メイドです、仕事辞めたい   作:ブラック企業ナザリック

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体調だいぶ良くなってきたよサスケ

アンケートのご協力ありがとうございました。まさか千人近くが一つの票に集まるとは……さては皆さんドスケベだな?(失礼


第13話

 

 

 

 

 

 

「……どうしてこうなった」

 

 アインズは自らの魔法で止まった時間の中で呟く。

 アインズの目の前には、服をはだけさせたメイドが1人。

 時間止めの対策がされていないファースはアインズの魔法により、その動きをいっさい止めていた。

 まるで彫像のように佇む彼女の服の隙間からは、女性らしい見事な双丘。

 それと黒色の下着(パンツ)が見え――

 

「…………」

 

 これ以上、止まっているとはいえ直視できないアインズ(童貞)は視線を横にずらした。

 ――しかし大きい、何がとは言わないが大きい。

 普段は服に圧迫されているが、解放すると彼女の双丘は想像以上に凶悪なものだった。

 

 "ゆさっ、ゆさっ"

 

 アインズは思わず服の圧迫から解放された瞬間のファースの双丘を思い浮かべてしまう。

 ――以前肩が凝るとか言っていたが、それもそうだろうとアインズは納得できた。

 

『――時間停止モノもアリだと思う』

 

「ハッ! ペロロンチーノさん!?」

 

 混乱に包まれているにも関わらず、中々沈静化されないアインズの頭の中に、突如としてペロロンチーノ(エロゲマイスター)が現れた。

 

『あ、時間が動き出した後、ちゃんとナニをしたか説明してあげるんだぞモモンガさん。そうすれば一粒で二度美味しい――』

 

『おい、黙れ弟』

 

『げっ、姉ちゃん……!』

 

 ぶくぶく茶釜(姉系ロリ)まで出てきた。

 やめてくれ、人の頭の中でケンカしないでほしい。

 

『モモンガさん! 勢いだ! とにかく勢いで行けば何とかなるさ!』

 

『モモンガお兄ちゃん? まさか自分を敬うメイドさんに手を出したり――しないよな?』

 

 ――ここでようやく沈静化が起こった。

 すると嘘のように、2人の声が聞こえなくなった。

 

「……冷静になれ、俺」

 

 魔法の時間も無限ではない。

 アインズは冷静になったばかりの思考で考え始める。

 

「……普通に考えて、行き違い――というか、完全に俺のせいだよな、これ……」

 

 原因はすぐに分かった。

 アインズが伝言の魔法で、大事な主語を伝えずに部屋に来るように伝えたせいだろう。

 主語がないからって、どうしてそんな結論に至ったのか納得がいかなくもないが、そもそも相手が分かっている前提で話を進めたアインズの責任だ。

 社会人としてあるまじき失態。

 いや、今は支配者だけどね?

 

「……そもそも、どうやってするんだよ」

 

 アルベドやシャルティアもそうだが、こんな骨の身体とどうやって致すのだろうか?

 逆に気になるが、今はそんな事を気にしている場合ではない。

 

「――魔法の効果が切れる。覚悟を決めろ、俺」

 

 解決策は既に浮かんでいる。

 というより、これしかないだろう。

 そう、それは――()()だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「――あ、あれ?」

 

 ここで遂に初めてを迎えてしまうんだ。

 そう覚悟を決めたファースは不思議な体験をした。

 気が付いたら、自らの身体を覆うように柔らかな毛布が掛けられていた。

 

「――ファースよ、どうやら私はお前に……そう、()()()をさせてしまったようだ。すまない、許してほしい」

 

「え、あ……え?」

 

 そして何故か、頭を下げる主人の姿。

 

「お、お顔を上げてください! メイド如きに頭を下げる必要などありません!」

 

 まだ状況が飲み込めていないファースだが、条件反射ともいえるレベルで何とかその言葉だけは出せた。

 ――そしてファースは事実を教えられた。

 アインズ様は、()()()()()()で自分を呼んだわけでは無い事に。

 

「ッ……」

 

 自身の顔が羞恥で真っ赤に染まるのを感じる。

 とんだ勘違い、とんだ思い上がり。

 ファースは自らの早とちりに何とも言えない感情に包まれた。

 

「……その、私が言葉足らずだった。よってお前に責は無いぞ?」

 

 アインズ様が慰めの言葉を掛けてくださる。

 

「――は、はい……お気遣い、誠に痛み入ります……」

 

 そうしてファースは乱れた衣服を整え直す。

 

「……くっ」

 

 しかし焦りからか、胸のボタンがうまくとめられない。

 着替えの時にいつも苦労するポイントではあるが、何故かこの瞬間に限っていつもより苦戦する。

 はみ出しかけた双丘をねじ込むように衣服の裏にしまい込み、無理やりボタンをはめる。

 サイズが合っていないわけではないというのに、何故ここまで苦戦してしまうのか、本人にも謎だ。

 

「――大きいな」

 

「え……?」

 

「――いや、何も言っていないぞ? それより服の乱れは直せたか?」

 

 アインズ様が何か呟かれた気がするが、気のせいだったようだ。

 

「――はい、お目汚しを失礼しました」

 

 完全に着衣を整え、どうやらアインズ様の持ち物であった毛布をお返しする。

 そして勘違いだったと分かった為か、緊張が抜け安堵感を得られたファースはいつもの調子に戻れた。

 

「それでは……改めて聞かせて貰おうか。成果をな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ソレハ、ドウイウ意味ダ?」

 

 コキュートスが、デミウルゴスに問う。

 先程の、ファースというメイドについての言及が気になったのだろう。

 ――アルベドも、デミウルゴスの言いたい事は既に察していた。

 しかし問われたのはデミウルゴスだ。

 ここでアルベドがわざわざ出しゃばる必要はないだろう。

 

「もう一度言うが、確証は無い。しかし私はこう考える――そのファースというメイドこそが、ナザリックの()()()ではないかとね」

 

 ――やはり、同じ結論だ。

 しかしアルベド以外はまだ納得できていないのか、全員首を傾げている。

 

「シャルティア、確認だが――そのファースというメイド、勿論我々と同じく至高の御方々に創造されたのだよね?」

 

「え、えぇ――至高の御身であられる、ホワイトブリム様に創造されたと言っていたでありんす」

 

 シャルティアはファースというメイドと相当長い時間関わったのだろう。

 彼女の身の上話もそこそこ聞いていたようだった。

 

「それでは、()()()()()()()?」

 

「時期……でありんすかえ?」

 

「あぁ、そのファースは一体()()()()ナザリックに居る? ホワイトブリム様はどのタイミングで御創造なされた? おそらくだが――()()()()()よりも先に居たのではないかね?」

 

「……あ」

 

 デミウルゴスの言葉に、シャルティアはあの日の出来事を思い出す……

 そう、あれは確かエクレアというペンギンがファースに言っていた言葉だった。

 

『――そういえば師匠、今年で幾つになったんだい? ()()の君はナザリックの誰よりも年季が入ってるんじゃないかね?』

 

『年寄りって言いたいわけ? また踏まれたいのかこのクソペンギン。ホムンクルスだから歳の概念なんて無いわ――まぁ、確かに年季で言えば他のメイドや守護者の方々より上かもだけど……』

 

 ――シャルティアの証言に、誰もが息を呑んだ。

 

「君の話を聞いている限り、少し疑問がある。そのファースというメイドは()()()()()()()とね」

 

「……別におかしくはないんじゃない? メイドなら至高の御方々が住まう第九階層に普段から居たんでしょ? そういう話も知ってても――」

 

 アウラが言う。

 確かにそういう事もあっても不思議ではない。

 

「その通りだアウラ、そういった話は確かに第九階層にいるメイド達の方が詳しいのかもしれない……だけど、()()()()()()()()となれば話は別だ」

 

 ――そう、その通りだ。

 ナザリックの歴史。

 それはナザリックの()()でもある。

 どのようにナザリックが創られ、どのような経緯があったのか。

 もっと分かりやすく言うと、ナザリックの()()()()()()知っているという事でもある。

 これは途轍もなく、重要な情報だ。

 もし、本当にもしもの話だが、ナザリックに侵入を企む愚か者がいたとしよう。

 その愚か者が、名の通り本当の愚者でなければ、先ずは情報を集めようとするだろう。

 ナザリックの弱い点を探ろうとする筈だ。

 当然、そのような大事な情報を漏洩させたり、侵入者の手の届く場所に置くはずがないだろう。

 何かしらの方法で、情報は()()()()()()ならない。

 

「――つまりこういうことだ。ホワイトブリム様……というより至高の御方々はナザリックの歴史を彼女に()()()のではないかとね」

 

 デミウルゴスの言葉が響く。

 皆がそれを受け止めきるには、少しばかりの時間が掛かった。

 

「で、でもおかしくありんせん? そんな重要な情報を一般メイドに託すでありんすかえ? 『セバス』やプレアデスとかならまだ納得できるけど……」

 

「そうだねシャルティア、君の疑問は正しい。だが我々守護者がナザリックの防衛に必要とされ生み出された以上、彼女の創造にも()()()()()とは思わないかね? まさか本当に、何の意味もなく至高の御方々が雑務清掃を担うメイドを、守護者である我々を差し置いて真っ先にお造りになるなんて事はあり得ないだろう」

 

 確かにその通りだ。

 何故ナザリックの防衛という重大な役割を担う守護者よりも先に、何の戦闘力も持たないメイドが生み出されたのか?

 そこには至高の御方々の()()()()()と見るのが自然だろう。

 

「……情報を護るという意味でも納得ができるわね。もしナザリックを狙う愚か者の眼前に、戦闘メイドと一般メイドが居たら、()()()()重要な情報を持っていると思うかしらね?」

 

「……成程、木ヲ隠スナラ森ノ中――トイウワケカ」

 

 ここで一応付け足しておく。

 すると納得したコキュートスが分かりやすく例えてくれた。

 

「えと……つまり、そのファースさんは、ナザリックの歴史を記録する為に、造られた――そういう事ですか?」

 

 マーレが分かりやすく、自分なりに噛み砕いた見解を述べた。

 

「その可能性は高いね――もしかしたら彼女だけでなく、他のメイドにも分散する形で記録を持たせているのかもしれないが……その辺は何か知っているかいシャルティア?」

 

 デミウルゴスの問い掛けにシャルティアは首を横に振る。

 

「……やはり、一度アインズ様に確認を取った方が良いのかもしれないね。それまでは絶対に何があっても、一般メイド達を失うような事がないようにしよう」

 

「どうして? もし死んじゃってもシャルティアみたいに蘇らせれば――」

 

「……アウラ、その考えは危険だわ。シャルティアの件を忘れたの? 復活させたら、()()を失う可能性があるのよ」

 

「……あ、そうか。シャルティアは全部を忘れたわけじゃないけど、そういう可能性もあるのかぁ」

 

 ナザリックの歴史が消えたりしたら大問題だ。

 故に護らなければならない。

 

(……ナザリックの歴史、つまりアインズ・ウール・ゴウンの事も知っている――これは、()()できそうかしら?)

 

 ――アルベドは()()そのメイドが役に立つかの算段を立てる。

 これも全ては、愛しきモモンガ様の為に……

 

 

 

 

 




正直デミえもんが書くの難しすぎて泣けるで
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