真・恋姫†無双 革命 ~曹魏の暗殺者~   作:リュオネイル

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おはこんにちばんは! リュオネイルです!
今話から第二章の拠点フェイズ開始です! 今回は華琳と夏侯姉妹の拠点です!
それと、アンケートは皆さんのご協力によりたくさん集まってきています!
最初見た時はびっくりしました……投稿した翌日に確認してみたら20以上ものお答えいただき、その後着々と伸びていっております!
どうぞ皆様、これからも本作をよろしくお願いします!


第二章~拠点フェイズ~
拠点フェイズ その1 華琳


Aパート 華琳『試験と警備隊』

 

 やぁ皆、俺だ。 柏崎弦一郎だ。 ……突然だが俺は今、とても困惑している。 え? それはなぜかって? それはだな……。

 

「柏崎! 今に貴様の化けの皮、剥してやるからな! 覚悟しろ!」

 

 と、春蘭は黒い大剣――――七星餓狼の切っ先を俺に向けて宣言していた。 ……え? 俺が何かしたんじゃないかって? 違う違う、今回に関しては俺は何もしてないって。

 ……まず、何があったか説明するとだな。 俺はあの後、騒ぐ華琳たちを落ち着かせて六式について説明した。 最初は信じてはいなかったが、”月歩”のこともあって一応は信じて貰えた。 ……一部の人以外は。

 

『そんな体術聞いたことがありませんわ! きっと、五胡の妖術とか何かに決まってますわ!』

『何!? 妖術だと!? 貴様、やはり我らを(たばか)っていたな!』

 

 と、華琳に気圧されていた曹洪がさっきのテンションが再燃し、最初に会った時の疑いをもう一度かけられた。 そしてその疑問を信じた春蘭までもが曹洪の意見を鵜呑みにした。

 

『おい、曹洪はともかく春蘭は前に俺は天からの遣いだってことで納得してただろが!」

『そんなことは知らん! とにかく、華琳さまにこれ以上近づくことは許さん!』

『お前なぁ……。 なぁ華琳、お前からも言ってやってくれ。 このバカにもう一回分かりやすくだな……』

 

 俺は春蘭と話していても埒があかないと会話を切り上げ、騒ぐ曹洪や春蘭を尻目に華琳に助け舟を求める。 で、その華琳はというと……。

 

『…………』

 

 華琳は顎に指を添えて何かを考えていた。 ……この時俺は、華琳があんなことを考えているとは想像もしなかった……。

 

『……華琳?』

『いいわ、春蘭。 それなら、弦一郎と勝負なさい』

『…………は?』

 

 それから話はトントン拍子に進んでいき、俺は流されるままに気がつけば冒頭のような状況になっていた。 ちなみに今はあの場にいた全員、城門の前に集まっていて、そこから少し離れた所で俺と春蘭が対峙している。

 

「なんでこんなことに……」

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

「……お姉さま、本当によろしかったのですか?」

「何が?」

「弦一郎さんの事です。 ……一体何のために? 確かにあの体術には驚ろきましたけど……」

 

 曹純は華琳に、弦一郎と春蘭が戦う必要があるのかを問う。 問われた華琳は薄ら笑みを浮かべたまま答える。

 

「あら、そんなこと? ……そうね、何のためにと聞かれれば……彼、弦一郎の実力を図るためね」

「実力……ですか?」

「そう。 空を飛ぶ体術なんて、聞いたことがないもの。 彼の言う六式とやらにその内の一つに数えられるなら、他の体術も見ておきたいじゃない?」

「……なるほど」

「それに、もし彼がそんな体術を会得しているなら、彼を武官として召し抱えるのも一考に値すると思うわ」

 

 そう言って華琳は視線を対峙する弦一郎と春蘭に向ける。 華琳から審判役を請け負った秋蘭が片手を上げて視線だけを動かして二人を見る。

 

「…………始めっ!」

「でやぁぁぁぁああ!!!!」

 

 秋蘭が上げた手を勢いよく振り下ろし、開始の合図を出す。 それとほぼ同時に春蘭が気合の咆哮と共に突撃してくる。 対して弦一郎はジッと春蘭を見据えたまま動かないでいた。

 

「フンッ! 始まって早々に諦めたか! でりゃぁぁぁああ!!」

 

 春蘭は弦一郎に七星餓狼を振り下ろした。 シャンを除く曹純たちは弦一郎に直撃すると思っていた。 その時だった。

 

「”紙絵”」

 

 弦一郎は六式の一つ、”紙絵”を使って春蘭の一撃を紙一重で避けて見せた。

 

「「「なっ…………っ!?」」」

「おぉーっ! すごいっす、弦一っち! 春姉ぇの攻撃、避けたっすよ!」

 

 まさか避けられると思っていなかった春蘭、当たると確信していた曹洪と秋蘭、紙一重で避けたことに興奮してはしゃぐ華侖と反応は様々だった。 反応を見せなかったのは一度見たことのあるシャンと、弦一郎たちを見据える華琳だけだった。

 

「くっ……! 避けたか……! ならばっ! はぁぁぁああ!!」

 

 春蘭は七星餓狼を巧みに振るって弦一郎に攻撃する。 しかし、弦一郎はすべて紙一重で避け続ける。

 

「おいこらっ、避けるな貴様! 当たらんではないか!」

「いやなに無茶苦茶言ってんだ、春蘭。 普通は避けるだろうが」

「うるさい! いいから避けるな!」

「分かった分かった。 もう避けないから、思いっきり来い」

 

 春蘭の横暴な要望に弦一郎は両手を上げて呆れながら言う。 それに驚いたのは春蘭以外のかんきゃく全員だった。

 

「えぇ!? 弦一っち何言ってるんすか!? やめておいた方が良いっすよ!」

「そ、そうです弦一郎さん! お姉様、春蘭さまを止めて下さい!」

「……別に止めなくてもよいのでは?」

「栄華ちゃん!?」

「……いいえ、止めないわ。 大丈夫なのでしょう、彼は」

「……うん、へいき。 お兄ちゃん、シャンのも受けたことがあるから」

 

 香風の言葉に試合を中断させようと華琳を説得していた華侖と曹純。 もはやどうでもいいと半目になっている曹洪は驚いていた。

 

「えぇ!? 香風の攻撃を受けたこともあるんすか!?」

「うん」

「しゃ、香風さん? それは、格闘の部類ではなくて?」

「そう」

「……ちなみに聞くのですが、香風さんの得物は……?」

「これ」

 

 華侖たちから口々に聞かれ、それに簡潔に答える香風。 曹純は考えたくはない予想を脳裏に浮かべながら恐る恐る香風に聞いた。

 

「……これ」

 

 曹純の問いに答えるため、香風は自身の得物である大斧を片手に持ち上げ肩に担ぐ。

 

「「「…………」」」

 

 香風の得物を見て、もはや開いた口が塞がらない華侖と曹洪。 曹純に至っては顔から血の気が引いて青くしていた。

 

「ほぅ……! 言ったな! 絶対に避けないんだな!」

「あぁ。 望み通り受け止めてやるよ、お前の攻撃を」

「ハッ! 怖気づいて逃げる真似はするなよ!!」

 

 春蘭は弦一郎の言葉に口の端を吊上げ、七星餓狼を構える。 その瞬間、春蘭から迸るほどの闘気があふれ出た。

 

「…………」

「っ!? 姉さん、あれって……!?」

「ま、マズいっすよ華琳姉ぇ!? 春姉ぇ、本気で弦一っちを……!」

「……香風」

「大丈夫。 お兄ちゃんを信じて」

 

 春蘭の闘気を目にした曹純と華侖が嫌な予感を感じたのか切羽詰まった様子で華琳に詰め寄る。 対して華琳は静かに、それでいてどこか緊迫した声音で香風に声を掛ける。 香風はただじっと弦一郎たちの方――――正確には弦一郎をまっすぐに見て言葉を紡ぐ。 まるで彼が無事であることが分かっているかのように……。

 

「……姉者、それは流石に……」

「止めるな秋蘭」

 

 一方、審判役をしている秋蘭も春蘭を止めに入るが、弦一郎がそれを遮る。

 

「柏崎……」

「奴が全力で俺に挑むんだ。 ……なら、俺もそれに全力で応えるだけだ!」

「よく言った柏崎! 少しは見直したぞ!」

 

 弦一郎の言葉に春蘭は満足そうに笑い、さらに闘気を高める。

 

「……ここまで闘気を出すとは……よほど強い技なんだな」

「応とも! 貴様の心意気に敬意を払い、我が最強の技を食らわせてやる!」

「っ!? 姉者、まさか!?」

 

 春蘭の言葉でいち早く察した秋蘭は顔を強張らせ、試合中断の宣言をしようとする。

 

 ドォォンッッッッッッッッ!!!!

「はぁぁぁあああぁぁぁ!!!」

 

 しかし、それよりも早く春蘭が力強く踏み込み、大剣を振りかぶって弦一郎に突撃する。 膨大な闘気によってその突撃は圧迫感があり、見ている華琳たちも圧倒される勢いだった。

 

「…………」

 

 対峙する弦一郎は眉一つ動かさず、突進してくる春蘭を真っすぐに見据えていた。そして春蘭の大剣が弦一郎に迫る。

 

「はぁぁぁぁああ!!」

「”鉄塊”!!」

 

 ガキィィィィィイインッッッ!!

 

 春蘭の大剣が弦一郎に直撃し、()()()()()()()()が周囲に響き渡る。

 

「……まさか、この一撃を受け止めるとはな」

「……春蘭、お前の一撃も中々のものだ。 ”鉄塊”を使えない奴だったら今の一撃で終わっただろうな」

 

 至近距離のまま、春蘭と弦一郎は言葉を交わす。

 

「てっかい……? 私の大剣がきかなかったのは、それが原因か?」

「あぁ。 ”鉄塊”は全身の体を鉄のように硬くする体術だ。 お前も修行すれば会得することは可能だ」

「フッ……そうか」

 

 春蘭は微笑んで言うと、弦一郎から離れて持っていた大剣を上に放り投げた。

 

「……? 何を……」

「柏崎、今度は貴様の攻撃をするがいい。 だが、私は貴様のように”鉄塊”を使えるわけではない……だから!」

 

 春蘭は両手の拳を握り、腰を低くしてボクサーのような構える。

 

「素手の貴様を相手するなら、私も素手で相手してやる! 来い!」

「……別に気にはしていなかったんだが……お前がその気なら春蘭、俺も全力でお前にぶつかろう!」

「来い、柏崎!」

 

 弦一郎は春蘭の武人としての心意気を目の当たりにし、彼の中でも春蘭の評価を変え、拳を構える。 そしてそのまま春蘭に突撃していった。

 

「おぉぉおおお!! 食らえ、六式の技の一つ、”指銃”の速度で放たれる超高速重量拳打(ヘビーパンチ)! ”獣厳(じゅごん)”!!」

 

 弦一郎は拳を振りかぶって春蘭に向かって振り下ろす。

 

「ぐぅぅぅう!!?」

 

 春蘭は腕を交差させて防御した。 しかし、弦一郎の放った拳の重みは彼女の想像よりも重く、体が宙に浮き吹っ飛ばされた。 春蘭の体はそのまま数メートルまで飛び、やがて地面に叩きつけられた。

 

「「「「…………」」」」

「おー……人が飛んだー」

 

 一連の流れを見ていた華琳たちは、ただ茫然と見ている事しかできなかった。 香風は春蘭が飛んだことに興味を持っていたが。

 

「……る、柳琳……アタシ、夢でも見てるンすかね……?」

「いいえ、姉さん……私も意識はハッキリしてるわ」

「こ、こんな馬鹿なこと、あるはずありませんわ!」

「…………」

 

 目の前に起こった出来事に夢かと錯覚した華侖は隣の曹純に問いかけ、曹純は目を見開いたまま否定する。 曹洪は現実として受け止め切れていないのか、ほぼ発狂状態に陥っている。 そして華琳は黙ったままでいるが彼女の掌は彼女の気づかぬ間にキツく握りしめられていた。

 

「ぐっ……ァあ……はぁ、はぁ……!」

 

 地面に叩きつけられた春蘭は痛む腕に顔を歪ませるが、両足に力を込めて何とか立ち上がった。

 

「ほう……”獣厳”を喰らってまだ立ち上がるのか……。 普通なら骨の一本は折れていると思うが……」

「フンッ! 私をそこらの奴らと一緒にするなよ……!」

「ならば、今度は六式を極めた者だけが使える究極奥義……!」

 

 弦一郎は再び構えると、”剃”で春蘭の前まで移動する。

 

「っ!?」

「いくぞ、”六王g……」

「二人とも、そこまで!」

 

 瞬間的に距離を詰められた春蘭は目を見開いて驚き、その隙をついて弦一郎は両拳を併せ、春蘭の腹部に当て、技を発動させようとしたその時、荒野に凛とした声が響き渡る。

 

「「っ!?」」

「春蘭、今から秋蘭と一緒に腕を医者に診てもらいなさい」

「は……? か、華琳さま? なにを……?」

「貴女の事だから、平気だって言うんでしょうけど、念のために診てもらいなさい。 ……秋蘭」

「はっ。 では姉者、医者にいくぞ」

 

 華琳はそう指示を出すと、秋蘭はすぐに行動に移り、春蘭の背中を押して促す。 当の春蘭はというと、急な流れに戸惑いを隠せないでいた。

 

「えっ、はっ? し、秋蘭?」

「良いから行くぞ姉者」

「…………」

 

 弦一郎は春蘭が連れ去られていくところを黙って見ているだけだった。 そこに観戦していた華琳たちが近づいてくる。

 

「弦一郎」

「なんだ、華琳?」

「貴方の武術、そして実力は十分見せてもらったわ」

「そうか。 んで、どうだった?」

「そうね。 ……なかなか使えそうね。 ……一つ聞くけど、それは誰でも身に付くものなのかしら?」

 

 華琳の問いに弦一郎は少し思案して答える。

 

「そうだな……技の種類や数には個人差があるが、誰でも会得することは可能だ。 ……ただし、やり方は少々荒っぽいが」

「そう……弦一郎」

「ん?」

「貴方を本日付けで、警備隊配属及び六式の指南役に任ずるわ」

「…………は?」

 

 華琳の言葉に呆然となる弦一郎。 そんな弦一郎に華琳は説明する。

 

「貴方の実力は春蘭に引けを取らないし、武官として貴方を召し上げても問題ないと考えていたのよ。 でも、問題は貴方の配属先はどうするかで、考えていたのだけれど……そういえば、我が国の警備隊は今人手不足なのをさっき思い出してね? その穴埋めを、貴方で補おうと思ったのよ」

「……警備隊については分かったが、その指南役というのは……?」

「貴方、言ったわよね? 誰にでも会得することはできるって。 なら、今六式を使いこなせるのは貴方ただ一人から、警備隊の者たちに六式習得の指南をしてほしいのよ」

「……言っておくが、一朝一夕で身に付くわけじゃないぞ?」

「もちろんそんなことは分かっているわ。 そんなことが出来るとしたらそれはもはや人間じゃないわよ」

 

 弦一郎の言葉に半目になって呆れる華琳。 そして華琳は踵を返して城門へ向かっていく。

 

「それじゃ弦一郎、警備隊への所属の辞令は後程出すから。 指導の方も、くれぐれも忘れないように」

「…………あぁ、分かった」

「弦一っち、さっきの技教える時、ウチも呼んでほしいっすー!」

「シャンも……シャンも……!」

「っ!? 香風さん……っ!? おのれ柏崎弦一郎……!」

「あ、アハハ……と、とにかく、よろしくお願いしますね、弦一郎さん」

 

 こうして、華琳達による力の披露式兼面接(武力)は無事に終わり、警備隊及び六式の指導係に任命されることとなった。




はい、いかがだったでしょうか? 今回のお話は? ……え? 今回の話、短すぎないかって?
いやまぁ、それはその……前回の話からだいぶ時間が空いて、これ以上投稿を引き延ばすのは良くないなぁと思いまして……(汗) それともう一つ言い訳をすれば、やっぱり今回の拠点フェイズ、完全なオリジナルだったからでして……展開とかもところどころ無理矢理なところもあると思いますし、ご都合主義過ぎない? と読んでて思われてしまう所はいくつかあると思いますが、そこは軽~く流していただければと……(苦笑)
それはそうと、アンケートの件ですが、沢山回答していただいてありがとうございます! アンケートもこのあとがきを書いている時点で計150票近くまで集まっていて、皆さん本当にワンピースが好きなんだなと作者もワンピース好きとして嬉しく思っています( ´艸`)
……さて、そのアンケートについてなのですが、現在の割合だと7割近くが六式のみでいいという結果になっておりまして、皆さん六式の活躍にものすごく期待なさっているのをヒシヒシと感じております。 ……しかし、3割でも六式に能力者を追加してみたいという方もいるんですねぇ……。
そして、書いてた途中で思ったんです。「あれ……六式だけって、意外と描写に困るんじゃね?」と。六式のみの活躍を期待していた方々には大変申し訳ないのですが、やっぱり弦一郎君には能力者になってもらう事にします……はい。「じゃあアンケートの意味は何だったんだよ、この〇作者ぁ!!」と憤りを感じている方もいるかもしれませんが、すみません、やっぱり悪魔の実あってのワンピースといいますか……。

とはいえ、能力者になったとしても、それはあくまで”おまけ”みたいなもの。 玩具付き菓子でいうお菓子の方ですね(あれ? 逆だっけ?)。 CP9のロブ・ルッチみたく能力者であるが六式がめちゃくちゃ目立っていたあの感じを目指してみようと思っています!

さて、言い訳じみた長文はこれまでにして……次回の拠点は夏侯姉妹と曹仁&曹純の二本立てを予定しております! 皆様、また投稿までしばらくかかると思いますが、どうか長い目で見守っていただけると大変ありがたいです……! では、また次回!
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