かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

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今回は隻角のディアブロスことディアソルテと慧音先生の頭突き対決です。


隻角のマ王とワーハクタク その2

 

 

 

~永遠亭~『中庭』

 

「キュォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

悪魔は咆哮する。

目の前にいる双角の半獣に突進を仕掛ける。

その発達した両足と隻角となったことでより強靭になり、硬質化した角を使った突進は並のハンターなら一撃で挽き肉にされる威力だ。

 

「っ!?慧音!!避けなさい!!」

 

永琳は悪魔の持つ肉体の構造からその突進の威力を察して慧音に避けるように指示する。

 

しかし慧音の本能は避けるな、受けろと囁いており、慧音は受けて立つつもりでいた。

 

しかし下手に受ければ自分が一撃で殺されることも分かっていた。

 

だが生半可な強化では受けきることは出来ない………

 

「ならば全力を一瞬に注ぐだけだ!!!!」

 

そして慧音は自信の妖力と霊力を1秒で使いきる勢いで己の身体強化に用いる。

本来身体強化は1時間は継続して戦闘出来るように使うのが普通だがその程度の強化率では話にならない。

 

だがその1時間の強化を1秒の強化に圧縮すればどうだ?

 

3600秒を1秒に凝縮するのだ、その強化率は大妖怪の本気の一撃の威力であろうとも簡単に相殺するどころか貫く威力となる。

 

だが強化が持つのは1秒だ、つばぜり合いになってしまえばこちらが押し負けてしまう………ならば

 

「せいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「ギュァア!?」

 

慧音は頭を振りかぶって突進してきた悪魔に全力の頭突きで返し、一瞬だけ勢いを殺した悪魔の顎下に角を引っ掻けて………

 

 

「ふんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

「ギュォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオ!?!?!?!?!?」

 

投げ飛ばした。

しかし投げ飛ばした瞬間に己の身体強化は解除され、限界を超えすぎた力を使った影響か全身から出血を起こし、その場に膝をつく。

 

そして投げ飛ばされた悪魔は背中から地面に打ち付けられ、立ち上がるまでに時間がかかっていた。

 

そして立ち上がった後、ゆっくりた慧音に近付き、その足を下ろして頭を垂れた。

 

どうやら慧音を認めたらしい。

全体的な力はたしかに悪魔、ディアソルテが圧倒している。

だが慧音はその圧倒的な能力差を一秒に自信の全てを注ぐことで縄張り争いである頭突き勝負に打ち勝ったのだ。

 

「はぁ………無茶しすぎよ。

限界を超えた強化なんてしたんだから反動でまともに動けなくなっているじゃない。」

「はぁ………はぁ………こうでも………しないと………受けきれない………からな………」

「だからといって受けて立たなくても貴女なら避けることも出来たでしょうに」

「それじゃあ………意味が………無いんだ………あいつは………私の力を……見たがっていた………からな………受けなければ………認めて………貰えなかった………そうだろ?」

 

「…………ギュルルル」

 

赤い甲殻に身を包まれた隻角の悪魔、ディアソルテはその言葉に頷く、縄張り争いに負けた以上は上位者となるのは慧音となる。

その為慧音の言葉にしたがっているようだ。

本来ディアブロスは縄張り争いに負けた個体はその縄張りの外に逃げて自分の新しい縄張りを作るのだが、召喚の影響か自身との繋がりを感じる慧音に対して自分から離れるつもりにはなれなかったようだ。

 

「はぁ…………治療するからそこに座ってて頂戴。

貴女もそこで慧音が無理しないか見ていて頂戴、人間ならその傷は大怪我よ。

うどんげ!」

「は、はい!」

「すぐに包帯とお湯とタオル、それに消毒用のアルコールと傷薬を用意してきて、私はとりあえず消費され過ぎた妖力と霊力補充用の薬を作ってくるわ。

貴女は持ってきたらすぐに治療をしなさい。」

「分かりました!」

「それと治療は慧音だけじゃなくてその竜もやりなさい。」

「ふぇ!?で、でも特に傷があるようには………」

「はぁ………あんな馬鹿力で頭突きを受けて無傷なわけないでしょうに………よく額を見てみなさい。」

 

そしてディアソルテはその目をそらしてはいたが額に強烈な一撃を貰って負傷により出血しているのがよく見ると分かる。

甲殻が血のように赤い為気付きにくかったのだ。

 

「へ?………あ!?本当です!?よく見たら額の甲殻に軽くヒビが入ってそこから血が出てます!」

「分かったらやりなさい。」

「は、はい!」

 

「グルルル…………」

「全く………お前にも………プライドかなにか………あるんだろうが………治療は受けとけ……それが原因で………病気かなにかになっても………知らないぞ………」

「…………ギュル」

 

傷をつけてしまった自分が言うのはなんだがなとは思う慧音であったが、ジト目を逆に向けられてしまった。

 

大怪我している慧音に言われたくないといった所なのだろう。

 

「持ってきましたぁ!とりあえず重症の慧音さんから治療しますね。」

「あぁ……頼む………くっ」

 

全身の傷を治療する前にお湯で濡らしたタオルで出血箇所を拭い、傷にアルコールで消毒をする必要があるため、傷に大きく染みるようだ。

 

「はぁ………これでは人里に戻るのが遅くなるな…………」

 

「人里には今代わりに妹紅さんが守ってくれていますし空ではあの二頭の竜が見張ってくれてますから大丈夫ですよ。」

「あぁ………だといいがな………あとはこいつが里に受け入れられるかだな………」

「うーん、歯の形状は鋭い牙が前に突き出てはいますが他の歯の形状からして多分草食が雑食だと思いますよ?」

 

するとディアソルテはその角で地面を掻き始めた。

 

「これは………サボテンか?」

「草食……見たいですね。」

 

「ぷっあはははは、以外と可愛いじゃないか!」

「あはははは!たしかに見た目怖いのになんか可愛いですね!」

「………ギュルルル………」

 

 

ディアソルテは不服そうだったが二人は笑っており、場が和む………そしてまた幻想郷に新たな住人(胃痛)が住み着くのであった。

 

 

 

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