秘伝書クン   作:jejjsuususuwu

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前作が全く進まないので息抜きです。


改変

『イナズマイレブン』

 とあるゲーム会社から販売されたこの作品はゲームから始まり、漫画、アニメ、ドラマCD等まで作られた人気コンテンツで今でもなお根強い人気を誇る。

 この作品の最大の特徴は登場人物たちが放つド派手な必殺技だろう。『ゴットハンド』、『ファイアトルネード』といったシリーズ初期の必殺技はもはやイナズマイレブンの代名詞とも言える。そんな『イナズマイレブン』を代表する人物とは誰だろうか? 『炎のエースストライカー』豪炎寺修也? 『天才ゲームメーカー』鬼道有人? はたまた、人気投票一位の五条勝か? いや違う。

『イナズマイレブン』を代表する人物といえばこいつしかいない。作品内外問わず『宇宙一のサッカー馬鹿』と言われるこの男! そう、円堂守である。この物語は宇宙一のサッカー馬鹿とその仲間たちがサッカーを悪用する者たちと戦い、時に改心させ、サッカーで世界を繋げていくお話である。

 

 

 

 

 

 ………………

 ………………

 …………

 …………

 ……

 ……

 

 

 そこにちょっと不思議なキャラをぶち込んだのがこの作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 転生した。その言葉が頭の中でよぎる。

 部屋で携帯をいじっていると突然胸が苦しくなり、死んだ。痛みとともに目の前が暗くなって気が付くとここに居た。自分の手を見ると小さな二本の手がある。部屋に置かれた鏡を見ると5歳ほどの少年が鏡に写る。顔立ちは悪くない。むしろ、良い。

 いくつかの疑問が生まれれた。この身体の持ち主は何処にいるのだろうか。俺は死んだ。死んでこの身体になった。先程、『転生』という言葉がよぎったがまさか本当に転生したのか? だとすればここはどんな世界だ? 

 まさか、危ない世界ではないだろうな。そんなのは願い下げた。

 窓から外を見る。2階建ての住宅が並んでいる。どうやら住宅街のようだ。道路はコンクリートで整備され、電柱がいくつも並んでいる。どうやらこの世界は今まで俺がいた世界と生活はあまり変わっていないようだ。そう確信した俺は思う。腹減ったなあ、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 転生してから一年過ぎた。その間にこの世界での俺について知れた。名前は『風村颯太(かぜむらそうた)

 親はいない。なんでも俺が産まれた際に交通事故で亡くなったようで家には二人の遺影がある。そんな俺を父親の弟、つまり、叔父さんが養子にしてくれた。

 叔父さんを一言で表せば『万能超人』だと思う。そんな叔父さんの仕事は(株)エルドラドの営業職で世界を飛び回っている。世界中の人々を貧困と飢餓から助ける(スタンフォード大学在籍中に紛争地域の現状を知り、自分がどうにかしなければ、と思ったらしい)為に奮闘しているそうで今はロシアのオリオン財団と協力し合っているようだ。そのため、あまり家に居ない。(前に叔父さんがオリオン財団に俺と歳が近いフロイ(なにがし)クンがいると言っていた気がする)

 流石に幼い子供を一人にはしておけないため、養子である俺の世話を焼いてくれているのはおじさんが雇った家政婦のミタさんだ。三田灯(みた あかり)

 俺は彼女を「ミタさん」と呼んでいる。

 叔父さんが家政婦の紹介所から派遣された女性で住み込みでこの家の家事全般を完璧にこなす美人だ。しかし、俺はミタさんに少しの違和感を抱いている。その理由は二つあって、一つは彼女は一切笑わない。俺はミタさんとひとつ屋根の下で約一年一緒に暮らしているが、ミタさんが笑ったところを一度も見ていない。

 二つ目は彼女は頼まれたことを"何でも"やってしまう。

 前に学校からの宿題が面倒になって冗談でミタさんに頼んだら「承知しました」と言って宿題をやり始めた。叱られると思っていた俺は想像と違いすぎる光景に驚いてしばらくフリーズしてしまっていた。その間にミタさんは宿題を終わらせてしまい、その後「終わりました」と言った。このことから俺はミタさんによっぽどのことがないと頼み事をしなくなった。

 少し異常だと思うが、ミタさんが頑張り屋さんなだけだと思って片付けた。ミタさんが用意した料理を食べ、ミタさんが用意した服を着て生活している大人になったとき、ミタさんから独り立ち出来るのか不安だが楽しく過ごせている。

 

 

 

 

 二人の友達ができた。

 頭にオレンジのバンダナを巻いた『円堂守』と『小野冬花』の二人だ。俺が教室でポツンとしていると「なあ、キミ俺たちとサッカーやろうぜ!」と声をかけてくれたことがきっかけだ。

 二人共すごくいい子なんだか、何故か二人を、特に円堂守を見ていると不思議な気持ちになる。

 最初は「俺、円堂守(ショタ)に恋してるのか」と思ったがそうでは無さそうだ。

 例えるなら給食にカレーが出てきた様な嬉しさと蜂に追いかけ回される様な危機感と恐怖。両方とも日にちに増すごとに強くなる。

 今日もいつも通り公園でサッカーボールを蹴っている。円堂から俺に、俺から小野に、小野から円堂にボールをパスしている。 最初は暇潰しになるかと思い参加したが、この二人とサッカーするのは楽しい。

 

「いくよまもるくん!」

 

「おう! ふゆっぺ、こい!」

 

 小野からパスされたボールを円堂は足で受け取り器用にリフティングする。その様子を見ながら俺は思う。やはりなにかある気がする。いや、ある。それを俺は忘れている。

 

『円堂守』『サッカー』『ふゆっぺ』『オリオン財団』『サッカーやろうぜ』

 

 この五つの単語、俺は何処かで見て聴いたことがある。今ではない。転生する前だ。『サッカーやろうぜ』は単語ではなく、悪魔の言葉と思うのは俺だけだろう。

 気になり続けている答えもあと少しで思い出せそうだ。しかし、キーワードが足りないのか、あと少しのところで答えが分からない。

 

「かぜむらいくぞ! 『必殺技』ゴッドキック!!」

 

『必殺技』だと? 

 円堂守が必殺技。円堂守がサッカーで必殺技。円堂守がサッカーで必殺技を繰り出す。

 思い出したぞ!!! そうだ、この世界はイナズマ─ぐふッ

 

「かぜむら!!」

 

「かぜむら君!」

 

 ボールが顔面に直撃し、後ろに倒れながら最後まで言えなかった言葉を叫ぶ。

 

「『イナズマイレブン』の世界だァァァ!!!」

 

「「かぜむら(君)が壊れた!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気分はどうですか?」

 

「ンんここは……」

 

 俺は円堂と小野の三人でサッカーしてた筈、何故ミタさんがいるんだ? 

 

「さっき円堂さんと小野さんが家に来て大変だったんですよ? かぜむらが倒れて壊れた、て。公園に行けば鼻血を出して倒れていたので家に連れて帰って来たんです」

 

「……ありがとうございます」

 

「……その言葉はあの二人に。貴方のこと、とても心配していました。頭をぶつけているので、今日一日は安静にしていてください。 一時間ごとに来ますので御用が有ればその時に」

 

 ミタさんは失礼します、と言って部屋を出た。

 窓の外を見て思う。この世界が『イナズマイレブン』の世界で、円堂守が主人公なら正史ではFF編、エイリア学園編、FFI編と続いていく。一つステージが進む毎にサッカーの実力がハイパーインフレとなる。

 ラスボスも同じく行動原理がパワーアップしている。

 

 影山(サッカーへの復讐)

 ↓

 吉良(世界に復讐)

 ↓

 ガルシルド(世界征服)

 

 ガルシルドだけ如何にもな感じの悪役だな。

 

 確か円堂守の祖父、円堂大介をショタ影山を操って暗殺したり、ふゆっぺの両親を殺害したり、ブラジル代表【ザ・キングダム】を恐怖で支配したりと本当に悪役している。イナイレの敵キャラで改心していないのってコイツだけなんじゃないだろうか。

 円堂守とサッカーを続けていると俺も自動的に「円堂守と愉快な仲間」、とガルシルドに見られるんじゃないか。俺は円堂とサッカーしたいが、世界征服おじさんを筆頭とした悪役たちと戦いたくはない。

 

 サッカーをする、ラスボスと戦いたくはない。

 

 この2つを可能にする方法があるだろうか? これがただの転生者ならそんな方法ないだろうが俺にはある。

 世界を救うたった一つの冴えた考えが。

 そう、それは、

 

 

「ミタさん! 叔父さんに電話かけて!」

 

 

 万能超人(叔父さん)に助けを求めることである。

 

 

「静かにしてください。ご近所に迷惑です。あと、安静にするよう言いましたよね?」

 

「あっ、ごめんなさい」

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 桜がヒラヒラと舞う四月。イナズマイレブンの世界に転生してから七年たち、俺たちは雷門中に進学した。

 

「おーい風村、写真取ろうぜ!」

 

「わかってるから急かすなよ」

 

 あの後、叔父さんに色々と話した。俺には前世の記憶があること、この世界がゲームの世界であること、ガルシルドの悪事などを支離滅裂な言葉で伝えると

 

「そうか、わかった。伝えてくれてありがとうな、颯太」

 

 そう言って電話を切った。しばらくしてガルシルドがテレビ会見を開いて「貧困や経済格差をサッカーを通じて無くしていきたい」と澄んだ瞳をして宣言していた。

 叔父さんいったいガルシルドに何をしたんだろうか。少し前に興味本位で質問したら「そんなこと知りたいの?」と、凄い笑顔で言っていた。聞いたらダメなやつだと直感した。

 その影響(ガルシルドの光堕ち)か小野冬花の両親は生存している。(円堂大介はたぶんコトアールでロココたちを鍛えているんでしょ。知らんけど)

 両親の生存により心が壊れることもなく、久藤監督がロリコン監督と揶揄されることもなくなった。

 

 そんなわけでいろいろと変わってしまったが、世界が良くなったので俺としては万々歳。最大の憂いがなくなったことにより前々から考えていた目標に集中出来る。 イナズマイレブンが始まるまであと一年はある。それまでにやることは二つ。一つは原作のように廃部寸前のサッカー部ではなく、全国クラスのチームに仕上げるこ

 と。

 二つ目は入学式が終わったあとにやってくる未来人(アルファ)との試合で覚醒して俺と円堂が化身を習得すること。化身があれば試合の難易度が格段に下る。俺は緊迫した接戦は大好きだが、圧倒的に勝つのはもっと好きなのである。

 

「さあ、来いよアルファ。踏み台にしてやるぜ!」

 

「風村、お前も部室の掃除手伝えよ」

 

 ……掃除の後にな。

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 入学式から一年が経った。あの後アルファは来なかった。もしかすれば円堂カノンは近くに居るかもと思って探したが見つからなかった。はっ? フツーはくるだろ。大事なイベントじゃん。なんでこないの? やっぱりガルシルドの光墜ちはやりすぎだっのだろうか。でも、ガルシルド怖いし……。

 

「風村、フィールドで別のことを考えるな」

 

 俺に叱責するのはロリコン監督の異名を免れた久藤監督である。俺がスカウトした。この人が正式な監督に復帰出来るまであと3ヶ月ほどある。復帰するまでは俺たち雷門イレブンのコーチになってもらっている。ロリコン監督という教職からもっとも遠いところにある異名をなくしてやったんだからもう少し易しくしてくれてもバチは当たらないと思うのだが。

 

「風村もう一度だけ言う。 フィールドで別のことを考えるな。分からなければフィールドから出ろ」

 

「分かったのでフィールドに残ります」

 

「……分かったのなら練習に戻れ」

 

 久藤監督はため息をついて俺から離れる。ドリブルの練習をしている一年生たちにアドバイスと言う名の愛のムチを振るいに行ったのだろう。

 足元にボールが転がってきた。

 

「おーい、ボール蹴り返してくれ!」

 

 俺に手を振ってボールを催促するのは我がサッカー部のDFであり、正史なら今頃はまだ、陸上部のエースである風丸一郎太である。どうせサッカー部に入るのなら早いほうがいいと思って勧誘した。しかし、強制力なのか俺や円堂がいくら誘っても乗らない。勧誘は無駄だと思ったので陸上部への入部届けを改ざんして彼を無理矢理サッカー部に入部させた。最初は怒っていだか円堂が宥めたり、ボールを蹴らせたりしてサッカーにハマらせた。今では陸上よりもサッカーが大好きなサッカー馬鹿にクラスチェンジした。転がってきたボールを蹴り返すと彼は見事にトラップして「サンキュー」と言って俺たちのキャプテン円堂が守るゴールにドリブルで向かう。

 その背を見ていると後ろから声をかけられる。

 

「一緒に練習しないか風村」

 

 その声はとても自信に満ち溢れていた。振り返っるとすぐ後ろには薄紫の長髪の美男子がそこにはいた。彼の美貌は学校内外関係なくファンが居るそうで、俺は近々コイツのファンクラブ会員たちに富士山辺りに拉致されないか心配である。 

 

 

「どうした? 俺と練習は嫌か?」

 

「そんなことないって、影野。練習しようぜ」

 

 雷文イレブン今現在12人。最後の一人である豪炎寺修也が雷門中にやってくるまで、あと一週間である。

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 俺の名前は風村颯太。転生者だ。転生者なら勿論持っているチート。俺にもある。それは秘伝書だ。イナズマイレブンのゲームやアニメには必殺技の秘伝書がある。俺に与えられたチートは秘伝書を購入できるというものである。この能力を知ったのは入学式の日の夜である。

 当然頭の中でファンファーレが鳴り、頭痛がしたあとしばらくすると使えるようになった。秘伝書を買えるといったが、秘伝書以外にもウェアーやスパイク、飲食物やアクセサリーを買うこともできる。購入するためにはねっけつポイントが必要で練習すると貯まっていく。この能力がチートな所はポイントさえあればどんな必殺技でも使えるようになり、ポイントを少し多く払えば俺以外でも秘伝書を使って技を覚えられるところだろう。

 とんでもないチートだが、欠点が二つ存在する。一つは相性があるらしく適合しなければどんな優れた選手だろうと必殺技を習得できない。(逆を言えば相性さえ良ければどんな必殺技でも習得可能)

 

 二つ目は身体能力。だいぶ前に『ファイアトルネード』を俺が習得しようとしだができなかった。習得不可の場合「ERROR」の文字が表示される。俺の身体能力ではこの技を習得できないらしい。

 

 こういった欠点があるもののそれを補って余りある程この力は有用なので結構な頻度で使用している。

 例えばボールをドリブルで運んでいる風丸だがその目の前にマックスが立ちはだかる。風丸は脚を力強く踏み込み前に出る。その瞬間、風丸の姿をマックスは追うことができず抜かれてしまう。マックスの視点からは風丸が突然消えたように見えるがそうではない。実際は疾風の如き速さでマックスを抜いたのである。これが俺が風丸に授けた必殺技『疾風ダッシュ』である。風丸以外の選手たちにも風丸と同様に必殺技を習得させている。

 

さあ、来いよ帝国学園。俺が作り上げた雷門イレブンがお前たちの不敗神話を終わらせてやるぜ!!

 

「風村、今また別のことを考えていたな。フィールドから出ろ。」

 

……帝国学園倒す前に久藤監督に謝りに行こ。

 

 

 

 

 




風村をどう思う? その1

円堂→強引なところがあるけど頼もしいやつ。ゴールは   
任せろ!!

小野→大事な友達。人に迷惑を掛けまくるので尻拭いが
大変。

木野→円堂くんと仲が良すぎるので少し嫉妬。

影野→俺に居場所と光をくれた人。大事な仲間。

夏未お嬢様→雷門中一番の問題児。

久藤監督→面白い選手。態度が悪い。落ち着きを持て。

音無→取材させてください!

染岡→ふん。エースは俺だぜ。

半田→すげえやつ。もっと一緒にプレイしたい。

壁山→時たまこわい顔するっす。『ザ・ウォール』って  こんな感じすっか?

栗松→他の一年より明らかに多くドリブルやパス、ブロックを練習しているでヤンス。

宍戸→DFなのにシュート技を覚えさせるってマジですか

マックス→サッカーにおいてはボクより器用でしょ。

少林→ボクと一緒に漫遊寺にいきません?

メガネ→彼も僕と同じ匂いがします。





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