【全40話】英梨々とラブラブ過ごすエッチな夏休み 作:きりぼー
倫也の力が試される時。
8月30日(火)夏休み38日目
今日は気持ちの良い陽気だ。暑さが一段落して風が吹いている。
風邪の治った俺は、英梨々の家に遊びに来ている。
大きなビニールプールに腰をかけて足だけをプールにつけ、おもちゃの釣竿を垂らし。おもちゃの魚を釣っている。子供なら夢中になって遊べるだろうが、俺は熱中するに留まる。なにしろ高校生だからな。
「あの沈んでいるアンコウって釣れるのか?」
「さっきからチャレンジしているけど、難しいわね」
「俺もアンコウやってみるかなぁ」
魚の顔先に輪っかが付いていて、それを餌のついていない釣り針でひっかけて釣る。それだけの遊びだ。
隣に座る今日の英梨々は、釣り人の恰好をしている。いやいや、こんなゲームにそのファッションはいらないだろうと思ったが、せっかく用意したので着てみたいのだろう。
ツインテールには黒いサングラスを乗せている。インナーは上下とも黒で体にフィットし、日焼け対策はばっちりだ。夏には暑そうだが、素材があたらしく冷感接触らしい。水をかけるとさらに冷たくなる。その上にTシャツ、そして明るいオレンジのライフジャケットはオシャレでポケットも多い。
「じゃあ、賭けましょうか。倫也」
「何を?」
「そうね、あたしが勝ったら、倫也は裸に四つん這いで、あたしがデッサンするわ」
「それ前も言ってたけど、やらなくても描けてるじゃねーか」
「あれは妄想なのよ、リアルティーとは違うの。倫也にはわかんないわよ」
「わかりたくもねーな」
「で、倫也が勝ったらどうして欲しい?」
「ん・・・そうだな」
やっぱりちょいエロがいいなぁ。かといって露骨な要求もしたくない。ここは中間をとって本能に従い・・・
「水着」
「水着がなによ?」
「おまえ水着を買っただろ。あれ、着ろよ」
「ふーん」
英梨々が俺を見下すようにみている。でもそのあと口角が上がり、にやりと笑っている。そりゃそうだ本人だって着てみたいだろう。せっかくプールがあるのに、ここでもいいような気がしたけど・・・ビニールプールには合わないのかもしれない。
アンコウはなかなか釣れなかった。釣り針が軽すぎて上手く沈まない。水の中ではコントロールが難しく、アンコウの先にある小さな輪に引っ掛けることができなかった。
「釣れないわね。倫也、このおもちゃ欠陥なんじゃないの」
「作った奴の顔が見てみたいものだな」
「どーいう意味よ。設計がおかしかったかしら?」
そう、このおもちゃの魚は英梨々の自家製だ。木に塗装がしてある。観ている分には綺麗にできているが、実用に耐えるものではなかったらしい。浮いている魚なら問題なかっただけに残念だ。
「英梨々。これはもう無効勝負として、お前が水着になるってことで良くないか」
「じゃあ、あんたがプール代出しなさいよね」
「ここで着ないの!?」
「いやよ。だいたい自宅だと倫也がすぐにエッチなことしてくるじゃない」
「いやぁ・・・心当たりねぇな」
英梨々が立ち上がって、竿を片付けだした。
「じゃあ、倫也。あたしは準備してくるから、ここ片付けといてくれるかしら」
「あいよ」
英梨々が屋敷の中にはいっていった。俺はバケツですくって水をある程度まで捨てて、それからプールを傾けて水を全部捨てた。その後に空気を抜いていく。これがけっこうな大きさなのでなかなか大変だった。
空気を抜き終わったプールを物干しにかけて干しておく。たたんで物置に片付けるのは乾いたあとでいいだろう。魚のおもちゃをまとめてバケツにしまい、だいたい片付いたところで英梨々が出てきた。
インナーはそのままで、黄色いTシャツに、白いキュロットスカートに履き替えていた。
「じゃ、行くわよ」
「俺も準備しないと」
「倫也の家に寄っていけばいいのよね」
「そうだな」
2人でを手をつないで通いなれた道を歩く。英梨々は玄関先で待っていて、俺は慌てて準備をする。行き当たりばったりで相変わらず振り回される。
※※※
とある都内の高級ホテル。ここには室内プールがある。いざ英梨々とここに来てみると、宿泊客かスパ会員以外は利用ができないらしい。
「じゃ、宿泊で」
「かしこまりました。お部屋の方はいかがしましょうか?」
「ダブルルームならどこでもいいわよ」
英梨々がロビーで手続きをしている。プール代をおごると言ったが1人5000円だった。痛い出費だ。宿泊ともなれば、相応の金額が必要になる。というか、宿泊って英梨々・・・?
8階の中層階の一室に案内された。スイートルームと違ってそこまで広くはないが、上品な作りで申し分ない。東京の街並みを見下ろすことができた。
「じゃ倫也。いくわよ」
「無駄使いすぎねぇか・・・」
「はぁ?あんたバカなの?死ぬの?」
「それひさびさに聞いたな。」
「だいたい、あんたが水着を見たいって言ったのよね。何が不服なのかしら」
「水着は家でも着れるだろ・・・
「倫也は部屋で水着プレイがしたかったってことかしら?」
「ぜんぜんそんなこと言ってないよねぇ!?」
「プールのないところで水着なんて着てどうすんのよ」
「いや、まぁそうなだけどさ」
「ほら、いくわよ。それとも帰る?」
「いきまふ」
やれやれ金銭感覚が狂う。どうしてプールにはいるために数万を出費しなければならないのか。夏のバイト代がぜんぶ飛ぶ。とはいえ、英梨々の目的がプールなのか、それとも・・・ここに宿泊することなのかは、俺には測りかねる。
エレベーターに乗り、受付を済ませてプールに行く。更衣室で別々に別れた。ささっと着替えて、シャワーを浴びてプールへと向かう。これがなかなか豪華だった。天井はガラスになっていて、採光は明るい。
広いプールに10人もいない。平日だからだろう。貸し切りみたいだった。とりあえず場所取りをする。タオルなどもすべて備え付けてあった。手ぶらで来ても大丈夫な仕様になっている。テーブルの上のメニューを開くと、各種ジュースやアルコール、軽食などもあった。やっぱり、この2000円以上するトロピカルドリンクを頼むと、アニメみたいなフルーツの飾られたドリンクが来るのだろうか。英梨々が来るまで待とう。
「倫也ぁ~」
英梨々の声で俺は振り返る。やっと拝める英梨々の水着姿だ。髪はリボンを外してストレートになっていた。シャワー浴びた後なので髪は濡れてまとまっている。
「白じゃないだとぉ!?」
「そんなに驚くことでもないでしょ」
「いや、まぁそうなんだが」
「どうかしら?」
英梨々がポーズをとる。色はピンク系だけど、薄くて白に近い。ベビーピンクかカーネーションカラーだ。胸はかなり寄せたと見えるが、自然な膨らみで無理にパットを盛っていないのがわかる。フリルが付いていて谷間は強調されていない。自分をよくわかっているデザインだ。うん。
下はシンプルな形に見えるが、透けるピンクのパレオがまかれていて、はっきりとは見えない。この恥じらい加減。実にフェミニンな水着で、ちょっと英梨々っぽくはないなと思ってしまった。
「いいんじゃないでしょうか」
「なによそれ」
「いやいや、可愛いと思う。なんか、こう・・・可愛いと思う」
「あんたねぇ・・・ボキャブラリーなさすぎよ」
「ごめん。でも英梨々。ほんと、可愛いと思う」
「もう」
英梨々が隣に座った。メニューをパラパラとめくり、スタッフを呼び寄せる。スタッフはとても綺麗なお姉さんで白いブラウスにリボンをつけ、下は黒のロングスカート。水着ではないが、濡れても大丈夫そうな素材にみえる。
「このカップル用のトロピカルジュースください」
「かしこまりました」
「あと、このおすすめドルチェも」
「かしこまりました」
スタッフが頭を下げて去っていった。やはりホテルのスタッフは品がいい。
「倫也、何スタッフに見惚れているのよ」
「そんなことねぇよ。ちょっと変わった服だなと思っただけだよ」
「ふーん、どうだか」
「それに、こんなカワイイ彼女がいるのに、よしょみなんか・・・かみまみた」
「無理するからよ」
実際わざと噛んだわけだが、どうも可愛い英梨々が目の前にいるのは照れる。水着は肌の露出も多く、英梨々の綺麗な白い肌が透けるように眩しい。あのビキニの下を触ったことがある俺の手は幸せだなぁ。その内、あんなことやこんなことを・・・ってまた、妄想してしまった。
「少しプールに入りましょ」
「ああ、せっかくだしな」
「場所的にはあんまりはしゃぐとこでもないのでしょうけど」
「気にすることないだろ」
温水プールなのでそこまで冷たくはなかった。端まで泳いでから戻ってくると、ドリンクとお菓子がテーブルに置いてあった。
「おおっ、ほんとにこういう飲物ってあるんだな」
「当たり前じゃないの」
行儀悪く英梨々は立ったままグラスに飾られていたスイカのカットを手にとって食べた。俺は座ってから、ストローでジュースを飲む。ハート型に曲がったストローで飲み口が二つついている。ジュースは南国系のフルーツが混ざったもので、ドロリとしてやたら甘い。個人的には爽やかなコーラがいい。
英梨々も同じようで、座って一口飲むと、舌を出して「甘すぎよね」と顔をしかめていた。
ドルチェの方は、丸いプチショートケーキにフルーツとクッキーが添えてあった。英梨々はフォークで味をみて納得していた。さすがにこんなホテルのケーキで不味いわけがなかろう。
「倫也、せっかくだからやるわよ」
「何を」
「このジュースをみたら、やることは一つでしょ。すみませーん」
「・・・?」
英梨々がスタッフを呼んで、スマホを渡した。写真をとってくれるように頼んでいる。
「さぁ、倫也やるわよ?」
「だから、何を・・・」
英梨々がテーブルに両肘をついて、手の上に顎を乗せながら、ストローを咥えている。・・・なるほど、恋人が対になって一緒にジュースを飲む、あのバッカプルのシーンがやりたいらしい。いいだろう。ここは彼氏として英梨々の希望を叶えてやろう。
多少恥ずかしいが我慢する。
俺も英梨々と同じ格好をする。英梨々が必死に笑いをこらえているのがわかる。
シャッター音がして撮影された。
「もう、倫也、笑わせないでよ!」
「別に笑わせるつもりはないが?」
「なに言ってんのよ。なんで、倫也まで女の子のポーズなのよ。普通男は両肘つかないでしょ」
「そうなのか?」
「もう、ほんと恥ずかしい」
英梨々がケラケラと笑い転げながら、スタッフにお礼をいって画像を確認し、さらに爆笑している。俺としては英梨々がそこまで喜んでくれるなら満足だ。
それから食事は途中にして、またプールで遊んだ。泳いで追いかけっこしたり、「きゃはは」「ウフフ」と水をかけあったりした。それから氷が解けて薄くなったトロピカルドリンクを2人でなんとか飲み終えて、お菓子も全部食べた。
「サンオイルだけが残念だったわね、倫也」
「ああ~。確かにカップルイベント言えば、サンオイルだよな」
「もう日焼けする時間じゃないけど、塗るだけ塗ってみるかしら?」
「周りの目が怖えよ」
「塗りたいことは塗りたいのね」
「・・・やぶさかではないがな」
「エッチ」と小さな声で、耳元で囁いた。
英梨々が近い。大きな瞳に俺が映っている。濡れた英梨々の髪を少しどかし、頬に手を当てた。
「周りが見てるわよ」
「・・・そうだな」
「別にあたしは構わないけどね」
「残念だが、俺は構うんだな」
「ヘタレ」
「紳士と呼べ。紳士と」
英梨々が俺の手を握って、プールの方へ向かった。2人でまたプールにドボンッと入った。
「なんだよ?」
「ほら。見えないわよ」
英梨々がプールに潜った。俺も一緒に潜る。英梨々の長い髪は水の中で大きく広がっている。プールキャップをかぶった方がよかったかもしれない。
息を止めながら水の中でキスをそっとした。
感触はよくわからなかった。
※ ※ ※
着替えて部屋に戻った頃、時刻はもう17時を回っていた。そろそろ家に帰らないといけない。夕食のこともある。今日は英梨々と泊まるわけにはいかない。それでは無断外泊になってしまう。食事を作り、俺たちの帰りを待つ人がいる。
「けっこう疲れたわね」
「意外と、はしゃいでしまったな」
「結局、倫也はまだまだ子供なのよ、ホテルのプールではしゃぐまで遊ぶなんて」
「なぜ自分のことは棚にあげる」
「ふふふっ」
英梨々がダブルベッドに腰をかけた。
英梨々は黒いインナーは脱いでいて、今はキュロットスカートに生足が伸びている、上は黄色のロゴのはいったTシャツ姿だ。
英梨々の隣に俺も座った。ベッドは柔らかく沈み込む。少しの時間沈黙が続き、英梨々はぼんやりと壁の絵画を眺めていた。
誰の作品で、これがレプリカなのか本物なのか俺にはわからない。何か話題を探すならこれがいいだろう。英梨々がこれについて解説してくれるはずだ。でも、そんな聞いたそばから忘れてしまうようなことはどうでもよかった。
部屋はとても静かで、空調の音すらしない。窓の外の景色は赤くなりつつある。日の沈むのがだいぶはやくなってきた。
英梨々の左手に手を重ねた。英梨々は抵抗もせず何も言わない。でも指を絡めたり、握り返したりしなかった。英梨々も迷っているのだろう。
ホテルのダブルベッドだ。英梨々的には条件が整っている・・・のだろうか。でも、今日はプールに遊びにきただけだし、そんなつもりはないのかもしれない。
「倫也。またエッチなこと考えているでしょ」
まったく図星なわけだが、それは英梨々だって同じだろう。だから、そんなことを言うのだ。
「ああ。ずっとだ」
「ずっとって、あんたねぇ。いつからよ」
「わかんね。お前が水着着るって言いだした時から」
「それ、まだ日中よね」
「そうだな」
「ずぅ~とエッチなこと考えていたのかしら。この変態は」
「そうだな」
「そんな素直に認めないでしょ。気持ち悪っ」
「悪かったな。そうだよ。俺はずっと考えてた」
「プールに入りにきただけなのよ」
「わかってる」
「ぜんぜんわかってないわよね」
英梨々がボスッとベッドに倒れ込んだ。それから俺の方に背中を向け、足をくの字にした。
俺もそこに横になる。
「なぁ英梨々」
「いいわよ」
「・・・っ!」
許可がでた。いやいや、喜んでいいのか。もう妨げるものはないか。
「スマホの電源切るか」
「そ・・・そうね。よく気が付いたわね。倫也」
俺は立ち上がって、スマホを鞄から取り出して電源を切った。英梨々のスマホも渡すと、英梨々はそれを操作して電源を切った。
「ふわぁ~あ」
「なんて、大きなアクビだよ」
「ちょっと、ひさびさに運動しすぎて疲れたのよ。少し寝ましょ」
「帰らなくていいのかよ」
「もう、ほんとヘタレよね。何もかもあたしが教えないとダメなのかしら?」
「何がだ?」
「そこは、『帰したくない』って、倫也があたしをここに引き留めるとこでしょ」
「あっ、そうだな。うん。英梨々、帰したくない」
「ちゃんと帰るわよ。みんな心配するでしょ」
「帰るのかよ」
英梨々がベッドの上でブランケットをめくって、中にはいっていった。俺も中に一緒にはいる。時間はまだあるのだろうか。どれくらいここで過ごせる?泊まるわけにはいかないよな。
「ほら、ちゃんと貸しなさいよ」
「ああ、腕か」
「うん」
英梨々が俺の右腕を引っ張って、頭の下に置いた。髪がまだ少し濡れていてひんやりと冷たい。
英梨々こちらに体を向け、甘えるように満足そうな顔をして、じぃーと俺を見ている。口元がニヤついている。
俺の右手は英梨々の頭によって拘束され、自由が利かない。左手をもぞもぞと動かして、英梨々のTシャツの中に滑り込ませた。
「ねぇ、倫也って、いつも胸しか触らないわよね」
「・・・柔らかいし」
「バカ。真面目に答えないでよ。そんなに自信ないんだからねっ」
「そりゃあ、英梨々の胸が大きくはないかもしれないけど、綺麗な形をしていると思うぞ」
英梨々が目を閉じて、唇を重ねてきた。歯を磨いておけばよかったかな。フルーツの香りがした。
左手を英梨々の背中に回して、ホックを探す。けれど、ホックは見当たらなかった。英梨々がクスクスと笑っている。
手を前に回し、英梨々の胸をちょこちょこと少し揉むと、英梨々は赤くなった顔を伏せた。ブラの上から指を折り曲げて縁をそうように動かした。ブラのどこにもホックを見つけることができなかった。なんだこれ。
「バカ」英梨々が小さく呟やいた。右手で俺の迷っている左手をTシャツの外に追い出した。それから、中でモゾモゾと動いている。その間、英梨々のオデコにキスをして、頭を撫でた。右手の位置をちょっとずらして、しびれを解消する。
「ほら、いいわよ」
「ん・・・」
英梨々が、俺の左手をTシャツの上に押し当てた。ブラは上にずれていて、英梨々の胸の膨らみがTシャツの布越しにはっきりとわかり、小さな突起を手のひらで感じた。英梨々がまた俺の口にキスをする。ゆっくりとTシャツの上から、英梨々の乳首をつまんで軽く引っ張った。
英梨々の吐息が漏れた。
もう少し進めて大丈夫かな。英梨々の胸の柔らかさを堪能した俺は、右腕を英梨々の頭の下から抜いた。そしてブランケットの中に潜って、英梨々の右胸にTシャツの上から・・・キスをした。
「クゥ・・・」
と、英梨々の声が聴こえる。
布先とはいえ唇の先に乳首の膨らみがあたる。舐めるべきか、吸うべきか迷う。唇で乳首を甘噛みする。英梨々が俺の頭を強く抱きかかえた。
俺は息が苦しくなるほど、英梨々の胸に顔を押し付けられた。
「倫也。そろそろ、・・・帰ろ」
・・・いやいやいやいやいやいや。英梨々?ここで?
何いってんの?バカなの?ここで辞められるわけないよね?ダブルベッドだよ?スマホも切ったよね?えっ?どういうこと?
このまま続けたらもしかして泣くの?俺が辞めたらヘタレって言わない?言うよね?
ちょっと?俺すげぇ溜まってんだけど。もう暴発しそうなんだけどっ!
※ ※ ※
・・・この後、めちゃくちゃ倫理君した。
(了)
倫理君しちゃらめぇー