

 

「グォォオオ!!!!!!」

「やってやろうじゃないか!!!!!!」

 

召喚された黒い毛皮の獅子のような雰囲気を持った萃香と同じような角を持った猿顔のゴリラ、『ラージャン』

 

小さな百鬼夜行、酒呑童子こと元山の四天王の一角である『伊吹 萃香』

 

どちらも力に優れた種族であり、そんな二人による喧嘩が紅魔館の中庭で始まろうとしていた。

 

 

そして中庭が壊滅するのも時間の問題であった。

 

 

 

「グォォォオオオオ!!!!!」

 

全身を覆う黒い毛皮が金色の輝きを放ち、腕が肥大化して赤みを帯び、蒸気を出し始める。

そしてドラミングをして胸部を叩きながら咆哮をする。

 

金獅子が金獅子と呼ばれる所以、ラージャンは通常の状態だと基本的に黒い毛皮しか持っておらず、金色の要素は一つもない。

しかしラージャンは戦闘により興奮状態に陥った際、自身の持つ気を昂らせることによって毛皮の大部分が金色の毛皮に変色し、その内に秘めた力を完全に解放する。

 

これは『闘気化』と呼ばれる状態であり、この状態ではまともに使わなかった体内を巡る電気エネルギーが活性化し、雷の力も使えるようになる。

 

さらに興奮状態が進むことにより、その腕部には血が集中し、その電気エネルギーにより筋肉を刺激し、赤黒く腕を肥大化させる、これを『闘気硬化』と呼ぶ。

 

 

しかしこれはラージャンの生体エネルギーを大きく消耗する状態であり、戦闘力は確かに上がるのだがラージャンが短期決戦を望む時くらいにしか使わないのだ。

逆に短期決戦で倒しきれないと本能で理解した場合は自分から解く程である。

 

 

 

だがラージャンは萃香を見た瞬間からその内に秘めた力を本能的に察知しており、最初から全力でやらないと負けるのがこちらだと理解していた。

だからこそ短期決戦にしかあまり使いたくないこの状態で挑むのだ。

 

 

「こいつは私も全力じゃないとヤバイねぇ………いいじゃないか!短期決戦といこう!」

 

 

そして相対する萃香は己の能力てある『密と踈を操る程度の能力』により、全身に幻想郷中にばらまいた自らの分身を己の体に吸収し、巨大化する。

 

「鬼神『ミッシングパープルパワー』!!!!!」

 

 

しかしその成長はいつもの様子とはちょっと違い、ラージャンと同じくらいの大きさになっていた。

 

そう、小さいのである。

普通の人からすれば十分大きいのだが本来のミッシングパープルパワーはもっと巨大化するのである。

 

しかしサイズが小さいからと言って舐めてかかることは出来ない。

なぜなら小さいのにいつもの姿よりも圧倒的なまでの力を感じているのだ。

 

それもそのはず、萃香は密の力を限界まで使って自分の力の殆どを圧縮したのだから。

 

だがそれが原因でキャパシティが限界を超えてしまっており、一撃貰ったり、与える旅に力が抜けていくのだ。

 

「グォォォオオオオ!!!!!!!」

「あっはははははははっ!!!」

 

そしてお互いの攻撃準備が終わった瞬間、お互いの拳を交差させながらお互いの顔に拳を叩き込む。

 

所謂クロスカウンターと呼ばれる状態になる。

 

そしてお互いが凄まじい勢いで吹き飛ばされ、ラージャンが門の壁にめり込み、角が軽く貫通する。

 

萃香は紅魔館の壁に叩きつけられ、館全体にヒビが入った。

 

そして中から「せっかくのお菓子がぁぁぁぁあああ」という断末魔が聞こえたが二人は戦いに集中しており、見向きもしない。

 

ラージャンが先に壁から脱出し、地面を掴んで持ち上げる。

すると硬い岩盤ごと地面をえぐり取り、それを萃香に投げつけた。

 

「うげ!?萃符『戸隠山投げ』!!!!!」

 

萃香の力により巻き上げられた土砂が手に集まり、圧縮され、硬い岩盤を作り出した。

そしてそれを全力で投げつけてラージャンの攻撃を相殺する。

 

この時の破片が妹紅の所に吹き飛び、事故を起こしていたのだが二人は気付かないようだ。

 

「っ!?まずっ!?」

 

そして土煙で視界が塞がれており、ラージャンの攻撃にギリギリまで気付かなかった萃香は土煙を貫く金色の輝きを目視で確認してギリギリで避ける、しかし左腕が避けきれなかったようで、力を使って左腕を霧散させる。

しかしその金色の輝きを放つビーム、気光ブレスによって霧散した左腕は周囲を巻き込む電気エネルギーの巻き添えを受けて大幅に弱体化する。

 

「こなくそぉ!!!」

「ッ!?!?」

 

萃香はその威力から中途半端に全身を強化していては力負けすると気づいたのか、圧縮した力を片腕と脚に集中し、地面を蹴る。

その速度はとても生物が追い付ける速度ではなく、ラージャンも回避することは出来なかった、そして全力の限界以上力を圧縮した一撃を腹部に貰い、そのダメージに膝を付いた。

 

「もらった!!ってやば!?さっきのはこれか!?」

「グォォォオオオオ!!!」

 

そして追撃とばかりに萃香は飛びかかるが、すぐに反応してきたラージャンは顔を上げて気光ブレスを放つ、しかし先程よりも大幅に威力は下がっているが、防御を捨てて攻撃する箇所に力を集中していた萃香には十分すぎる威力を持っていた。

 

 

そしてこの気光ブレスの巻き添えを妹紅がくらいかけるが、それに二人はやっぱり気が付かない。

 

「オラァァアアア!!!」

「グォォォオオオオ!?!?」

 

そして片足を犠牲にして避けた萃香はその強力な一撃を頭部に叩き込み、勝負は決まったのだった。

 

 

 

しかし中庭の惨状はなかなかに酷いことになっていたのだった。

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