【全40話】英梨々とラブラブ過ごすエッチな夏休み   作:きりぼー

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今回は由緒正しき下ネタオチ。


31 アニメ鑑賞⑤音楽で下ネタ

8月22日(月)夏休み30日目

 

 今日は曇り空。夜には一雨降るかもしれない。旅から帰ってきた俺は課題などやる気が起きず、今日もダラダラと夏休みを過ごしている。

 

 昼過ぎから英梨々が来ていて一緒に部屋でアニメを観ている。タイトルは『四月は君の虚実』だ。音楽物アニメのジャンルでは有名な作品で完成度も高い。一応、幼馴染ヒロインエンドの作品であるが、そこはあまり重要ではないかもしれない。

 

「で、なんで氷堂美智留がいるのよ」

「さぁ・・・」

「そこ。2人でコソコソ話しない。感じ悪ぅー」

 

 俺と英梨々は床の上のクッションに座って、並んでアニメを観ていた。美智留はベッドの上であぐらをかいて、スナック菓子を食べながら観ている。白いタンクトップはピッチリしていて体のラインを隠さない。ご自慢の大きな胸はたわわに膨らんでいる。下につけたスポーツブラが透けて見えるが、同じ白でセクシーさとは程遠い。むしろ下がやばい。紺色の短めのデニムパンツをはいているが、こちらはアグラをかいた隙間から下着がチラチラ見える。色は白で視界に入るのは目に毒だ。美智留のとはいえ、悶々とする。

 本人は挑発しているつもりはなく、あっけらかんとして健康的なエロさを振りまいていた。

 

「あれ、それってカールだよな?」

「うん。トモも食べる?」

「もらおうかな」

 

 美智留がカールの入った袋を俺に傾けた。俺は一つをつまんで口に入れる。チーズ味だ。最近では関東では扱わなくなってしまいネットで取り寄せるしかないスナック菓子だ。カレー味も人気で、昔はときどき食べていた。スナック菓子の定番だと思っていたが、それでも撤退するのだから、やはり競争の厳しい時代なのだろう。

 

「澤村ちゃんは?」

「いらない」

 

 英梨々はばっさりと断った。どうにも機嫌が悪い。今日の髪型はストレートのままで、オシャレなシルバーイエローのメガネをかけている。服装はピンクのキャミソールに白いタイトスカート。こちらも露出が高い。黒いインナーを身に着けていて隠すつもりはないらしい。俺、なんで下着の色までチェックしてんだろ・・・病気かな。

 

「やっぱり、音楽がテーマのマンガはアニメ化するといいよな」

「知らない」

「・・・」

 

 うん。英梨々はムスッとしたのを崩さない。子供か。まぁずっと2人で過ごしてきたししょうがないかもしれない。オフモードでは人見知りなのだ。それにしてもタイトスカートから伸びた足がエロい。足を崩して座っているが、時々体育座りにしている。正面なら丸見えだろうなぁと思いつつ、あまり見ないようにしておく。

 

「こういうアニメだとさー、ストーリーとは別にコンサートシーンなんかは、それだけで感動できるよねー」

「そうなんだよな。音楽が持つ力そのものが伝わるからな」

 

 そうそう、こういう会話のキャッチボールを自然にしてだな。作品批評で終わらせずに次につなげたいのだが。

 

「何その浅っさいコメント」

 

 英梨々がブーブー文句を言ってる。もう、俺と美智留が会話しているだけ嫌なのだろうか。が、美智留は英梨々程度ではマイペースを崩さない。そこがまた英梨々には面白くないらしい。

 

「でねトモ。そのコンサートなんだけどさー」

「ああ、お前ってオタクの夏フェスに参加したんだろ?」

「そそ。トモはこなかったね」

「いろいろ忙しくてな・・・」

 

 オタクの祭典といえば俺たちの参加した『夏コミュ』だが、音楽業界で盛り上がるのは朝まで演奏を続ける夏フェスだ。そこに近年はアニソン歌手などが参加していたが、それがさらに独立して、アニソンや地下アイドルの夏フェスが開催されるようになった。こちらも大いに盛り上がっている。有名声優陣も参加し、そっち方向のアニメファンだと、むしろ夏コミュよりも大事なイベントだろう。

 

「波島兄ちゃんがさ、トモにこれを頼んできてくれって言っててさー」

「なんだこのUSBメモリは」

「そこにあたし達の演奏が複数録画されているから」

「ほう?」

「編集して欲しいってさ」

「俺が?」

「じゃ、トモ頼んだ」

「伊織は?」

「メンバーの野暮用もあって、忙しいんだってさー」

 

 波島伊織。出海ちゃんの兄だ。去年は俺が美智留のマネージャーをやっていたが、いろいろあって今は伊織に引き継いでいる。プロデューサーの才覚があるらしく、美智留たちの『icy-tail』は順調に支持を伸ばし売れてきている。夏フェスに参加していることからも、成長著しい注目株だ。

 

「プロモーションみたいな感じでいいのか?」

「あたし達の公式ホームページに載せるってー、トモのセンスで適当に頼むよ」

「なるほど。で、費用は?」

「あたしの身体で」

「わかった」

「倫也!?」 英梨々が反応する。

「あはははっ」 美智留は動じない。

 

 美智留は能天気に笑っている。俺としても冗談と言いたいが、掃除も最近していないし、洗濯も溜まっている。金を払わないなら実働で返すのは当たり前だ。もちろん、好きなだけそのでっかいおっぱいを揉ませろといような要求はしない。そんなことをしたら美智留の思うつぼだ。

 

「そういうわけで美智留。風呂場掃除と、掃除機かけを頼む。あとついでに晩飯の支度もお願いしたい」

「トモのシモの世話は?」

「俺はまだオムツを必要としてないから、大丈夫だ」

「ふーん。まっ、澤村ちゃんいるしね」

「・・・」

「・・・」

「トモ。2人で黙るとリアリティー増すから、なんか適当に流してくれる?」

「ああ、そうだな。・・・だそうだ、英梨々頼む」

「えっ?あ、うん」

 

 英梨々は顔を伏せて顔を真っ赤にして耳まで赤い。こいつ、絶対にポーカー下手だよな。

 

「トモ。まさか・・・澤村ちゃんのこの反応。手を出したの!?」

「いや・・・そうだ、美智留はコーラ飲むか?」

「飲むー」

「英梨々は?」

「・・・ノム」

 

 俺は空のグラスを回収して階段を降りる。やれやれ・・・危うく詮索に落ちるところだった。別に隠すことでもないかもしれないが、美智留に話すことでもないだろう。

 俺としては、今日という二度とこない夏の日を平穏に過ごしたい。美智留がきて騒がしいのはいつものことだが、英梨々の機嫌がこんなに悪くなるとは思わなかった。

 トイレを済ませてから手を洗い。俺はグラスに氷を入れる。

 

 正直危うかったのは詮索のことではない。俺と英梨々の関係だ。今回の旅も未遂で終わった俺と英梨々の関係だが、仲は急速に縮まっていて一線を超えそうになっている。

 俺の部屋では絶対にヤらないといっている英梨々だが、アニメを再生していたら、ぴったりくっついてくるし、もじもじするし、目が合ったら瞳を閉じてくるし、ついついキスをしてイチャイチャしてまった。アニメはすでに見た作品だし、それはまぁいいんだが・・・

 そうやってイチャイチャしていると、ついつい手が伸びてしまって、英梨々がそれを拒絶せずに受けいれちゃうものだから、俺らはその発展を止めることできずに、お互いに困っていた。

 

 そのタイミングで来たのが美智留だった。天の采配を感じずにはいられない。

 

「やれやれ・・・」

 

 俺はため息まじりに独り言をつぶやく。グラスにコーラをいれ上に戻った。

 

 美智留は胡坐をかいたままベッドに座っている。英梨々もベッドに腰を掛けていた。2人で談笑している。さっきまで険悪そうに見えたのは、こちらの気のせいだったか。

 

「ほら、コーラな」

「サンキュー。トモ」

「倫也。レモンぐらい入れてきなさいよ」

「あいにく、冷蔵庫の中はほぼ空だからな」

 

 それぞれがグラスを手に取りコーラをグイッと飲む。夏に飲むコーラは美味い。楽しみにとってあるのは瓶のドクペだ。夏休みの最後にでも名残惜しく飲もうと思っている。

 

「トモ、さっき澤村ちゃんから聞いたんだけど、あんた、澤村ちゃんにフェ・・・」

「ちょっと!?氷堂美智留!」

 

 英梨々が美智留の口を塞いだ、その拍子に2人でベッドに倒れ込んだ。一体なんだ?百合展開が見られるのか?

 俺は2人がもつれ合うのを眺めていた。ベッドの上で美少女が2人イチャついているのはなかなかの僥倖である。英梨々は自分が短いタイトスカートを履いていること忘れているらしく、下着が丸見えになっている。黒のレース付きパンティーで、パンチラというよりは、すでにパンモロである。足を動かすからスカートがめくれ上がっていた。

 

「・・・」 俺の息子が即座に反応した。俺はばれないようにすぐに胡坐をかいて座り、テーブルの下でポジションを修正する。

 

「ふぅ・・・もう、なに言い出すのよ。美智留」

「ごめんごめん。いやいや、2人がそんなに発展していると思ってなくてさ、こう見えて心配してたんだよー」

「おい英梨々。美智留に何を話していたんだよ。さっき、笛がどうのこうのと」

「べ・・・別になんでもないわよ。あんたには関係ないでしょ」

「そだぞー。トモ。この果報者。スケベ。加藤ちゃんにいいつけてやる」

「最後の関係ないないよね!?」

「あら倫也。そこには反応するのね」

 

 英梨々が座り直して、スカートを直している。いきなり冷静モードやめてください。加藤問題は話題によくない。これは経験上俺の第六感が告げている。

 

「ああ、俺はお前の黒に反応したさ」

「はぁ?あんたバカなの?死ぬの?この変態!」

 

 英梨々がマクラを投げつけていた。ここは手で防いだりせず、潔く顔面ブロックで応じる。グラスを手でおさえ、コーラがこぼれないようにするのが男の嗜みだ。

 

「別にフエの話なんてしてないわよ。ね?氷堂美智留」

「えっと。そだねー」

 

 3人なので今日はエアコンが付いている。さすがに窓を開けて扇風機だけでは暑苦しい。エアコンがガァ~と音を立てて、また冷風を吹き出し始めている。

 

「強いて言うなら笛というか、尺八の話?」

 

ブハッ!

 

 すっとぼけた美智留の発言に、俺と英梨々はコーラを吹きだした。

 

 英梨々と目が合うと聴こえない声で、「バカ」と口を動かしていた。

 

(了)




というわけで、美智留回終わり。
出海ちゃんの登場済みで詩羽はしないので、あとは恵回だけ・・・
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