戦姫絶唱シンフォギア 大地を照らす斉天の歌   作:先導

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本日はクリスちゃんの誕生日ということで、今回は昼間の投稿です。クリスちゃん、お誕生日おめでとう!

さて、今話では日和ちゃんたちが水着を着るのですが、小説内では説明しないので、この前書きにてどんな水着を着るのか紹介します。

日和:一輪の白い花模様のフリルが付いた茶色の水着。ビキニタイプ。

海恋:水色のレースアップタイプの水着。おへそが出ている。

フォルテ:シンプルに黒いビキニの水着。上にジャケットを羽織っている。


黒く染まる銀腕

イグナイトモジュール、ダインスレイフの呪いに打ち勝った響たちを見て、マリアは弱い自分自身に頭を悩ませ、苦悩している。それだけではない。レセプターチルドレンとしてF.I.Sとして連れてこられた時も、これまでの己の運命も。どれもこれも、運命に翻弄され続け、自分が情けないと思ったことなど、数えきれないほどしてきた。

 

(強くなりたい・・・翻弄する運命にも、立ちはだかる脅威にも負けない力が欲しくて、ずっと藻掻いて来た・・・)

 

そんな彼女の視界に映っているのは、暑い夏の太陽が照らし、水が光を反射してキラキラと輝いている、青い海だ。海の波は浜辺をいったりきたりしている。

 

「おーい!マリアー!」

 

「何をやってるデスかー?」

 

「そんなところに立ってないで、パラソルをつけるのを手伝ってくれ」

 

水着を着込んでいる調たちがマリアを呼び掛けている。悩みを抱えるマリアは今、水着を着込み、サングラスをかけて太陽を見上げている。

 

(求める強さを手に入れるため、私は、ここに来た!)

 

そして彼女はなぜか笑みを浮かべてサングラスを外した。

 

~♪~

 

あの意味不明な状況を説明するために、時は遡る。キャロルが自害した後日、フォルテの元に、リリィに破壊されたギアが改修されて戻ってきた。いや、それだけではない。

 

「すまないな、エルフナイン。ミスティルテインの改修だけでなく、僕の義眼の手入れをしてくれて」

 

フォルテは自分の義眼をはめながらエルフナインにお礼を言った。フォルテの義眼はとある男が作った特別製のもので、エルフナインが現れるまではその男以外手入れすることができなかった。ゆえにフォルテはエルフナインにギアの改修だけでなく、義眼の手入れをしてくれて感謝を述べているのだ。

 

「壊されたイガリマと・・・」

 

「シュルシャガナも改修完了デス!」

 

ギアの改修が終わったのはミスティルテインだけではない。調のシュルシャガナと、切歌のイガリマも改修が終わったのだ。調と切歌は共に喜び合う。

 

「機能向上に加え、イグナイトモジュールも組み込んでいます。そしてもちろん・・・」

 

「復活の・・・アガートラーム・・・」

 

機能停止していたシンフォギア、アガートラームもギアとしての機能を取り戻し、マリアの手元に戻ったのだ。

 

「改修ではなく、コンバーター部分を新造しました。一度神経パスを通わせているので、身に纏えるはずです」

 

「我が友、セレナのアガートラームが再び君が纏うことになろうとは・・・」

 

今は亡き大切な友であるセレナのアガートラームが復活し、マリアの手に渡ることに、フォルテは感慨深いものを感じている。

 

「セレナのギアをもう一度・・・。この輝きで、強くなりたい・・・!」

 

マリアはエルフナインからアガートラームのギアを受け取って、そう口を開いた。

 

「うむ。新たな力の投入に伴い、ここらで一つ特訓だ!」

 

「「「「「「「特訓!!?」」」」」」」

 

「・・・特訓か・・・」

 

「?」

 

装者たちは特訓という言葉に反応する。響は目を輝かせ、クリスは嫌そうな顔をしている。エルフナインはよくわかっていない様子だ。

 

「オートスコアラーとの再戦へ向け、強化型シンフォギアと、イグナイトモジュールを使いこなす事は急務である!近く、筑波の異端技術研究機構にて、調査結果の受領任務がある。諸君らはそこで、心身の訓練に励むと良いだろう!」

 

「特訓と言えばこの私!任せてください!」

 

弦十郎の言葉に、響は元気よくそう返した。

 

~♪~

 

そういうわけで、装者たちは茨城県、筑波にある政府保有のビーチまで来て特訓に来ているというわけだ。とは言ったものの・・・

 

「ひゃっほー!1番乗りもーらいー!」

 

「こら!日和!海に入る前に準備運動くらいしなさい!」

 

水着を着込んだ日和は誰よりも早く海に入り、文字通りの1番乗りを取った。準備運動もせずに海に入ったため、同じく水着を着た海恋に注意された。しかし水着を着た響たちも準備運動などせずに、海に入っていく。この様子に海恋はかなり呆れている。ちなみに、この場に来ているのは装者だけでなく、海恋と未来も来ている。

 

特訓とは言っているが・・・実際にやっていることとは単純に遊びである。響は未来とエルフナインと一緒に水の掛け合いっこ、日和は海恋の手を取って泳ぎ方を教え、練習の付き添い、クリスは浮き輪に乗って海の波に揺られ、調と切歌は砂でお城を作っている。装者の中でも特に真面目な翼やフォルテでさえ水着に着替え、これも特訓の一部だと本当に思っている様子である。

 

~♪~

 

装者たちが海を満喫しているその頃、緒川と藤尭は異端技術研究機構にやって来ていた。ここの職員が機械を操作して、部屋の中央に光の球体が表示される。

 

「これは・・・?」

 

「ナスターシャ教授がフロンティアに遺したデータから構築したものです」

 

「光の・・・球体・・・?」

 

「そうですね。我々も便宜上、フォトスフィアと呼称しています。実際はもっと巨大なサイズとなり、これで約四千万分の一の大きさです」

 

フォトスフィアには地球儀のように陸や海が表示されており、各所に配置されている点が線を伸ばしている。

 

「フォトスフィアとはいったい・・・」

 

フォトスフィアがなんであるかはわからないが、ひとまずは調査結果は受領された。緒川は外に出て翼に通信を入れる。

 

「調査データの受領、完了しました。そちらの特訓は進んでますか?」

 

『くっ・・・!なかなかどうしてッ・・・タフなメニューの連続です・・・!』

 

「ん?」

 

『後でまた連絡します!詳しい話はその時に!』

 

通信は切られてしまう。声だけ聞けば切羽詰まった状況のようだが・・・緒川はいったいどんな特訓をしているのかと考察する。

 

~♪~

 

実際にやっているのはビーチバレーである。他の全員はこれが単なるレクリエーションだと理解しているのだが、翼とフォルテだけは本当に特訓だと思い込んでいるようで、彼女たちが出る試合は本気で白熱している。ちなみに現在のチーム分けの方は、翼側は日和とクリス、マリア側はフォルテとエルフナインとなっている。

 

「2人とも・・・本気にしちゃってるよ・・・?」

 

「とりあえず肩の力を抜くためのレクリエーションなんだけどなぁ・・・ははは・・・」

 

「はぁ・・・これ・・・本当のこと知ったら怒られるわよ・・・」

 

響と未来は苦笑いを浮かべており、海恋は少し頭を抱え、ため息をこぼした。試合の方はというと、ちょうどエルフナインのサーブに入るところだ。

 

「エルフナインちゃーん!遠慮しなくていいからねー!」

 

「おらおらぁ!バッチコーイ!」

 

「それ!」

 

エルフナインはボールを高く投げ、ジャンプサーブを決めようとしたが・・・

 

スカッ・・・

 

「あれ?」

 

ボールは見事に空振ってしまい、エルフナインはボール共々砂浜に落ち、転んでしまう。

 

「エルフナイン、大丈夫か?」

 

「なんでだろう?強いサーブを打つための知識はあるのですが・・・実際やってみると全然違うんですね」

 

「背伸びをして誰かの真似をしなくても大丈夫。下からこう、こんな感じに」

 

マリアは下からボールを打つやり方の手本を見せた。それを見たエルフナインは縮こまる。

 

「はぅ・・・ずびばぜん・・・」

 

「弱く打っても大丈夫。大事なのは、自分らしく打つことだから」

 

マリアはエルフナインの視線に合わせ、優しくアドバイスをする。

 

「はい!頑張ります!」

 

アドバイスをもらったエルフナインは笑顔を見せてくれた。

 

~♪~

 

それからも白熱した試合は続き、試合が終わったころには装者の大半が疲れ果て、ビーチチェアやレジャーシートに寝転がっている。

 

「気が付けば特訓になっていた・・・」

 

「どこのどいつだぁ~?途中から本気になったのはぁ~・・・」

 

「みんな、勝ちを狙ってたからねぇ~・・・」

 

「あんたたち、だらしない姿勢ね・・・」

 

クリスも日和も疲れているのかビーチチェアでぐでーとへばりついている。海恋はレジャーシートの上に座って本を読んでいる。

 

「晴れてよかったですね!」

 

「昨日、台風が通り過ぎたおかげだよ」

 

「日頃の行いデース!」

 

「ところでみんなー、お腹すきません?」

 

ここで響がみんなに向けてそう呼び掛けた。その声に日和が最初に反応する。

 

「あ、それならジュースの追加もありかもー!」

 

「だがここは、政府保有のビーチ故・・・」

 

「一般の海水客がいないと、必然売店の類も見当たらない・・・」

 

「で、あれば、やることは1つだ」

 

売店がない以上やることは1つ、コンビニへ買い出しだ。だが全員で行く必要はない。であるならばやることは1つだけだ。全員が一か所に集まり・・・

 

『コンビニ買い出しジャンケンポン!!』

 

それぞれが手を出し、一瞬の静寂が訪れる。そして、その静寂を最初に破ったのは響だ。

 

「あはははは!翼さん変なチョキ出して負けてるし!」

 

「変ではない!かっこいいチョキだ!」

 

「むっ・・・君たち全員グーか・・・」

 

「斬撃武器が・・・」

 

「軒並み負けたデス!」

 

ジャンケンは、斬撃武器を扱う翼とフォルテ、調と切歌がチョキで他の全員がグーである。

 

「好きな物ばかりでなく、塩分やミネラルを補給できるものもね!」

 

マリアは調と切歌に熱中症対策できるものも買うように言いつける。翼は負けて悔しいのか、かっこいいチョキをじっと難しい表情で見ていた。そんな彼女にフォルテはサングラスをかけ、自身もサングラスをかける。

 

「君は人気者なんだ。これをかけておくんだ」

 

「・・・なんだか父親のような顔になっているぞ、フォルテ」

 

「風鳴、その言葉は正しくない。僕は女だ。父親の顔ではなく、母親と・・・」

 

「そういう細かいことはいいから行ってきなさい!」

 

翼の言葉にフォルテは細かく指摘したところにマリアが背中を押し、コンビニに行くように促した。

 

~♪~

 

コンビニで買い出しを済ませた4人は大量のお菓子が入ったレジ袋と、丸ごとのスイカを持って皆が待っているビーチへの道を歩いていく。

 

「切ちゃん自分の好きなのばっかり・・・」

 

「こういうのを役得というのデース!」

 

調と切歌のやり取りを微笑ましく見ている翼とフォルテ。

 

「まったく・・・仕方のない奴だ・・・」

 

「・・・やはり父親のように見えるぞ、フォルテ」

 

「何度も言うが風鳴、僕は女だ。そこは母親のようにと言うべきだろう」

 

「母親が似合うのはマリアの方だろう?」

 

「なぜだ?」

 

翼とフォルテが他愛無い話をしていると、あるものが目に留まった。それは、社が巨大な氷塊によって破壊されていた光景だ。

 

「昨日の台風かなぁ?」

 

「お社も壊れたってさ」

 

近隣住民は台風の影響で壊れたと噂している様子だが、どう見たって台風でこのような氷塊ができるわけもなく、壊され方も台風によるものではないとわかる。4人はこの氷塊を見て、オートスコアラーのガリィとリリィが頭によぎり、嫌な予感を募らせている。

 

~♪~

 

一方その頃、ビーチにいる日和と海恋は青い海を眺めている。

 

「こうしてみんなで海に来れるなんて、思いもしなかったわ」

 

「本当だねぇ~。水着、新調してよかったよ~」

 

海で遊んでいる装者たちにエルフナインは心配そうな顔つきで歩み寄ってきた。特訓ではなく、遊んでばかりだから懸念しているのだ。

 

「皆さん、特訓しなくて平気なんですか?」

 

「真面目だなぁ~、エルフナインちゃんは」

 

響は呑気に答えた。しかしエルフナインは不安が大きくなっていくため、装者たちに特訓をするように促す。

 

「暴走のメカニズムを応用したイグナイトモジュールは、三段階のセーフティにて制御される、危険な機能でもあります!だから、自我を保つ特訓を・・・」

 

バァン!!

 

だがその言葉は突如として噴き出した水柱によって遮られた。水柱の頂点には、水の錬金術を操るオートスコアラー、ガリィがバレエのようなポーズで立っていた。

 

「ガリィ!!?」

 

「夏の思い出作りは十分かしらぁ?」

 

「んなわけねえだろ!!」

 

クリスが走り込み、響たちの前に立ってそう言い返した。

 

Killter Ichaival Tron……

 

詠唱を唄い、クリスはシンフォギアを身に纏う。それに続くように日和と響もシンフォギアを身に纏った。先手必勝としてクリスはボウガンの矢を放ち、日和は棍をガリィに向けて伸ばした。ニヤリと笑いながらこちらに突っ込むガリィは放たれた矢と棍に直撃した。だが突っ込んできたガリィは水で造られた偽物で、直撃したと同時に水となって破裂する。本物のガリィは装者3人の背後にいきなり現れ、3人に攻撃した。

 

「ぐあっ!!」

 

「くぅ・・・!!」

 

「あぁ!!マリアさん!!3人をお願いします!!」

 

攻撃を喰らった響たちは海恋、未来、エルフナインをマリアに託した。この場を離れるマリアたちをガリィは追おうとする。響たちはそうはさせまいとガリィの前に立つ。

 

「どうしてあなたがこんなところに⁉」

 

「キャロルちゃんの命令もなく動いてるの⁉」

 

「さぁ~ねぇ~?」

 

響と日和の問いにガリィはしらを切り、アルカ・ノイズの結晶を辺りにばら撒き、アルカ・ノイズを召喚した。響はアルカ・ノイズの群れに突っ込み、拳で次々と殴り倒していく。日和は棍の格闘技をアルカ・ノイズに叩き込んで倒していく。クリスは周りのアルカ・ノイズにボウガンの矢を撃ち放ち、さらにガトリング砲に変形させて弾を乱射して倒していく。飛行型アルカ・ノイズはクリスの放つ小型ミサイルで撃墜していく。

 

~♪~

 

コンビニに買い出しに行っていた翼たちは海岸で発せられている爆発を目撃した。近隣住民たちもこれを見てざわめきだし、不安がっている。

 

「あれは・・・!」

 

「もしかすると、もしかするデスか!!?」

 

「行かなきゃ!」

 

調と切歌を先にビーチに向かわせ、翼とフォルテは近くにいた唯一の大人に避難誘導の協力を仰ごうとする。

 

「ここは危険です!子供たちを誘導して、安全なところにまで!」

 

「冗談じゃない!どうして俺がそんなことを!」

 

「なっ⁉おい待て!!」

 

だが協力を仰ごうとした唯一の大人は逃げ出していった。フォルテは呼び止めようとしたが行ってしまった。行ってしまった男に翼とフォルテは不快感を覚えつつも、すぐに気持ちを切り替え、子供たちと向き合う。

 

「大丈夫!慌てなければ危険はない!」

 

「ああ!僕たちの誘導に従って避難してくれ!」

 

翼とフォルテは子供たちに指示を出して避難誘導を行った。

 

~♪~

 

召喚されたアルカ・ノイズを響、日和、クリスの3人が次々と倒していき、数を減らしていく。とここで日和が辺りを見回してみると、ガリィの姿がどこにもなかった。

 

「オートスコアラーがいない!!?」

 

「何ぃ!!?」

 

「きっとマリアさんたちのところに行ったんだ!」

 

「急がないと!!」

 

マリアのもとには海恋、未来、エルフナインの3人がいる。急がなくてはならない。3人は放たれたアルカ・ノイズを殲滅させ、急ぎマリアたちの元へと向かっていく。

 

~♪~

 

マリアは海恋、未来、エルフナインを護衛しつつ、前に出てガリィから離れようと移動している。だがそんなマリアたちの前に追いついたガリィが立ちふさがる。

 

「見つけたよ、ハズレ装者!」

 

「・・・っ」

 

「さあ、いつまでも逃げ回ってないで!」

 

ガリィは左手に錬金術で生成した氷を纏い、マリアに向けて突き立てようとする。

 

Seilien coffin airget-lamh tron……

 

マリアはガリィが突き立てた氷の刃を紙一重で躱し、ガリィの顔面を左手の拳で殴り飛ばした。そしてマリアはそのまま新生されたシンフォギア、アガートラームを身に纏った。

 

(銀の・・・左腕・・・!!?)

 

「マリアさん!それは・・・!」

 

「新生アガートラームです!」

 

「アガートラーム・・・」

 

顔面を殴られたガリィは涼しい顔で態勢を立て直し、ギアを纏ったマリアと相対する。

 

「あの時みたく失望させないでよ?」

 

ガリィはあくどい笑みを浮かべてアルカ・ノイズの結晶をばら撒き、アルカ・ノイズを召喚させる。マリアは左腕の篭手より短剣を持ち、複数の短剣を錬成し、手に持つ短剣以外は全てアルカ・ノイズに向けて放つ。

 

【INFINITE†CRIME】

 

複数の短剣はアルカ・ノイズに突き刺さり、赤い塵に変える。向かってくるアルカ・ノイズにマリアは真正面から迎え撃ち、短剣で次々切り裂いていく。襲い掛かるヒル型アルカ・ノイズもマリアは慌てることなく短剣で切り裂いた。

 

(特訓用のLiNKERが利いている・・・今のうちに・・・!)

 

シンフォギアを纏えるものの、やはりマリアにはLiNKERが必要である。あらかじめ打っておいた特訓用のLiNKERが切れる前に、マリアは短期勝負に挑む。

 

~♪~

 

ビーチで戦闘が繰り広げられていることを緒川は本部にいる弦十郎に報告を入れる。

 

「オートスコアラーの強襲だとぉ!!?」

 

『はい!装者は分断され、マリアさん1人でガリィに対応しています!』

 

「慣らしもなしにか・・・!イグナイトは諸刃の剣・・・あまり無茶をしてくれるなよ・・・!」

 

弦十郎は1人でガリィと戦うマリアを心配する。

 

~♪~

 

まだ残っているアルカ・ノイズはマリアに襲い掛かろうとする。マリアは短剣を蛇腹状の刃に可変し、変則的な斬撃で向かってきたアルカ・ノイズを斬り裂く。

 

【EMPRESS†REBELLION】

 

「ウワーアタシマケチャウカモー。ギャハハ!」

 

ガリィはあからさまな棒読みの後、高笑いをする。アルカ・ノイズを殲滅し、マリアは短剣でガリィに斬りかかろうとする。だが・・・

 

「なんてね」

 

「っ⁉」

 

ガリィはマリアの斬撃を躱し、氷の柱を振るってマリアに攻撃をする。マリアはまともに氷の攻撃を喰らい、地面に転がされる。地に彼女が手放した短剣が突き刺さる。

 

「マリアさん!!」

 

「強い・・・!だけど・・・!」

 

マリアは胸にあるギアコンバーターを握りしめる。

 

「聞かせてもらうわぁ」

 

「この力で決めて見せる!イグナイトモジュール!抜剣!!」

 

マリアはギアコンバーターのスイッチを押し、天に掲げた。ギアコンバーターは起動し、無機質な『ダインスレイフ』という音声が鳴り、宙を舞って変形し、展開された光の刃がマリアを刺し貫く。これによってマリアの身体にダインスレイフの呪いが流れ込み、呪いによってマリアは苦しみの声を上げる。

 

「弱い自分を・・・殺すんだぁ・・・!!」

 

マリアは何とか呪いに耐えようとする。だが、マリアは呪いに打ち勝つことができず、闇がマリアの全身を覆った。

 

「あれれ」

 

「マリアさん!!」

 

破壊衝動に飲まれてしまったマリアはもう暴れ狂う獣と化してしまった。マリアは破壊衝動の赴くままに獣のように腕を振るってガリィに襲い掛かる。ガリィは難なく攻撃を躱す。

 

「獣と落ちやがった・・・!」

 

ガリィは吐き捨てるように言った。ちょうど同じタイミングで響、日和、クリスの3人が到着する。

 

「あれは・・・暴走・・・⁉」

 

「私と響ちゃんと同じように・・・」

 

「魔剣の呪いに飲み込まれて・・・!」

 

暴走するマリアはガリィに向けて爪を振るおうとしたが、ガリィはバレエのように回転しながらその攻撃を躱す。ガリィは面倒くさそうな表情をしている。

 

「いやいや、こんな無理くりなんかでなく・・・歌ってみせなよ!アイドル大統領!!」

 

ガリィは襲い掛かるマリアの頭を鷲掴みにし、思いっきり振り上げて地面に叩きつけた。凄まじい衝撃に土煙が立ち込める。

 

「マリアさん!!」

 

土煙から光が発せられ、煙が晴れるとギアが強制的に解除され、水着姿で横たわるマリアの姿があった。ギアが強制的に解除されたため、暴走も強制的に終わったようだ。

 

「やけっぱちで強くなれるなどとのぼせるな!」

 

ガリィはポケットよりハンカチを取り出して手を拭いている。そんな彼女にクリスはボウガンの矢を放ち、日和は高く飛んで棍を振り下ろす。しかしガリィは向かってきた矢を左手で破壊し、振り下ろされた棍を一回転しながら躱す。

 

「ハズレ装者にはがっかりだ・・・」

 

ガリィはテレポートジェムを取り出し、地面に叩きつけてチフォージュ・シャトーに転移する。日和、クリス、エルフナインはマリアに駆けつける。

 

「マリアさん!大丈夫ですか⁉」

 

「おい!しっかりしろ!」

 

「マリアさん!マリアさん!!」

 

倒れるマリアはゆっくりと目を開けた。

 

「・・・勝てなかった・・・。私は何に負けたのだ・・・?」

 

マリアはうわごとを呟くように、そう口を開いたのであった。




クリスの誕生日

一同『お誕生日おめでとーう!!』

クリス「・・・は?え?」

マリア「やっぱり驚いてるわね」

翼「東雲と西園寺が提案したのだ。雪音を驚かそうと、本部で誕生日パーティを開こうと」

フォルテ「僕としては、立花や暁がうっかりばらさないか不安だったがな」

響「えー、そりゃないですよフォルテさん・・・」

切歌「そんなへまはしないデスよ!」

クリス「あ、あいつらが・・・あたしのために・・・?」

調「クリス先輩のために、たくさん料理を作りました」

未来「プレゼントもみんなで用意したんだよ」

クリス「・・・っ」

海恋「クリス、違うでしょ?こういうのは泣くんじゃなくて・・・」

日和「とびっきりの笑顔を見せる時、なんだよ!さあさ、クリス、思いっきり笑ってみて!」

クリス「たく・・・無茶ぶりを振んなよ・・・」

海恋「まぁ、いいじゃない。この日くらい、思いっきり笑ってみても」

クリス「お前まで・・・」

日和「海恋、クリス!これからも、3人で一緒にいようね!!」

海恋「もう・・・」

クリス「たく・・・。けど・・・ありがとな・・・海恋、日和・・・」

日和「!!?クリス、今・・・私の名前を・・・?」

クリス「!き、聞き間違いだ聞き間違い!!」

海恋「いえ、私も聞こえたわ。小さいけど、私たちの名前を・・・」

クリス「~~~!!///」

日和「クリス~!もう1回!もう1回私の名前を呼んで!できれば大きな声で!」

クリス「だぁ~~!!くっつくなぁ!!」

海恋「もう・・・。・・・誕生日おめでとう、クリス」
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