戦姫絶唱シンフォギア 大地を照らす斉天の歌   作:先導

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次の投稿は響ちゃんの誕生日の日ですかね。その後の投稿も考えて、今のうちにストックを溜めとこうかな。


無情なる浸食

響は日常生活に戻れるほどに回復し、学院に登校できるようになった。

 

「いやぁ~、面目ない~。ご心配、おかけしました~」

 

数日ぶりに学院に登校し、響は翼、日和、クリスに笑って、元気そうに振舞っている。

 

「存外元気そうじゃねぇか。ま、いい機会だからしばらく休んでな」

 

「なんと!!この立花響、休んだりとかぼんやりしたりとかは得意中の得意でーす!任せてくださーい!」

 

響の様子は元気に気丈に振る舞っているが、逆に言えば、3人に気を遣っているようにも見て取れる。

 

「・・・響ちゃん、本当に大丈夫?無理とかはしてない?」

 

「私たちを安心させようと、気丈に振る舞っているのではあるまいな?」

 

「え?いやぁ・・・そんなことは・・・」

 

翼の言葉に響は若干口ごもっている。すると翼は響の左手を掴み、それをじっと見つめる。腕の感触、そして響の動作からして、本当に何ともないようだが・・・。

 

「翼さん・・・痛いです・・・」

 

「あ・・・すまない・・・」

 

響の言葉に翼は申し訳なさそうに彼女の手を放す。日和は翼の心情を知っているため、複雑そうな顔をしている。

 

「はぁ・・・相棒もあんたも、いったいどうしちまったんだぁ?ここんとこ様子がおかしいのは、このバカに合わせてってわけじゃないんだろ?」

 

「「・・・・・・」」

 

クリスが質問しても、翼と日和は複雑な顔をして何も答えない。

 

「・・・ごめんなさい・・・」

 

沈黙が続く中、響が2人に謝罪した。

 

「・・・本当に何もないなら・・・それでいい・・・」

 

「うん・・・ただ、響ちゃんが元気なかったらって思っただけだから」

 

2人がこんなにも複雑な気持ちになっているのは、今の響の身体の状況を知っているからだ。

 

~♪~

 

響がメディカルルームで眠っている間、二課の本部ではフォルテが言った月の落下について各国と話し合っていた。調査の結果、どうやら月の落下は本当に起こっているらしい。その対応策を話し合ったが、意見が全くまとまらない。まとまらない話が終わり、弦十郎は翼と日和を映像水槽のある部屋に呼び出し、あるものを2人に見せた。それは何やら鉱石のようにキラキラした物体だ。

 

「・・・ししょー、このキラキラした物体は何ですか?」

 

「メディカルチェックの際に採取された響君の体組織の一部だ」

 

どうやらこの物体は響の体組織の一部らしい。なぜ人間の体組織がこのような異物が混ざりこんであるのか。それは、弦十郎が見せたレントゲン写真が物語っている。

 

「胸のガングニールが・・・!」

 

「大きくなってる⁉」

 

以前メディカルチェックで見た響のレントゲン写真のものと比べて、ガングニールの破片が大きくなっており、全身に線のように纏わりついている。

 

「身に纏うシンフォギアとして、エネルギー化と再構成を繰り返してきた結果、体内の浸食進度が進んだんだ」

 

「生体と聖遺物が1つに溶け合って・・・」

 

「適合者を超越した響君の爆発的な力の源だ」

 

人体と聖遺物の融合とはすなわち1つとなるという意味。ゆえに日和はこの融合によって響の命に与える影響が気になっている。

 

「このまま融合が進んだら・・・響ちゃん、どうなっちゃうんですか・・・?」

 

「遠からず・・・死に至るだろう」

 

「!!?」

 

このまま浸食が進めば響が死ぬと告げられ、日和は驚愕し、目を見開かせる。翼もその事実によって震えている。

 

「響ちゃんが・・・死ぬ・・・⁉」

 

「バカな・・・」

 

「そうでなくとも、これ以上の融合状態が進行してしまうと、それは果たして・・・人として生きていると言えるのか・・・」

 

弦十郎の表情にはどこか、このような事態になるまでに気が付かなかった悔しさがにじみ出ていた。

 

「皮肉なことだな・・・先の暴走時に観測されたデータによって、我々では知りえなかった危険が、明るみに出たというわけだ・・・」

 

「壊れた立花・・・壊れた月・・・」

 

「どうして・・・どうして響ちゃんだけが・・・そんなことに・・・」

 

響の立たされた状況に翼も日和も悲しそうな表情をしている。

 

「F.I.Sは月の落下に伴う世界の救済などと立派な題目を掲げてはいるが・・・その実ノイズを操り、進んで人命を損なうような輩だ。このまま放っておくわけにはいくまい。だが・・・響君を欠いた状態で、我々はどこまで対抗できるのか・・・」

 

「・・・それでも・・・立花をこれ以上戦わせるわけにはいきません。かかる危難は全て防人の剣で払ってみせます」

 

「・・・そうですね。私も同じ意見です。響ちゃんを死なせるくらいなら、戦わせない方を、迷わずに選びます」

 

響を死なせたくない翼と日和はこれ以上響に戦いに赴かせないようにすると決意する。

 

「あの時も私は、怖くて何もできず、響ちゃんに責任を押し付けてしまった・・・。だから今度は、私が響ちゃんの分まで頑張る番だ」

 

特に日和は、まだ二課に入る前までの1か月間のことを思い返し、よりいっそうに頑張ろうと決意していた。

 

~♪~

 

この出来事はクリス・・・そして響本人にも伝えていない。装者の中で伝えていたのは、響の暴走時に腕を再生した姿を見た翼と日和だけだ。

 

「なぁ相棒・・・もしかしてお前、オッサンに何か言われたのか?」

 

「えっ!!?え、えぇーっと・・・その・・・なんていえばいいのかなぁ・・・?」

 

クリスに質問された日和はしどろもどろになって目を泳がせている。もう十分に怪しんでくれと言っているようなものだ。ボロを出されては困ると思った翼は日和が先を喋る前に口を開いた。

 

「手強い相手を前にして、いちいち暴走しているような半人前を、まともな戦力として数えるなと言われたのだ」

 

「え・・・?」

 

「戦場に立つなと言っている。足手まといが、二度とギアを身に纏うな」

 

翼は響に向かって冷たい言葉を言い放ち、彼女を突き飛ばす。いくら響を守るためだとしても、これではクリスに反感を買ってしまう。

 

「お前、それ本気なのか!」

 

案の定反感を買ったクリスは翼に突っかかる。翼は何も答えず、そっぽを向く。

 

「おい!何とか言ったらどうだ!」

 

「く、クリス!翼さんにも考えがあるはずだから・・・ね?」

 

「考え?考えだと?なら言ってみろよ、その考えをよ!」

 

「クリスちゃん!」

 

日和はクリスをなだめようとするが、逆効果でクリスは日和にも当たってしまう。大喧嘩になりかねない状況に響が止める。

 

「いいよ・・・暴走したのも・・・半人前なのも・・・本当の事だから・・・」

 

「・・・ちっ・・・」

 

響に止められ、少し落ち着いたのかクリスは舌打ちをして場を収めた。

 

「F.I.Sには、私と東雲、雪音で対応すればいい。行方をくらませたウェル博士についても、目下二課の中心となって捜査を続けている。たかが知れている立花の助力など、無用だ」

 

「・・・っ」

 

翼は響に冷たい言葉をかけて、自分の教室へと戻っていく。

 

「待ちやがれ!おい!お前何のつもりだよ!」

 

まったく納得がいっていないクリスは翼を追いかけて問い詰めようとしている。その場に残った日和は沈んだ表情をしている響に顔を向ける。

 

「ごめんね、響ちゃん・・・翼さんがあんな・・・」

 

「いえ・・・翼さんの言ってることは・・・本当のことですから・・・」

 

「・・・でもね、響ちゃん・・・私も・・・翼さんと同じ意見なんだ・・・」

 

「え・・・?」

 

まさか日和も翼と同じように戦いに出てほしくないという意見に驚く。日和は響の両肩を掴んで、まっすぐに彼女の顔を見て言い放つ。

 

「響ちゃん・・・お願いだからもう二度と戦場に出ないで。それが・・・響ちゃんのためなの・・・。だから・・・ごめん」

 

日和は響に一言謝罪を入れてから自分の教室へと戻っていく。戦いに必要とされてないと言われた響は悲しそうに顔を俯かせた。

 

~♪~

 

一方その頃、逃げ出したウェルは逃げ疲れてもうボロボロでヘロヘロの状態だった。ウェルは元々研究員なので、戦闘員とはそもそもの体力が違う。こうなるのも当然というもの。ふらふらしているウェルは足を滑らせて土砂から滑り落ちた。落としたソロモンの杖を拾おうとした時、あるものを見つけて、ウェルは歪んだ笑みを浮かべた。

 

「ひ、ひひ・・・いひひひ・・・こんなところにあったのかぁ・・・いひひ・・・」

 

ウェルが見つけたものとは、暴走した響が引きちぎってゴミのように捨てたネフィリムの心臓だった。これを見つけたウェルは気分がだんだんと上がってきている。

 

「これさえあれば英雄だぁ・・・!」

 

英雄願望を諦めていないウェルはソロモンの杖を回収して、誰かが来る前にその場から立ち去っていく。

 

~♪~

 

エアキャリア内・・・応急処置が終わり、容体が安定したナスターシャはベッドで横になっている。椅子に座っているフォルテはそんな彼女の手を優しく握っている。この時のフォルテの表情は、いつもの無表情ではなく、優しい笑みである。

 

「~♪」

 

同じ車両にいるマリアはセレナとの繋がりの歌、Appleを歌っている。

 

「・・・優しい子ですね」

 

「ああ。マリアはいつだって優しいさ。僕とは違う。彼女がセレナの姉だというのが、改めて実感できるよ」

 

自分の手を握るフォルテの手をナスターシャは優しく握りしめた。

 

「私は知っていますよ。あなたは、ただ不器用なだけで、本当は心優しい、普通の女の子ということを」

 

「マム・・・」

 

「・・・マリアだけではない・・・私は、優しい子たちに十字架を背負わせようとしている・・・。特に、あなたには数多くの十字架を背負わせてしまった・・・。・・・間違っているのは、私の方かもしれない・・・」

 

「・・・あなたは月の落下を阻止するために行動している。それが間違ってるなんて・・・僕は思わない」

 

マリアたちに重荷を背負わせてしまった責任を感じているナスターシャにフォルテは優しい声質でそう告げた。彼女がナスターシャを尊敬し、労わっている様子が見てわかる。フォルテの気遣いにナスターシャは起き上がり、普段見せなかった優しい笑みを彼女に見せている。それを見たフォルテは目を見開き、回復してよかったと安心した微笑を見せる。すると、エアキャリア内に通信が入った。通信の相手は切歌と調である。ナスターシャは通信に出た。

 

「私です」

 

『とと⁉もしかして・・・もしかしたらマムデスか⁉』

 

ナスターシャが通信に出るとは思わなかった切歌は驚いた声をあげている。

 

『具合はもういいの?』

 

「マリアとフォルテの処置で急場は凌げました」

 

『よかった・・・』

 

『ふぅ・・・』

 

ナスターシャの具合がよくなったことに切歌と調は安堵する。

 

『・・・で、でね、マム・・・待機しているはずの私たちが出歩いているのはデスね・・・』

 

「わかっています。フォルテの指示ですね」

 

『マムの容態を診ることができるのはドクターだけ。でも、連絡が取れなくて・・・』

 

今もなお切歌と調がウェルを探しているということは、エアキャリアには戻らず、今もどこかで彷徨っているようだ。

 

「2人ともありがとう。では、ドクターと合流次第連絡を。ランデブーポイントを通達します」

 

『了解デース!』

 

切歌は元気そうな声で返事をして、通信を切った。

 

(・・・久しぶりに見たな・・・あなたの優しい微笑を・・・)

 

ナスターシャの優しい笑みを見て、フォルテは心が癒されていった。

 

~♪~

 

リディアンの授業が終わり、日和と海恋は商店街にやってきてお菓子や折り紙などいろいろなものを買っている。

 

「日和、必要なものはこれで全部かしら?」

 

「ううん、あともう一軒だけ。もう少しだけ付き合ってくれる?」

 

「はいはい・・・仕方ないわね」

 

多くの物を買って、残り一軒のお店へと足を運んでいく。

 

「まったく、日和らしいわね。立花さんの退院祝いにパーティを開くって言い出すなんて」

 

「退院できたらみんな嬉しいからねー。嬉しさはみーんなで共有しあわないと」

 

「はいはい、もう何回も聞いたわよ」

 

どうやら日和は響の退院パーティを計画しているようで、その買い出しを海恋に頼んで一緒に来てもらっているらしい。

 

「それより、クリスを巻き込まなくてもよかったの?あんたのことだから、クリスも誘うと思ってたのに・・・」

 

「うっ・・・ま、まぁ・・・クリスも、最近みんなと仲良くなってきたし、みんなと交流させてあげるのもいいかなーなーんて・・・」

 

クリスとは今朝のぎくしゃくもあった故に誘いにくいのだ。しかも日和は嘘は言ってはいないが、響の一件のことは隠しているため余計に誘いにくい。そんな日和の心情に海恋は彼女をジト目で見つめている。

 

「な、何・・・?」

 

「・・・ここ数日あんたの様子がおかしかったこと、今日のクリスの不機嫌。あんた、何か隠してるでしょ?よっぽどよくないことを」

 

「うぅ・・・なんで海恋にはバレちゃうかなぁ・・・」

 

核心を突かれて日和は頭をかいて困ったような表情をしている。

 

「あんた隠し事が下手すぎなのよ。そんなんじゃ、ぜひ怪しんでくださいって言ってるようなものよ」

 

「あう・・・だからかなぁ・・・翼さんにフォロー入れられたの・・・。でも、何もあんないい方しなくても・・・」

 

「はぁ・・・まったく・・・。それでよく隠しごとをしようと思ったわね・・・」

 

隠し事が苦手な日和に海恋は非常に呆れた様子でため息をこぼす。

 

「・・・何があったかは聞かないし、あなたの隠し事にも乗せられてあげる。けどね、日和・・・もうちょっと私に頼りなさいよ・・・。私は日和みたいに戦うことはできないけど・・・私だって、あなたの力になりたいのよ」

 

「海恋・・・うん・・・ありがとう。少し、気分が楽になったよ」

 

「そう。それはなによりだわ」

 

海恋の気遣いで日和の暗かった気持ちが少し明るくなった。数日ぶりに見れた日和の微笑みに海恋は笑みを浮かべる。

 

「で?最後は何を買うつもり?」

 

「そりゃもちろん!お祝い事の醍醐味と言えばケーキ・・・」

 

最後の一軒のお店へ向かっていくと、道路で二課の黒服たちが乗る車が3台がどこかへ向かっていくのを見つけた。ガードレールで車が見えなくなったその時・・・

 

ドカアアアアアン!!!

 

車が爆発する音が聞こえてきた。音の出所は先ほど通り過ぎていった車からだ。

 

「今のは!!」

 

「ちょ、ちょっと日和!!」

 

何かあったのかと思い、日和は急いでその現場へと移動し、海恋は慌てて日和についていく。現場にたどり着くと、そこには黒煙を放つ車、不自然にある炭の塊・・・そして複数体のノイズがいた。

 

「くくくく・・・誰が追いかけてきたって、こいつを渡すわけには・・・」

 

この現場の中心にいたのはウェルだった。どうやらウェルがノイズを召喚して、車の中にいた人間をノイズで襲わせたようだ。

 

「ウェル・・・博士・・・!」

 

「!な、なんで・・・お前がここに・・・!!?・・・えええい!!!」

 

日和を追手だと思い込んだウェルはソロモンの杖でさらにノイズを召喚した。ウェルを見つけたのは偶然だが、放っておくわけにはいかないため、日和はすぐに戦闘態勢に入る。

 

clear skies nyoikinkobou tron……

 

日和はシンフォギアを身に纏い、右手首のユニットより棍を取り出して一気にノイズを薙ぎ払う。

 

「日和さーーん!!!」

 

するとそこに響がこの戦場に駆けつけてきた。その後ろには未来、弓美、詩織、創世がいた。

 

「!!??ひ、響ちゃん!!?来ちゃダメ!!!みんなと一緒に下がって!!!!」

 

まさかこの場に響が来るとは思わなかった日和は響に声をあげて下がるように言った。

 

「日和さん・・・やっぱり私は・・・」

 

「戦うなって言ってるでしょ!!!!!先輩の言うことが聞けないの!!!??」

 

「日和・・・?」

 

あまり声を荒げない日和がここぞとばかりに声を荒げたために、海恋はどういうことか首を傾げる。

 

「ひっ!!?お、お前は!!!??うわああああああああ!!!!」

 

響を見たウェルは恐怖のあまり、響に向かってノイズを召喚した。それを見た響は召喚されたノイズに向かっていく。

 

「響ちゃん!!!ダメ!!!」

 

Balwisyall Nescell Gungnir tron……

 

響はシンフォギアを纏う前にノイズに拳を叩きつけた。

 

「響!!」

 

「立花さん!!」

 

装者と言えども人間・・・シンフォギアを纏わなければ炭となってしまう。・・・普通なら。だが今の響はもう・・・普通ではない。

 

「人の身で・・・ノイズに触れて・・・!!?」

 

響はノイズに触れても炭素と化しない。それにはウェルは驚愕する。そして、その後に響はシンフォギアを身に纏った。

 

「この身も、命も!!シンフォギアだ!!」

 

ノイズを粉砕した響は拳を構える。ガングニールの無情な浸食で、ほぼ聖遺物と一体化している響を見て、日和は悲しそうな顔になり、そして意を決したような顔をする。

 

「響ちゃん・・・ごめん!!」

 

バキィ!!

 

戦う姿勢を見せる響に日和は絶対に響に力を使わせないため、棍で響の頭を殴り、気絶させようとした。

 

「日和さん!!?」

 

「日和!!あんた何を!!?」

 

日和がそのような行動に出るとは思わなかった未来と海恋は驚愕する。

 

「日和・・・さん・・・どう・・・して・・・?」

 

響は日和の行動に疑問をぶつける前に気を失い、ギアが解除される。

 

「・・・ダメなんだよ・・・響ちゃんを・・・戦わせるわけにはいかないんだ」

 

響を守るためとはいえ、このような強硬手段をとった日和は心が痛んだ。そしてすぐに気持ちを入れ替えてウェルと対峙する。




フォルテの悩み

世間からよく男前やイケメン男子と呼ばれて女性から多大な人気を誇っているフォルテ。しかし彼女も乙女の端くれ。男みたいと言われて喜べるはずもない。しかも、仲間たちからもたまに男と間違われて頭を悩ませている。そして悩みはもう1つ、自分自身の胸。バストサイズが77というようにとても小さい。ただでさえ自分より年下のマリアと切歌が育っていて、劣等感を感じているのに、翼よりも胸が小さいという事実に、フォルテは無表情を越えた虚無となっているとかなっていないとか。
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