白金輪廻はブラコンと共に   作:初見さん

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6、あこと輪廻

「フッフッフッ……我が闇の力に叶うと思っているのか?」

「ふぅん。貴様如き俺の敵ではないわ。輪廻転生という言葉の通り、俺は何度でも甦る」

「よかろう、我が闇で貴様の全てを飲み込んでしまおう。さすれば貴様が生きてもまた闇の中だ」

「我が不死の力に勝てるかな? 弾幕ごっこは得意でね」

「どんなやつでも我の力に勝てるわけないのだ!」

「いざ尋常に……」

「勝負!」

 

 そしてこの俺白金輪廻と宇田川あこは……殺し合いを始めたのだった。

 

 ♪♪♪ 

 

「まだまだ弾けるぜ!」

「あこに合わせられてる気がする……くっそぉ! 負けないよ!」

「かかってこいやぁ!」

 

 これは戦いである。まぁ、やってるのは演奏だけど。

 殺し合いなんて犯罪するわけないじゃん。演出だよ木原君。

 弾いているのはNFOのBGMなどのゲームソング。

 スタジオを借りてあこと俺は演奏して遊んでいた。

 RoseliaのドラマーとRoseliaのピアニストの一般人である弟。本来なら交わることのなかったグループだが、こうして弾けるのはあこのおかげでもある。

 

『なぁ、あこちゃん。俺と演奏して欲しいんだけど』

『え! 輪廻さんと演奏出来るの!? やる!」

 

 即答であった。ありがとうあこちゃん。俺本気で弾くからね。

 

「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

「とうとう敵キャラの真似し出した!? ってか輪廻さん絶対初心者じゃないよね!? りんりんより手の動き速いんだけど!?」

「ゲームソングなんて全部高速だろ! 誰が初心者って言ったよ。こちとら何年もバレずに引いてたのにあこちゃんがバラしやがってこの野郎!」

「だからごめんなさいって言ってるでしょ!」

 

 俺は楽譜は読めない。だからこそ人より音を聞いて、動画の光るキーボードをピアノでタッチして、それを繰り返してきた。やってることは音楽家の人なら理解出来ないと思うけど、俺にとってこの方法は、音ゲーのコマンドを覚えるのと似ている。

 

「ビー○ニより複雑だけど、まぁ、いけたな」

「……あこ達何曲弾いたっけ?」

「10じゃね?」

「何で輪廻さん息切れてないの……」

「歌ってないし。弾いてるだけだし」

「……もしかしてリサ姉より体力お化け?」

「あの人この前学校の壁登って雷狼さんの教室入ってったからあの人の方が体力お化けだぞ」

「……リサ姉怖い」

「そうだな……んで、あこちゃん」

「何? 輪廻さん」

「なんかあったべ?」

 

 その言葉にあこは驚いた。確かに今日は少し考え事をしていてドラムもそこまで満足に叩けなかった。それでも何かあったのかと、疑問に思われるはずなのに、輪廻は何かあったんだなと、確信した問いをあこに投げたからだ。

 

「……少し考え事を」

「そうか。よかった」

「何にもよくないですよ!?」

「いや、お前の身になんかあったのかと。普通の悩みなら、最悪はねぇなってよ」

「……ほんっとそういうところが……」

「どうしたあこちゃん?」

「……例えばの話。あこは闇に堕ちた身だとします。比喩とかじゃなくて、本当に、闇に堕ちたんです」

「……ほう」

「でも、闇に堕ちてそれでも新たな光を手にしたいと思ってしまったら。輪廻さんはあこを許しますか?」

「許すもなにも良いんじゃね? 応援するぜ」

「……え?」

「闇に堕ちようが穢れていようが関係ねぇな。誰でも最後はハッピーエンドになりゃいいだろ。あ、犯罪者とリア充はバッドエンドでどうぞ」

「……あこは……」

「なんだ?」

「……もしもあこが、誰かをまた好きになったって言ったらどうします?」

「そうなりゃ俺はあこの近くにはいられないな」

 

 そう言って苦笑しながら輪廻は言った

 

「あこの好きなやつに申し訳が立たんからさ。まぁ、またフラれたらいつでも来な。慰めてやるからよ」

「……どうして、輪廻さんは、りんりんよりも、Roseliaのみんなよりも、関わりが少ないのに、あこに優しくするんですか?」

「姉の親友が泣いてんの見過ごして何が弟だよ」

「それに、俺はあこに恩があんだ。だからそれを返しきるまではいてやるさ」

「……恩?」

 

 訳がわからないと言いたげなあこに、輪廻は静かに言ったのだ。

 

「あこ、俺を認めてくれて。ありがとう」




 パスパレの曲をRoseliaで歌ってほしいです(切実)
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