姉である白金燐子はかなりの人見知りである。話せる人とは話せるが初対面は基本的に後ろに隠れてやり過ごすコミュ障である。
では、弟である白金輪廻はコミュ障なのか?
「おい、白金! 15番寄越せ!」
「またタバコかよジジイ、いい加減やめないと死ぬよ?」
「先の短い老いぼれの願いくらい聞けや。ほら、金ならやるから!」
「コンビニで買い物してんだから当たり前でしょ……はい、これお釣りと品物。今度来る時はココアのタバコでも買ってよ」
「アレスースーする砂糖菓子だから好き嫌い分かれんだよ。んじゃな」
「また来いよ」
「白金ちゃん! チキンあるだけ頂戴!」
「10個あるから太るぞババア!?」
「老いぼれの人生くらい好きなもん食わせろ!」
「さっきのジジイと言ってる事一緒じゃねぇか!?」
「おーい白金! 野球しようぜー!」
「バイト中だよ帰れ帰れ!」
「……今日も人気だね輪廻は」
「そーですね、モカちゃん達の接客要らないんじゃないですかー?」
「アンタらレジ打てよおおおお!!」
白金輪廻。バリバリのコミュニケーションお化けである。
姉の反面教師の部分を見ていたのもあり、コンビニにで働きつづけているのもあって、彼のコミュニケーション能力は化け物じみていた。
「お疲れ様輪廻。今日も何故か君のレジだけ並んでたよね」
「勘弁して下さいリサさん。何で俺ばっかりレジ打たにゃならんのですか」
そう話しかけて来たのは姉の燐子と同じRoseliaのベーシスト、
「でもりん君のお陰でモカちゃん達の仕事減ったから違う仕事に集中出来たよー」
「貴方途中寝てませんでした?」
「もちー」
「おいコラ青葉」
そんなのんびり口調な友希那さんと似た銀髪? 白髪? な髪色をした少女は、俺と同じ羽丘の
そんなリサさんとモカさんは同じコンビニでバイトをしている。まぁ、今は終わって3人で話してるだけだけど。
「それにしても燐子の弟とは思えないくらい接客上手いよね輪廻」
「引きこもりコミュ障の姉がいるんで、俺がなんとかしないといけないんですよ。何度背中に隠れられたことか」
「燐子の感触はどうだった?」
「姉に欲情しませんよ。EとかFくらいありそうですけど、俺は小さい女の子が好きですから」
「ロリコンじゃん」
「違いますよ、身長が小さいのも好きですけど、何より小さくても元気で、カッコよくて、でも可愛い。元気をくれる子が良いです」
「「あこ(あこちん)だね」」
「何でそうなる」
容赦ないツッコミである。
「だって輪廻はあこと仲いいじゃん、休み時間とか学年違うのに結構一緒にいたりさ、最近Roseliaをおいてご飯食べやがってこの野郎」
「リサさん怖い」
「修羅場だねー」
「モカさん助けて、そこの肉まん10個買うから」
「リサさん落ち着いて下さいー」
「切り替え早いな」
「あこは燐子のものだよ?」
「そんな事よりあのバカ姉を止めて下さい。たまにこっちの学校来てはトイレまで付いてくる始末なので」
「じゃあ面白そうだからアタシもついてくね」
「意味がわからん黙れ」
「燐子さんの弟とは思えない暴言ー」
「正当な発言だよ」
コンビニ組は今日も平和です。
♪♪♪
「来ちゃった♪」
「帰って、どうぞ」
「どうしてそんな酷い事を言うの?」
「いや、用事終わったら帰れよ。生徒会長同士の話し合いならもう終わったんだろ?」
「……え? 何? ……あ、ごめんあこちゃん探してた」
「話聞けよ!? 何だこの自由奔放な猫は!?」
「そんな輪廻……『猫なら言葉喋らないよな、ほらもっと喘げよ』なんて……恥ずかしいよ」
「恥ずかしいのは貴方の耳ですね」
「耳舐めプレイ?」
「黙れブラコン」
「昔は『お姉ちゃんぎゅっDAYS』って言ってくれたのに」
「そんなセリフ言った記憶無いです」
「……お姉ちゃん大好き?」
「ああ、うん。好きだよ? でも姉弟として……」
「……輪廻さんが実の姉に告白してる。やっぱシスコンだ」
「おいコラあこちゃん。メモるなリサさんにメッセージ送るな!」
「……あこ、オムライス食べたい」
「作るから家来い。今日は姉がいないからいつも通り一緒にピアノ弾くか」
「いいの!?」
「おう、いいぞ」
「姉の前で姉がいない扱いされてる……というか待って輪廻、お姉ちゃんいつも通りって知らない……あこちゃん何回わたしのいない時に家来たの? そもそも輪廻がピアノ弾いてるとかお姉ちゃん知らなかったんだよ? ……わたしだけの輪廻でいて!」
「言わなかったのはマジで謝るから廊下で押し倒さないで床硬い頭痛い、おいコラ騎乗するなバカ姉!」
「りんりんばかりずるい! あこも乗る!」
「何の対抗心だテメェは!? 誰か助けろおおおお!!」
羽丘は今日も平和です。
「……何してんだあいつら」
「さぁ? 竜のましろやあこみたいに修羅場なんじゃない?」
「……あこ、前より明るくなったよな」
「惚れた?」
「リサ、待て廊下でスタンガンは危ない」
「リサ大好きって言って」
「リサ大好き」
「ウワキハゼッタイユルサナイ♪」
「当然だ……あこはアイツに任せることにしよう」
「ましろは?」
「……俺が面倒見るって言いたいけどリサがスタンガン俺の首に当ててるのでどうしようか検討してます」
「家帰ったら媚薬クッキングするから。覚悟して」
「聞いたことないそんなR18番組」
「まずは水に媚薬を入れて飲みます」
「完結した」
「後はヤるだけです」
「俺の彼女のIQが1なんだが」
「お覚悟」
「怖。何で俺がこんな目に」
「今日も遅刻したから」
「すみませんでした」
別の人達も羽丘では平和です。
まぁ、羽丘だからね。いるよね。雷狼君。