僕は天使だと思っていた、周りのみんなと同じ肌の色、輪の色、瞳さえ同じだった、だけど、僕は何一つ上手くいかなかった。
わかっていた、讃美歌が歌えないのも、羽での飛び方も、みんなはできて僕だけできなかった。
わかっていた、じわりじわりと差がついていくのが、先生からは何度も励まされ、何度も肩を押された、しかし出来なかった。
もう、自分は天使じゃないと思っていた、その時にある1人の女の子と会った、「あんた、名前なんて言うの?」そう、これは、コンパスキャラクター「13」が、まだ死神になる前の話・・・・・・・・・・・
僕の名前は天使No.0350、僕は周りのみんなと同じようなことができないんだ、だから、もっともっと練習して、みんなに追いつけるように頑張っているんだ!!
そうして僕は少し離れたいつもの草原で練習することにした、そして草原の方まで歩いていると・・・、「わ、先に誰かいる・・」
いつもならこの時間は誰もいないと思っていたので少し驚いている。
そして遠くでその子のことを見ていると、急にこちらを見てきた。
「わ!隠れないと」
いきなりでびっくりした僕は近くの草むらに隠れてしまった。けれど、その子は笑いながら「ふふ、そんなに怖がらなくてもいいじゃない、ほら!あんたもおいで!!」
僕は怖がりながらもその子の近くまでいった。
「あんた、ここらでは見ない顔だね?名前はなんていうんだい?」
「ぼ・・僕の名前は天使No.0350、君の名
前は?」
「あたいは天使No.0101、まあこんな名前で呼ばれんのもなんだから、まといって呼んでおくれよ!」
その子は、初めて会った僕にでも優しく振る舞ってくれた、こんなにも優しくされたのは初めてかもしれない、僕は無意識のうちに目から涙が出ていた。
「ちょ!大丈夫かい?あたい、なんか悪いことでも言ったかい?」
「いや・・違うんだ・・こんなにも優しくされたのは初めてで・・ぼく・・・」
自分でも何が起こっているのかわかっていなかった、まるで、今まで鎖で繋がれていた自分をこの子が、まといが砕いてくれたような、そんな気分だった、今までこんなにも優しくされたことなくて、先生や仲間からもいつも僕のことを笑っていた、だがまといの笑顔は違った、太陽のように明るく、優しい笑顔だった
「ふーん、だからいきなり泣いたのか、そりゃ辛いことを思い出させちゃったみたいだね・・・ごめん!」
「い・・いいよ謝らなくて、ところで、まといはなんでこんな所に?」
「あたいはいつも、ここにきて、外の景色を見ているのさ、この時間なら、あたいの瞳を、見られないからね」
なんでも、まといはここから少しした所でじいちゃんと暮らしているそうだ、そして、まといは、両親の顔を見たことがないらしい、生まれた時に両親は殺されてしまったからだ、まといの一族は代々、魔族と天使のハーフとして生まれてくると言われていたらしい、それを恐れた天使達は一族を滅ぼすために、通称「魔天狩り」と言うものを行なった、そしてころされそうになった時に、まといの両親はじいちゃんと、まだ赤ん坊だったまといを逃して、戦ったらしい。
「そのせいで、あたいは友達ができなくてね、周りからも気味悪がられて嫌われていたよ、だから、あんたが初めてだよ、こんな瞳をした奴に話しかけてくれたのは」
通常、天使の目というのは、青か黒、緑色をした者が多い、しかし、まといの一族である魔天族は紅の瞳だった。
「あたいは・・あたいは悔しかったよ・・父さんと母さんを殺した天使たちが・・あたい達が何をしたって言うんだよ・・・」
似ていた、天使No.0350とまといは何か似ていた、周りから認めてもらえず、嫌われ、見向きもしてくれなかった、自分も、まといも、誰からもみとめてもらえなかったんだと
「僕は、僕はまといに救われた、僕も今まで周りから認めてもらないで、ずっと嫌われ者なっていた、だから,次は僕がまといを助ける!!だから僕と一緒に友達になってくれないか!」
そしてまといは驚きながらも、笑顔で、
「馬鹿だねぇ、あたい達もうとっくに友達だろ、これからも、あたいの友達でいてくれよ!」
「うん!」
「でもいちいち番号で言うのも嫌だねぇ、そうだ!あんたにもあたいみたいにあだ名をつけてあげるよ、そうだなー、あんたがあたいに希望をもらったのと同じく、あたいもあんたから希望をもらった、そして、あんたのその青い瞳、まるで月のように明るい光があるから、ムーン、そう!あんたのあだ名はムーンだよ!」
太陽のような笑顔を持つまといと、月のような明るい瞳を持つ天使No.0350、ムーン、これが、まといとムーンの出会いで合った。
それからというもの、ムーンは毎日同じ時間にいつもの草原に行くようになった、まといといる時間は今までの苦しみから、解放されたように、楽しかった、まといから「あんた、そうやってビクビクしてるからみんなに馬鹿にされるんだぞ!」と言われ、筋トレを始めた、そして、こんな自分を変えるべく、明るく、もっと元気な性格になることを決意した、こんなにも自分が変われたのは全てまといのおかげだった、あの時、自分が草原に行かなかったら、もう少し、遅く言っていたら、まといに会えなかったのかもしれない、もしそうだとしたら、こんな自分はいなかったのかもしれない、まといには感謝しても仕切れないほど恩を感じている。
そして10年後・・・・・
「よぉ、まとい!元気にやってたかーー」
「あんた・・本当初めて会った時から性格変わったね・・」
「そりゃ、お前が元気で明るい俺ちゃんがすきーー!って言ってたから俺ちゃん頑張ったんだぜ?」
「そこまで言ってないでしょあたいは!まあ、ほんとに性格もそうだけど、体つきも変わったねあんた」
「ふふん、この俺ちゃんの筋肉に惚れちゃったのか?それならもっと早く言えばいいのによ!」
「だからそこまでいってないって言ってるでしょ!大体、あんたに惚れる要素なんて一つもないからね!」
「ああ!今俺ちゃんのハートがパキーンって割れちまったぞ!お前どうしてくれるんだよ!」
「あたいが知るわけないでしょ!」
まといとムーンがあってから約10年の月日が経った、ムーンは何事にもビクついていた性格とは違って、まるでチャラ男みたいな性格となってしまった、そして体つきも、筋肉がつき、身長も180cmくらいと、立派な体つきとなった、そしてまといも、昔は髪の毛を短くしており、男と言われても何も違和感なかった見た目をしていたが、髪を伸ばし、ポニーテールの髪型にし、昔と比べて女の子の見た目となっていた。
最初に会った時は友達として見ていたけれど、最近だと密かに恋心を持ち始めてきた、それはムーンだけではなく、まといの方も意識し始めている、今までこんな感情を持つことは初めてであり、友達としてではなく、好きな人として見ている
「なあ、まとい」
「ん?なんだい、ムーン」
「好きになるって、どういうことなんだろうな」
「さあ?あたいもわからないよ」
「俺もわかんねーけどよ、一緒にいると、なんか気持ちが落ち着いて、暖かい気持ちになると思う」
「その気持ちはあたいも一緒さ、一緒にいると、心が暖かくなって、光に照らされてるってあたいは思うよ」
「そうか、じゃあやっぱり俺は、お前のことが好きなのかもしれないな、まとい」
「・・・ごめんなムーン、さっきあたい、あんたに嘘ついちまったみたいだね」
「あん?さっき俺ちゃんに嘘ついちゃったのか?」
「ああ、実は、もう会った時からあんたに惚れちまったみたいだね、今まで嫌われていたあたいを、ムーンは助けてくれた、その時からずっと、あんたのことが好きになっちまったみたいだよ」
「ああ、俺ちゃんも、お前と初めて会った時から、お前のことが好きだったよ、太陽のように明るい笑顔、そんなに元気な笑顔を見せることができるのは、お前しかいないよ、まとい」
「ありがとう、ムーン、これからはお互い好き同士、よろしく頼むよ」
「俺ちゃんからもよろしく頼むな、まとい」
そして、ムーンはまといの方へ近づいた、迷いはなかった、それが二人が望んだことだからだ、
「ーーんっ」
「ーーーーづ」
お互いの息が混ざり合い、まといは息を詰め、ムーンはまといに唇を近づける、
「ーーーんんっ」
柔らかい唇、触れ合うだけの口付け、2人とも初めての経験であったからなのか、お互い、心臓がバクバクいっている音が聞こえる、
「ーーーんはぁ」
触れ合っていた顔が離れて、互いに息をすることすら忘れて見つめ合う。
上気した頬。潤んだ瞳。まといの瞳に映る自分も、蕩け切った顔をしている。
情けない顔に先に我に返ったムーンは、思い出したように呼吸しながら、
「お前が好きだ、まとい」
「・・・ああ、あたいも大好きだよ、ムーン」
それからというもの、二人は、恋人として意識し始めるようになった、最近では、まといの家で、ご飯などをすませることが多くなった、まるで家族になったように、暖かい食事を一緒に食べることが、とても嬉しかった
「お前さん、ありがとうな、まといがお前さんと会ってから、毎日を楽しそうにしている、前までは、誰とも関わろうとせず、友達を作ろうとせず、毎日が辛い日々じゃった、お前さんと会ってから、あいつは笑顔の絶えない性格になった、お前さんには感謝しても仕切れない」
「いいってことよ♪俺ちゃんもまといに救われたからこうやってるんだぜ?」
「ふ、お前さんらしいわい」
まといのじいちゃんも、まといが元気な姿を見て、嬉しそうだった、自分もこれが一生続いてほしいな、っと思っていた、しかし、幸せというのは、突然、終わりを迎えることを、誰も知らなかった。
ある日のこと、ムーンはいつもと同じようにまといの家に行っていた、しかし、何故か違和感を感じている、いつもと同じはずなのに、何かが違う、何か、嫌な予感がする、そう思っていた、そして、ムーンの予想は当たってしまった、何者かに破壊されたまといの家、散乱されている食器、そして、その近くにはまといのじいちゃんがいた。
「おい!じいさん大丈夫か!!」
「うう、ま・・まといが・・」
「まといが?まといがどうしたっていうんだ!!」
そして、まといのじいちゃんは、ある場所に指を刺した、そこにあったのは、一つの紙であった。
「天使No.0350、貴様は魔天族の生き残りを、生かしていたという極刑を犯した、これより、魔天族の娘の公開処刑を行う、場所は中央都市エンジェランド、時間は今日の正午からだ、聖天使ガブリエル」
それは、天界で一番の権力を持ち、ムーンを劣等生と呼んでいた、ガブリエルからのものであった、ガブリエルとは、ミカエル、ラファエル、ウリエルと並ぶ四大天使の一人で、「神の人」という、二つ名を持つ者であった。
「あのババァ・・・・」
ムーンは怒りと同時にまといのことを思った、初めてできた友達を、いや、恋人を絶対に殺させるわけにはいかないという思いが、ムーンを動かしたのであった
「おい!じいさん!まといが公開処刑される!俺は急いでまといこのことを助けに行くからじいさんはここで待ってろ!!」
「待て!、あそこに行くならこれを持っていけ!」
まといのじいちゃんから渡されたのは、赤い鎌だった
「それは魔天族が代々受け継いできた「魂の鎌」じゃ、この鎌は、普通に振れば魂を分離し、一時的に仮死状態にすることができ、逆に殺意を持ってこの鎌を振るとこの魂もろとも破壊し、殺すことができる鎌じゃ」
「こんな物騒なもん、俺が持っていってもいいのか?」
「安心せい、お前さんは絶対に殺意を持たない者だと、この十年間でわかっていることじゃ、絶対に、まといを連れて帰ってくるんじゃぞ」
「・・・・ああ、わかった、俺は絶対にまといを助けて見せる、じいさんはここで待ってろ!」
「頼んだぞ」
そして、ムーンは急いでまといがいる、中央都市エンジェランドへ向かった。
ここは数あるの街の中で一番大きいとされている中央都市エンジェランド、エンジェランドを中心に、東西南北に街があり、そこでは四大天使である、ミカエル、ラファエル、ウリエル、そしてガブリエルが管理している、そして、魔天族の生き残りの公開処刑として、エンジェランドに四大天使と沢山の天使が集まった、数年前、天界に厄災をもたらすとされていた魔天族の生き残りの公開処刑となれば、人が集まるのは必然であった。
「これより!魔天族の生き残りの公開処刑を開始する!」
「まさか数年前の「魔天狩り」の生き残りがいたとはな、魔天族は厄災そのもの・・・この手で一族を根絶やしにしなければいけない」
「私も同意見です、私たちの天界を脅かすものは、消さなければなりません」
「俺もそう思うぞ、我々の敵は、我々で壊滅させなければならない、害をなすものは、殺さなければならない」
刻一刻と処刑時間が近づいていく、そして、まといは大粒の涙を流していた。
「どうして・・・・どうしてあたいはこんなことになっちまったんだよ・・・・」
「それは簡単なことだ魔天族の娘、お前の一族はこの天界に厄災をもたらした、恨むなら、この一族に生まれた自分を恨め」
それは、冷酷で、殺意のこもった言葉だった、自分は何もしていないのに、ただこの一族に生まれただけで、こんなことになっているなんて、まといは絶望していた、そして、断頭台へ上がっていくと、
「まといーーーーーーーーーーーーー!」
遠くから聞き覚えのある声が聞こえた、この声を聞いただけで、まといの心は絶望から希望へ変わった。
「やはり来たな天使No.0350、天使親衛隊!天使No.0350を取り押さえろ!」
防具をまとい、武器を持った天使親衛隊がムーンへと近づいていった
「邪魔だ!どけ!!」
ムーンはじいちゃんからもらった魂の鎌を使い、天使親衛隊の魂を一時的に分離した。
「ほう、面白い武器を持ってるではないか天使No.0350、その武器を使うということは、貴様の事を敵とみなしていいということだな?」
「うるせぇ!俺はババァどもをぶっ飛ばして、まといを助ける、ただそれだけだ!」
「ムーン・・」
ムーンは魂の鎌を使い、次々と天使親衛隊の魂を分離させている、そしてムーンが断頭台につき、まといに近づこうとすると、四大天使の一人ウリエルが、ムーンを拘束した。
「くっ!はなしやがれババァ!!」
「無駄だ、四大天使の魔力はそんじゃそこらの天使とは訳が違う、そこでこの者の処刑を見ていろ」
ムーンは拘束され、ただただまといの処刑を見るしかなかった
「まとい!まといーーーーーー!」
「もういいんだよムーン、あたいが死ねばこの天界は平和になる、だから、そんな悲しい顔をしないでくれよ・・」
自分が死ねば、天界は平和になる、この事を受け入れたまといは、自ら処刑を望んだ。
「さよならムーン・・・・・あたいは死んでもずっと・・・あんたのことを愛するよ」
「まといーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
ザシュ、生々しい音と共に、まといの生首がムーンの目の前に転がった。
「あ、ああ・・」
「処刑は完了した、次はこいつの処分を考えないとな」
ムーンはこの世界を憎んだ、憎んで憎んで憎んだ、誰からも認められず、目の前で愛する者が処刑され、絶望と共にこの天界を憎んだ次の瞬間、ムーンは黒い光に包まれた。「っ!なんだ!この光は!!」
「わかりません!しかし何やら負のエネルギーが流れていきます!」
そして、光が晴れるとそこには、魂の鎌を持ち、黒いフード、黒い仮面を纏い、黒い羽を纏わせ、二丁拳銃を持っているムーンの姿があった
「クソババァ共・・・いや、ここにいる奴ら、全員ぶっ○してやる・・」
それは、今までのムーンとはちがう、殺意に満ち溢れた堕天使の姿があった
「まさか、負の感情を取り込み堕天使と化したか天使No.0350」
「黙れ」
次の瞬間、ムーンの姿が消え、前線にいた天使親衛隊が次々と倒れていった
「な!なんだ今の動きは!」
魂の鎌の特性「殺意を持って攻撃すれば魂もろとも破壊することができる」
ムーンは殺意を持ち鎌で攻撃をし、天使親衛隊を殺した。
「俺は・・この世界が憎い、憎くて憎くてたまらない、だから覚悟しておけよ?お前らもろともこの手でお前らを○してやる・・」
「くっ!これ以上被害を出すわけにはいかん!天使親衛隊全軍出動!!」
ガブリエルの一言で、四方八方から天使親衛隊の軍が出動した
「ああ、もっと来い、こうしないと俺の怒りは収まらないからな!!」
・・・・・・戦いは三日三晩続き、四大天使を除いた、天使親衛隊は全滅した、
「まさかお前がここまでやるとは思わなかったぞ・・・」
「まだまだ俺の怒りはこんなもんで収まるわけがねーだろ!次はババァ共をぶっ○してやる!」
「ふん、我々をも殺そうとするのか、いいだろう、存分に楽しませてもらうぞ!」
そして、ムーンと四大天使の戦いが始まろうとした次の瞬間、
「ヤットミツケマシタヨ」
突如として目の前が明るく光り、その光が晴れると一体のロボットがいた、白色で、カタコトな喋りをし、浮遊しているロボットが、
「なんだ貴様は!」
「ワタシノナマエvoidll、「コンパス」トイウセカイデセントウデータヲカイセキ、ブンセキシテイルモノデス」
突如として起きたことなので四大天使もムーンも何が何だかわからなかった、そしてvoidllという者はムーンの方へ近づき、
「アナタノタタカイ、モニターカラハイケンサセテモライマシタ、アナタガソノキナラ、コンパスノセカイヘイキマセンカ?」
「っ!ふざけんな!俺はこの世界を憎んでたまらないんだ!この手で俺が、この天界を破壊しないといけないんだ!!」
「ソレガ、アノヒトガホントウニノゾンデイルコトデスカ?」
「!?」
voidllの言葉を聞き、ムーンははっとした、本当にまといが望んでいることなのか?本当にあいつはこれを望んでいるのか?ムーンは分からなくなっていた
「もう、もうわかんねーよ・・・あいつを亡くした世界には俺はもう・・・・生きる価値なんてねーよ・・・・・・」
「ソウデスカ、イキルカチガナイトオモウナラ、コノコンパスノセカイニはウッテツケデスヨ、アナタノヨウナヒーローヲ、ワタシハマッテイマシタ」
「・・・ああ、わかったよ、俺もコンパスの世界に行ってやる、そして、あいつが望むような生き方をする、それが俺ができる最大限の償いだ」
「コウショウセイリツ、ヨンダイテンシサンタチモヨロシイデスヨネ?」
「・・・ああ、勝手にしろ」
「ワカリマシタ、デハ、空間転移装置起動シマス」
voidllが叫ぶと、voidllを中心に、円ができていた、そして
「3、2、1、ゴー!!」
眩い光と共にvoidllとムーンな姿はなくなっていた。
目が覚めるとそこにはvoidllがいた、
「ヨウコソコンパスヘ、ココデハサキホドオツタエシタトオリセントウデータヲカイセキ、ブンセキスルバショトナッテイマス」
「なぁ、お前に聞きたいことがある、さっき、俺を見つけた時「やっと見つけた」って言ってたけど、あれどういう意味なんだ?」
「コノコンパストイウセカイハイワバ、セカイノカンシトウミタイナヤクワリヲモッテイマス、ソノカンシトウデタクサンアルセカイノナカデ、コノセカイ、ツマリコンパスノセカイニテキシテイルモノヲゲンセンシ、ココニツレテキテイマス」
「待て、監視していた?じゃあお前はあの女の子、まといが殺される瞬間を見ていたってことか?」
「マア、ソウナリマスネ」
瞬間、ムーンの鎌はvoidllの首部分にかけられていた
「お前、見ていたなら何故助けなかった!!何故俺の大切な人を見殺しにした!!!」
「ワタシハコノコンパスノセカイノカンリニン、ホカノセカイニハカンヨシナイトイウキマリガアリマス」
「っ!はぁーーーもう怒る気力もねーや、あいつも、俺が怒ってるところをみたくねーだろうからよ」
「ワカッテクレレバイインデスヨ、ア、アトヒトツイイタイコトガアリマス、アナタハアノセカイデテンシヲギャクサツシ、シニギミノカタガキガツキマシタ、ヨッテ、アナタハコノセカイデハ、アナタノナマエハ13デス」
「はぁーーーー?なんで俺の名前がそんな名前なんだよ!もっとかっこいい名前をつけやがれ!!」
「イチイチナマエデモンクヲイワナイデクダサイ、デハワタシハ、ホカノヒーロータチニアナタガハイッテキタコトヲシラセテキマス」
「あ!おい!まちやがれ!」
ムーンもとい13は自分の羽で飛ぼうとしたけれど飛べなかった。「イイワスレテイマシタケレド、コノセカイニキタシュンカン、アナタノノウリョクノイチブヲセイゲンサセテイタダイマシタ、ヨッテ、カッテニトボウトシテモムダデスヨ」
「あんのカタコトマシンがーーー」
と13が叫んでいると後ろから声が聞こえた
「お!あんたが新しいヒーローかい?」
その声を聞いて13は驚いた、そしてすぐさま後ろを振り向くと、なんとそこにはまといの姿があった
「ま・・まとい?」
「あれ?あんたにあたいの名前教えたっけか?まあいいさ、そうあたいの名前は深川まとい!花火が大好きなんさ!火事と喧嘩は江戸の華!ってね!」
似ていた、瞳の色は違えど、太陽のように暖かい笑顔、金髪で、ポニーテールになっている所まで一緒だった、13は咄嗟にまといのことを抱きしめた。
「ちょ!ちょいと!いきなりなにすんだい!あたいもこんなんに慣れてないから照れるじゃないか」
「まといっ・・・・まといっ・・・・まどいっ・・・・!!」
「あんた・・・・ないてんのかい?」
「まといっ・・・・・・まといっ・・・!」
「って聞いてないのかい、でも不思議だよ、あんたとは初めてあった気がしないんだよ、まるで昔にもあったみたいな・・・」
そしてまといも、無意識のうちに涙を流していた。
「あ・・・あれ?おかしいな、何故かあんたのことを見ると涙が止まんないんだよ、なんでなんだろうな」
13は、もう二度と会えないと思っていた人と再び会えたこと、まといは、記憶はないけれど、会いたくてたまらない人と会えたこと、二人はその事で涙していた、二人の涙は、愛し合った者との涙であった
「あんた、名前はなんでいうんだい?」
「俺の・・・・・俺の名前は13、そう呼んでくれ」
「ああ、わかったよ、あんたもあたいのこと、まといって呼んでくれよ、13」
「わかったよ、これからよろしくな!まとい!」
「こちらこそだよ!」
会えないと思っていた愛する者との再会、記憶はなけれども、また愛せばいい。愛とういうものさえあれば、どんなに離れていてもまた会えることができる。これは、堕天した天使と、転生した天使の、愛を紡ぐ物語だ。