呪術高専京都校〜知られざるもう一人の一年〜   作:OSTO文明

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こんばんは、初めましての人は初めまして、OSTOです。
呪術の方は前々から書きたいなと思っていていいのが思いついたのでスパーっと書いていた次第です()
こっちの方はまだ毎週投稿するつもりはないので気長にお待ちください。多分シンフォギアみたいなにはならないと思います。多分、絶対、おそらく。
では本編を楽しんでいただけることを切に願ってます。


第一話 高専って個性豊かな人ばっかりだなぁ 

 僕は平穏な日々を暮らしていた。なんの変哲のない平和な日々。朝起きて、学校に行って、帰ってきて、勉強して、ゲームして寝る。そんな普通の日常を送っていた。

 けどあることがきっかけで今日から新しい学校に入ることになった。

 京都府立呪術高等専門学校。現代とは少しかけ離れているような木造建築の学校だ。

 今日からここでいろんなことを学ぶらしい。一応基礎知識の詰め込まれたものには目を通したが詳しいことはこれから説明されるらしいのでそれに期待を膨らませて胸を躍らせている。巫女服の先生に連れられて教室に行く。なんでこの人巫女服着てんだろ?趣味なのかな?

 少し待つように言われると中から先生の声が聞こえる。ドアを開けて入ると生徒が一人しかいないことに気付く。

 

「はい、じゃあ自己紹介して」

「は、はい。今日から新しく入る時任(トキトウ)桜戯(オウギ)です。よろしくお願いします」

 

 一礼して教室を見渡すとやはり生徒は一人しかいなかった。僕とは違うようなデザインの制服を着ている男子が一人、何故か巫女服を着ている教師が一人、(一応?)まともな制服を着ている僕。この三人しか教室にはいなかった。ポカンとしていると巫女服の先生が咳払いして話し始める。

 

「一年は二人しかいないから仲良くするのよ」

「えっ、本当に二人だけなんですか!?」

「教室見てわかるでしょう」

「いえ、その、てっきり皆机とか隠してボイコットかと」

「何を考えてるのあなた!?」

 

 やっぱりそんなことなかったかと苦笑いすると先生は呆れたようにため息をつく。

 

「ほら新田、あんたも挨拶しなさい。たった一人の同世代なんだから」

「そんなこと言わんといてくださいよ先生。新田(ニッタ) (アラタ)といいます。よろしゅうお願いします」

 

 よろしくと返事をすると新田君は席に着く。真面目なんだろうか、キチンと座って先生の方を向いている。

 

「はい、じゃあ君の席は…言わなくてもわかるだろうけど新田の隣ね」

「はい」

「邪魔するぞ」

「え?」

 

 返事をして座ろうと動いた瞬間教室のドアが開いた。ドアの向こうからは明らかにガタイのいいパイナップルみたいな頭の男の人が入ってきた。

 

「ちょっと東堂何してるの」

「新しい一年が入ったと聞いてな。品定めに来た」

「アンタね…もうちょっと気配りを」

「おい一年!」

「話を聞け!」

 

 先生のツッコミが虚しく消えていく中、東堂と呼ばれた人は僕に指をさしながらズシンズシンと近づいてくる。近くで見れば見るほど普通じゃないほどの体格だと分かる。何か粗相をしてしまったのではないかと考え始めると目の前で止まって質問を投げてくる。

 

「お前の女の好み(タイプ)はなんだ?」

 

 ………え?

 

「どうした」

「あの、これって試験かなんかですか?」

「ああ、俺からすれば試験だ」

 

 試験……なら正直に答えなきゃいけないよな。服をみる限り多分先輩(?)だろうし、素直に答えるのが一番だろう。

 

「せ」

「?」

「背の高い女子がタイプです!」

「「!?」」

「ほぅ、それだけか?」

「へ?」

「尻とかはどうだ?」

「尻…ですか」

 

 自分で素直に答えたはいいもののこれは本当に試験なんだろうか。僕は一体何をさせられているのだろう。でも答えると決めたからにはちゃんとやらなきゃ。

 

「背以外はあまり考えていなかったのでこれから考えていこうと思います!」

「「!?!?」」

「フッ、育てがいのありそうなやつだ」

「「!?!?!?」」

 

 東堂先輩は不敵な笑みを浮かべたかと思うと教室を出ていった。どういう意味だったのかと二人に確認しようとするとポカンと口を開けたまま微動だにしない。顔の前で手を振ると目を覚ましたかのような顔をする。するとしばらく黙ったままこちらを見つめて恐る恐る声をかけてくる。

 

「あなた一体何者?」

「何がですか?」

「あの東堂先輩を納得させるとか偉いもんですよ」

「はぁ……」

「あー、コホン。まだ自己紹介してなかったわね。(イオリ)歌姫(ウタヒメ)よ。本当は一年の先生がいるんだけど今は出張だから私がまとめて面倒見させてもらってるわ」

 

 よろしくとだけいって席に着くよう促される。これから早速授業かと思いきや今日は学校案内をするらしい。先生から簡単に敷地内を説明され、それからは新田君に案内してもらえとのことだ。先生は仕事があるらしい。短い間とはいえ他の学年もまとめていると大変だろうな。先生が廊下へ出ていくと教室の中は静かになる。ただ新田君が気を利かしてくれたのかすぐに声をかけてくれた。

 

「それじゃ案内しましょうか」

「あ、お願いします」

「えっと、時任君は何処から行きたいとかあります?」

「まだあまりわかってないのでお任せします」

「わかりました。ほなついて来て下さい」

 

 教室を出て廊下を歩いていく。窓の外を見るとやはり自然豊かだと思える。来る最中も山の中を歩いてきた覚えがあるけど和装建築のおかげかまた別の味を出している。

 

「それにしても時任君すごいですね」

「え、何が……です?」

「あの東堂先輩ですよ。あの人を初対面で認めさせるなんて普通じゃないですよ」

「そうなんですか。あの人すごい人なんですか?」

「一級術師東堂葵。去年のクリスマスのあった百鬼夜行でえぐい成果出してたみたいですよ。なんでも特級を一体倒したとかなんだとか」

「そ、そうなんですか!?」

 

 特級を一体。つまりは呪霊のレベルの中で一番強いレベルの相手を一人で倒したのだ。基本的に術師の中では一級が一番上。でもその枠にすらはまらない強さを持っている術師を特級というらしい。

 

「ただあの人、初対面の人に対して女の性癖を聞いてくる癖があってですね。てかあの時よく正直に答えましたね」

「だって試験だっていってたじゃないですか」

「あれは完全にあの人の勝手でして試験じゃないんですよ」

「えぇ…(困惑)」

 

 それからは敷地内をぐるっと一周した。武器庫や体育館、寺っぽい場所や職員室などいろんな場所があったが基本的には普通の学校とさして変わらないのだと安心した。けど職員室をチラッと見たときに庵先生が何か叫んでいるようだったけど新田君に言われてスルーすることにした。校舎を出てグラウンドに出ると4、5人の男女と鉢合わせになる。いや訂正しよう。四人と一体だ。なんか一体だけロボがいる!?

 

「あ、新田君おはよう」

「おはようございます」

 

 新田君が挨拶するのに合わせて僕もお辞儀すると身長の高いボブカットみたいな女の人が声をかけてくる。

 

「あなたは?」

「申し遅れました。今日からこの学校に入りました、時任桜戯です。よろしくお願いします!」

「あら、随分礼儀正しいじゃない。私は禪院(ゼンイン) 真衣(マイ)よ。よろしく」

「えっ、禪院ってあの御三家のですか!?」

「そうだ。彼女は禪院の家の子だ。私は加茂家嫡男の加茂(カモ) 憲紀(ノリトシ)だ。よろしく頼む、時任君」

 

 この学校有名人多すぎやしないかと呆気に取られていると加茂先輩が大丈夫かと気にかけてくる。すぐに落ち着きを取り戻して平常心を装う。

 

三輪(ミワ)(カスミ)です!よろしくね!」

西宮(ニシミヤ)(モモ)、よろしく一年」

究極メカ丸(アルティメットメカマル)ダ。ヨロシク」

「究極先輩、質問いいですか?」

「構わないガ…その言い方キツくないカ?」

「え、でも会ってばかりで名前で呼ぶのも失礼かなと」

「気にするナ、メカ丸で構わン」

 

 メカ丸先輩は遠慮するなというが実際どう思っているのか顔色を伺おうとしてもわからない。だってどっからどう見てもロボットだもん。でももしかしたら被り物かもしれないと思い、思い切って聞いてみる。

 

「め、メカ丸先輩のそれは、被り物(・・・)なんですか?」

「………」

 

 動かなくなった人形のようにメカ丸先輩は固まってしまった。周りの人の反応を見ると皆必死に笑いを堪えていた。質問を間違えただろうか。

 

「あっ、その、なんというかですね!」

「いや、すまなイ。ロボットですかは聞かれるが、被り物ですかなんて質問はさてたことなくてナ」

「あんた面白いわねw笑いすぎてお腹痛いwww」

「えっ、あっ」

「しかもあんな真面目な顔でwww」

「皆さん笑いすぎですよ。時任君困って…w」

「君は真面目だが過ぎるのも良くは…ないぞ……www」

「に、新田君」

「ちょっと待ってくださいw笑いすぎてwww」

 

 正直に聞いてしまったせいで恥ずかしい思いをしてしまった。まさか笑われるだなんて思いはしない。因みにメカ丸先輩は『傀儡操術』という、要は人形を使っている術師らしい。訳有って本人は別の場所にいるがそれは後ほどということだ。ただし実力は折り紙付で準一級術師の実力を持っているとのこと。つまりかなり強い人だ。

 

「ふー落ち着いた」

「それで今日はこれからどうするつもりだ?」

「はい、今日は校内案内だけだと言われたのでどうしようかと考えていたところです」

「荷物とかはもう部屋にあるの?」

「はい、朝学校に来るときに部屋に物を置いてから来ましたから」

「じゃあ午後は暇ね。呪術師なんだから鍛えたりしてるんでしょう?」

「それが…」

 

 申し訳ないという気持ちを抱きながらも先輩たちに事情を話すと皆揃って「は?」という顔をしてくる。仕方ないのだ、だって術式に目覚めたのも呪術界(?)というのにも触れたのはつい最近だったから。

 

「じゃあ数日前まで本当に一般人だったの?」

「はい………」

「じゃあなんで高専(ここ)に?」

「四日前に学校の友達に連れられて廃墟に行ったんです」

((((((馬鹿だ………))))))

「その時に呪霊に襲われて、ずっと逃げてたんですけど壁に追い詰められた時に術式に目覚めてなんとか追い払ったんです」

「お友達は?」

「無事でした。その後なんか諸々の手続きやってここに来ました」

「でもおかしくないか?」

「?何がですか?」

「普通、術式の覚醒は4〜5歳の時だ。なのに目覚めたのはついこの間。どう考えてもイレギュラーだと思うが」

「でもたまに遅いのもいるって話聞いたことあるよ?」

 

 その辺に関しては基礎ブック読んでて思ったがあの人が言ってたことを思い出した。

 

「そういえば僕に高専に入れっていった人が言ってたんですけど」

「ん、そういえば誰の推薦だったんですか?」

「えっと……名前は教えてくれなかったんですけど、なんか特徴的でした」

「特徴的?」

「はい、目隠しみたいなのをした銀髪で背の高い男の人でした」

「「「「「「それ五条(ゴジョウ)(サトル) じゃね(ない)?」」」」」」

「え、あれが特級術師の五条悟ですか!?」

 

 あれとか言っちゃった。本人に聞かれたら怒られるだろうか。なんかチャラいというか自分勝手というか変な感じしたけどな。でも宙に浮いてたし飛び出てきた呪霊を一歩も動かず倒してたしな……。

 

「生五条悟見たんですか?」

「は、はい」

「いいなぁ〜!」

「やめときなさい」

「悪い人なんですか?」

「「「「ある意味(ね)」」」」

 

 新田君は会ったことがないのかあまりわかっていないようだった。

 五条さん、か。今度あったらお礼言わなきゃいけないんだよね。ていうか今更だけどアレで見えてたのかな?でも会話は問題なかったし……不思議なことがいっぱいだなあの人。

 

「まぁその話は置いておこう。時任君、君は廃墟で五条悟に術式を使ったところを見られて高専に入れられたってことでいいのかな?」

「大体そんな感じです」

「でもわざわざ特級がそんなところに呼び出されるのかな?」

「そういえばあの時金髪のスーツの人もいました」

「包帯グルグルの鉈を持ってませんでした?」

 

 何故さっきからピンポイントで当ててくるのだろうか。因みに僕が術式を使った後にその人が助けに来てくれて、五条さんはついでに呼ばれたみたいな感じだった。まぁどっからか飛び出てきた呪霊を瞬殺してたけど。

 それからその人たちによって僕は現状に至る。

 

「大体わかった。君の術式は?」

「えっと、詳しいことは分かりませんが、液体のものを螺旋のようにして発射する術式…みたいです」

「それはおそらく君が使った時に見たものだろう」

 

 はい、と頷くと加茂先輩は顎に手を当てながら考えている。

 

「イメージ的には多分ドリルとかが近いかと」

「じゃあメカ丸に近い感じですかね」

「メカ丸先輩もドリル持ってるんですか?」

 

 まぁなとかいいながら手に刃を出してゆっくり回す。すっご、アレどうやって出してるんだろ。やっぱロボットだからなんでもしまえるのかな?

 

「よし、これから時間はあるみたいだし、自分の術式を一通り確認してみよう」

「は、はい!でも先輩たちは授業があるんじゃ…?」

「午後は自主練習だったから問題ないわ。時任君、行くわよ」

 

 返事をしつつ先輩たちの背中についていく。自分の術式をちゃんと確認していないからまずそこからだろうと思っていたがまさかあんなことになるとは思いもしなかった。

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