かりちゅまより吸血鬼らしい爵銀龍の幻想入り   作:クロマ・グロ

80 / 126
VS幻想を喰らうガイアデルム 第一形態 その2

~断裂群島~『対巨龍迎撃用決戦機動要塞キューカッパー内部』

 

 

 

 

「ウホォォォォォォオオオオ!?!?」

 

ガランゴルムは悲鳴を上げながら外壁まで吹き飛ばされて叩きつけられた。

 

攻撃を受ける際に両腕でとっさに自分の頭部などを守っていたようだが、かなりの痛手を受けていた。

それ以外にも両腕を覆う溶岩とコケは破壊され、その衝撃でしばらく立てないようだ。

 

「不味いわね。アルトゥーラ!ルーチェまでまだかかりそう?」

 

『うん、まだ結構かかる。

全属性の力を反発しないように合わせて使う必要があるから慎重に力を練らないと………。』

 

「そう…………そうなると私達がどこまであの結晶を削れるかが鍵になるわね…………少なくともあの結晶を剥がさない限り兵器による攻撃は効果がない。」

 

とはいえ属性の力を含めて全てを弾かれているため物理的な力で破壊するかゼロ距離から内側に力を送って攻撃するくらいしか出来ないため、幻想郷の住人との相性が凄まじく悪かった。

 

 

「「キュォォォォォォオオオオオオオオ!!!!」」

 

イブシマキヒコとナルハタタヒメが咆哮し、その巨大な腕をもう片方の巨大妖結晶同時に叩きつける。

 

とはいえ巨大な妖結晶の圧倒的妖気によって自然生成される妖気の障壁を突破するには威力が足りない。

そこでイブシマキヒコは己に備わる龍の力、龍属性を全力で叩き込む。

 

これにより異能を封じる龍の力が妖気の障壁を徐々に消し去り、結晶本体へと叩きつけられる。

 

龍属性という力は基本古龍全てに対して共通の弱点であり、自分で龍属性を操るイブシマキヒコやアルトゥーラですらそれは例外ではない。

 

そして数多の妖怪の力を吸い上げて半妖怪となったガイアデルムにはかなり効く。

 

 

「ギャァァァァァァァァァァアアアアア!?!?」

 

結晶を通じて本体にも龍属性が叩きつけられ、ガイアデルムは軽く怯む。

そして妖力を貯めて妖気の障壁を生成していた巨大妖結晶は龍属性の雷がまとわりついてまともに妖気を放出出来なくなっていた。

 

これにより、強力な障壁を発生させていた最大の力を二つ失ったガイアデルムはそこまで強力な障壁を生成出来なくなる。

 

しかし撃龍槍を防ぐだけなら十分であり、巨龍砲についても決定打となる威力にはならない。

 

そこでイブシマキヒコとナルハタタヒメは二匹で陰陽玉のように重なって丸く浮遊し、ナルハタタヒメの雷の力による磁力とイブシマキヒコの風の力による浮力で周囲の地面を浮遊させる。

 

そしてこの浮遊した地面をイブシマキヒコが風で固定し、ナルハタタヒメの磁力により加速させて発射する。

簡易式のレールガンとなった地面がガイアデルムの妖結晶を悉く破壊していく。

 

本来ならばここで畳み掛けたい霊夢達であったがそこまでガイアデルムも甘くはなかった。大量のキュリアが空から飛来し、ガイアデルムは地面に落ちた結晶ごと吸引して捕食する為に大きく口を開いて周囲の空気をとてつもない勢いで吸っていく。

 

「「「キャァァァァァアアアア!?!?」」」

その吸引力は凄まじく、全力で反対方向に飛行しても引き寄せられていた。

 

だが霊夢は冷静に判断し、射命丸に合図を送る。

 

「マスゴミ!!!」

「誰がマスゴミですか!?

柿之助!松竹!全部あの口にぶちこみなさい!!」

 

「「ウッキャァァァァァアアアアアアア!!!!」」

 

この合図により二頭のビシュテンゴは、自身が持っている柿と松ぼっくりを全て捨ててガイアデルムに吸引をさせる。

 

だが心なしかその目には血涙が溢れているような気がする。

 

そして柿、松ぼっくりと共に射命丸の持つ新聞も纏めて吸い寄せられる。

 

「ぁぁぁぁぁああああ!?!?私の新聞んんんんん!?!?」

 

「ちょっと!?そんなのどうでもいいでしょうが!?」

 

無慈悲にも松ぼっくりの爆発により新聞は全て炭や灰となり、燃え尽きたのだった。

 

「ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!?!?」

 

哀れな事に新聞はまさにゴミとなった。

 

「ギャォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

 

ガイアデルムはキュリアと妖結晶を捕食し、自身へ妖怪の力を取り込んだのは良いが一緒に吸い込んだ柿により毒をもらい、さらに麻痺をして松ぼっくりの爆発によって大ダメージを受ける。

 

そして麻痺している間に総攻撃が行われ、全身の妖結晶が全て剥がされ、その下に隠れていたエラ状の部位が露となり、そこから膨大な妖力と共に魔力が放出される。

 

「なっ!?魔力ですって!?

まさか魔法を使う妖怪すらキュリアの餌食にしていたの!?」

 

ガイアデルムはその歪な口を開き、エネルギーを集中させた。

 

「っ!?ブレスが来るわよ!?」

 

「ギャォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

 

巨大な咆哮と共に妖力、魔力、龍の力が込められたブレスが地面に向かって放たれる。

 

その色は禍々しく、黒の中に赤が混じるまさに闇のブレスとなっていた。

 

地面に吐かれたブレスがその周辺の地面を黒く染めて膨れ上がらせる。

 

限界を迎えた地面は大爆発を引き起こし、周囲の全員を外壁まで吹き飛ばすのであった。

 

 

「ギャォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

 

龍は咆哮する。

全てを消し去らんばかりに。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。