【全40話】英梨々とラブラブ過ごすエッチな夏休み 作:きりぼー
バイト先でバカップル化した2人です。
8月25日(木)夏休み33日目
朝から良く晴れていて残暑が厳しい。
隣を歩く英梨々は、白いシャツにモスグリーンのサロペットを着ている。髪型は後部でお団子を作っていた。手には紙袋を持っていて、そこには衣類が入っている。
出勤してタイムカードを押し、夜勤から業務を引き継いだ。まずは掃除からなのだが、英梨々は夜勤が帰るのを待ってから、「着替えてきていいかしら?」といった。これは俺が拒否をしても罵られるだけなので、俺としては「早くしろよ」としか言えない。
英梨々は個室の鍵を持ち出して奥の部屋へ入っていった。お客様は現在のところ0人だ。このまま1人で掃除を始めてもいいが、ここは彼氏らしく監視カメラで部屋を覗くべきか迷う。別にどうしても覗きたいわけじゃない。今日の俺は若干賢者タイム中なのだ。
というのは昨日、英梨々とじゃれている時に1回。夜に英梨々を思い出してもう1回。そして英梨々の夢を見て朝に下着を汚し、都合3回ほど・・・まぁアレなわけだが。高校生らしく体調は万全、いたって健康である。
しょうがないので、俺はバックヤードのノートPCにアクセスをし、英梨々の着替えている個室を覗いた。カメラは固定で上から見ている。フルカラーで画質もいい。この映像をPCに保存しないようにそこだけをオフにする。これは初日に英梨々が個室に入った時にも慌ててした作業だ。
何かあった時に監視カメラをチェックされても大丈夫なように、英梨々の着替えのデータを残すわけにはいかなかった。
英梨々は俺が監視カメラを見ていると確信しているようで、カメラに向かって仕切りに何かをアピールしている。わざとモジモジしたり、「バーカ」と口を動かしたり、踊りながら脱いだりと、実にバカだ。俺は苦笑いをしつつ、誰もお客がこないことを願っていた。
英梨々が着替え終わってでてきたので、また録画を開始する。
「ねぇねぇ変態倫也~どうかしら?」
「ああ、実になんていうか・・・まぁ、そのあれだ。似合ってるよ!」
「でしょでしょ」
「さて、掃除始めるか」
「掃除する時間あったでしょうよ。何してたのかしらね。この変態は」
「お前の想像通りのことだよ!」
「ふふふっ」
英梨々が笑っている。俺は録画を停止していることなど英梨々には恩着せがましく言わない。2人でくだらないエッチな遊びを朝からしただけの話だ。
フロアに掃除機をかけ、ドリンクバーの掃除し、グラスを洗ってセットする。英梨々はマンガの整理をして、テーブルを拭き、リクライニングシートを元に戻す。
掃除は30分もかからずに終わる。その頃に、最初の常連さんがやってくる。
いつも通りのバイトの日常に戻った。英梨々以外は。
さて、本日の英梨々の衣装だがナースコスプレをしている。しかも、ナースコスプレっぽいナースコスプレであって、ナースの恰好をしているわけではない。ここがポイントだ。
ナース用の白いミニスカワンピース。ちょっと厚手の生地がポイントだ。胸ポケットもあり、ペンが刺さっている。首には聴診器をかけ小道具も万全。髪にはナースキャップをセットしている。後部にお団子を作った髪型なのはこのためだったようだ。そこに白のハイニーソをはいている。しかも靴はなぜか先端が赤の上履きだ。
別にマンガ喫茶はコスプレをする場所ではないと思うのだが、本人はノリノリであり、俺としては別に文句はない。英梨々のナースコスプレは実によく似合っている。ドジッ娘ナースではなく、小悪魔的である。
掃除が終わったころに、チャイムがなって最初の常連客がやってきた。その後も次々と来客がある。
木曜の客が多いのはたぶん英梨々がいるからだろう。手元のデータで曜日別にみても、木曜日の客だけが増えている。英梨々目当ての客といっても、英梨々に話しかける人はいない。
やっぱりマンガ喫茶まできてマンガを読むような層は内向的なのかもしれなかった。
英梨々はマンガを1冊読み終わるごとに、聴診器を俺の腕とかおでことかに当ててくる。俺はそれを無視したいのを我慢して、「どうですか?」と相手をしてやると、「あんた、死ぬわよ」とか、「末期で、あと一ヵ月の命です」とか、不吉な事ばかりいう。英梨々も別に面白いことを言っているつもりはないらしく、またマンガ本を読みはじめる。
※ ※ ※
お昼休みはバックヤードで交互に休憩をとり、たいして旨くもない店の冷凍食品を電子レンジでチンして食べた。客はちらほらと来店してくる。
客はドリンクバーにいくたびに受付の前を通るのだが、みんなが英梨々を横目で盗み見している。英梨々は目が合うと手を小さくふって愛嬌を振りまいていた。
「ねぇねぇ、倫也」
「どうした?」
「お医者ごっこしたい」
「してんじゃーねか」
「じゃあ、お医者さんごっこ・・・したい?」
ナースコスプレの英梨々を見る。英梨々はちょっと顔を赤らめて、俺をじっと見ている。吸い込まれそうな大きな瞳がシャープなデザインのメガネから見えている。右手には聴診器を持って、悪戯っぽくこちらに向けていた。
「そりゃ、まぁそうだよな・・・」
夢である。男のロマンだ。まぁ、俺は経験があるけどな。美智留とよくやった。あいつはノリが良かった。胸が膨らみ始めてからも聴診器当ててたからな・・・
英梨々はもちろんそのことを知らない。
「でも、ここじゃできないわよね」
「当たり前だろ・・・仕事中だぞ」
「お医者さんごっこって、何するの?」
「それはだな・・・」
チャイムが鳴った。英梨々が舌打ちをする。それでも客がくると笑顔で迎えて接客をする。まさかのナースコスプレ美少女に、すべての男性客は戸惑いを覚える。中には清算時にチップを置いて行ったり、おつりを俺たちにくれたりする時があった。
「基本はやっぱり・・・聴診器を胸に当ててだな」
「その前に服を脱がさいとダメじゃない?」
「服は脱がすものじゃない。軽くまくれば十分だ」
「それから?」
「喉を見たり、注射するフリをしたり・・・」
「浣腸したり、拘束してアソコの中みたり」
「するかぁ!」
「倫也、声でかい」
あっ、すみません。俺は客のいるフロアに向かって頭を下げる。
英梨々の胸に聴診器を当てるか。ふむふむ。俺は昨日の英梨々を思い出す。彫刻のような綺麗な白い体。控え目な胸の膨らみは形がよかった、上をツンと向いている小さな乳首。色は鮮やかなピンクじゃなくて、肌色に近くて・・・
「はっ」
「倫也。何妄想してんのよ」
「いやいや、英梨々・・・やっぱり、診察した後は適当な病名をつけて、それからお薬を処方しなきゃな」
「どーでもいいわよ・・・」
英梨々が体をこちらに向けて、足を組み替えた。ミニスカなので組み替えると見えそうになる。俺は太ももに目が釘づけになってしまった。白いニーソも良く似合っている。
「倫也、目が血走ってるわよ」
「ああ、そうだよな・・・すまん」
「昨日、ヌいてあげたでしょ・・・」 英梨々が耳元で囁いたあと、耳に息を吹きかけてきた。
英梨々は知らないのだろうか。高校三年生の健全な男子がどの程度の頻度でマスターベーションをしているのか。それどころか、昨日は英梨々をオカズにさらに二回ほど俺は出している。ここ数日・・・性欲の塊みたいになってきている。だいたいすべて英梨々のせいだ。英梨々にはもちろん言わないが、知られたらこいつの場合は喜ぶのだろうか。
「仕事中にあまり挑発しないでくれ・・・」
「あんたが勝手に欲情しているだけでしょ」
チャイムが鳴った。英梨々が舌打ちをする。
客を迎え入れ、受付業務を笑顔で済ませる。慣れた様子だ。
「はぁ・・・」 俺は大きくため息をついた。
「ねぇねぇ倫也」
「なんだよ」
「何がしたい?」
「何が?」
「このコスプレみて」
「ああ、そうだな。ガーってして、ガーして、ガァァアってしたいよ」
「バカ」
「言語化できるかバカ!」
「ふーん」
こいつ、さっきからエロトークしかしてねぇな。勤務中のまだ日中である。バイトが終わるまであと2時間以上あった。冷静にならないと体がもたない。
英梨々が足を崩して、前でピッチリと閉じる。膝が当たっても、太ももは細いのでそこに空間ができる。
「挟みたいかなぁ」
「倫也、どうしたの?」
「いや、なんでもねぇよ」
俺は前を向いた。なんか、さっきから息子が元気だ。朝は賢者タイムの名残りがあったのに、今じゃもう・・・
穏やかなバイト生活がしたかった。いっそ店を閉めて、英梨々とバックヤードで昨日の続きがしたい。まぁ、まだ最後までできないだろうけど。
「はっくしゅん」
「ん?大丈夫か英梨々?」
「平気よ」
そういえば少し顔が赤い気がするのは、もしかして風邪かな?
「無理すんなよ。1人で平気だから、帰ってもいいからな」
「なんでクシャミひとつでそこまで心配されなきゃならないのよ」
それから、自分達を落ち着けようと並んで受付台に座って前を向いた。英梨々がマンガをまた読み始めた。あと2時間の辛抱である。
俺は前を向いたまま、こっそりと左手を伸ばし、英梨々の右の太ももの上に手を置いた。
「倫也、それ、完全にセクハラ」
「蚊がいたんだよ」
「ならしょうがないわね」
許容された。しかし、勤務中にこのタッチは背徳感がやばい。もうこれはAVみたいなもんで、よろしくない。やめておこう。
「倫也、蚊がニーソの中に入っていったわよ」
「んなわけあるかい」
とかいいつつ、指でニーソを弾いてみた。英梨々の太ももが柔らかく肌がすべすべしている。あとニーソの肌触りもいい。というかすごくいい。
「なぁ英梨々。この白ニーソって、もしかしてシルク?」
「当たり前でしょ」
「シルクの白ニーソなんてあるんだな」
「なにいってんのよ?」
「いや、普通はコスプレ用って安物のナイロン使うだろ」
「さぁ?」
「まぁ、俺もよくわかんねぇけど」
「なんなのよ」
「顔をすりすり擦りつけたい」
「はぁ?あんたバカなの?死ぬの?変態」
チャイムが鳴った。英梨々は顔を赤らめて妄想に浸っている。しかたないので俺が代わりに舌打ちをしておいた。
※ ※ ※
仕事が終わった。引継ぎをしエプロンをしまう。
エレベーターの中で俺たちはキスを重ねる。俺としてはそのまましゃがんで、英梨々の足にすりすりしたいが、もちろんそこまで変態ではない。キスをしたところで性欲が収まるわけでないし、むしろ高まる。
外にでて夕暮れの街を歩きながら、手をつないで仲良く帰った。
家の前でいつものようにもう一度キスをする。
「じゃ、倫也、また明日ね」
「明日は週末だけど、またどこか行くのか?」
「うん。明日はね。豪華クルーズ旅行よ」
「ほう・・・」
どこにそんな金があるんだかわからないが船旅らしい。特等室あたりで過ごすのだろうか。楽しみではあるが、俺としてはもうどこもいかず、英梨々と部屋で過ごしていたかった。
「コホンッ」と英梨々が咳をした。
「大丈夫か?」
「うん。平気よ。倫也の変態の願望は、また考えておいてあげるわよ」
そういって、英梨々は俺を少しバカにして、口角を片方あげて小悪魔のように笑った。
ひぐらしが遠くで鳴いている。もうそろそろ夏が終わろうとしていた。
(了)
裸でイチャイチャしてたせいだな・・・