かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
~人里~『入口前』
カンカンカンカン………
鐘の音が鳴り響く。
これは人里の全ての門の付近に設置された矢倉から、妖怪からの襲撃の合図だ。
そしてこの音に気付いた人里の者達は一斉に避難を開始する。
そして慧音と、寺子屋に埋まっていたディアソルテも襲撃を受けている場所へと移動する。
「状況は?」
「慧音先生、今回の襲撃は3体の妖怪ですがいずれもこの間と同じく赤くなっています。」
「今度は傀異化した妖怪が3体か………たった一体でも苦戦するのに厄介な………」
「キュオオオオオ!!!」
そしてディアソルテは地面から飛び出して尻尾を叩きつけながら威嚇している。
しかし妖怪達は怯まない。
「ディアソルテ、そいつらに纏わりついている赤い蝶のような生物であるキュリアに気を付けてくれ、纏わりつかれればお前もあいつらのようになってしまいかねない。」
「キュォォオオ………」
それを聞いたディアソルテはどうもどう迎撃しようか迷っているようだ。
下手に突進するだけではこちらにキュリアが纏わりつくというのが分かっているのだろう。
そして今回襲撃を仕掛けてきたのは人狼型の妖怪が3体のようだ。
「ディアソルテ、地面に角を突き刺して岩を投げたりとかは出来るか?」
「キュォォオオ(頷く)」
そしてディアソルテは地面に自身の角を突き刺して岩盤ごと持ち上げる。
いわゆるラージャンなどが使う岩盤投げと同じ容量だ。
そしてその岩を投げて尻尾を叩きつけることによって砕きながら岩を加速させて妖怪達に投げつける。
「アォォォオオオン!!」
「「キャイン!?」」
一体は遠吠えをして避けるが残り二体は当たって怯む、しかしその程度であり、ダメージはそこまで無いようだ。
そして三体の体に複数の傀異核が形成される。
「硬い………どうやら岩では傷がつかないレベルで硬くなっているようだな………そうすると今回変異してるのは骨か皮か?」
「キュォオ………………ッ!キュォォォォォオオオオオ!!」
そしてディアソルテもそのダメージの低さに考え込んでいた様子だったが、なにかを思い付いたのか咆哮をしてから地面に完全に潜り始めた。
そして地面を音を立てながら掘り進む。
そして地面から角だけを飛び出させて人狼の妖怪の傀異核に正確に突き刺した。
これにより人狼の頭部に発生した傀異核を破壊し、それによる爆発で人狼の一体に致命傷を与えた。
「キュォォォォォオオオオオ!!!」
そして咆哮を上げながら地面の中へと戻る。
「そうか!地面に潜りながらなら纏わりつかれる心配はない!ディアソルテ!その調子でのこり一体も頼む!私はもう一体を相手取る!」
そして私は国符『三種の神器』を発動して剣を取り出した。
「はぁ!」
そして私は弾幕で牽制しながら切り付ける。
そして人狼はその爪で受け止めるがそのまま爪を破壊して腕の傀異核で受け止めたがその衝撃によって破裂する。
その爆発の衝撃波により慧音は後方へ吹き飛ぶが無傷で済んでいた。
「わぉぉぉぉおおおん!!!」
そして人狼は咆哮をして失った腕を弾幕で作り直して攻撃を仕掛けてきた。
「くっ!?」
そしてその攻撃をなんとか避けようと体を捻るが軽くかする。
これにより刧血やられになり、慧音の自己回復能力が低下するが、慧音は気にせず畳み掛ける。
これは紅魔館から情報を貰い、この状態の時に相手に傷を付けると今度はこちらの傷が治癒するらしい。
どうやら精気のやりとりをするのはこちらも同じということらしい。
そして人狼の赤い発光がさらに激しくなる。いい加減仕留めないと不味そうだ。
だがディアソルテが相手をしている人狼も先程の攻撃を見たのもあり、地面からの刺突を避け続けていた。
そこで私は一つ思い付いた。
丁度今は月夜であり、満月の夜程力を制御出来ないが"角"を生やす程度なら可能だ。
そして………
「ディアソルテ!地面から全身を飛び出させてやつを巻き込め!」
「キュォォォォォオオオオオ!!!!!」
ディアソルテは地面から飛び出してその頭部を使って人狼を地面ごとこちらへ吹き飛ばす。
そして私はもう一体へ剣での刺突をするが、避けられる。
しかし本命はこちらではない。
「ぬぉぉぉおおおおおお!!!」
私はその勢いのまま角を生やした頭部による突進、ディアソルテ直伝の突撃を食らわせてもう一体の人狼の元へと吹き飛ばす。
「「キャイン!?」」
これにより二体の人狼は空中でぶつかり合い、その衝撃でいくつかの傀異核が破壊される。
「ディアソルテ!やるぞ!」
「キュォォォォォオオオオオ!!!!」
そしてディアソルテが突進し、私はスペルカードを取り出して弾幕を頭部に集中する。
これにより頭部の角がディアソルテ並みに巨大な物になり、突進をする。
「角符『角竜のあぎと』!!!!」
そしてお互いの角が背中合わせに激突した二体の人狼の落下地点へと同時に激突する。
これにより人狼は3本の巨大な角に挟まれてその体の一部を挽き肉にする。
だがまだ息はあり、弾幕による反撃をしてくるがまだ攻撃は終わっていないのだ。
「キュォォォォォオオオオオ!!!!」
「やるぞ!」
ディアソルテは地面に潜り、私は空を飛ぶ。
そして私は角を地面へと向けて突撃する。
「キュォォォオオオオオ!!!!!!!!」
そして地面からもディアソルテが飛び出し、その翼と角、さらに慧音の2本の角が竜のあぎとのように重なろうとしていた。
「はぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
「キュォォォォォオオオオオ!!!!」
これにより竜のあぎとが閉じられ、人狼達は噛み砕かれて死亡した。
前から練習したが上手くいってよかった………。
そしてそれを見た村人は…………
『村を襲った妖怪を倒してくれたのはありがたいですが………先生の頭突きがさらに怖いです。』
後にそう語ったという。