かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り 作:クロマ・グロ
~紅魔館~『図書館』
河童の所に用事を済ませた私達は一度紅魔館に戻って兵器についての調べ物をすることにした。
どうにも紫達の警戒具合が腑に落ちない、何か嫌な予感がするのよね。
そして紅魔館に戻った時、留守番していたメル・ゼナの他に一匹、黒い子竜がいた。
そしてそれはよく見てみればたしか紫が新しく式にしたゴア・マガラと呼ばれる竜であり、その首にはメッセージの術式が組まれた札をぶら下げていた。
「霊夢、そいつは?」
「紫のとこの新しい式よ、どうも伝言を伝えに来たみたいね。
大方手が離せないと言った所かしら?」
そして私は札の術式を起動する。
すると札から紫の式である藍の姿が現れた。
『霊夢、もしくは紅魔館でもいい。
私には時間があまり残されていないから手短に伝えたい。
まず理解して欲しいのは今この幻想郷の結界を無理矢理突破して侵入しようとしてる者がいる。
そいつは今この異変を引き起こしている元凶でもある。
そしてそいつへの対応策としてあの断裂群島を幻想郷に招いた紫様は力の使いすぎで今は休眠状態に入ってしまっている、決戦には間に合わないだろう。
そして今、私は現在進行形で元凶である深淵の悪魔、『冥淵龍ガイアデルム』を押さえているが既に限界が近い。
おそらくあと5日が限度だ、それを過ぎれば私の力も尽きて奴はこの幻想郷に入ってくるだろう。
5日だ!5日までにやつの情報を調べて幻想郷にいるモンスター達、そして大妖怪達の力を借りて集めてくれ、決戦の場所は断裂群島だ!
力の限界が来たら私は断裂群島に奴を落とす!
だが詳しい場所までは私でも指定しきれない。
今はお前達が頼りなんだ!
幻想郷を………頼む!』
そして藍のメッセージは終わりこの事態を重く見た私達は藍の頼みに従う事にした。
だが相手の情報が何もない為に一度紅魔館の図書館で調べることにしたのだ。
「深淵の悪魔………どうも伝承にのみ語り継がれる存在のようね。
でも調べた限り『猛き炎』と呼ばれたハンターによって一度討伐されているわね。
おそらく元々公表されておらず秘密裏に討伐されたモンスターだから幻想郷に入る条件を中途半端に満たしていたのでしょうね。
そして結界のスキマを見つけてそれを引き裂こうとしてると言った所かしら?
姿としては翼腕が完全に退化して翼を持たない巨大な腕となっていてそれに元々の前足、さらに後ろ足はヒレ状に退化してかろうじて指と巨大な爪を残しているみたいね。
尻尾は長く先端は三本の鉤爪状になっていて全身に紅い結晶を付着させてるみたいだわ。
それにこの討伐報告書によればキュリア達の本来の宿主であり、メル・ゼナとはライバル関係にあって地上には出てこれなかったようね。
討伐した理由もメル・ゼナを討伐してしまった事によってガイアデルムを押さえることが出来るモンスターが居なくなってキュリアがガイアデルムに力を捧げる為に暴走、数多のモンスターの命を吸い付くしてガイアデルムの元に帰り、ガイアデルムが地上に出てこようとした所を討伐したとあるわね。
それにキュリアを直接捕食して力を吸収してるみたいだわ、その際に口で周囲の物ごと吸引するみたいだけれど結晶を破壊して地面に転がして置けばそれも吸引して爆発を起こすとあるわ。
でも結晶を完全に破壊した後は結晶が纏わりついていた部分から炎のようなエネルギーが揺らめいてさらに力を増すみたいね。
大きさは…………ナルハタタヒメ達よりも大きいみたいね。
その巨体でぶつかるだけで驚異になると思うわ。」
「…………ねぇ、キュリアが吸血したモンスターの力をキュリアごと吸収するのよね。」
「えぇ、それがどうかしたかしら?」
「なら…………今妖怪を傀異化させたキュリアがあいつに喰われたらどうなるの?」
「それは………ッ!?妖怪の力を吸収してさらに力を増す!
今私達がメル・ゼナに試していることと同じ事が起きるわ!」
「…………古龍の中でもかなりの驚異、それが幻想郷の妖怪の力を手にいれるとなると何が起きるか分からないわ。
恐らく私が見た運命にある百鬼夜行………あれは奴の力で大量の妖怪が傀異化して襲いかかるといった所かしらね。
パチュリー!契約モンスターを後で増やしておいて!キュリアに取り付かれないように物理結界も準備して!」
「分かったわレミィ。」
「霊夢は妖怪やモンスターの協力を取ってきて、この際冥界も地獄も地底も天界も全部巻き込みましょう、なりふり構ってはいられないわ。」
「えぇ、やってみるわ。
ただどこまで協力を取り付けられるかは分からないからあまり期待はしないで頂戴。」
「それで十分よ、今は少しでも戦力がいるわ。
小悪魔!」
「は、はいぃぃいい!?」
「妖怪の山に言って兵器の量産を急がせるように言って、それとあのマスゴミにこの事を新聞で出すように言って頂戴。」
「か、かしこまりましたぁ!?」
この時………かりちゅまは一時的にカリスマを得ていた。
しかし内心は………。
『ふっ、決まったわね。
これぞカリスマある姿と言うもの!
もうかりちゅまなんて言わせない!』
結局そんな変わっていなかったのだった。