遊戯王GXアフター幻魔を統べるもの〜金髪爆乳お姉さんハモンとショタの日常〜   作:kiakia

1 / 14
第一話 ハモンが金髪爆乳シスターである事は知ってるな?

 

 

 

 私は世界を憎んでいました。

 

 闇から産まれた私達は自分の意志すら持つ事を許されず、多くの人を傷つけるその力を利用され続けました。

 

 精霊世界でも忌み嫌われ、蔑まれ、悪人によって利用されては傷つけられて、私達の存在は呪われていると思い知らされました。

 

 存在するだけで罪だと言うなら消えてしまいたい。力を振るう瞬間は暴走状態であり、自分の意志すらまともに持つ事を許されない私達はやがて疎まれ、蔑まれ、利用される事に疲れ果てて絶望していました。

 

 いっそ世界が無くなればいい。こんな悲しい思いをするくらいなら世界なんて滅びればいい。私達を誰も利用する事しか考えないこんな世界なんて……正義の味方は私達を倒すべき敵として見る事しかしない。正義に縋る事すら出来ないのなら破滅してしまえばいい。それが私達の共通認識でした。

 

 そして数十年前、精霊界に封印されて束の間の安息の日を迎えていたというのに、カードとしてとある世界に顕現する事になった私達は影丸という人物に案の定その力を利用され、更にその2年後にはユベルと呼ばれるカードの精霊が私達を再び利用し、最後は捨てられ、あぁ別世界でも結局こうなるのかと思った瞬間でした。

 

 

 『超融合』の余波により次元の狭間を彷徨う事幾星霜。それは一瞬なのか数十年、もしかすると数百年単位の出来事だったのかもしれません。気が付けばカードとして再び人間界と思われる場所に顕現された私は、ゴミ捨て場らしき場所に捨てられた状態で放置されていました。

 

 

「……」

 

 

 声も出せず身動きも取れませんでした。この世界に来てもやっぱり存在そのものが疎まれるんだと思わされ、いっそゴミとしてカードの私が燃やされれば消滅出来るのではないか?と静かに最後の死という安息の時を待ち望んでいました。

 

 

 しかし、その時です。私の元に誰かが近付いて来たのを感じ取りました。

 

「……ん?なんだこのカード…?かわいそうに…捨てられたのかい?」

 

(えっ……)

 

 カードを私を拾った人物はまだ子供と言って良いほどの男の子でした。年齢はまだ10歳にもなっていないのでしょう。温和そうな雰囲気でしたが、それでもその表情には憐れみの感情が見え隠れしています。

 

 

 彼にはあのヨハン・アンデルセンや遊城十代の様にカードの精霊である私の存在を見る事は不可能な様子でしたが、純粋に心配してくれている事は感じられました。

 

 そう、心配と憐憫という感情を。産まれた瞬間からずっと私達が抱いていた負の感情とは真逆にあるその気持ち。初めて会ったはずなのに、どうして彼はそんな純粋な気持ちを持つ事が出来るのでしょうか。いや考えるまでもなく彼は「普通」の少年だからこそ、私の危険性を理解していないのでしょう。

 

「んっ?へぇ…すごい効果だね……カードを捨てるだなんてひどい人もいるもんだ。君も辛かっただろうね……もう大丈夫だよ」

 

 彼はカードである私にまるで意志があるかの様に優しく語りかけると静かにデッキホルダーを懐から取り出し、その中に私のカードを入れてくれます。

 

(あっ……) 

 

「君は今日から僕のカードだ。よろしくね」

 

 

 

 ────降雷皇ハモン。

 

 

 

 ずっと。誰かを傷つける事しか出来なかった私が、初めて救われた瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デュエルアカデミア。

 

 

 伝説の決闘者。海馬社長がオーナーを努める大西洋のど真ん中に位置する全寮制の決闘者を養成するために成立されたこの学校には近年初等部が増設する事となり、10歳で入学した若き決闘者達が勉学と共に日夜決闘者として競い合っている。

 

 そんな初等部の入学式を終えた初老の教師、クロノス教頭は頭を抱えて唸り声を上げながら、教頭室にて一人の生徒についてどうしたものかと考えていた。

 

「ありえないノーネ……入学式は一応無事に終わったとはいえ肝が冷えターノ…」

 

 

 クロノスはつい先程まで行われていた式典を思い浮かべながら溜息を吐く。初等部新入生代表を務めたのは今年10歳になる少年であり、その名は才賀直。デュエルアカデミアでは入学式の際に入学試験の成績上位者数人と教師による決闘が執り行われるが、今年は例年以上の大番狂わせが起きたのだ。

 

 

 

 そう、デュエルアカデミアの教諭屈指の実力者であるクロノス教頭の敗北という結果に終わったのだ。

 

 

 彼が公の場で敗北したのは数十年前とあるドロップアウトボーイによる黒星を付けられた時以来だが、彼は才賀直に式典が終わり次第、自身の部屋へと呼び出していた。

 

 負けず嫌いのクロノス教諭であっても決闘は真摯に取り組んでおり、負けたからといってネチネチと文句を言うような人間ではない。あの遊城十代にすら行わなかった呼び出しを何故彼に行ったのか。それは決闘事に起こったとある現象が原因であった。

 

 

「し、失礼します!」

 

 

 やがてコンコンとノック音が聞こえてきた後、部屋に入ってくるのはオベリスクブルー初等部の服を見に纏った少年。クロノスが呼び出した少年である才賀直だ。

 

 その顔に緊張の色が伺えるが、それも無理はない。恐らく彼も自身の行いに自覚があるからこそこうして怯えた様な表情をしているのであろう。

 

 そして、才賀が部屋の中に入るとクロノス教諭はその扉を後ろ手に閉め、鍵をかける。これで逃げ場は無く、また外部の人間の耳目も届かない。

 

 その事に才賀がほっとした様に息を漏らすが、クロノスは真剣な眼差しで座る様に促すと溜息と同時に口を開いた。

 

「シニョール才賀。呼び出された理由は理解しているノーネ?」

 

 クロノス教諭はまだ10歳の怯える少年に優しく語りかけると、ビクリと肩を震わせる。

 

 

「そ、それは……」

 

 

 クロノス教諭の質問に対して言葉に詰まる少年を見て、やはり彼は自分のしでかした事を分かっている様だと判断する。

 

 沈黙が二人の間に流れ、時計の針の音だけが響き渡る。しかしそれはほんの数秒の事であり、意を決したのか少年は重い口をゆっくりと開いた。

 

 

「はい。分かっています……クロノス教頭先生。僕はわざと『彼女』を呼び出しました。アカデミアの先生方に『彼女』をアピールする為に」

 

「かの…女?」

 

 

 クロノス教諭が眉を潜めて聞き返すと、才賀は申し訳なさそうに小さく首肯して肯定しながら右手に装備したデュエルディスクを起動すると一枚のカードを取りだし、3枚のカードを。チキンレース、折れの竹光、平和の使者を墓地に送ると静かに1匹のモンスターを召喚させた。

 

 

 

「ハモン。クロノス先生に説明をお願い」 

 

 

「承知しました、マスター♡」

 

 

 その瞬間、甘ったるい声と共にカードの発動エフェクトが室内に発生し、才賀の背後に黒い人影が現れる。その姿はまるで全身を覆う闇そのものの様に見えるが、その輪郭は徐々にハッキリとしていき、クロノス教諭は思わず息を飲む。

 

 

「……!?な、なんナノーネ!このモンスターは……ッ!」

 

 

 才賀の後ろに出現したのは闇の衣を身に纏う美しき女性。彼女はその端正な顔立ちに微笑みを浮かべると恭しく頭を下げ、そしてスカートの端を摘んで一礼する。

 

 

 シスターの様な衣装を見に纏った身長200cmはある長身の出立ちであり、絹の様な金色に輝く髪にエメラルドを思わせる緑目。肌は白磁の様に白く、頬が僅かに紅潮しており妖艶な雰囲気を醸し出している。何よりも目を引くのはその胸だ。

 

 まるでメロンをそのままシスター服の中に詰め込んだのではないかと思える程の大きさを誇る乳房がこんもりと盛り上がっており、クロノス教諭の守備範囲外であるとはいえその美貌と相まって、思わず目が釘付けになってしまう。

 

 

「お久しぶりですねクロノス教諭。と言っても貴方と私がこうして顔を合わすのは今回が初めてですが……まぁそんな事はどうでもいいでしょう。ふふっ♪マスター♡お呼び出し頂きありがとうございます♡」

 

「え?あ、うん……」

 

 

 クロノス教諭が絶句している間に美女はクロノス教諭な見せつけるかのように才賀にその豊満な胸を押し当てて密着。そのまま頭を撫でて貰いながらご機嫌に鼻歌を歌い始める。

 

 

「マスター♡うふふ♡」

 

「あ、あの…先生が見てるから離れてくれないかな?」

 

「嫌です♡私の全てを捧げた愛しい人の前なんですもの。離れる事なんて出来ませんわ♡それよりマスター♡早くベッドに行きましょう♡今日も添い寝でなでなでしてあげ───」

 

「だ、ダメ!それ以上口を開くのは禁止!ほら、クロノス先生も絶句しちゃってるから!」

 

 

 才賀の言葉に美女はようやく我に返った余りのことに呆然しているクロノス教諭に気が付くと、先ほどまでの猫撫で声を一瞬で消し去り、理知的な口調で話し出す。

 

 

「あら失礼致しました。私とした事がはしたない所をお見せしてしまいましたね。私は才賀直様のカードの精霊」

 

 

 

 ────降雷皇ハモンと申します。

 

 

 かつてデュエルアカデミアを恐怖の渦に巻き込んだ三幻魔の一体。その力の一端を見せつけた雷の皇帝はニッコリと笑みを浮かべて頭を下げるのであった。

 

 





 本今作品は某所にて行われたサイコロを振り、物語をアドリブで作り上げていくダイススレ。

 その際、遊戯王原作にて投稿された短編作品を作者様の許可を得た上で三次創作としてリメイク、独自設定を組み込みつつ投稿させて頂くことになりました。

 恐らく短編となり決闘要素もごく最小限、ただひたすらGX本編から数十年後の世界にて、行方不明となっていた三幻魔と主人公がイチャイチャするだけの作品となりますがお付き合いして頂けると幸いです。



アニメ版、降雷皇ハモン

効果

このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上の魔法カード3枚を墓地に送ることで特殊召喚する事ができる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
罠の効果を受け付けず、魔法・効果モンスターの効果は発動ターンのみ有効となる。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
守備表示のこのカードが破壊されたターン、コントローラーの受けるダメージは0になる。
この効果は発動ターンのみ有効とする。

デュエル回は

  • もう少しだけ見てみたい
  • ラブコメメインでイチャラブ優先
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。