小柄な青年   作:友は屍

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暇潰しに書いた小説です

気軽に見てください!


プロローグ

 前後あわせて約400年続いた漢は、衰退していた。外戚・宦官により国政が私物化されたことが原因である。これにより、真っ先に農民の暮らしが苦しくなった。

 農民は税を払いきれず、賊へと変わり村を襲う。しかし、漢は賊を増やさないよう対処するが疾風のごとく賊は増え続ける。

 そして、「蒼天已死 黃天當立 歲在甲子 天下大吉」(蒼天すでに死す、黄天まさに立つべし。歳は甲子に在りて、天下大吉)

中国後漢末期の184年(中平1年)に太平道の教祖張角が起こした農民反乱。目印として黄巾と呼ばれる黄色い頭巾を頭に巻いた事から、この名称がついた。

 

この時代に生きる1人の青年の話である。

 

「おいガキ、その馬車を俺たちに寄越しな。さもなければ、全員死ぬぜ!ぎゃぎゃぎゃぎゃ!」

 

「ひ、ひぃ」

 

頭らしき声に連れ周りの賊も笑い出す。気味の悪い笑い声だなぁ、親の顔を見てみたいもんだよ。仕事で商人の護衛で山道を歩く途中山賊が現れて僕と馬車に乗ってる商人を囲んだ。ざっと10人位かな?

 

「悪いけどこっちは仕事で忙しいの。俺の仕事が終わってからにしてくんない?拒むんならあんたら全員、死を覚悟して来るんだね」

 

「なんだてめぇはぁ?俺たち黒山賊をなめてんのか、あぁ!?」

 

「だーかーらー、来るのか来ないのかどっちかにしてくんない?時間の無駄!ってか黒山賊て……ダッサ…」

 

頭らしき顔が真っ赤になってプルプル震えてる。きんっも

そう思いながら愛武器、六角棒を構える。

 

「あのチビを殺せ!!」

 

……………………………………………………………………………………………あ?

 

錆びた剣と刃こぼれしてる斧を俺に斬ろうする2人を受け流し、後ろの斧を持つ男に足払いし体勢を崩したところを先端の鉄で頭をかち割る。そして、もう一人の剣持ちの男の喉に向けて振り回す。喉をやられた男は苦しみながら死んだ。

 

これを見た賊は悪の顔から恐怖となる。

頭らしき巨漢が、

 

「何してやがる!?二人やられたぐれぇで微々ってんじゃねえ!全員でかかれ!!」

 

それに呼応するかのように一瞬怯むも俺に斬りかかる。残りは8人か……めんど…

 

数分後…………

 

六角棒で振り回しながら賊の頭や喉を潰して確実に抹殺する、二度と動かない屍が足場に増えるも、独自の棒術で舞い続ける。残った1人は重そうな剣で襲ってきたが六角棒を横一線に構え、喉を狙い、弾丸ように打った後巨漢の男は絶命した。そして六角棒を持つ僕だけが立って、周りは賊の死体だらけとなった……。

 

「ふぅ……、商人の皆さんもう大丈夫ですよ」

 

 僕は賊とは反対の道に振り返り、商人たちを安心させる。彼は傭兵であり、今は陳留に向かう商人と馬車を護衛している。この件は当たり前にあることだし、僕ら傭兵はこれで稼いでるからお金に困らないけどね。

 

「あ、ありがとうございます…。おかげで助かりました。さすがは傭兵として名を知り渡る実力でございますな。」

 

「いえいえ、仕事ですから」

 

 気持ちの込もってないお言葉、ありがとさん♪ま、僕はあんたらがどうなろうと知ったこっちゃないし、いざとなればあんたら商人も殺すけどね。

 

「さ、いつまでもここにいたらまた賊に襲われるかもしれませんので先を急ぎましょう。もうすぐで陳留ですよ」

 

はい!商人は手綱を弾くように馬を叩いて馬車を動かす。ちなみに僕は徒歩だよ。理由は気分かな♪さ、急ぐ急ぐ!

 

彼の名は友屍、それ以外はない。友屍は小さな村で有名な将軍の子供に生まれたわけでもなく桑をもって畑を耕しながら税を払う極普通な両親から生まれた。貧乏であったがそんなのはどうでもよいぐらい幸せな暮らしをしていた。

 

 一緒に遊ぶ友達もいたし、父さんと母さんは棒術に長けていて、軍の中で出会ってお互い一目惚れだったらしい。そんな仲良し夫婦は僕に棒術を教えてくれた。別に嫌じゃなかった、むしろ父から強くなければ生き残れないと耳がタコになるほど聞きつけてきた。

 

 知識は村一のじいさんに教えてもらった。孫子、呉子等々ね。勉強は苦手だったからすっごく大変だったよ。こんな毎日が続けばいいなって思ったけど、神様は酷いもんだね。

 

 あの日の夜、僕が15歳になったとき初めて恐怖、憎悪、怒り、哀しみを体験したよ。何でかっていうとつまりは簡単、賊が村を襲ってきたんだ、男は家族や村を守るべく戦ったが、多勢に無勢。女子供は犯されたか切り殺されたか様々だ。

 

 その時僕は父さんと母さんに僕らだけで逃げることを必死に提案した。しかし、二人とも首を振り、僕に優しい目で答えた。

 

「息子よ、そういうわけにはいかんよ。ここには助けてくれた恩人が沢山いるんだ。その人たちを見捨てて生きるなんぞ我が武の誇りが汚れてしまうわ」

 

「……友屍、あなたはどうするの?私は妻として彼のそばにいるの。あの人なしでは私は生きられない。ごめんね、わがままなお父さんとお母さんでごめんね」

 

 僕はその言葉に響くことはなかった。母さんの言葉を聞いて幻滅したから。なんだ、僕より父さんを選ぶんだ。僕はどうなってもいいんだね……。僕は死ぬより生きることに決心した。愛武器の六角棒をもって、逃げた。父さんは止めずに母さんと僕を見ていた、そんなことは知らず逃げた。

 

姓、名、字、共に捨て、真名の友屍を字にしている。幾度の戦いにより見た目は冴えない感じで166㎝53㎏。筋肉は一応ついているが、パッとみて細く見える。

 

生きるために傭兵をやり続けて4年……

 

僕は19歳になる




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