遊戯王GXアフター幻魔を統べるもの〜金髪爆乳お姉さんハモンとショタの日常〜   作:kiakia

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第九話 合法褐色ロリせんせーとの個人面談(尋問とも言う)

 デュエルアカデミアにて幻魔を従えた少年、才賀直とそのパートナーであるハモンが入学して数ヶ月。二人の学園生活は順調そのものと言えた。

 

 授業に関しては必死でハモンを世界に認めて貰わんが為に彼は努力を続けて結果、現在も特に支障なく、教師からも文句なしの優等生として扱われており、常に胃薬を手放せなくなったクロノス先生を除けば才賀の評価は生真面目で優秀。将来性がありそうな生徒だと判断されていた。

 

 クラスに関しては人当たりの良い彼は敵を作る事もなく、寧ろ世界に一つだけのオリカ野郎と後ろ指を刺される可能性を懸念していた才賀の予想に反して程々の関係を気付けていたと言えるだろう。もしも彼が幻魔のかつての所有者達の特徴として多く見られた傲慢な振る舞いを取っていた場合は間違いなくこうはならなかっただろう。

 

 

 元々彼が嫉妬や妬みを警戒して常に慎重な行動を取っていた事も幸いし、今の所大きな問題が起こるような事はなく、才賀は平穏な学生生活を送っていた。

 

 

 とはいえ友人と呼べる人物は現在は、物静かで優秀ではあるが、その言動や振る舞いから不良と称されていたラビだけであり、そんな彼女相手に積極的に話しかけてきた彼はある意味では畏怖と警戒されている節があるのだが本人はそれを知らない。

 

 

 総評すれば教師からは優秀な生徒。クラスメイトからは敵を作らない物静かな少年ではあるが、粗暴で無愛想で他の生徒達からは孤立している不良であるラビの唯一の友人として認識されており、一部の人間の間では「あんな不良のどこに惚れたんだ?」と思われているがそれはさておき。

 

 前述の通り才賀の学園生活は基本的に平穏そのものであったがある日、彼に転機が訪れる。全ての授業を終え、ハモンが待つ部屋に彼が戻ろうとした所、見慣れない女児に話しかけられたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃは☆あのねぇ優等生君?ちょっとアタシの部屋にきてくんないかな?」

 

 褐色の肌をもつ小柄な美少女、見た目的には10歳の才賀よりも遥かに幼く一桁台に見えてしまう小柄な体型ではあるが、赤いスーツに身を包んでいるその様子は、微かに大人の色香を感じさせる妖しい雰囲気の少女。

 

 

(えっ、えっと……ハモン?聞こえる?どうすればいいかな?)

 

 

 にこりと社交辞令に応じつつ彼は混乱した様子で自身のデッキの上に手を置くと、脳内に自身のパートナーであるハモンの美しい声が響く。普段の学園生活中は別行動を行う二人ではあるが、緊急事態の際にはこうして脳内にて会話する事が可能であった。

 

 

 

(……はぁ……そんな日が来るとは思ってはいましたが、やはり……安心してくださいマスター。彼女は私達を脅かす敵ではありませんよ?)

 

 

 

 少々ゲンナリとした態度のハモンは一瞬硬直した様子で才賀に向かってそう問いかける。知り合いなのか?という問いには答えず常にマスター一筋で真面目な彼女としては珍しい投げやりな態度を取られると才賀の困惑はさらに増すばかりであった。

 

 

(恐らく彼女は貴方と二人で会話がしたいだけでしょう。一応緊急事態の際には私も吹っ飛んでいきますが、基本的に彼女は無害ですので安心して話半分に早く帰ってきてくださ──)

 

 

「ねぇ、君何してるの?デッキの上に手なんて置いてさ」

 

 

 

 いつの間にか、先程目の前にいた少女が彼の手元に優しく手を載せると才賀は慌ててカードを取り落とさないように気をつけながら手をどける。すると、にこっと微笑む彼女の姿が目に入った。

 

 何故?さっきまで正面にいたのにと考える様もなく、褐色の女児は人懐こい笑顔を浮かべて才賀に詰め寄ると、彼もまたその勢いに押される形で彼は壁に押しつけられる。恐らく年下とは言え女児に至近距離まで迫られる事に戸惑うが、ここで逃げればさらに事態が悪化する気がした才賀は何とか我慢し、平静を装って返答する。

 

 

「えっと、僕は今デッキの調整をしてて……気になるから早く部屋に帰って続きをしようと思ってたんだよ……」

 

「ふーん?優等生君はブルー寮らしく真面目な子なんだね?でもそれよりアタシの用事を出来れば優先してくれないかな?オトナとして君に問い詰めないといけない事があるんだよね」

 

 

 ニコニコとした表情は崩さず、しかしどこか圧力を感じさせる声で女児は才賀に問いかける。だが、才賀は彼女の放ったオトナという単語に疑問符を頭に浮かべつつ、決定的な一言を口にしてしまった。

 

 

 

 

 

「……あの、君って何歳なんです?」

 

 

 

 

 

 途端に空気が固まる音が聞こえた気がした。その瞬間に才賀は直感で何か不味い事を口にしてしまったのかと思ったが既に遅い。女児の額から青筋が浮き上がり、壁に押しつけられていた彼を解放する。そして、懐から何かの免許を引っ張り出すと、それを才賀に見せつける様に突きつけた。 

 

 

 

 ……運転免許証。

 

 

 

 それも、ゴールド免許である事が確認出来るそれには女児と全く同じ顔の写真が貼り付けられており、一瞬で全てを理解した才賀は思わず冷や汗を流し、口元を引きつらせた。

 

 

 

 

 

「ふ、ふふっ……まだ入学して間もない優等生君にやさしーく教えてあげるね?アタシは宇里亜!デュエルアカデミア・オシリスレッド寮監と実技担当の宇里亜先生だよっ!ちっちゃくないもん!もう!」

 

 

 

 ぷりぷりと口を尖らせた女児……いや、宇里亜先生は才賀に対して指差すと怒り心頭の様子で捲し立てる。見た目こそ幼女のそれでしかないとはいえ、仮にも教師に向かって女児扱いと言うのは不敬な行いだったかと彼は慌てるとすぐに謝るが、青筋をピクピクと浮かばせつつ、ため息を吐きながらもういいよと呆れたような口調で告げる。

 

 

 

「まぁもう慣れっこだしー!水着の授業の時でも小学校の時のスク水が未だに着れるくらい幼女体型なのはアタシだって自覚してるしー!もうっ!優等生君!君への第一印象はサイアクなんだからね!?大人だから許すけど!せんせーだから見逃すけど!!」

 

「あぁ……本当にすみません……まさか、学園の教師の方だとは知らなくて……」

 

「ホントだよっ!!まったくっ!!」

 

 顔を真っ赤にして怒っているのがわかるその態度に才賀は再び謝罪をするのだが、内心いやこの人僕よりも子供っぽくない?と頭によぎったが、それを口にして仕舞えば火に油を注ぐ事になる事は想像出来た為、賢明にも才賀は沈黙を守る。そこらの処世術に関しては流石に優等生といったところか。

 

「取り敢えずせんせーだって分かったでしょ?君と話し合う必要があるからちょっと部屋に来て!お菓子くらいなら奢ってあげるからほら!早くせんせーの後ろからついてきて!わかったよね♡ゆーとーせーくん♪」

 

 有無を言わせない迫力に押される形で才賀は彼女に言われるがまま手を引かれるとそのまま彼女に引きずられていく。何故、彼女は僕のことを優等生君だなんて呼ぶのだろう?などと少し疑問を頭の中に思い浮かべつつ、無抵抗で彼は自身より小柄な教師の先導に従い歩みを進めるのであった。

 

 

 

 

 

 

「さぁ入って。散らかってはないと思うけどあんまり部屋のものを勝手に触らないようにね?」

 

 デュエルアカデミアに入学し、初めて教師の自室に招かれた才賀であったが。宇里亜先生の部屋の第一印象は実に女の子らしいという感想を抱いた。

 

 

 可愛らしく、それでいて清潔感の溢れる部屋。机の上に広げられているのはカード関連の書籍類やカードの束が綺麗に整理されている様子。棚に飾られているデッキの数々は、彼女が実技担当教員であることを裏付けるものであった。

 

 同時にファンシーな可愛らしいぬいぐるみなども複数存在しており、教師らしい棚の類さえを除けば彼女の部屋は可愛らしい小物やグッズなどで構成されている事が窺える。だがしかし、そんな彼女でも年頃の女性として最低限必要なものはある訳であり……。

 

 そう、それは女性用の下着。

 

 

 しかも見た目に似合わずアダルティなレースをあしらったものばかりが目につくあたりに何とも言えない気まずさを才賀は感じてしまい、慌てて目を逸らすが宇里亜先生はそんな生徒の様子に気が付かない様子でカップにオレンジジュースを注ぎ、才賀に手渡す。

 

 

「ごめんねー?これしかなかったんだよねー。コーヒーとかはキミの好みに合わないと思って。あ、紅茶もあるけどそっちの方が良かったかなー?一応インスタントのだけど」

 

「いえ、別に構いません。いただきます」

 

「ふぅん。やっぱり優等生君だねぇ、お行儀いいよ。じゃ、遠慮なくどうぞー。あっクッキーもあるから先に食べてね?クロノス先生から貰った温泉饅頭はいいかな?あれちょっと微妙な味だから処分しようかなって思ってたんだけど、よかったら食べるー?」

 

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて頂きます」

 

「きゃは♪良い心掛けナノーネ♪」

 

 

 そう言うと宇里亜先生は笑顔を浮かべて満足気に才賀に勧めると、自身も湯呑みに緑茶を注いで口をつけつつ、彼に取り出した饅頭やクッキーを手渡す。

 

 

 ……こうして見ればごく普通の女子にしか見えないのになぁ。などと才賀は目の前の少女の姿をした教師の姿を見ながらぼんやりと考える。

 

 見た目こそ、背が低く幼さが残っているとはいえ教師なのだからそれなりに年齢を重ねている筈なのにも関わらず、何処か言動は子供っぽいのだ。それが不思議でしょうがないが、それよりも気になる事は自身をなぜ優等生君と読んでいるのか?ということだった。

 

 

 

「あの……先生」

 

 

 才賀が恐る恐るその事を尋ねてみると、はむっとクッキーをハムスターの様に齧っていた宇里亜はもぐもぐと咀噛し終えてから彼の質問に対し首を傾げる。

 

「えっ?だって事実でしょ?あのクロノス先生に入学初日に勝利したのは遊城十代以来の実績だしね♪それに筆記や実技だって常に成績優秀。積極的にこの年齢からプロになれる様にって色々頑張ってるみたいだし君って教員の間だと結構有名人だよ?モチロン良い意味で♪」

 

 

 ニコニコしながら語る宇里亜先生に対して才賀は思わずかぁっと頬を染めて赤面する。余り人から褒められた経験がないのでこういった事に免疫が無いせいなのか照れ隠しの為に手渡されていた饅頭の封を切るとそのまま口に運び精神を落ち着けようとする。

 

 

 ちなみにその温泉饅頭の味は宇里亜先生の言う通り、不味くはないがボソボソとした食感で微妙なものだったらしく眉間に少しだけシワが寄るのだが彼女はそれを見てくすりと笑うのであった。

 

 

「本当、君は良く頑張ってるよ。デッキ構築だって凄く凝っているもの。そのまま腐らずに伸ばしていけばきっと、君ならもっと上に行けるはず。頑張るのも良いけれど、無理は禁物だからね?キミの決闘はちょっと焦りを感じると言うか、程ほどにやっていかないと壊れちゃうから」

 

 優しい笑みで語りかける彼女に、少しだけドキリとするが才賀は慌てて頭を左右に振る。いけない。これはただ単に僕のことを気遣ってくれているだけの事。勘違いをしてはいけないんだ。

 

 そもそも相手は先生なんだよ?とそう自分に言い聞かせるように彼は何度も頭を振る。そして何とか平静を取り戻した後にゆっくりと深呼吸をして心を鎮める。子供っぽい見た目と言動の裏に隠された大人としての一面を見せられ、心が揺れ動く中、もう一度オレンジジュースで渇いた喉を潤していたのだが。

 

 

 

 

 

「だからちょっと残念なんだよねー、なんでそんな優等生君が部屋に女の子を夜な夜な連れ込んでいるのか」

 

 

 

 

 瞬間、彼は口に含んでいたジュースを盛大に噴き出すのであった。

 

 宇里亜先生の突然の発言により吹き出してしまった才賀であったが。咳込むと同時に冷静になり改めて宇里亜の方へと視線を向けると、ニヤリと微笑んではいるが目が笑ってないのが分かり内心ひぃっと声を上げる。

 

 

 

 心当たりはあった、というか心当たりしかないのだ。

 

 

 

 

「昨日さぁ、ちょっとブルー寮に用事があってさぁ帰ろうかなーって思ってたんだけど。なんかシスターみたいな格好の金髪のおねーさんが部屋に消えていくのを見たんだよねー。あれ?こんな生徒いたっけ?って思いながら部屋の前にいけばなんと男子生徒の自室!もうこれってねぇ……」

 

 

 

 宇里亜の言葉を聞き、才賀の背中に冷や汗が流れる。まずい。非常にまずい。微妙な味の温泉饅頭の味は最早全く分からなくなり、代わりに胸中に渦巻く感情に必死に堪えようとしながら震えた唇を開く。

 

 

 

 しかし、宇里亜は才賀の反応など意にも介さずさらに言葉を続けて行き、とうとう核心に迫る一言を放つ。

 

 

 

「もし、勘違いなら悪いけどね?君って……不純異性交遊でもしているんじゃないかなー?」

 

 

 その言葉に才賀は身体を大きく震わせてしまう。それはもう肯定と受け取られてもおかしくない態度であり、にっこりと笑顔を見せる彼女の瞳から光が消えるのを視界に収める。

 

 

「さーて、君がハモンのマスターである事は何となく分かるんだけどさ。それよりあの子とどんな事を普段してるのか洗いざらい先生に吐いちゃおっか♪」

 

「えっ、ハモンって───」

 

 

 何故ハモンの名前を?そもそもハモンは何故宇里亜先生の事を知っているかのだろうと思い尋ねようとしたのだが。

 

 

 

「いいから吐いちゃえ♡出ないと愚鈍の斧で1000回せんせー殴っちゃうぞ♡きゃはっ☆」

 

 ロリコンであればノックアウト確実である純真無垢で明るい笑顔の裏に隠れた『さっさと吐け、このクソガキが♡』と同義の圧を受ければ、洗いざらい罪人のように全てを白状する以外の道は残されていないのであった。

 






・宇里亜

デュエルアカデミア、オシリスレッドの寮監であると同時にクロノス先生と同じく実技担当の新米教員。見た目は10歳の主人公より更に小柄だがこれでも20はとっくの昔に超えている合法褐色ロリせんせー。

 基本的には生徒想いの優しい人なのだが、時にきゃは☆と言いながら悪夢の拷問部屋に叩き込むだの、ワンダーワンドを尻の穴に差し込むなど、物騒な言葉を口にする事も。なお今作では赤いスーツを身につけているが、これは彼女にぴったりなサイズであるデュエルアカデミアの教員用の衣類が存在しなかった為であり、本人も自身の身長が全く成長しなかった事に不満を感じている。

元ネタは遊戯王タッグフォースシリーズに登場する宇里亜ちゃん。最早名前からしてバレバレではあるのだが、彼女にもまた秘密が存在しているようで……


デュエル回は

  • もう少しだけ見てみたい
  • ラブコメメインでイチャラブ優先
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