無職さんのデンドロ履歴書   作:リリアーナを照れさせ隊

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履歴書その5(登場人物紹介③+α)

 

名前:ネフィ

性別:女

年齢:0

メインジョブ:なし

サブジョブ:なし

備考:金髪のあどけない幼女。

ある日突然現れてリリアーナを母親認定する。ついでに無職を父親認定した。ブラボー!

子供は無限の可能性に満ちている。それを知る者は未だ少ない。海賊系統の適性が高いっぽい。

生年月日:2045年4月17日

身長:114cm

体重:18kg

趣味:まだない

特技:道案内、釣り

苦手なもの:人骨

 

◇評判

無職「“子は宝。まさに愛の結晶である”」

副団長「誰が二人の愛の結晶ですか!?」

妹「わたしがおねえさんだよ!」

山田「無職の子供? 納得だ。するしかねえ」

ママ「どいてなの! ママがお母さんなのよ!」

大賢者「ジョブの器……なるほど」

作者「まだ変身を残している」

 

 

名前:モンストロ

通り名:“伯爵”

性別:女

年齢:非公開

メインジョブ:【人造錬金術師】

サブジョブ:【錬金術師】【奴隷商】【従魔師】

備考:無所属の遊戯派。レジェンダリア出身。

常に穏やかで物腰の柔らかい、花と風に包まれて揺られる姿が似合う美女。艶のある長い黒髪と優雅な所作が相まって由緒正しい生まれの貴人であるかのような錯覚を与える。ガワだけ整えたマッド才媛ティスト。あるいは外面のいい女版フランクリン。

彼女が提供する奴隷は非常に質が良く、細かい注文にも対応しているため、裏社会で人気を博している。本人は元手ゼロで公共の福祉に役立つ事ができるので天職と考えている。ホムンクルスは単なる物ですから人権なんて存在しませんよ。

世間では名前より通り名の方が知名度が高い。これは副業の名義を後者で通しているため。個人事業主における屋号のようなもの。当然だが国家に所属していないので納税義務を果たしていない。指名手配済み。

罪状:脱税(レジェンダリアで非合法な税率による財産の強制徴収と身柄拘束を拒否したため)

本名:非公開

リアル:非公開

ネーミング由来:ポルトガル語で怪物

生年月日:3月11日

身長:164.5cm

体重:非公開

趣味:二胡、裁縫、アフタヌーンティー

特技:製菓

苦手なもの:虫

<エンブリオ>

【創生器 フランケンシュタイン】

TYPE:プラントフォートレス 到達形態:Ⅵ

紋章:“継ぎ接ぎ”

能力特性:人造人間生産

モチーフ:ゴシック小説に登場する人造人間“フランケンシュタインの怪物”

備考:人間範疇生物の生産・改造に特化した工場。遺伝情報の組み替え、容姿設定、基礎ステータスや種族特性のデザインなどが可能。

最近【無垢王】アイの助言で設備を見直したことで生産効率が20%向上した。

 

◇評判

無職「“お仕事を軽んじている。死刑”」

愛娘「……バラバラになったの」

増殖「困ってますよ。勝手に労働力を売り捌かれたら、僕のゴーレムが見劣りするので」

俺様「奴隷に罪は無い。言い値で買おう」

天◯人「亜人! 美女! もっともっと!」

議長「余計な……余計な真似を……」

作者「顔だけは良い女。小説なので許されない」

 

 

 ◇◆◇

 

 

 □■某所

 

 “伯爵”モンストロは隠れ家を訪れた。

 ほとぼりが冷めるまで身を隠すためだ。

 セーブポイントは機能しており、再ログイン地点は変わっていない。つまり、まだこの国で指名手配を受けていないことを意味している。

 

「コッコッコッ。邪魔してますよ」

 

 先客がいた。

 聞き覚えのある声に、モンストロは警戒を緩める。

 

「珍しい客人ですね。骨骨(ボーンコツ)

 

「妙ちきりんな連中に襲われましてねえ。骨身を惜しまずに建てた鍛冶場が粉微塵でさあ」

 

「妙ちきりん?」

 

「【解剖王(墓荒らし)】と【偽神(クソガキ)】に、蒐集家と全身タイツ。妙ちきりんな組み合わせでやがりましょう?」

 

 室内の調和を台無しにする枯れ井戸(間違っても彼女の趣味で手配したインテリアではない)に浸り、縁にもたれかかる男はモンストロの協力者である。

 彼女は「貴方も大概だと思いますが……」と喉まで出かけた本音を飲み込んだ。

 

「同じく襲撃を受けました。暫くホムンクルスの増産に専念します」

 

「するってえと、アレの方は」

 

「凖<エンブリオ>の素材……()()()()()()()()()()()()()は工面できません」

 

 モンストロは共犯者、あるいは業務提携する外注先に向けて、当面の営業停止を宣言する。

 彼女はレベルをカンストしたティアン(ホムンクルス)の死体を安定供給できる数少ない存在だ。

 

 彼女は【無垢王】に『生産と流通は関与していない』と告げた。嘘では無いが、曖昧な認識で《真偽判定》を言い逃れる説明である。

 モンストロの認識は素材を提供しているだけ。素材の加工・製造こそが『生産』であり、そこに彼女は関与していないという思考だ。

 素材を集める工程が生産に該当するなら、フィールドで狩りをする戦闘職も生産職に含まれるはずだが、実際そうでは無いと。戯言である。

 

「“伯爵”さん。あっしはね、その凖<エンブリオ>って呼び方はいただけませんや」

 

「何故です? 移植する事で『ステータス補正』と『スキル』を習得できる、『使い手と共に成長する武器』。単純明快な呼称だと思いますが」

 

「いいえ違いやす」

 

 骨骨はかぶりを振る。

 

「そりゃつまり、あっしの妖刀が<エンブリオ>未満の代物と言われてるようなもんだからですよ」

 

 <超級>に至らない、第六形態の猛者を凖<超級>と呼ぶように。

 劣化<エンブリオ>とすら呼べない――”<エンブリオ>に準ずるもの”であると。

 

「あっしは<エンブリオ>に並び立つ刀を打ちたいんですよ。ですからどうぞ……【骨刀品】とでも呼んでいただきたいもんですねえ。コッコッコッ」

 

 死者と怨念を利用する手法は修羅の国においても誉められた行為ではない。大名に異端として放逐された<マスター>【刀鍛冶】骨骨は屍を弄して嗤う。

 彼と比べれば、モンストロはよっぽど倫理と道徳を弁えているという自負がある。彼女は不必要に無辜の人間を殺めたりしないのだから。

 

「ときに試作品はどうしたんですかい」

 

 ふと思い出して骨骨は問いかける。

 彼の妖刀、その最高傑作を打つために手習いとして鍛えた凖<エンブリオ>(【骨刀品】)に関してだ。

 

「ああ、アレでしたら使いました」

 

コッ()!?」

 

 鍛治師は井戸に転がり落ちた。

 現状は一点もの。希少さで語るなら特典武具に匹敵する代物を、こともあろうに、使った?

 

 髑髏の霊に掬い上げられた骨骨は、事態の深刻さを理解していないモンストロにくってかかる。

 

「お、おま、お前さんイカれてやがりますか! ありゃ骨身を削ってようやっと手に入った超級職の」

 

「試作品なのでしょう? テストしなければ」

 

「骨の髄まで非人間でやがったこのアマ……へえへえ、よござんしょ。賢い錬金術師さま。学のねえあっしにもテスターの名前を教えていただけますかい」

 

 

 

「――ネフィ、というそうです」

 

 

 

「ねふぃ。そいつはどういう所以で?」

 

「さて。推測は可能ですが」

 

 モンストロは神学の知識を記憶から拾う。

 旧約聖書に記される「落ちてきた者達」の意味を持つ種族『ネフィリム』。多くは巨人として語られる人々であり、幼子に授けるのは些かそぐわないが……背景事情を知ると理解できるものがある。

 

 旧約聖書偽典エノク書において、ネフィリムは天使(グリゴリ)と人間の女の間に生まれた子とされる。

 

「何を思って名付けたか、当人しか分からない事もあるでしょう」

 

 うんうん。それも親のお仕事だね。

 あなたはモンストロの首を刎ねた。

 

「おや」

 

 怨み晴らさずおくべきか。復讐鬼あなたである。

 余計な邪推は命を縮める。常識である。

 

 警告の意味を込めて、あなたは“伯爵”モンストロにホムンクルスへの《ライフリンク》を超過するダメージで追撃を加えた。天に代わってお仕置きよ。

 二度とあなたに手を出すな。さもなくば死ね。

 

「……あっしは無関係ですよ」

 

 あなたはフレンドの言葉を正面から信じるほど間抜けなお人好しではない。ましてや天地の修羅を食い物にする下衆外道なら尚更だ。

 

「コッコッコッ。恨み骨髄に徹する、でやがりますか。あっしもヤキが回っちまいましたねえ」

 

 あなたは殺害した二名のドロップ品をホクホク顔で拾い集めた後、隠れ家に火を放つのだった。

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