遊んでたゲームキャラでオバロ似の世界へお出掛け中 作:アカヤシ
第1話
気が付いた時、自身が何故ここに居るのかまるでわからなかった。
自分以外の誰もいない。見渡す限り人工建築物がない草原だった。
まだ日は高く、時間は昼前後くらいだろうか。
普段街中で暮らしている自分にとってはなかなか見ることのない景色だった。
そして、ようやく自分の姿に気が付く。
白と金を基調に彩られた、まるで聖職者が着るキャソック、その上に黒い外套を羽織った姿。
自分は無神論者なので、こういう恰好は絶対にしない。
しかし、自分はこの姿に身を覚えがあった。
今日も、つい今しがたパソコンの前で寝落ちする寸前までプレイしていたレトロゲーム、そのゲームでのプレイヤーキャラ『ギタン』の恰好そのままだった。
「なんじゃ、こりゃあああああ!!!!!」
思わず叫んでいた。
寝ぼけた自分は未だに夢の中にいるのだろうか・・・と現実逃避するが、草原の緑の青臭さや湿った土の薫りが鼻腔に届く。
「・・・うん、夢じゃないな」
だって俺がやってたゲームは、アニメやゲームであるような仮想世界で現実にいるかのごとく遊べる体感型ゲームではないし、そもそも存在すらしない。
・プレイヤーネーム『ギタン』
・種族『合成獣(キメラ)』
・Lv.『250(上限)』
・職業『教皇』
・属性『聖・火』
ゲームのキャラクターであるギタンの『見た目』は、白髪で60~70歳くらい老人。顔は歳相応老人顔。糸目で唇は肉が薄れ起伏が無く、口周りに下方向へ引っ張られた深いシワがあり。身長は約180cmの細マッチョ。
ギタンの設定は、闇落ちした聖職者。
元は人間だったが、妻と娘を殺した相手に復讐をする為に禁術である『合成』に手を出し、様々な生物の四肢を自分の身体に組み合わせ、自身を改造、合成獣(キメラ)になった・・・という設定でプレイしていた。ちなみにゲームのストーリーに全く関係ない。
もしこれが夢やゲームではなく、現実ならどうなるだろうか?
自分でも突拍子もない想像だと思うが、今目の前にある風景や、そこから感じ取れる五感に訴え掛けてくるものはひどく現実的な質感を伴っている。
これからどうするべきだろうか?
このゲームキャラクターの性能は、正直微妙である。ゲーム本編を楽しむだけなら余裕でラスボスは蹂躙できるくらいには強いが、プレイヤー同士の対戦では勝率三割程度。
この世界で自分の力がいったいどれ程の位置にあるのか不明なのだ。ゲームで現れなかった一人では敵わないような強敵すら徘徊している可能性もある。
この名も知らない世界で手持ちの物は、今着ている装備のみ。ゲーム時にあったアイテムも無ければ、お金もないのだ。
もう見た目は老人だし、どこかの村にひっそり、出来るだけ目立たず余生を過ごすのはどうだろうか?治癒の魔術が使えるし、人手が必要そうな開拓村で神官の真似事も悪くないかも?
種族的には人里に近付くのは得策とは言い難い。だからと言って何が潜むか分からない場所を延々とさまよい歩く覚悟もない。
まずは、村か街を探す事から始めた方がいいだろう。
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進む方角は自身の勘を頼りに決めて歩き出し、約十キロほどの場所に森を発見した。そこには一本の道があった。お世辞にも整備された道という感じのものではなかった。地面の土を踏み固めただけのようなもので、轍が刻まれている事から馬車などの往来がある事が窺える。道の状態を見る限り、あまり文明的に発展した景色とは言えない。
その道を進んでいると、視界の先に何やら非常に宜しくない光景。全身鎧(フルプレート)で武装した騎士が少女とより幼い少女に剣を振り下ろそうとしている場面だった。
俺は咄嗟に、ギタンの習得している神聖魔術・具現化系【光武】を発動し光の剣を産み出し、少女達を襲う騎士相手に振り抜いた。
【光武】とは魔を貫き闇を弾く神々の装具。聖力だけで産み出す事が出来る使い減りしない武器。
光の剣は騎士を鎧ごと軽く一刀両断するほどの威力を見せた。
すみません、書き忘れていましたがオリ主がやっていたゲームは『ユグドラシル』ではありません。
ですのでオバロに出てくるモンスターはオリ主は知りません。
ユグドラシルのLvの上限は100だったけ?
オリ主のLvはオリ主がやっていたゲームのLvです。
ユグドラシルのキャラのLv.100とオリ主のやっていたゲームのLv.100は同等の強さではありません。