めっちゃゲノミクス出ます。
次の日、真はいつものように学校に登校した。昨日のことが頭から離れない。親と喧嘩したと言っていたゆかりは、今頃どうしているのだろうか。そんなことを考えながら歩いていると、正面から見慣れた人物が歩いてくるのが見えた。
「お、おはよう……」
ゆかりはどこか気まずそうに挨拶しながら真とすれ違う。その様子を見ていた真は心配になって思わず声をかける。
「あの、大丈夫?」
「……うん、大丈夫だよ」
それだけ言うとゆかりはトイレへと消えていったので、真は再び自分の教室に向かって歩き始めた。
(やっぱり昨日何かあったんだ……)
何となく不安を感じながら階段を上がっていると、棒付きキャンディを舐めたまま不敵な笑みを浮かべ早矢香が立ちはだかる。真は思わず立ち止まり、彼女の顔を見つめ返した。
「ちょっといいですかぁ?」
そう言って飴を舐めるのをやめると、棒付きの部分を手で持ってプラプラと動かし始める。
「俺に何か用?」
そう尋ねる真に対し、早矢香は笑みを浮かべて口を開いた。
「あなたの持ってるバイスタンプ、ぜーんぶくださぁい」
そう言うとシャークバイスタンプとエレファントバイスタンプを取り出さんと手を伸ばす早矢香だったが、寸でのところで真の右手に阻止される。さらにそのまま彼女の腕を掴むと、それを捻り上げた。痛みに顔を歪める早矢香だったが、次の瞬間には表情を変えて真の腹に膝蹴りを入れる。不意打ちを食らい倒れ込む彼をよそに早矢香は白いバイスタンプを踊り場に押印し、真と共に楽園に転移する。
そこは、真っ白な砂浜が広がる美しい浜辺であった。しかし、そこに広がる光景を見て真は絶句してしまう。そこにいたのは……おびただしい数の悪魔の死骸だったのだ。それを見た早矢香が嬉しそうに説明する。
「ここにいらっしゃる方々はぁ、みーんな練習で倒したんですよぉ」
【エレキイール!】
悪魔たちを嘲笑うかのように腰に装着したデモンズドライバーの上部にエレキイールバイスタンプを押印し、続けてモニターに再度押印してケムラーに変身する。
【仮面ライダー!】
対する真も戸惑いつつコックローチバイスタンプを使ってリグルに変身した。
「ゴキブリなんですねぇ、気持ち悪ーい」
「それ、ウナギに言われたくねえな」
「確かに……ま、跡形もなくぶっ潰してやるよ!」
***
こうして、2人のライダーの戦いが始まった。互いに相手の攻撃を受け止め、躱しながら拳や脚を叩き込んでいく。しばらく拮抗状態が続いた後、両者は一旦距離を取ってから相手に向けて走り出し、それぞれの得意技を放った。
リグルは脚部にコックローチバイスタンプを押印して機動力を上げ、同時に強力な毒針を放ってケムラーを攻撃する。一方、ケムラーは全身に電気を纏って加速しつつ突進し、すれ違いざまに右ストレートを決めた。互いの攻撃が決まり、少しよろめく両者だったが、すぐさま体勢を立て直して再び拳を交えていく。しばらくして両者とも限界が来たらしく、ほぼ同時に後方に大きく跳んで距離を取った。
リグルは少しフラつきながら立ち上がり、コックローチバイスタンプを構え直す。それに対しケムラーは余裕そうな様子でゆっくりと立ち上がったかと思うと、黄色のカメレオンバイスタンプを取り出して起動し、デモンズドライバーに押印した。
【DOMINATE UP!】
【カメレオン! ゲノミクス!】
音声が流れると同時に周囲の景色に溶け込み姿を消したケムラーは、透明のまま一気にリグルの元へ接近すると強烈な蹴りを浴びせる。攻撃を食らったリグルは大きく吹き飛びながらもすぐに受け身を取るが、持っていたコックローチとその他多くのバイスタンプを奪われている事に気づいて舌打ちをした。その様子を透明状態から戻ったケムラーは口を開く。
「今ごろ気づいたか? もうお前に勝ち目はねえんだよ!」
そう言った次の瞬間、ケムラーはドライバーの両サイドを3回押し込むと両腕を広げて高らかに嗤った。
【カメレオン! デモンズレクイエム!】
両腕を広げたまま高くジャンプすると空中で前転しながら両足を突き出す。次の瞬間ケムラーの姿が見えなくなり、防御姿勢を取っていたリグルは呆気にとられる。その時背後からケムラーが現れてリグルの肩を掴むと、振り向かせてボディーブローを放つ。強烈な一撃を受けたリグルは吹き飛ばされて地面を転がり、うつ伏せに倒れて変身が解除された。そしてケムラーも元の姿に戻ると倒れ伏す真の方を向く。
「サーベルタイガー、アノマロカリス、プラナリア、コックローチ……これで十分かなー」
そう言いながら真のそばに歩み寄ると彼を仰向けに転がし、腹部を踏みつけて馬乗りになる。さらに奪っていたサナダバイスタンプを取り出すと、それを見せつけながら真の頬に当てた。
「お情けです。病人のお友達に泣いて縋ってみなさいな」
「か……返せよ……」
歯を食いしばって睨み返す真に対して嘲るような笑みを浮かべると、サナダバイスタンプを置いて彼に背を向けた。
***
「くそっ、また病院かよ」
検査を終えて病室に戻った樹はベッドに腰掛けると、頭を抱えて俯いた。リジェヌの戦いで倒れてからと言うもの、ずっとこの調子である。リジェヌのこともそうだが、それよりも気がかりなのは例の怪物たちだ。あれ以来何度も戦いになったものの、いくら倒せどもその数が減る気配はなく、むしろ日に日に増えている気さえする。しかも純や真とのやり取りの中には複数の生物の特徴を併せ持った奴もいたりと、状況はどんどん悪くなっている気がするのだ。
「どうすりゃいいんだよ……」
ため息交じりに呟くと、不意に誰かが部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「どうぞ」
そう言うとドアが開き、中に入ってきたのは見覚えのある人物だった。
「やあ、お見舞いに来てあげたよ」
そう言って部屋に入ってきた男を見て、樹は思わず立ち上がる。男はそんな彼の様子を見てニヤッと笑みを浮かべた。
「そんなに驚くなよ、傷つくなぁ」
八神。楽園倶楽部の部長であり、樹がリジェヌの変身者だと疑っている男だ。
「誰のせいで入院してると思ってる?」
樹が苛立ちながらそう尋ねると、彼は肩をすくめながら答える。
「何のことかな? あ、これ差し入れだよ」
そう言って彼が差し出した紙袋には林檎が何個か入っていた。それを見て思わずため息をつく樹に対し、八神はこう告げた。
「君には早く元気になってもらわないと。勝手に部室からドライバーを持ち出した不良2人組はともかく、あの初音早矢香は厄介だ」
「初音さんが? なんでだよ?」
「さあね?でも、彼女はもうじきここに来るはずだよ」
「来るって何で分かるんだ?」
その刹那、病室にボロボロになった純が入って来た。
「せ、先輩……逃げて」
息も絶え絶えになりながら、必死に言葉を紡ぐ彼に向かって樹は問いかける。それを楽しむようにナース姿の早矢香は微笑んで答えた。
「ビンゴ! やっぱりボコボコにして正解でした」
彼女が指を鳴らすと、純はその場に倒れる。その光景を見た樹は一瞬言葉を失うも、点滴を外して怒りに任せ彼女に殴りかかった。しかし、そんな単調な攻撃が当たるはずもなくあっさりとかわされてしまい、逆に腹にパンチを受けて悶絶してしまう。それでもなんとか立ち上がり反撃しようとするが、早矢香はそれより早く後ろに回り込んで蹴りを入れた。そのまま地面に倒れ込んだ彼に向かってゆっくり歩きながら、さらに言葉を続ける。
「あなたはただ単にリジェヌをおびき出す餌なんですよぉ……まあ、あなたにはわからないでしょうけどねぇ」
それだけ言うと倒れている樹の髪を掴んで立ち上がらせ、顔面に拳を叩き込む。鼻血を流してふらつく彼を思い切り蹴飛ばすと、そのまま壁に叩きつけられた。倒れたまま起き上がれない様子の樹を見て、今度は八神の方を向く。
「さて、あなたがリジェヌらしいじゃないですか?」
「どうだろう。切り札は最後まで温存するべきではないかな?」
八神は床に白いバイスタンプを押印すると、そそくさと病室の窓から身を投げた。追いかけようとする早矢香であったが、既に転移が始まっており満身創痍の樹と純と共に楽園に転移してしまう。
「チッ、仕方がありませんね」
「なるほどな……もしかしたらもう一枚噛んでいそうだ」
見渡す限りに美しい花畑が広がっているのを見て樹は呟いた。一方、純はまだ意識が戻らないらしく目を瞑ったまま動かない。その様子を見た樹はデモンズドライバーを装着すると、ヒューマンバイスタンプを上部に押印し、そのままモニターに再度押印してデストルに変身した。早矢香も急いでケムラーに変身すると、両者は同時に相手に突撃していく。
互いの攻撃を受け止めた後、しばらく取っ組み合いが続くも、途中でケムラーがデストルの足を払って転倒させた。さらに倒れたところへ踏みつけ攻撃を行うも、すんでのところで起き上がった彼に躱されてしまう。再び接近戦を繰り広げる両者だったが、ケムラーは隙を見てプラナリアバイスタンプを使ってゲノミクスチェンジを行う。
【プラナリア! ゲノミクス!】
デストルの手刀が当たると同時に、ケムラーの身体が真っ二つに分かれて分身が出来上がった。本物を見失ったデストルに2人のケムラーが雷を纏ったキックを食らわせる。吹き飛ばされるも何とか受け身を取ったものの、再びケムラーたちが攻撃してきたため、デストルもバイスタンプを取ってゲノミクスチェンジをした。
【ケツァルコアトルス! ゲノミクス!】
背中から翼竜の翼を生やすと大きく羽ばたいて突風を起こし、2人のケムラーを吹き飛ばした。そこへデストルが飛びかかり、さらに攻撃を加えていく。しかし次の瞬間、目の前にいたはずの2人のケムラーが忽然と姿を消してしまった。直後、背中に衝撃を受けて振り返ると、そこには消えたはずのケムラーが立っていたのだ。驚いた様子を見せるデストルに対し、ケムラーは得意げに種明かしをする。
「お前が俺だと錯覚していたのは分身だ。俺はその間にカメレオンの力で回り込んでいたんだよ!」
「くそっ、お前の物持ち良すぎんだろ」
言い終わるや否や攻撃を仕掛けてくるケムラーに対し、デストルは再び空へ舞い上がって攻撃を回避した。それを見たケムラーは続けざまにアノマロカリスバイスタンプを使って両腕に特殊武装を施すと、右腕側の2本の触手で鞭のようにしならせて攻撃してくる。一方のデストルは背中の翼を広げながら上昇し、攻撃を回避した後に身体を反転させて急降下すると、右足を突き出してケムラーに強烈な一撃を加えた。怯んだケムラーに向けて追撃を試みるも、ゲノミクスの持続時間が切れてしまい地面に投げ出される。そこにケムラーがすかさず突進してきて、左腕側のカギ爪を相手の脳天めがけて突き出してきた。
***
時を同じく、その戦いを隠れて見ている者がいた。
「中々やるな。流石初音ひとみの妹……ただ楽園には不要」
八神はそう呟きながらニヤリと笑う。制服の内ポケットから複数の二重螺旋が入り組んだ白いスタンプを取り出すと、それを左手の甲に押印する。同時に彼の身体から刺々しい外装甲に覆われた、蛇と人間を組み合わせたような異形の姿が現れた。彼は自身の姿をまじまじと見つめながら呟く。
「ヨーフ様の力を受け継ぎ誕生した悪魔、ヨーフティブ……」
「嗚呼……獲物は何処だ?」
ヨーフティブは両手に携えた手斧を振るいながら、周囲を徘徊し始めた。やがてその目は、1つの影をとらえて止まる。
「あれか……」
ゆっくりと近づくにつれてそれが「獲物」である事を確認する。そう判断するや否や、2つの手斧を振り上げてケムラーに襲い掛かる。横槍を入れられてケムラーは少し驚きつつもそれを躱すと、一旦距離を置いて身構えた。その一方で、デストルもまた新たな敵の襲来に気づく。
「なんだこいつ?」
突然現れた存在に対して首を傾げるデストルに向かって、ケムラーは言う。
「あれはヨーフティブ……日記に書いてあった通り、少しは歯ごたえのありそうな奴だ」
その言葉が終わるかどうかというタイミングで、ヨーフティブはケムラーに飛び掛かった。咄嗟に両腕を交差させガードするも、勢いに押されて地面を滑るように後退させられる。それでも負けじと押し返し、相手を押し飛ばして体勢を立て直した。対するヨーフティブはすぐさま姿勢を立て直し、両方の手でそれぞれ持った手斧を勢いよく投擲してきた。
「なっ!?」
間一髪でそれを避けるも、今度は背後から何かが飛んでくる気配を感じ取る。手斧がブーメランの如く還ってきたのだ。慌てて避けようとするも、左肩に深々と突き刺さってしまう。激痛のあまりその場に蹲った。
「ぐはっ!!」
ゲノミクスが解除されてしまい、痛みで苦しむケムラーをよそにヨーフティブはさらに追い打ちをかけようと迫ってくる。だがその時、手斧による攻撃をデストルが防いだ。肩からの出血が見られるものの、ヨーフティブの両手を掴んでなんとか耐えている。それを見てもなお、ヨーフティブは怯むことなく刃を食い込ませていく。その様子を目の当たりにしたケムラーは狼狽えながらも叫んだ。
「おい!お前何してる!さっさと逃げろ!」
しかし、それを聞いたデストルは首を横に振った。そしてヨーフティブを睨みつけると、こう告げる。
「ふざけんな……逃げんのはもうこりごりなんだよ!」
そう言い終えると同時に腕を振ってヨーフティブを振りほどくと、そのまま腹部に拳を叩きつける。さらにもう一発殴り込もうとするも、力が抜けてその場に膝をついてしまった。
「ちっ、ここまでか」
そう呟いて悔しがるデストルだが、自分に向けて投げられたバイスタンプの存在に気づいた彼は反射的にキャッチする。それはサナダバイスタンプだった。
「使え樹!」
花畑の向こうから叫ぶ真にサムズアップを送ると、そのままケムラーを庇うように前に立ち、その手に持ったサナダバイスタンプを起動させた。
【サナダ!】
ベルトの両サイドを押し込んで待機状態にすると、そのまま上部のスロットとモニターに順番に押印した。
【ADD.DOMINATE UP!】
【サナダ! ゲノミクス!】
デストルの右手の掌から無数のケーブルが伸びてゆき、それをヨーフティブ目掛けて射出した。すると、ヨーフティブの身体中に絡みついてその動きを完全に封じてしまう。身動きが取れなくなった彼を見て、デストルは笑いながら告げた。
「寄生虫か。面白い」
ヨーフティブに巻き付いたケーブルは生命エネルギーを吸っているのか、緑に発光しながら根元まで伝っていく。するとデストルの傷ついた肩口が緑色の光を放ち始めた。さらに緑の光はどんどん広がっていき、やがて全身が緑色に包まれたかと思うと、デストルの体調がみるみるうちに回復していく。
完全に回復したところで今度は左手からもケーブルを伸ばして、それをケムラーに接続させた。
「なっ……!」
「ビビんなって。貸しは沢山あった方が得だろ?」
ヨーフティブの生命エネルギーがケムラーに循環している様を見て、思わず動揺してしまうケムラー。一方のデストルは余裕そうな様子で彼に語り掛ける。
「おまっ、何言って―─」
「ほらよ」
ケムラーの言葉を遮るように、デストルは彼の背中を軽く叩いた。その瞬間、彼女の身体中に見られた傷が塞がり、体力もみるみる内に回復していったのである。デストルは得意げに鼻を鳴らすと、改めてヨーフティブの方に向き直った。
一方、再び動こうとしたヨーフティブだったが、生命エネルギーを吸われたのか最早死に体も同然であった。もはや勝敗は決したと言って良いだろう。そんな敵を尻目に、デストルはサナダゲノミクスを解除してケツァルコアトルスの力を解放させた。
「一緒に決めるぞ。勿論これも貸しだ」
「チッ、仕方ねえな!」
ケムラーもアノマロカリスのゲノミクスチェンジを行い、2人はタイミングを揃えてドライバーを操作した。
【ケツァルコアトルス! デモンズレクイエム!】
【アノマロカリス! デモンズレクイエム!】
「覚悟決めろよ!」
「俺の怒りを見せてやる!」
デストルが飛び立つと同時に、ケムラーはヨーフティブに向かって駆け出していった。それに呼応するように、ヨーフティブも残った力を振り絞って突進する。両者は激しくぶつかり合うと、互いを力ずくで捻じ伏せようとした。しかし力及ばずヨーフティブはガードが崩れてしまい、カギ爪を腹部に突き刺されてしまう。そのカギ爪を伝って電気が流れ込み、感電してしまったヨーフティブは身体の至る所から火花を散らしながら痙攣する。
最後には上空から降下してきたデストルのライダーキックを受けて爆発四散し、跡形もなく消滅してしまったのだった。
デストルは着地すると変身を解き、同じくケムラーも元の姿に戻る。そこに純が真に支えられながら歩いてきた。
「やりましたね、先輩」
「ああ。お前のアシストのお陰だ、ありがとな」
樹は早矢香に手を差し出して握手を求めた。彼女も舌打ちしつつも応じる。
「それでだ。お前にはまだ貸しが数十個ぐらい作ってあるはずだ、スタンプから見るに先輩にカチコミしただろうし、俺のツレと親友に手を出した挙句反省の色もないし」
「えっ、ツレ!?」
あからさまに反応する純を尻目に、樹は話を続ける。
「そこで考えたんだが、これからお前と俺は『仲間』になってともに行動する」
「……はぁ?」
突拍子もない提案に対して訝しげな視線を送る早矢香に対して、樹は説明を続けた。
「どうやら俺とお前の持つ情報には色々食い違いと新発見があるようだ。お前は自分の持つ日記の内容が正しいものだと信じていたが、その日記の内容には抜けがありそうだ。お互い持っている情報をすり合わせていけば、いずれは真実に辿り着けるはず。その第一歩として、まずはお仲間になるんだよ」
「はあぁ!?意味分かんねぇ」
「いや、でも確かにそうだ。このままだとまた襲われるかもだし」
真がそう説得するも、樹は聞く耳を持たない。それどころか早矢香側からとんでもない事を言い出した。
「分かった。じゃあこうしよう。お前が俺を仲間にしたいなら、条件として俺がリーダーになるって事で」
これには一同啞然とするばかりである。そんな中で真っ先に我を取り戻した真が言う。
「いや無理だって!どう考えても向いてないし!」
それに対して樹は自信ありげに言う。
「了承しない理由が無い。よろしくな」
「……はぁい、よろしくお願いしまーす」
そして樹と早矢香は再び手を取り合う。こうして楽園内にて、暴君早矢香と同盟関係が成立したのであった。
***
狭い地下通路を走りながら、林檎学園の制服を着た男子生徒が息を切らせていた。彼は今現在追われている身であり、逃げ込んだ先は行き止まりだった。背後に迫る足音が近づいてくる。覚悟を決めて振り返ると、そこには3体のヨーフティブがいた。そのうちの1体が飛び掛かってくる。なんとか攻撃を躱すも、次々と他の個体たちも襲い掛かってきた。
「くっそ……放っておいてくれよ!」
1対3の戦いを強いられている中、彼がそう叫んだ時だった。突如として彼の身体の周りを紫色の靄が包み込み、そこから放たれた衝撃波によって1体のヨーフティブを吹き飛ばしたのだ。突然のことに驚いている間に残りの2体も同時に吹き飛ばされ、壁に激突する。霧が晴れるとそこには、モグラとカマキリを合わせたような姿をした怪人が立っていた。
サナダバイスタンプ更新!
不本意ながらも一時休戦となった両者。戦いではコンビネーションが良かったですが……
サナダバイスタンプの能力によって助けられた節もありますけどね。
新たに登場したヨーフティブ、そして『ヨーフ』とは?
執筆の糧になりますので、感想等よろしくお願いします!
それでは次回もよろしくお願いします!!